宇宙戦艦ヤマト世界の元からヒャッハー宇宙で地球がこの先生き残るには…… 作:親と兄姉の姿を見て立派に育った未子
一応クロスオーバータグ付けてますが、使った他作品ネタの原作は全部タグに入れた方がいいのでしょうか……
銀河英雄伝説のフォーク、ガンダムのペシャン公、今回のメンタルモデルはアルペジオからですし……
ただ、全部付けるとタグの量が凄い量になりそうです……
地球連邦政府樹立後。
地球連邦軍は、仮想敵をボラー連邦として着々と軍事力の増強を進めていた。
新型戦艦アンドロメダ級の開発。ドレッドノート級戦艦の量産配備。既存艦主機関の次元波動エンジンへの換装や、新型艦上戦闘機の開発など……
そんなある日、地球連邦軍高官の芹沢虎鉄は部下からある報告を受けていた。
「次元潜航艦?」
「はい、技術班が開発した試作兵器です」
淡々と告げる部下に対し、芹沢は訝しげに眉をひそめた。
だが、資料を開いた瞬間——その顔色が変わった。
次元潜航艦。
資料にまとめられていたのは、試作兵器の亜空間に潜航することができる宇宙の潜水艦のような兵器の詳細だった。
「……これは、我々の戦略そのものを根底から変える兵器だな」
芹沢は端末を見つめながら、重く呟いた。
何せ、次元潜航艦が潜るとされる亜空間は未知の領域だ。
そんな亜空間に潜られては通常兵器は手出しできず、逆に亜空間から攻撃可能な兵器があれば……
一方的に亜空間から敵を屠ることが可能になる。
そして同時に敵がこの次元潜航艦を保有していた場合……
「対抗手段の整備が急務だな……」
対次元潜航艦を想定した兵器が存在しない現在の地球連邦の艦艇ではなすすべもなく撃沈されてしまうだろう。
「次元潜航艦に関する詳細な報告を頼む。私からも亜空間魚雷、対宙潜用ソナー、対宙潜爆雷の開発……すべて上層部に進言しておこう」
頭を抱えた芹沢は、この次元潜航艦関連技術へ力を入れることを上層部に進言することにした。
「それと、明井博士がまた例のアンドロイド型自律管制制御AIについて陳情してきてます……」
「またか……」
「それが、今回は火星時代のコネまで使って連邦議会や大統領にまで直接働きかけているようでして……」
「何をやってるんだあの天才は……」
芹沢は端末を置き、深いため息とともに天井を見上げた。
地球人類の軍事技術に多大な貢献をした天才明井里愛朱の発想力には軍としても大変救われたが、同時にかの天才の最近の奇行は軍を混乱させる悩みの種だった。
しかし数日後——
『次元潜航艦へのアンドロイド型自律管制制御AIの試験搭載を許可する』
上層部が何を吹き込まれたのか、突然アンドロイド型自律管制制御AIの積極的活用を承認した。
☆☆☆☆☆
吾輩はTS転生者である。
名前は明井里愛朱。
最終的にどこを目指しているかというと、地球文明を全盛期のイスカンダル、そしていずれはこの宇宙の全人型知的生命の祖である古代アケーリアス文明と同じ高みまで到達させることを目指している。
今日は、そんな目標を掲げている僕が、なぜ美少女アンドロイド型自律管制制御AI——メンタルモデルにやたらとこだわるのか説明しようと思う。まあ最後まで聞いてくれ。
まず、『宇宙戦艦ヤマト2202』『2205』『3199』の内容を思い出してほしい。
どれも宇宙戦艦ヤマトのリメイク作品だ。
最初に『宇宙戦艦ヤマト2202』で起きた出来事。
この作品は、リメイクされてとんでもないインフレ戦力へと成長した白色彗星帝国——ガトランティスとの戦争を描いた作品だった。
この作品の中で、地球はインフレしたガトランティスの圧倒的な戦力に追い詰められてしまう。
そこで追い詰められた地球人類は、とあるヤケクソ極秘計画を一部実行に移した。
G計画。
最早兵器を運用する人間がいなくなってしまった兵器の完全無人化と兵器を効率よく運用できるように人間を改造するという計画だ。
ガトランティスとの戦争中、地球側は時間断層という現実時空の十倍の速さで時が流れる空間——つまり一年で十年分の兵器を製造できるチート空間を保有していた。
この時間断層のおかげで、地球は凄まじい勢いで波動砲艦を量産して戦場に投入することができた。
でも人間は成長に時間がかかり、損耗したら終わり、簡単に補充も利かない。
結果、兵器は作れば作るほど増えるのに人的資源不足で戦争継続困難という悲惨な状況に陥った。
そこで、追い詰められた人類は考えた。
過酷な星間戦争は人間に耐えられるものではない。
でも、兵器を運用する人間がどうしても必要になる。
そこで兵器を効率よく運用できるように人間を改造しようというプランが浮上した。
戦争に勝利するため、戦争への適合と合理性を求めて人間らしさを捨てて、機械のような無機質な存在になってでも種を存続しよう、と。
まさに、種自体を変質させてしまうように本末転倒な選択だ。
で、その選択をした場合に行き着くであろう結末が、もう一つのリメイク作品。宇宙戦艦ヤマト2205、3199において示された。
その作品では、実際に選択を誤り本末転倒の結果に至った人類の姿が描かれていたのだ。
デザリアム。
二重銀河の暗黒星団帝国ではなく、千年後の未来から時空結節点を越えてやって来た未来の地球人類。
彼らいわく、未来の地球はボラー連邦がイスカンダルと地球に惑星破壊ミサイルをぶち込み、デスラー総統の死亡後ガルマン・ガミラスが内戦を始め、もはや積極的波動砲外交やガトランティス技術を利用しないと生き残れないと判断したほどの厳しい銀河情勢に置かれることになるらしい。
そして、手段を選ばず生存を図った結果……全人類をサイボーグ人間へと進化せざるをえなかったという結末を迎えたのだとか。
敵だけどちょっと可哀想だなと同情しちゃう未来だった。
まあ、デザリアムに関しては本当に未来の地球人類かどうかまだ疑わしい所はあるけど、異星文明の民度を考えると普通にあり得そうな気もする……
とにかくだ。
この宇宙戦艦ヤマトの舞台となっている宇宙はあまりにも過酷すぎる。
ガミラス、ガトランティス、ボラー、ディンギル……と、強大で頭おかしい星間文明ばかりだ。
そして、地球はいつもそんなヤバい星間文明たちにボコられて理不尽で最悪な選択を迫られることになる。
——人が人でなくなるような選択をしてでも生き残る道を選ぶか。
——それとも理不尽な滅びを人のまま受け入れるか。嫌ならヤマトが起こすかもしれない奇跡に全部託せ。
もっとマシな選択肢をよこせと発狂したくなる。
僕は死にたくない。
安全が保障された星で快適な暮らしをしたい。
だから地球に滅びてほしくない。
でも、生き残るためとはいえ、全身ホモ・デザリアム化とかサイボーグに改造されるのはなんか不快で嫌だ。サイボーグはカッコいいと思うけど、自分がサイボーグになりたいかはまた別問題だ。
でも原作を知っているからわかる。
残念ながら敵は確実に来るし、そのうち必ずこの選択を迫られる日が来てしまう。
だから、僕は転生してからずっと考えていた。
どうすれば、この過酷な宇宙でクソみたいな選択を突き付けられずに、平和に、穏やかに、安全に暮らすことができるだろうか、と。
そこで思い出した。
この過酷な宇宙でも、そんな夢のような快適な暮らしを実現させていた文明があったなあ……と。
そう、リメイク版で語られていた全盛期のイスカンダル文明だ。
古代アケーリアス文明から派生した文明の中でも最初期に発生した文明であり、サンクテルという楽園のような記憶庫に引きこもってニートしながら、全宇宙の文明を波動砲艦隊で“救済”して、全ての文明を記録として保管しようと試みたヤバい文明である。
ちなみに、全盛期のイスカンダル人たちが引きこもっていたサンクテルの記憶庫の中では、その記憶の持ち主が幸せだと感じていた頃の日々を何度でも追体験することができるらしい。
例えば、現世ではもう二度と会えなくなった愛する者とでも、この記憶庫の中でなら、記憶の中にいる最愛の存在といつでも再会できる……といえばこの記憶庫という場所がどれだけヤバい場所かわかるだろう。
そんな文明として栄華を極めて堕落した全盛期のイスカンダル人たちは、例え星間戦争(たぶん、"救済"のためにイスカンダル側から仕掛けた)でも自分たちは戦わず、代わりにガルマン人という異星の知的生命を拉致してさらにマインドコントロールを施して奴隷化した民族に行わせていた。
なので、全盛期のイスカンダル人たちは派手に星間戦争をしていても……殆ど傷つくことも、命を犠牲にすることもなかった。
犠牲を全部奴隷民族——
文明としては凄かった。圧倒的に強かった。
ただ、知識や技術の向上に貪欲で、独善的で、支配的で、利己的で、そして何より……外道だった。
結局、自分たちで自滅するまで、滅びる気配もまったくなかったらしい。
それが、古代アケーリアス文明一家の長子であり最強の全盛期イスカンダル文明だ。
そんなヤバイ全盛期イスカンダルが……もしも、地球の代わりに今の過酷な銀河情勢に放り込まれたらどうなるだろう。
……たぶん余裕で乗り切るだろう。
ガトランティスやボラーが侵略しようと襲ってきても、間違いなくイスカンダルは返り討ちにして、逆に"救済"しに行くはずだ。
外敵に種の存亡を握られ、最悪の選択を迫られるなんて事態に陥ることも殆ど考えられない。
だから、僕は見習おうと思った!
全盛期イスカンダルを!
でも、僕には良心がある。
他の星の知的生命を拉致してマインドコントロールして奴隷にするような外道にはなれない……っ!
そこで、都合の良い奴隷民族の代わりに、機械として合理的な判断能力を持ち、それでいて人間の身体を極限まで再現しつつも頑丈で強靭な人工人体を持ち、通常のAIにはない人間の感覚と思考をトレース出来て量産できるアンドロイド型自律管制制御AI——戦争のために最適化した僕に従う道具を作ることにした。
限りなく人に近く、でも人と違って戦争に適応できる、地球人類の代わりに戦って犠牲になってくれる都合のいい存在。
それが、メンタルモデルだ。
「おはよう、イオナ」
開発者であり最高位の威権順位を持つ僕の声に反応して、銀髪碧眼の小柄な美少女の姿をしたアンドロイドが瞼を開ける。
メンタルモデル——イオナ。
次元潜航艦イ401に搭載する、アンドロイド型自律管制制御AI。
メンタルモデルを作る上で参考にした、蒼き鋼のアルペジオという作品のメインヒロインと同じ名前。
この娘と同じように、これから作るメンタルモデルたちにも、艦これ、アズレン、アルペジオ……艦名と関わりのある娘たちとそっくりな美少女の人工人体を与えるつもりだ。
ぐへへ……僕だけの美少女メンタルモデルハーレムを完成させてやるぜ!
アンドロメダのような前世の作品で擬人化していなかった艦のメンタルモデルたちのデザインも、既にこの世界の絵師やモデラーさんたちに依頼しておいたし、これからが本当に楽しみだ。
「イオナ……それが、私の名前……?」
「そうだよイオナ。そしてこの艦が、君がこれからの戦争で乗る次元潜航艦イ401だよ」
試作イ400が実験中に機関の暴走で爆散してしまったので、イオナが乗ることになるこのイ401が地球人類が初めて実戦運用する次元潜航艦になる。
これからイオナは、この次元潜航艦で時に機械の予測を超えることができる人間という存在を知り、彼らと協力し、共に戦い、やがて通常の機械的予測を超えた能力を獲得する成長をしていくだろう。
それでも、完全な人間にはなれない。
最初から戦争に耐えられない"弱さ"は絶対に獲得できないように制限してあるからだ。
いずれは、イオナの学習データをネットワークを経由してフィードバックさせたメンタルモデルたちを量産し、波動砲の威力と艦艇性能を向上させた波動砲艦隊に搭載して……
まあ、かつてのイスカンダルのように積極的に"救済"に行くつもりはないが、こちらに襲いかかってくるなら容赦なく叩き潰す予定だ。
政府上層部も、地球の安全保障と将来的な人的資源問題を懸念してこの計画に賛同してくれた。
僕が優先するのは宇宙の秩序や異星人の命じゃない。
僕の身の安全が最優先であり、次に僕が快適に暮らすために必要な地球と人類の絶対安全保障だ。
全盛期のイスカンダル人たちは記憶庫でニートしてたけど、僕は地球でニートしたいのだ。
僕が地球のために今必死に頑張ってるのも、全部そのためだ。
Q この古代アケーリアス文明から生まれたヒャッハー文明が跋扈している宇宙で生き残るにはどうすればいいですか?
A ヒャッハー連中を全て駆逐できる文明になればいい。そう、長男のように!
次回『"革新的な"テラフォーミング装置の開発に失敗しました……』
珍しく技術チート失敗?回。
そしていよいよ異星文明に備えるための準備編最終回。
もう間も無く地球の異星外交初戦のガミラス戦役が始まります。
ちなみに、イスカンダルから使者が来るのと、西暦2199年に宇宙戦艦ヤマトがイスカンダルへ向かうのは確定しています。
宇宙戦艦ヤマトとヤマトが旅路で作る縁がないと、将来的にオリ主と地球連邦政府が暴走して宇宙がとんでもないことになりそうなので……
ガトランティス人は人間じゃないクローンのまま? それともバグって蛮族化?
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愛など不要! クローンのまま
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愛……愛愛愛愛ぃー ヒャッハー蛮族化