レゼさんじゅうろくさい   作:大学鯖

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新年あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いします。

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昨日の紅白で米津さんがサメに乗って来たとき思わずズッコケました。
「チギャウ…チギャウ…」

アンケート沢山のご回答ありがとうございました。
正直反響に驚きました。わっふる多数でしたので、ひっそりとRー18に放流いたしました。


第三十話

 私はレゼ、36歳。デンジ君の恋人。

 

 今はデンジ君の部屋。お互いの思いを知って、デンジ君とキスして、いい雰囲気になって……

 あれやこれやして(キャッ♡)いよいよ、デンジ君と結ばれる……ハズだったのに……。

 悪魔の気配がする。しかもこちらに向かってくる。

 

 「デンジ君!!服着て!悪魔がこっち来てる」

 

 「え!?えええ!?何だよ!こんな時に!!」

 

 デンジ君が目を白黒させている。私も大慌てで服を着る。体の火照りはまだ治まらない。

 さっきまでデンジ君が触れていたところに、未だに彼の感触が残っている。

 

 (とにかく迎撃態勢を整えないと。鍵は閉めたはず…)

 

 そう思っていたのにガチャリと音がして鍵が開けられた!?

 

 (何で?悪魔が鍵を持っている?)

 

 「デンジ君、来るよ」

 

 気取られないように小声でデンジ君に囁く。デンジ君は既に服を着ていた。

 

 「チキショー!!誰だよ……」

 

 その答えはすぐに分かった。

 

 「パパパパワー!!」

 

 ……その存在をすっかり忘れていた。ていうか何で今帰ってくるの?

 

 横でデンジ君が脱力していた。

 

 「あのヤロー……こんな時に帰ってくんじゃねえよ!!ああ……せっかくの初Hがぁ……」

 

 そんなデンジ君をよそにパワーは終始マイペースだ。

 

 「ワシ復活じゃ!……んんん?」

 

 「デンジの匂いがするのう、デンジ!!居るのか!?」

 

 デンジ君を探し回りながら、鼻をヒクヒクさせる。

 

 「んだよ、パワー、もう帰ってきたのかよ…」

 

 デンジ君が寝起きのフリをして部屋を出る。

 そのデンジ君を見ながら、さらにパワーが匂いを嗅ぎ始める。

 

 「んんんんん~!?デンジ、うぬだけではないな!女の匂いがするぞ~?」

 

 「な、な、な、何のことかな?」

 

 ……デンジ君、誤魔化し下手すぎ。

 

 「どこじゃー、ん?んんんん??デンジ~!」

 

 そしてとんでもないことを言い出した。

 

 「いや、居ないって!!俺の部屋の中には絶対居ないって!!」

 

 部屋でズッコケる。デンジ君……。

 

 「ふふふ、部屋の中じゃな?おうおう、女の匂いがプンプンするぞう!」

 

 言いながら、バン!!とドアを開ける。

 

 「あ、コラ!!パワー!開けんじゃねぇ!!」

 

 デンジ君が止めようとしたが、間に合わなかった。

 

 「泥棒猫はここかぁ~!……ん?何じゃ?誰もおらん」

 

 何とかカメレオンが間に合った。

 

 「え!?レゼ?どこ行った?」

 

 またズッコケそうになる。デンジ君、あのね……。

 こんなところもジョンに似ている、スパイ適正ゼロだ。

 

 「ほっほ~、レゼというのか、その女」

 

 「あ、いや……、ええいパワー!てめえのせいだ、コノヤロー!」

 

 デンジ君がヤケクソになってパワーに殴りかかる。

 

 「何をするか、デンジ!!復活パワー様を舐めるなよ!」

 

 トムとジェリーのようなじゃれあいの喧嘩が始まった。

 その隙に私は外に出て服を整える。そして、火照りが収まったのを見計らってさも今来たかのようにドアを開ける。

 

 「ごめんくださ~い!」

 

 デンジ君が先に出てくる。

 

 「レゼむぐっ……」

 

 片手でデンジ君の口を押えて、片手で人差し指を立てて口に当てる。

 

 「シーっ…」

 

 その後すぐにパワーが出てくる。改めてじっくり見る、若い女性の魔人だ。かなり美人の部類になる。

 

 (コイツ、デンジ君と一緒に住んでるのか……)

 

 そう思うとなぜかイラッとくる。ただでさえ思いっきり邪魔されたのだ。

 

 「なんじゃ、うぬは?」

 

 「早川君に呼ばれて来ましたレゼです」

 

 そして、これ見よがしにデンジ君の腕にしがみついてアピールする。

 

 「デンジ君の彼女で~す!」

 

 「な~にを寝言を言っとる、デンジはワシのもんじゃ!」

 

 あん、何だって?

 

 「いいえ、デンジ君は私に好きと言ってくれましたぁ」

 

 本当はもっととんでもないことをやってたけど、そんなことはおくびにも出さず、あくまで清楚な女子高生のキャラを崩さずに言う。

 

 「ふふん、何じゃそのくらい。デンジはワシにもっとすごいことをしておるぞ!のぉデンジ?」

 

 パワーは虚言癖があると聞いていたが、これもそうかな…と思ってたらデンジ君の目が泳いでいる。残念ながら完全にクロだ。

 

 「ふぅぅぅぅん?デ~ンジ君?な~にをやったのかなぁ?」

 

 目が全く笑っていない笑顔でデンジ君に聞いてみる。デンジ君が冷や汗をダラダラ流している。……ちょっと、デンジ君?何をやったのかなぁ?と聞く前にパワーが割り込んでくる。

 

 「こやつはなぁ、ワシの胸を揉みたいと言って命がけじゃったんじゃ!そんでワシの胸をそりゃありがたそうに揉んどった!それも一回じゃなく3回もじゃ!」

 

 ……なんだ、そんな程度か。と、思いながらパワーの胸を見る。なるほど、言うだけあってデカい……ん、何か不自然だな。

 

 「パワー!!何言ってやがる、いや、レゼ…その、こりゃ違うんだよ」

 

 「どうせ私の胸は小さいですよ・・・・・・」

 

 デンジ君が必死で言い訳するけど、それを無視してちょっと拗ねてみせる。

 

 「ガハハハハッ、よーく見たらまあ、貧相な女じゃな!」

 

 ピキッ

 

 (は!?)

 

 「そんな平らな胸では、デンジをモノには出きん、出直してこい!」

 

 ピキピキッ

 

 (よく見たらその胸パッド入りじゃん!)

 違和感の正体はそれだった。よくそれで人の胸を・・・・・・と思ってたらこのアホ魔人はいとも容易く私の逆鱗に触れてきた。

 

 「んんん?……なんか発情した雌臭いぞ!あと何か精液の臭いも……」

 

 ・・・・・・魔神って一回や二回殺したくらいじゃ死なないよね。もうすでに私はどうやって殺すかという算段を立てていた。これだけでも既に殺すレベルだったのに更に特大の地雷を投げてきた。

 

 「しかも、何じゃうぬは、何か焦げ臭いぞ。ぎゃははは、加齢臭か?」

 

 ブチッ!!

 

 念入りに爆破する事に決めた。

 

 「マトリョシカ」

 

 途端に私とパワーをマトリョシカが包む。私達は前にビーム君をボコボコにしたフロアにいる。私は無言でピンを引き抜く。途端に爆発がおき、私の姿は爆弾の悪魔に変化する。

 

 「なんじゃあうぬは!悪魔か!このパワー様が成敗して、グハアッ!!」

 

 ドォン!!

 

 頭悪すぎだろう。何を敵の前で悠長に喋っている。

 変身と同時に飛ばした火花がド派手な音を立ててパワーを包み込んで炸裂する。

 

 「っ!こんの卑怯者っうぶっ!」

 

 そんな事を言ってる暇があったらガードしとけ。

 爆発に紛れて私はもう懐に入っている。

 そこからはサンドバッグだ。恐らく相手には私が何発パンチを打ったか見えていない。

 

 ……10分後、黒コゲになったパワーを引きずってマトリョシカから出る。

 

 「パワーちゃん、私はなあに?」

 

 パワーちゃんは完全に怯えている。

 

 「レ、レゼさんは、デ、デ、デンジの彼女です……」

 

 教育は大事だね。

 

 「よく言えました」

 

 さて、もう一人教育しないと。

 

 「さて、デンジ君?何でパワーちゃんの胸揉むのに命がけになってるのかなぁ?」

 

 デンジ君は私の変身とか知らないはずだけど、本能的にヤバさを感じ取っている。というか、生身の状態でも既に何発も殴られてたね。

 

 「信じてくれ、レゼ!!今はパワーの胸なんてどうでもいい」

 

 「嘘つけデンジ、あれほどワシの胸を揉ませてくれと土下座しておったではないか!」

 

 「してねえよ!嘘つくんじゃねえよ!」

 

 どうやらパワーちゃんの虚言癖は筋金入りのようだ。

 

 「とにかく今はレゼ一筋なんだよ!信じてくれよぉ…」

 

 上目遣いでデンジ君が見上げてくる。カワイイ。

 …ダメだ、歯止めが利かなくなる。

 

 「ダ~メ、許さない」

 

 そう言いながらデンジ君の胸倉を掴んで……

 デンジ君にいきなりキスをする。これで許してあげようと思ったらパワーちゃんが叫びだした。

 

 「こいつら、チューしおった!!さてはもう交尾しおったな!!」

 

 デカい声でパワーちゃんが叫ぶ。

 

 「デンジがレゼと交尾しおった!!!」

 

 しかも、ドアが開いたタイミングで。

 開いたドアの先には早川君が買い物袋を提げて呆然としていた。

 

 「な…なにやってんだ、何やってんだてめえら…」

 

 どうしましょ……

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