ATK:? DEF:?
この生徒は特殊召喚できない。
この生徒を通常召喚する場合、3人をリリースして召喚しなければならない。
①:この生徒の召喚は無効化されない。
②:この生徒の召喚成功時にお互いは他のカードの効果を発動できない。
③:この生徒が召喚した時、100LPになるようにLPを払って発動できる。この生徒の攻撃力・守備力は払った数値分アップする。
④:1000LPを払い、フィールドの生徒1体を対象として発動できる。その生徒を撤退させる。
このテキストに意味は無いです
「えっ本当にどういうことですか?」
「いや、その……この前、あなたとトキを組ませて行った任務のビル……あそこの資料の抹消をネルに頼んだのだけれど……」
「ちょっっと待ってください。ツッコミどころが多すぎる」
ここは一応人目から離れている。こういう個人的な密談をするにはいいし、一応素を出していられる。ユウカ達には休憩と言って出ているので、そう長くここには居られない。
「まず聞きたいんですけど、なんでトキに資料の破棄まで指示しなかったんですか?」
しっかりと彼女の赤い眼を見て質問をする。彼女は数秒目を逸らして、観念したようにため息を吐いた。
「その……報が入ってからすぐ行かせたから。トキもあなたも資料破棄用の物は持っていなかったでしょう?」
「言ってくれたら適当な番号でどうにかしてました……やっぱり最近気が抜けてないですか?リオ先輩らしくないですよ」
「そう、かしら」
そう言って彼女は目を伏せ、口を噤んだ。……うん。やっぱり、らしくない。どこか抜けていて、少し……そう、少し、情というものを理解している。
「仕事、戻りましょう?いざとなれば私の事を開示してもらっても構いません。それが嘘で塗れた皮であろうと、着こなしてみせますよ」
「……それは、あなたが歩んできた道で、手に入れた物なの?」
「……そうですよ。きっと本来の上廻スラは、こんなこと上手くありませんから。では、私は先に戻ってます」
報告だけお願いします、と言ってその場を離れる。少し薄暗かった会談場所から出て、照明に照らされた廊下を歩く。
目元の暗さに勘付かれないように努める。
嫌にはならない。自然に努める……そうしないとやっていけない。どれだけ心が狂っても、どれだけ絶望していても。今を繕えなければ、前に進めないから。
「さて、仕事しましょう!」
笑みを作って前へと進む。この歩みに意味は無い。ただ、今を生きるだけだ。
そんな決意のような何かをした数日後の夜。正面には、小柄な人影が一つ。場所はトキと番号が使えるかどうか検証した時と同じ訓練場。
「とはいえ……流石にこうなるとは思わなかったなぁ……」
「ああ?お前何言ってんだ?さっさと始めんぞ」
というわけで、コールサイン
まあ、それもいいだろう。私の番号は目立つが、これ一つで格上との戦闘を終わらせられるほどのものではない。本命のアビ・エシュフを隠すにはいい囮になる。
「にしてもお前、どっかで見たことあるなと思ったが、なんか話題になってた新しいセミナーの役員じゃねえか。急に新顔が増えたって話題になってたぜ」
「いかんせん、こういう事情なもので……目立つのも、仕事の一つなんですよ」
「まあお前にとっちゃそうなんだろうが……あと、メイド服はどうした?」
「あー……」
私は少しばかり気まずそうにして目を逸らした。
「仕立てられてないので……」
「チッ……おいリオ。お前がこのまんま飼い殺しするならいいが、正式にC&Cの任務につけるならさっさと仕立ててやれ」
『分かっているわ。とりあえず、ルールはもう一度説明するわね』
あれ?もしかして私メイド服を着る流れになってる?このまま正式に04として投入されたら私は事務員とメイドの二足の草鞋になるの?
そんな私の疑問をよそにリオは確認を続ける。その声はどこまでも平坦で、そして透き通っていた。
『互いに何を使ってもいい。相手に参ったと言わせるか、相手を気絶させれば勝ち。ただし、こちらの中止の指示には従うこと……いいわね』
「あいわかった」
「了解です、リオ先輩」
高所にある電光掲示板がカウントダウンを開始する。
『3』
右手に持ったショットガンを強く握り込んだ。
『2』
目の前の彼女は口角を釣り上げた。
『1』
引いた後ろ足を少し曲げる。
『始め』
同時に地面を蹴って近づく。今回は大盤振る舞い。最初っから遠慮なく番号を使う。
「
左手の先に数枚の丸い板が生成される。とにかく薄く、体積など存在しないように思われるそれを軽くネルに向けて投げ込んだ。
狙いを付けていないそれは容易く避けられ、弾かれる。円盤がコンクリート製の障害物に深く刺さった。
「へぇ!隠し札にしては随分地味じゃねえか!」
「ちっ……」
勢いのまま後ろをとられる。彼女の銃、ツインドラゴンに付いている鎖が音を鳴らした。
「
即座に番号を宣言する。同時に2丁のサブマシンガンから大量の弾丸を贈られる。
「……なるほどな。番号と連動してなんかを呼び出したり起こしたり……ってところか。だったらいいぜ。その手札、全部暴いてやん、よ!」
振り返りながらショットガンを撃つ。そして、気合いの入ったその声と共に蹴りが叩き込まれる。12番は一応、私の周りにバリアを貼るものなんだが……さっきの銃撃でヒビが入った。そして、蹴りを叩き込まれたことでそれが割れる。しかし、バリアに当たったことで一瞬タイミングが遅れ、予想できていたことも加わりこちらに伸ばす脚を掴むことができた。
私の散弾はクリーンヒットしたはずだが、それを気に留める様子もない。
「本当、お強いですね」
「お前その能力頼りか?だったら、このまま取らせてもらうぜ!」
「生憎ですけど、下駄履かないと戦えないんですよ。
番号の宣言とともに、私の体が後ろに吹っ飛ぶ。もちろん、私に脚を掴まれているネルも一緒に吹き飛ぶ。
「なぁ!?」
「さあ、一緒に行きましょうか!」
60番は、対象と一定の距離をとるというもの。もし、その対象との距離が一切変わらなければ……?
「さあ、ジェットコースターを楽しみましょう!」
「うおおおお!?」
私は、手だけがっちりと握りネルを地面へと叩きつけた。後ろへ引っ張るような力は、私を押し上げる力へと姿を変える。
能力は止まらない。だって、対象との距離が離れきっていないから。
「いい加減、離しやがれ!」
そう悪態をつきながら、こちらにツインドラゴンを構える。無論、今の私に攻撃を防ぐ手段は無い。だったら撃たせない。
「じゃあ、離すとしましょう!」
左手を振り上げ、上にネルをぶん投げる。私の体にかかる慣性は一瞬で殺され、地面へと向かう。即座に口を開く。
「
「今度は……ああ!?」
番号の切り替えにより対象との距離という枷を外す。地面に向けて左手のアンカーを射出。地面に写し出された複数の影を頼りに、安全な場所へ着地する。
では、その地面の影は何が作り出しているのか?
「なんだってんだよ!?この柱は!?」
上空に生成された柱。それが落ちる。無論、上空へ投げ出されているネルに対しても。彼女が身を捻って避ける前に、柱の一本が腹に打撃を与えた。そのまま落ちていく。
地面に落ちると同時に、砂煙を作り出した。
……腹が痛む。さっきから変なことばっかりだ。フリスビーみたいなやつ。青いバリア。引っ張られたり、腹に柱を叩きつけられたり……
「面白いじゃねえか……!」
拳で腹の上に乗ったままの柱を砕き、立ち上がる。マガジンを捨てて、リロードをする。土煙は舞ったままだ。おそらく、向こうからこちらは視認できていない。
「さて、こっちから仕掛けるか……」
「飛んでけぇ!」
「は?」
何が来る?さっきのように番号の宣言はされていない。だったらまた柱が?
その思考を切り裂くように、金属製の何かが飛んでくる。鉤爪のような物体の後ろからワイヤーが伸びている。体を捻ってその動線から外れて、細いワイヤーを掴む。
「フックショットか!」
「そのまま……
砂煙は晴れた。視界はクリア。あいつは番号を宣言した。何が起こる?何が始まる?兆候を見逃すな。
……まさか、もう済んでいる?
同時に、右手が何かに締め付けられる。これは、まさか。
「フックショットが!?」
「アンカーでいいです。長いので」
後ろを見れば、ワイヤーが明らかに物理法則を無視した機動を描いていた。自由な状態である右手のツインドラゴンを撃ち込んでも、切れる様子は無い。
能力が適用されたのはこのアンカーの方か!
「っハハ!面白えなお前!次はどう来る!?」
「こう行きます……!」
アンカーを巻き取って近づいてくる。離れられない。ならば、真正面からいく。ショットガンは最低限の被弾に抑え、格闘戦に備える。相手の視線は、拘束されたままの私の右手へ向いている。
咄嗟に右手を体の後ろに隠す。
ショットガンを捨てた。思わず武器に視線が吸い寄せられる。
「やっぱり、目がいいですね!」
見事に、釣られた。
それに気づいた頃にはもう、両腕は動かなくなっていた。左手は彼女の手で掴まれ離れない。
「なんつー力だ……!?」
「力じゃありません。この番号の本質は拘束……糸で縛り付けても、手で握り込んでも。この手からあなたは、離れられない」
手を動かせない。だったら、脚!
「
眩い光が集まる。彼女のどこかから、ビームが放たれた。しかし、能力が切り替わったからか拘束は一気に緩む。バックステップで拘束していたものらを振り解いた。
ビームが当たる。熱い。だが、まだだ。距離を取れ。至近距離でこいつを浴び続ければどうなるか分からない。
そして、照射が止まった。
なんだろうか、この感覚。そう、これはどこかで……
「ああ、そうか……」
ゲームのボス戦の攻略だ。多彩な行動から、適切な対処を選び取り、そしてそれを楽しむ。
「まだあるんだろ?続けようぜ」
『そこまで!!』
周辺のスピーカーからの音声が、熱くなった思考に氷水をかける。
「ああ?これからいいところだってのに……」
『ライムの状態をよく見なさい』
「状態ぃ……?あ。」
先程まで凛々しい顔で私を拘束していたそいつは、両目を抑えて地面をごろごろと転がっていた。
「うああ!!目が!目がぁぁぁぁぁ!!!」
「おい、どうしたんだよあいつ」
『さっき彼女が撃ったビームは目から出ていたの。あの光量が眼前に出現したら……』
「ああ……まあ、そりゃあそうだな……」
その姿を哀れに思い、肩に担いでリオの所に向かう。ま、私に対してという点なら結構よく頑張った方だろう。
「うあぁぁぁ!!」
「さっきから暴れてんじゃねえ!」
「
「大丈夫か?」
「一応、これ回復力増大の番号なので……すみませんね消化不良で終わらせちゃって」
目に手を当てて休める。やっぱり目からビームは封印だ封印。自分で視界を潰すバカがどこにいる。
「にしても、お前面白いな!他にどんなのがあるんだ?」
「ちょっと待ってください。今の私が使っても問題無いのを持ってくるので……」
ジンジンと痛む目の問題は一度置いておき、頭の中からいい感じのものが無いか探し出す。……あるのか?今後の立ち回りでネル先輩に見せてもいいもの。
「……この辺使います。
両手の指が光る。蛍火のように、ふわふわと。優しい光が部屋を包み込んだ。
「おー……綺麗だな」
「でしょう?」
私はそう答えてネル先輩に両手を預ける。なぜ光るのかが気になるのか、両手の指をまじまじと見つめている。
「隙あり!」
「うぐおぉ!?」
引っかかったな!この能力は光度も光る色もこちらの自由自在なのだ!おかげで今の私の指は光度MAXでゲーミングだ!
こんなふうになんでもないように語っているが、無論、私にもダメージがくる。
「「目が!目がぁぁぁぁぁ!!!」」
リオの居る観戦室に私達が辿り着くことはなく、廊下には芋虫のようになって転がる哀れな人間が2人生成されていた。
「何をしているの……」
「あれ?サングラス買ったの?」
「はい。最近ちょっと日差しが気になってきて……」
「似合ってるわよ。室内でもかけ続けるのはどうかと思うけど」
「リーダー!サングラス付けてるの!?」
「ん?ああ、アスナか。いいだろ?ちょっと明るい光に目をやられちまってな」
「ふーん……面白い感じのことが起きそうだね!」
自身の周囲にバリアを生成する。また、盾を中心とした防護フィールドの形成が可能。
身体の回復力を強化する。しかし、回復した分露骨に体力を消費する
上空から任意の場所に柱を降らせる。大気の塵などを固形化して落とすため番号を変更してもその場に残る。
目からビームを撃つ。眼前に強い光が発生するため目が潰れる。火力は結構ある。
対象を束縛する。束縛する行為における力もとても強くなる。
自身の手元に鋭い円盤を呼び出す。投げるとよく飛ぶ。使いやすい。
自身と対象の距離を自身を後ろに弾き飛ばすことで強制的に確保させる。自身と対象の距離がどうやっても離れない状態になるとバグる。
指を光らせる。光量、光色自由自在。目潰しにどうぞ。
上廻スラの結末は
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哀れな愚者に永遠の救済を
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幸せな咎人に寛大な天罰を