ワイ(男)「イズナの幼馴染です」   作:彼氏殿……彼氏殿だとぉっ!?

1 / 9
逃走本能

 やばい、不味い、そしてやばい!

 逃げなければ、立場も何もかもを捨てて走り去らねばならないッ!

 

 

「じゃあなイズナ、下手すれば俺と会うことももうないだろうさっ!」

 

「えっ……」

 

 

 他の方々への挨拶は……パスさせて頂こう、そんなことをしている余裕はない。

 どこへ行くか、ひとまず百鬼夜行を出なければならないことは確実、確定事項だ。

 

 

「委員長殿が少々気掛かりではあるが……他人よりも己を大事にせねばなるまい」

 

 

 ああ、何せ私はこのまま進んでしまうと……。

 

 

「    先生殿に掘られてしまうッ!」

 

 

 嫌じゃ、私はホモになりとうない!

 誰だイズナの彼氏をイズナくん()にするとか言い出したのは、そもそもとしてイズナ彼氏概念とはどういうことかと!

 そもそもブルアカ生徒皆一様に彼氏が居てもおかしくない面々でしょうが!

 

 

「ええい、考えていても仕方のないこと。ひとまず潜伏先を見つけねば」

 

 

 そうして私こと、百鬼夜行の男子生徒でありイズナの幼馴染である土御門(つちみかど)ハクは、百鬼夜行連合学院から姿を消したのであった。

 

 

 

 

☆

 

 

 

 

「ここまで来てしまえば、しばらく見つかることもないだろう」

 

 

 隠しごとは派手なものの足元という持論から、選んだのはトリニティ総合学園。

 ……の、ある地域の端も端、こんな場所にメインキャラは来ないでしょう。

 

 

「幸い? ブラックマーケットなる闇市が近い。そう言った意味でも生徒は近付かないだろうな」

 

 

 何か忘れている気がしなくもない、けれど思い出せないので放って置くしかない。

 

 

「にしても今更思い出すとは、俺も中々うっかりしていた」

 

 

 最近まではゲームにいたキャラと実際に会話できるぜヒャッハーとしか思っていなかった、浅はか過ぎて涙が出そうだ。

 そうだ、イズナの幼馴染(男)には辛い試練が待ち受けている可能性があるんだから。

 

 

「過剰反応と言われかねないがどういう反応が起こるか未知数な以上こうするしかあるまい」

 

 

 ぶっちゃけストーリーを知らないし、全スキップして推しキャラ集めてたのじゃ。

 アビドス、ミレニアム、トリニティが関わることくらいは知っている。

 

 

「関わると言ってもこんな辺境にまで来て関わることはないだろうしな」

 

 

 キヴォトスは広い、そんな中ドンピシャで俺とメインキャラが関わるなんて偶然は起こりうる筈がない。

 

 

「よ、避けて下さーい!」

 

「は    ?」

 

 

 真上から声? えっちょっ待

 

 

「う、おおおっ!」

 

「わああぁっ!?」

 

 

 親方ぁ、空から女の子がっ!

 いや誰、というか何故空から落ちて来た!

 

 

「あっ居たぞ! 待てコラァ!」

 

「ん……」

 

 

 声の主と思しき集団は、ヘルメット団。

 つまり彼女達に絡まれて逃げていたというところだろうか。

 

 

「逃げるか」

 

「わ、待ってください下ろし    」

 

 

 奴等は屋上から俺達を見ていた、位置的に俺の顔も見られている。

 そして俺は面倒ごとないし目立つことは避けたい、そこから導き出される答えは一つ。

 

 

「Run away(逃げる)、だ! しっかり捕まっててくれよ、んーと……ペロロ女史!」

 

「ひゃあああぁっ!?」

 

 

 ……ところで君、どこかで見たことあるんだけど名前何?

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。