ワイ(男)「イズナの幼馴染です」 作:彼氏殿……彼氏殿だとぉっ!?
「まあ、そう言うわけだ。しばらく百鬼夜行には戻らない」
「え」
「それが今のところ最善だからな」
「うーん……でもそれじゃあイズナが……」
「あいつは大丈夫だ、最初こそ無理するタチだが。だんだんとほんとに平気になっていくだろうからな」
「いやぁあの状態は……」
「生徒は信じなきゃあな先生」
あいつにはいつも元気を分けて貰ってるぐらいには爛漫な奴だぞ、大丈夫さ。
「……それより先生、あんたはこれから何をするんだ?」
「え?」
「ええと……ああ、生徒のお悩み相談とやらだ。昨日の様に出向くことだってあるんだろう、ほら……例えば、長期で出向くことだとか」
「うん、あるよ。それがどうかしたの?」
「少々気になってな、興味本位だ。答えてもらわなくても良い」
ストーリーどこまで進んでるのかなと、今のところの心配が消え去ったら気になってきてしまった。
完全に消えた訳ではないだろうがな。
「うーん……今は、特にかな? まあちょっとドタバタしてて忙しいけど……」
「良いことじゃないか」
悩みを相談されてないってんならそれが一番だ。
最初はアビドスだよな、んで……ミレニアム? あー……一章だけだっけ? わっかんねぇ。
まぁわからなくて困ることはない!
「で、その忙しいってのはどうしたんだ」
「エデン条約、聞いたことある?」
「噂程度には」
世相にはほとんど興味がない、というか気にする習慣がなくてなぁ。
エデン条約ってアレだろ? トリニティとゲヘナの和平。
……ん?
「それの調印式が今度あるんだけど、その調整で私の方も色々忙しくって。生徒の相談も出来るだけ受けてたりはするんだけど、遅くなることも多いんだよねぇ」
「あ、ああ、そうか……」
待て、エデン条約だと?
そこで起こることは流石の俺でも知ってるぞ。
「先生」
「ん、どうかした?」
「いや、まあ特に俺が言うことでもないのだろうが……」
とは言えどう説明するべきか。
未来をゲームとして体験して来ました、では馬鹿らしいことになる。
……まあ、それっぽく取り繕うか。
「調印式には少々似つかわしくないものが"見える"。十二分に気を付けるといい」
「似つかわしくないもの?」
「……俺に言えるのはそこまでだ。お役目頑張ってくれ、先生」
一応俺にも手品は使えるんだし良い証拠になるんじゃないか、知ってたらだが。
全く試したことないんだけどな、そう言う類の手品は。
「とは言ったものの……」
私は自由になってしまった。
いやぁ、目の前の問題が一旦解決したみたいなもんだから、うん。
だから……
「おせっかいとは、余裕のある人間の特権だ」
私で運命を変えられるとは思わんが、傷付く生徒は減らせる……筈、きっと多分、
「曇らせは趣味じゃない、少々ちょっかいをかけてみようか」
……ま、ミサイルをどうこうする力はないんだけどな、手品にも私にも。