AI生成 FGO SS 鍋焼きうどん食べたい 作:日毎に特定の条件を達成
◆FGO短編SS
『香草と煙が踊るロースト肉』
夜の演習フィールド。
風に揺れる焚き火の赤が、草地に柔らかい影を落としていた。
その前で、エミヤが黙々と何かを焼いている。
ぐだ子は、なんとなく足がそちらへ向いてしまっていた。
今日の戦闘訓練の失敗が頭の片隅に残っていて、
部屋に戻る気分になれなかったのだ。
「……エミヤ、何してるの?」
「肉を焼いている」
「説明がそのまんまだよ!?」
思わずツッコむぐだ子。しかし、よく見ると――
エミヤの動きは、ただの焼き物とは思えないほど“丁寧”だった。
香草をすり込み、指先で肉の厚みを確かめ、
焚き火の炎の揺れに合わせて角度を変える。
まるで武具の手入れのような静かな集中。
「香草ローストは、火と香りの見極めが肝だ。
焦らないことが一番の近道だ」
「焦らない……か」
ぽつりと呟いたぐだ子の声に、
エミヤがわずかに視線を向ける。
「今日はひどく慌てていたな。
動きに無駄が多かった」
「……うぅ、見られてた……」
「見ていなくても分かる。
自分で自分を追い立てている時の動きだ」
焚き火のはぜる音だけが、二人の間に落ちる。
ぐだ子は草地に腰を下ろした。
「……エミヤって、すごいよね。
みんなの動き、ちゃんと見てるし、
料理だって丁寧で、余裕があってさ……」
「余裕ではない。
ただ、急いで良くなるものは多くないだけだ」
エミヤは肉の表面がきつね色になったのを確かめ、
そっと火から遠ざけて休ませる。
「火も、人も同じだ。
強くしすぎると割れる。弱すぎれば育たない。
時には、ただ静かに待つ方がいい」
「……すご。今の言葉だけで今日の疲れ半分消えたんだけど」
「それは良かった」
ぐだ子は笑い、焚き火の温かさに肩の力が抜けていく。
しばらくして、エミヤがロースト肉を切り分けた。
じゅわ……と肉汁が夜気に溶け、
香草の匂いが火の煙と混ざる。
「……おいしい……っ」
ひとくち食べた瞬間、ぐだ子の表情がほころぶ。
「しょっぱいわけじゃないのに、身体の奥に染みる味……」
「焦らず育てた火と香りは、優しい料理になる。
君にはそういう食事が向いている」
そんなことを言われて、ぐだ子は照れながら肉をもう一切れ頬張る。
◆
食べ終えた後、鍋の底に残った肉汁を眺めていると、
エミヤが“いつもの動き”をした。
ごそっ――。
バッグから、乾麺のうどん。
「……ねえエミヤ。
もしかして最初から入れる気だった?」
「当然だ。
ロースト肉の肉汁とうどんは相性が良い。
むしろ入れない理由がない」
「あなたの世界、全部うどんで閉じようとするのやめて!?」
軽く折った乾麺をぽとんと鍋に落とし、
エミヤは火加減を再調整する。
肉汁を吸ったうどんがやわらかくほぐれ、
香草の香りが湯気とともに立ち上る。
「……ほら。仕上がった」
ひと口すすったぐだ子は、目を丸くした。
「なにこれ……うどんなのに……口の中でロースト肉が踊ってる……」
「当然だ。素材がいいからな。――もっとも、焼いている間じゅう君が腹鳴らしていたのも味付けの一部だが」
「ちょっ……聞こえてたの!? うそでしょ!?」
笑い声が焚き火の向こうに消えていく。
夜空の下、香草と肉の香り。
火の温もりと、ふたりの距離。
あたたかいローストと、優しいうどんで、
ぐだ子の“今日の疲れ”はすっかりどこかへ消えていった。
なんか途中からうどんが入ってくる。タイトルにうどんがついてるからか