AI生成 FGO SS 鍋焼きうどん食べたい 作:日毎に特定の条件を達成
◆FGO短編SS
『……流しそうめん、やってみたいなぁ……』
何気ない願望のつもりだった。
けれど、それを拾う耳の良い男がいた。
「……そうめん、か」
ふと横で作業していたエミヤが、静かに手を止める。
「用意できなくはない。少し待っていろ」
「えっ、本当に!? え、本当に!?」
「君が望むならな」
◆
数時間後。
訓練場裏の小さなスペースに、見覚えのない……が、明らかに手作りと思われる“竹風のレーン”が設置されていた。
継ぎ目なく滑らかに削られ、
木目の模様は竹を模したもの——だが、よく見ると素材は別物だ。
カルデア内の資材を加工し、刀剣のような手際で仕上げたのだろう。
「エミヤ……これ、本気で作ったの……?」
「当然だ。流す以上は、流れが最適でなくてはならない」
さらりと答えながら、彼は冷やしたそうめんの桶を置き、
氷の入ったつゆ、小皿、薬味を丁寧に並べていく。
ミョウガ、生姜、大葉、白ごま、ネギ、錦糸卵。
涼しげな香りが広がる。
「準備は整った。……いくぞ」
エミヤがレーンの上流に立ち、箸でそうめんをすくう。
つまんだ白い糸をそっと水流に乗せた。
するすると、透明な水面をすべるように白い線が流れてくる。
「うわっ……来た……! 来た来た来た!」
ぐだ子はきらきらした目で箸を構える。
ひゅっ、と白い流れを掬い取り、つゆに落とす。
その瞬間、ほわっと冷気が指先を通る。
「んっ……っ! 冷たっ……おいし……!」
「麺は茹ですぎず、締めすぎず。
流すことで空気が触れ、食感がさらに軽くなる」
「なるほど……! そうめんって流すだけじゃなくて理にかなってるんだ……!」
「形だけの遊びでは意味がないからな」
次々と流れてくる白い糸。
時折、薬味を少し乗せて流してくる悪戯心に、ぐだ子は笑いながら必死に箸を動かす。
「ちょっ……! えっ!? 今ミョウガ流したでしょ!」
「反射神経の訓練にもなるだろう」
「そんな訓練聞いたことないよ!?」
夏のような笑い声が、人工環境の中に涼しく響いた。
◆
ひとしきり食べて、ぐだ子は椅子に座り込んだ。
「ふぅ……冷たくて幸せ……
なんかさ、夏祭りとか……外の季節思い出すね」
「季節の記憶は、体に染みているものだ。
こういう時間も必要だろう」
エミヤは片付けを始めながら、ほんの少しだけ表情を緩める。
「君が楽しんだのなら、それで十分だ」
「ん……楽しかった。すごく」
竹風レーンを流れる水音が、心地よい余韻を残している。
カルデアの中でも、小さな夏は作れる。
白い流れと涼しい笑い声が、それを証明していた。
流しそうめん、やってみたいなぁ