AI生成 FGO SS 鍋焼きうどん食べたい   作:日毎に特定の条件を達成

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『泡の向こうの雑談』

◆FGO短編SS

『泡の向こうの雑談』

 

 夕食を終えたキッチンに、食器が少しだけ残っている。

 シンクに水を張る音が、静かな夜にやけに大きく響いた。

 

「じゃあ、私洗うね」

 

 ぐだ子が袖をまくると、エミヤは当然のように隣に立つ。

 

「任せきりにするつもりはない。

 拭き上げをやろう」

 

「役割分担、完璧」

 

 水に洗剤を落とすと、泡がふわりと広がる。

 湯気混じりの空気に、まだ微かに食事の名残があった。

 

「こうしてるとさ……なんか不思議だよね」

 

「何がだ」

 

「サーヴァントと一緒に皿洗いしてること」

 

 ぐだ子が笑うと、エミヤは肩をすくめる。

 

「日常の一部だろう。

 戦闘だけが役目ではない」

 

「それ、たまに言うけどさ。

 エミヤが言うと説得力あるんだよね」

 

「褒めているのか?」

 

「褒めてる褒めてる」

 

 皿が一枚、また一枚と洗い終わり、

 エミヤの手に渡っていく。

 

 水気を切る音、布巾で拭く音。

 リズムが自然と揃っていく。

 

「今日のスープ、効いたよ」

 

「それは良かった」

 

「飲んだあと、

 変に元気になるんじゃなくて、

 ちゃんと落ち着いた」

 

「狙い通りだ」

 

「即答」

 

 ぐだ子はフライパンを泡だらけにしながら続ける。

 

「前はさ、

 元気出そうとして甘いものとか辛いものとか

 無理に食べてたんだよね」

 

「そういう時期もある」

 

「でも最近は、

 エミヤが作るものだと、

 “これでいい”って思える」

 

 少し間が空く。

 

 エミヤは皿を拭きながら、

 視線を落としたまま答えた。

 

「食事は、自己管理の基本だ。

 気持ちが不安定な時ほど、

 派手な刺激より、整えるものがいい」

 

「……やっぱり理屈なんだ」

 

「だが、理屈だけでもない」

 

 エミヤは拭き終えた皿を棚に戻し、

 次の一枚を受け取る。

 

「君の様子を見て決めている。

 今日は、それがスープだった」

 

「それをさらっと言うの、

 ほんとずるい」

 

「事実だ」

 

 ぐだ子は笑いながら、

 鍋を洗い始めた。

 

「エミヤってさ、

 こういう時間、嫌じゃない?」

 

「嫌なら立っていない」

 

「だよね」

 

 泡が鍋の縁を伝って流れ落ちる。

 

「なんかさ、

 洗い物してると、

 頭の中も整理される感じしない?」

 

「単純作業は思考を整える。

 剣の手入れと同じだ」

 

「例えが物騒」

 

「否定はしない」

 

 最後の鍋を洗い終え、

 水を切る音が止む。

 

 キッチンには、

 水音のない静けさが戻った。

 

「……終わったね」

 

「終わったな」

 

 二人並んで、

 乾いたシンクを見る。

 

「この時間、結構好きかも」

 

「そうか」

 

「うん。

 何かを片付けてるのに、

 追い立てられない感じ」

 

 エミヤは布巾を畳み、

 静かに所定の場所に置いた。

 

「それなら、

 今日の食事は成功だ」

 

「え、皿洗いまで含めて?」

 

「後片付けまで含めて、食事だ」

 

「徹底してる……」

 

 ぐだ子は小さく伸びをして、

 肩の力を抜いた。

 

「ねえ、またさ」

 

「何だ」

 

「こういう雑談しながら、

 一緒に洗おう」

 

「構わん。

 食事は、そういう時間も含めて意味がある」

 

 キッチンの灯りを落としながら、

 泡の消えたシンクが、静かに夜を映していた。

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