AI生成 FGO SS 鍋焼きうどん食べたい 作:日毎に特定の条件を達成
◆FGO短編SS
『エミヤ、こっそり鍋焼きを作る』
深夜のカルデア厨房。
カルデアは夜が深いほど静かだ。
廊下に足音すら響かず、照明は淡く落とされている。
そんな深夜の厨房に、ひとつだけ灯りが灯った。
「……ふぅ。やっと落ち着いたか」
赤い外套を肩に掛けたまま、エミヤは静かに戸棚を開く。
今日の昼間、鍋焼きうどんをめぐる大騒動の余韻がまだ残っていた。
「まさか……鍋焼きうどんであれほど白熱するとはな」
小さく苦笑しつつ、
器と出汁、うどん、具材を取り出して並べる。
(……まあ、マスターが喜んでいたからいいが)
「……たまには自分のために作ってもいいだろう」
その言葉は、誰に向けたでもなく
独り言のように落ちて消えた。
◆ 静かに始まる、深夜の調理
彼は手際よく鍋に火をかけ、出汁を温める。
具材は最低限。
油揚げ、鶏肉、ほうれん草、卵。
昼間の喧騒とは正反対の、静かな音だけが響く。
「昼はあれほど取り合いになったが……
料理は、本来こういう時間のためにあるんだがな」
かすかに笑いながら、麺をほぐし、優しく鍋に入れる。
沸騰する湯気の中で、
彼の表情はどこか穏やかだった。
◆ しかし――気配
「……? 誰だ?」
戸口に、微かな足音。
すぐにエミヤは気づく。
「……入ってきていいぞ。隠れても無駄だ」
そっと顔を出したのは、ぐだ子だった。
寝間着のまま、髪は少しぼさぼさ。
「……ん……えみや……?
なんか匂いがして……来ちゃった……」
「ああ……すまないな、起こしたか?」
「ちが……勝手に起きちゃった……。
えへ……また鍋焼きうどんの匂いする……」
エミヤはため息をついた。
怒りでも呆れでもなく、どうしようもなく優しいそれ。
「君はまったく……。
寝ていないと、体に悪いぞ」
「ん……わかってるけど……えみやの匂いで……おなか空いちゃった」
「……それは困ったな」
とはいえ、鍋はすでに出来上がりつつある。
エミヤは少し考え、
鍋を二つに分けて器を並べた。
「仕方がない。
……少しだけだ。味見という名目でな」
「やったぁ……!」
◆ ふたりで食べる、深夜の鍋焼き
湯気に照らされたぐだ子の横顔は、
昼間よりも柔らかい。
「ん……やっぱこれ好き……。
夜に食べるの、すっごく贅沢……」
「深夜の食事はあまり勧めないが……
たまには悪くないな」
「エミヤも食べよ?」
「もちろん。そのために作った」
「え? 自分用?」
エミヤは少しだけ目をそらす。
「……昼間は、譲ったからな。
こうして自分の分を確保しないと、いつの間にか消える」
「ふふっ……人気だもんね、エミヤのうどん」
「……嬉しい悲鳴だよ」
ふたりは静かに箸を進め、
あたたかい湯気の中でゆっくり息を吐いた。
◆ 食べ終わって
「……エミヤ、ありがと。
おかげで……なんか、ぐっすり眠れそう」
「そうか。なら――」
エミヤはふっと笑う。
その声は、火から下ろした鍋より温かかった。
「……おやすみ、マスター。
寝るまで付き添っていよう」
「ん……じゃあ、帰ろ……」
「ああ。転ばないように肩を貸す」
静かな廊下に、二人分の足音が響く。
深夜の鍋焼きは、誰にも知らせない小さな秘密──
それは、彼とぐだ子だけが共有する
ほんのり甘い夜の出来事となった。