勝利の女神:NIKKE 〜Nobody can take your place〜 作:乾エルト
私がニケになってから、地上任務よりもアークで発生した
他の子は私をどんな目で見ていたのかは分からないが、私はテロリストの鎮圧に関して
まるで、量産型ニケとしての範疇を超えるように...。
現部隊に組み込まれる前の事───ロイヤルロードの宝石店が襲われ、A.C.P.U.の他に私達も現場に派遣される。
でも私達は前座...正直、犯人グループの戦力としては期待されてなかった。
私は他の仲間と共に宝石店へ突入する。
前座なりに犯人の体力なり弾なり、何かしらを減らせという意味合いでの投入だった。
「んんっ...」
店内に入ると...若い女性の店員さんが体をロープでがっちりを縛り上げられていて、猿轡まで噛ませられていた。
「大丈夫ですか!?」
私は人質となっていた店員さんの猿轡を緩めて外した後、事情を聞いた。
「...あのニケ達は地下金庫の方に行きました」
そう聞いた私は先程来た道を引き返し、同僚のソルジャーF.A.先導のもと地下室へと向かう。
スロープ上になっていて、犯人からの射撃はファルコンのシールドで防げる。
...だが、相手も一筋縄ではなかった。
───パチンと壁に火花が散った後、目の前にいたソルジャー
私はすかさず盾を拾ってスロープの先にフラッシュバンを投げ込んだ。
私、プロダクト23、ソルジャーO.W.の3人はフラッシュバンが光放つと同時にスロープの先へ向かう。
そして金庫室の方向に盾を構えると、そこには犯人と思わしきニケがいた。
まるで西部劇のガンマン...テンガロンハットに金髪、そして空色の瞳でありながら鋭い眼光...私達の戦っている相手は
「"ワイルドメナス"...!?」
同僚のプロダクト23が戦慄する。
制御不能な厄介者としてアウターリムに駐在している筈のワイルドメナスは、
先程の場所では壁の材質的な問題もあったのか、跳弾戦法を取らずに私めがけてリボルバー式の拳銃を速射する。
ソルジャーF.A.の盾はラプチャーの攻撃を凌ぐ程の耐久力を持っていて拳銃でも動じない筈だが、キッドの速射は力強く、微弱に押されていた。
後ろに連なるプロダクト23は
キッドも命が惜しいのか、遮蔽物に隠れると同時に後退していき...私達は追い詰めるように先へと進んでいった。
キッドを追うように金庫室まで向かうものの、誰もいない...。
私達は不思議に思ったものの、それはすぐに判った。
背後から首を絞められる───それは他2人も同様で、床に体を押し付けられた後、両手を後ろに回されて縛られてしまった。
───その後、私が目を覚ました先では死んだ方がマシと言いたくなるような光景が広がっていた。
他2人の同僚も同じく縛られ、ワイルドメナスの
性的に貪られる光景はニケ同士であっても行われ、こんな野蛮なニケもいるのだと思い知った。
「いやぁ、宝石にニケ...良いわねぇ!」
「キッド様も一緒に発散すれば良いのに」
「馬鹿っ、そんな事言うと撃ち殺されるよ!」
私は身体を動かすが、ワイヤーロープが肉体を縛り上げててまともに動けない...それどころか、私の相手は
「...いやぁ、
まさかこんな...人間のオレにまで味わわせてくれるとはなぁ?」
そこに居たのは長髪の男...その場に相応しく無い
「おい"爆弾魔"、図に乗るなよ?
そのニケは私達の
「はいはい。
...クソ兵器どもが」
男は悪態を吐きながらも、私の上着をロープの隙間から徐々にたくし上げていく...私は抗おうとするが、縛られているせいで何も出来なかった。
「あぁ...ほんと、
可愛かったし、もっと
───その時、私は悟った。
コイツが...コイツこそが私を誘拐し爆死させた犯人だと。
私の人生を壊し、悪びれもせずに生きている...そして私だと知らずに弄ぶコイツを絶対に苦しめて殺してやると恥辱の中で誓った───。
「───ここじゃない」
私は仲間に知られないよう装備を身に付け、"アウターリム"へ乗り込む。
奴の憶えている限りの情報を頼りに...。
アウターリム...アークではゴミの掃き溜めとされているような地で、"
この場所で私も使い捨てられ、他のニケと共に縛り吊るされた。
私はまだ息があるとして誰かがアーク都市部まで運んでくれたようだが...
アウターリムの"バッドドリーム"...歓楽街でニケの娼館もある。
私はそこで情報屋を待つ...今の部隊に編成された時からその人物の事はマークしていた。
アウトローの間では名の知れた情報屋であり、"ニケフィリア"という性癖持ち。
私は身体を犠牲にしてでも接触したかったが、店で一から始めるのは時間を要する...手っ取り早く情報を聞き出すには、ニケフィリアの店がある路地裏で待ち伏せるほか無かった。
研ぎ澄まされたコンバットナイフを片手に、路地裏で待つ。
そして店から出て路地裏に入った男の背中にナイフを突き立てた。
「後ろを見たら、刺す」
私は仲間の知っている普段の口調から、相手を憎むような口調で脅した。
「なぁ...何が目的だ?」
「...情報。
昨日、アークのロイヤルロードで起爆させた男の情報を」
「見返りは?」
私はクレジットを現金として男の前に投げ、金額を教える。
本来は部隊で共有している資金の一部だが...こっそり持ってきた。
「...取引成立だ。
金も欲しいが、オレはまだ死にたくねぇ」
「なら早く...命が惜しいのなら」
情報屋は自分の持っている情報を話す。
情報内容は私を殺した爆弾犯と一致していて、私はそいつの居所を突き止めようと更なる情報を要求した。
しかし、情報を得ようとした瞬間───頸辺りに重い衝撃が走る。
そして視界が揺らぎ、私はバランスを崩して倒れてしまった───。
───そして、何処かの建物内で目を覚ます。
身体は厳重に縛り上げられていて、装備も外されている。
口にはマスクが下げられ、猿轡が嚙まされていた。
「ん...んんっ!?」
「お目覚めか?」
私が再び前を向くと、そこには誰かの足が見え、そのまま見上げると、そこにはアウトローらしき女性達が立っていた。
私は恐らく、情報屋に騙されたのだろうと思い、猿轡を強く噛み締めながらその3人を睨み付けた。
「あー怖い怖い。量産型でもここまでの睨みを見せるなんて、ね」
「隊長〜コイツの事噛んでもいい?」
「待て、ジャッカル」
隊長と呼ばれる女は、私の猿轡を下ろして問いかけた。
「なぁ、お前はどこの所属だ?」
私は目を逸らして答えないようにする。
しかし、その女はそれすら想定していたのか、ある事を言った。
「───爆弾魔。
私達ならそいつの居場所を知ってる」
私は隊長と言われている女の言葉に反応してしまい、携帯を弄っていた女は妖しい笑みを溢した。
「私達がアナタの
「...そもそも貴女達は何者なの?」
「私達の事を知らないとは、とんだ
隊長と呼ばれている女は、自分達の部隊名を明かし、私は驚く。
エキゾチック───それはワイルドメナスと同じくアウターリムに常駐する部隊で、全員が元アウトローのニケで構成されている。
...そんな部隊に目を付けられてしまった私は指揮官や仲間達に申し訳なさを感じるが、それでも復讐を優先させた。
情報を聞いた私は拘束を解いて貰い、装備を再び身に付ける。
エキゾチックの情報が信頼できるかは分からない、でもやっとの思いで復讐できる...そう感じた私は彼女達の元から立ち去った。
私は奴に報いを受けさせる。