「おいおいマジかよ、あの女王様フットワーク軽すぎだろ。」
タナトスはドラコーがクノッソスにまたやって来ているのに戦慄していた。
「あの女王様はイケロスの方の敵だったのかよ。ロキ・ファミリアも襲撃しているしどうすれば…」
そこまで呟いた時一つのアイデアがタナトスの頭の中に浮かんだ。
「一か八かの賭けだが仕方ない。今から言う扉を開けてね、彼らをぶつけるよ。」
タナトスはドラコー達とロキ・ファミリアが相対するように自身の眷属に指示した。
「誘導されていますね。恐らくはロキ・ファミリアとぶつけ、そこから三つ巴とさせるつもりでしょう。」
タナトスの作戦はすぐさまドラコーによって看破されていた。
「なるほど、では解決策はあるか?」
「それは難しいですね。ロキ・ファミリアは
「確実に来ているのは
「なるほどそれは幸運ですね。では私が戦場をリードするとしましょう。」
そう言って開かれた扉から繋がっている部屋でドラコー達はロキ・ファミリアと相対した。
ドラコーがロキ・ファミリアと相対している時ベルはアルフィアと共に一体のモンスターに出会っていた。
黒いミノタウロスの
「名前を」
「名前を、聞かせてほしい。」
そして黒いミノタウロスの
たった1人の人間と戦う夢を血と肉が飛ぶ殺し合いの中で確かに意思を交わした最強の好敵手の事を。
それを聞いてベルは自身がかつて戦ったミノタウロスの事を思い出した。
そして黒いミノタウロスはこう告げた。
「再戦を、自分をこうも駆り立てる存在が、いる。」
「あの夢の住人と会うために、今、自分はここに立っている。」
たった1人の宿敵を求めてここまでやってきたと。
「自分の名は、アステリオス。」
ベルは黒いミノタウロス、アステリオスの正体がわかりうろたえアルフィアはアステリオスとベルの意外な繋がりに感心した。
アステリオスは再度尋ねた。
「名前を、聞かせてほしい。」
「ベル。ベル、クラネル。」
アステリオスはベルの名前を身に刻むように深く受け止めた。
そして、隻腕が下げていた両刃斧が、厚い胸板の位置で構えられる。
「ベル、どうか。」
「再戦を。」
そう告げてきた好敵手にベルは刃を構える事で答えた。
アルフィアは自身が邪魔をする訳にはいかないと戦う姿勢をとらずに距離をとった。
アステリオスは闘争に挑むベルの姿に歓喜の凶笑を浮かべ
「オオオオオオオオオオッッ!!」
天を震わせる咆哮が打ち上がった。