主人公補正とかなかったら、こういう終わりが突然来そうだよね。
軽いジョジョネタあり。
ナザリック地下大墳墓、玉座の間。重厚な静寂の中、アインズは沈黙していた。
「アインズ様…」
アルベドの声は、彼への狂信的な愛と忠誠を滲ませている。だが、その裏で進むのは、弱者を徹底的に搾取する計画だ。
鈴木悟がいた故郷の巨大複合企業とまるで同じなのだが、それをここにいる者たちが理解することはなかった。
そしてある時。
ドンッ、ドオォォン……!
まるで深淵の底から宇宙の理を砕くような、ねじれた不協和音。
「な、何ですか、この圧力は……!?」
アルベドが、玉座の間が、まるで蝋のように歪むのを見て、初めて恐怖に目を見開く。
アインズは、この世ならざる力だと直感し、全魔力を込めて防御魔法を展開しようとした。だが、彼の魔法が編まれるよりも速く、視界は純粋な、無慈悲な光に呑み込まれた。
光は、音を、熱を、そしてナザリックの存在そのものを、宇宙の塵へと変えてしまった。
俺はケイ!
なんか気がついたらやり込んでいたゲーム『スペース・ファンタジア・オデッセイ』によく似た世界に転移?してた。スペースオペラな世界観のゲームとして猛烈な人気のあったこの作品。
まさか厳密には違うところもあるとはいえ、この世界に転移出来るなんて…ラッキー!
「お、魔力系素材が期待できそうな星だな」
モニターにはある星が表示されている。フムフム、悪くない星だな。
さて!
スペオデプレイヤーならお馴染みの…『惑星破壊弾』で吹き飛ばすとしますか!
「資源採掘プラン実行。発射〜」
俺はキーボードを叩く。
発射シークエンスの後、惑星破壊弾が発射される。
惑星破壊弾は加速して惑星を貫通。
そして……大爆発!
いや〜この瞬間はいつ見ても爽快だね。
採集ドローンが動きだす。あとは一日待てば結果が出るだろう。
そして一日経って……採集データがモニターに表示された。
……うーん、これは。
「なんか怨霊系素材の純度は高いが、採掘量が少ないな。ハズレの星だったか〜」
多分それなりに高い知性のある原住民がいたんだろうなぁ〜原住民と交易する方法もあるけど、面倒だし、さっさとぶっ壊すのが効率いいんだよね。
モモンガは宇宙空間を漂っていた。
いったいなにが起きた?まるでわけがわからない。せめて何が起きたのかを知らないことには……。
モモンガは最後の力を振り絞り『星に願いを』を発動した。そして願う。
「なにがあったんだ……!教えてくれ!」
宇宙空間なので声は出ないが、願いは確かに叶った……宇宙空間に残留する魔力が反応したのである。
そしてモモンガは真相を知った。
恐れていた『プレイヤー』の襲来。
しかし襲来したのはユグドラシルプレイヤーではなく……
(スペース・ファンタジア・オデッセイ!?確かユグドラシルを開発していたところが作っていたゲーム……確かあれの開発を優先するから、ユグドラシルはサ終したんだ……!)
そこの『プレイヤー』にナザリックどころか、それがあった星ごとあっさり破壊し尽くされ、素材として回収されてしまったのだ。
(なんだよ、それ……)
彼の心に、凄まじい虚無が押し寄せた。
弱者を踏みにじり、素材として利用する。
それはまさにナザリック地下大墳墓や、彼の故郷にあった巨大複合企業がやっていたことと同じなのだが、モモンガがそれに気がつくことはなかった。
そして絶望。怒り。悲哀。階層守護者たちの愛憎が、「高純度な怨霊系素材」として無関心に回収されたという事実に、彼の精神は崩壊寸前を迎える。
オーバーロードの世界観とは極論『強ければ何をしても許される』というもの。
そして自分の番が来ただけ。
自分より強い『プレイヤー』が踏みにじっていった。
それだけの話である。
モモンガの精神が、怒りと悲嘆で爆発する寸前だった、その刹那。
アンデッドの特性である『感情の抑制』が発動したのだ。
平静に戻った頭で、モモンガは状況を再認識する。
星ごと消えた。
ナザリックも無い。
あのプレイヤーはコチラを認識してない。
だからとどめを刺しにくることもない。
しかし…死ぬことも、狂うこともできない。
絶望が限界に達し、感情が再び湧き上がる。
そして、再び、感情が引く……
モモンガは――二度とナザリック大墳墓へは戻れなかった。
そもそも星ごと消滅してしまったのだ。
戻る場所すらない哀れな骸骨として、永遠に宇宙空間をさまよう。
そして死にたいと思っても死ねないので、
――そのうちモモンガは 考えるのをやめた。