世界を欺く少女の話   作:めめ師

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第10話です。ショッピングモールでの死柄木、緑谷のお話と敵連合開闢行動隊は全部原作通りなのでカットです。


林間合宿

「戻ったぞ」

「ん、おかえりー」

「頭は冷えましたか?死柄木弔。」

 

少し前にブローカーの紹介した二人に怒って出て行った死柄木が返ってくる。

 

「...ん?なんかあった?」

「あぁ、すっきりした。俺のやりたいこと、やるべきことがはっきりしたよ。

...全部、あいつだ。オールマイトだった。あいつがへらへら笑ってすべてを救ってきたように振舞うから、すべてが救われているように振舞うから。みんなそれを正しいと思っちまうんだ。

だから全部、俺が全部を壊すんだ。最初っからずっとそうだった!俺が全部壊して証明してやるんだよ!!正義なんて正しくないってなぁ!!」

「...なるほど、それがあなたの答えですか。死柄木弔。」

「...あぁそうだ、さっきのあいつら。迎えとけ。他にもできるだけ集めるぞ。優秀な奴らを」

 

死柄木のたどり着いた答えを聞いた楓は、俯いて表情は見えないがかつて類を見ないほどの狂気的な笑みに染まっていた。彼の答え、”オールマイトのいない世界を作り正義の脆弱性を暴く”その下地は既に保須にて楓が作っていたものだった。だからこそ、その信念はより強固になって今まで宙に浮いていた敵連合に、大地に足をつけさせたのだった。

 

 

 

雄英高校1年生ヒーロー科林間合宿会場から少し離れたところで、

「疼く...疼くぞ......早く行こうぜ!」

「まだ尚早。それに、派手なことはしなくていいって、言ってなかった?」

「ああ、急にボス面始めやがってな。

今回はあくまで狼煙だ。虚ろに塗れた英雄たちが地に堕ちる。その輝かしい未来のためのな」

悪意は再び動き出す。

 

 

 

「...本当に彼らのみで大丈夫でしょうか?」

「うん。俺の出る幕じゃない。ゲームが変わったんだ。

今まではさ、RPG(ロールプレイングゲーム)でさ。装備だけ万端で...レベル1のままラスボスに挑んでた。やるべきはSLG(シュミレーションゲーム)だったんだよ。

俺はプレイヤーであるべきで使える駒を使って格上を切り崩していく。その為まず超人社会にヒビをいれる。

開闢行動隊、奴らは成功しても失敗してもいい。そこに来たって事実がヒーローを脅かす」

「捨て駒ですか...」

「バカ言え!俺がそんな薄情者に見えるか?奴らの強さは本物だよ。

向いてる方向はバラバラだが頼れる仲間さ。法律で雁字搦めの社会、抑圧されてんのはこっちだけじゃない。

成功を願ってるよ」

「私は?コマですらないの?」

「お前は保須の動画で顔が売れ過ぎた。敵連合のボスになってもらうさ。そして俺が...裏ボスだ...!」

「......良いねぇ」

 

楓は満足げに頷いた。

 

 

 

「...そろそろ時間ですね。彼らの回収に行ってまいります。」

「行ってらっしゃーい。気を付けてね」

 

林間合宿襲撃メンバーが黒霧のワープゲートを伝って続々と戻ってくる。

 

「くそっ!あの不潔女が!」

「危ないところだったわね...もう、ちゃんと足並みそろえないとだめよ」

「俺はステインの意志を全うするためにここにいるんだ!」

 

「アブねぇ死ぬかと思った!余裕だったぜ!」

「うーん、もうちょっとゆっくりしてたかったです!お話ししたかったです!」

「ああクッソ、ほんと何だったんだよあのレーザー最後の最後で邪魔しやがって」

「まあいいだろこうして目標は確保できたんだ」

 

最後にゲートをくぐってきた荼毘はなぜか隣に拘束もされていない爆豪を連れていた。

それを見た楓は呆れたような声を出す。

 

「...なんで圧縮しないまま連れてきたのさ...」

「最後の最後で確認が必要だったんだよ」

「ちっ...このまま簡単につかまってやると思うなよ、くそモブどもが!」

 

敵連合の面々と対峙した爆豪は掌を爆破させながら構える。

 

「この中でまだやる気とは、かなり気が強いねぇ」

「まあすぐ終わんだろ、抵抗されても大して問題ねぇよ」

 

Mr.コンプレスと荼毘、スピナー、マグネが爆豪を捕らえようと向き合い一歩前に出るが、

 

「ガッ...!」

 

唐突に爆豪が前のめりに倒れた。

 

「あんまりここで暴れないでくれる?結構気に入ってるんだからさ。」

 

手慰みにコインで遊んでいる楓が不機嫌そうに言った。

 

「今の、貴女がやったの?」

「そうだよ。爆発なんてされたらたまったもんじゃないし何もさせず確実に無力化できる人なんていないじゃん」

(目にも止まらない速さで動く個性...ってとこか?思えばステインを殺した動画でもそうだった。)

「おい、トゥワイス。起きてもいいようにそいつちゃんと縛っとけよ」

「俺!?やだよ!いいぜ任せろ!」

 

「...ところで数が少ないようだが?」

「回収地点に現れなかった。マスタードは...途中からガスが晴れたあたりやられたんだろうな。ムーンフィッシュとマスキュラーもそうだろう。途中でかい戦闘音が響いてた。」

「マスタード君はともかく、あの二人は戦闘面心配してなかったんだけどな...いきなりでかいの二人も失ったのは痛手だね、弔君」

「...まあ仕方ないさあの場にはプロヒーローもいたんだ。そんなこともある」




ようやく死柄木が信念を見つけました。ここからただのチンピラだった子供が悪を纏めるカリスマへと育っていきます。私バッドエンドとか暗い話とかあんまり好きじゃないんですけどヒロアカの敵連合は大好きなんですよね。成長した死柄木のカリスマに惚れてついていくモブになりたい。スピナーの隣で死柄木とわちゃわちゃやりたい。そんな私の願望も詰め込んでるのがこの作品です。
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