世界を欺く少女の話   作:めめ師

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第16話です。これから対異能解放軍に入っていきます。いろいろ楽しみです。


ギガントマキア

トガ、トゥワイスのヤクザ出向からはや数ヶ月。

敵連合は現在、異形排斥主義集団、通称CRCの元に来ていた。

 

「宗教って儲かるんじゃねえのかよ!?」

「どこもカツカツなんですねぇ」

「あー!折れた!」

「俺の義手も軋みが酷い。義燗に新調してもらおうや」

「その金がねえんじゃねぇのか?」

 

目的は強盗、敵連合は金欠であった。

 

 

 

時は変わってアジトにて

 

「いつまでこんな生活続けるんだ?」

「終わるまでだよ」

「死穢八斎會と協力してたら今頃寿司でも食ってたかな」

「冗談だろ」

「ハッハッハ。ただまあ、お国を騒がす敵連合の実情がこれとは憧れてくださる皆さんに申し訳が立たねえな」

 

話しているとアジトの扉が開き、荼毘が入ってくる。

 

「何だ楓と俺以外お揃いかよ。律儀に仲間集めに勤しんでんのは俺らだけか?」

「おめーは焼き殺し回ってるだけじゃねえか!1人でも連れてきたことあったか!?」

「ゴミしかいねぇんだ。なんの志もなく生きてるだけのゴミが多くてさ」

「人を見る目がないのでは?」

「てめえだけは黙ってろ」

「ちなみに楓ちゃんは別行動でお金稼ぎだよ。彼女の個性便利だからね」

「...仲間集めやってんの俺だけかよ」

 

それぞれの会話を聞き流しながら死柄木がうんざりしたよう言う。

 

「黒霧が捕まってもう1ヶ月くらいか。...結局失敗しやがった。おかげでドクター探しも難航中だ」

「お守りの黒霧さんがいなくなって寂しいねぇ弔くん。ねェドクターってどんな人ですか?」

「先生の主治医だよ。用心深い人でアジトのパソコンでしかコンタクトを取れなかった。脳無の開発と管理もあの人がやってた」

「いくら用心深いっつったってよ、アピールしてくれてもいいのにな仕え先の愛弟子が絶賛放浪中なんだぜ?」

 

その時、スピナーが声を上げた。

 

「...なあ、俺たちは一体どこに向かってるんだ?

俺はステインに触発されてここにいる!前時代的価値観の残る田舎でトカゲやろうと蔑まれて育ってきた。それが当たり前だと思っていた!俺の心にはずっと、何も無かった。

夕方の報道番組でステインの最期を見るまでは!彼は世界を変えようとしていた!一人で!

あの時俺は初めて世界が窮屈なんだと知った!いても立ってもいられなかった!そしてここにいる!」

「なんだ空っぽのコスプレ野郎じゃねえか」

「そうだよ俺ぁすっからかんなのさ!だからこのだらけた現状が分からねぇ!どでけえ風穴ぶち空けられると思ってた!答えてくれ死柄木!俺たちはどこに向かってるんだ!?」

「だから、じ...」

 

その時急に地面が大きく揺れる。アジトの外に出てみると地面から巨人が出てきながら言う。

 

「探した...やっと見つけた。ずっと合図を待っていた。お前がオールフォーワンを継ぐものか」

 

巨人と相対した死柄木が凄絶に笑って言う。

 

「これが力かァ...!?黒霧!」

「どういうことだよ...」

「黒霧さんこんなの求めて旅立ってたの!?」

「先生が残してくれた戦力らしい」

 

「俺はオールフォーワンに全てを捧げる。さあ、後継。その価値、お前にあるのか示してくれ」

「....は?」

 

 

 

「嘘だ...小さすぎる...なぜだオールフォーワン、あんまりだ...なぜ...

主よ何故だアアアア!彼は弱すぎる!!」

「なんだってんだよこいつは!」

「もー訳が分からない!楓ちゃんがいたら勝てるのに!」

 

その時、死柄木の傍らに置かれたラジオが死柄木に話しかけた。

 

『困っておるようじゃな、死柄木よ』

「...ドクター」

「ドクター!?探してたっつうドクターか!?」

『お友達もおるようじゃな』

「1人足りねえがな」

『そういうタイミングにしたからのお』

 

巨人が地面を叩き、それによって大地が割れた。

 

「受け入れたいのに、ダメだオールフォーワン、俺にはこいつ受け入れられない」

「なんだってんだよ...!」

『そいつはギガントマキア。かつてボディーガードとしてオールフォーワンに使えた男じゃ。オールフォーワンが最も信頼する人間の1人、尋常ならざる耐久力を持ち、複数個性所持に改造無しで適応しておる

オールマイトに勢力を削がれ敗北を予感したオールフォーワンはそいつを隠した。実に周到!お前を拾って数年後の話よ。自身がどうなろうと夢を、意志を終わらせぬためじゃ』

「そんな優しいプレゼントには見えねえんだが気のせいか?」

『いい目じゃ荼毘よ、その通り!ギガントマキアは忠誠心が高すぎるあまり絶望しておる。かつての主と死柄木との落差に』

「気に入って貰えるよう頑張ろうってか?」

 

荼毘がギガントマキアに炎を当てながら言う

 

『それは無理じゃよ、今はな。...どれ』

「効いてないですよ荼毘くん!」

 

『マキア』

「!!!」

 

ラジオからオールフォーワンの声が聞こえた瞬間ギガントマキアが硬直、その体躯が縮んだかと思えば大型犬のようにラジオに擦り寄っていた。

 

『録音音声じゃ。これで落ち着いたじゃろ?』

「要らんぞこんなん」

『要らん!?この期に及んでまだ望めば手に入ると!?...黒霧とながく居すぎたな、目を覚ませ。』

「ドクター、なんだよ冷たいな」

『ふむ...少々まっとれ。よいせ...』

 

「何でしょ?」

「要領を得ないじじいだ...プッ...オエッ」

「仁くんゲップ汚いのでやめてくだ...ウプッ」

 

その瞬間その場にいる全員が神野の時のように黒い泥を吐き出し、それに包まれて消えていったのだった。

 

「くさい」

「ここは...」

「なんだこりゃあ」

 

「ゲホッ、うえっ、急になんなのさ!」

 

「あれ、楓ちゃんも呼ばれたの?」

「あれ、みんな?ここどこ?」

「さあな...これは...脳無?これまでのと少し違う...」

「ほほう分かるのか差異が!ほほうほほうやはりいい目を持っとるよ。そうじゃ違うんじゃこの子らは下位中位とは違うんじゃよ〜〜。

最上位じゃよ!よりマスターピースに近づいたスーパー脳無じゃ!すごいじゃろうこれまでとは違うんじゃ!」

「ドクター俺も頼みがあって探してた。ある弾を複製して欲しい」

「髪が伸びたな死柄木よ!お父さんたちは元気かね?」

「ああ」

「あれがドクター?逆光で見えねぇ」

 

コンプレスがドクターの顔を確認しようとすると、

 

「来るな!!

ほっほすまんな。不用意に近づくな、いいな?近寄る時はいつ何時もわしからじゃ。破れば直ぐに元いた場所に帰しあいつにミンチにしてもらう」

「あいつ?誰?」

「ギガントマキアっつー巨人だ」

「所在地を知られたくないので転送にて招かせてもらった。死柄木と盗堂以外は初めましてかな?どこかであっているかもな。ギガントマキア同様オールフォーワンの側近、氏子達磨じゃ。今適当につけた名前じゃ

さてと死柄木、招いてやったのはオールフォーワンに免じての譲歩ゆえじゃ。わしの命も技術もこの子らも、全ては偉大なるオールフォーワンに捧げたもの。お前は今までそのおこぼれに縋っていたに過ぎない。嫌っとるわけじゃない、ワシの為じゃよ。全てを捧げるに値するかどうか、見極めたいのじゃ。

 

何も成していない二十歳そこらの社会のごみがわしに何を見せてくれるんじゃ?死柄木 弔」




ギガントマキア戦は楓ちゃん不参加です。
対ギガントマキアは楓ちゃんマジでチート化するからね。理由付けは次回。
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