「例の転校生、どうだった?」
「ラウラは本気で織斑先生を連れ戻しに来てるだけでそれ以外は問題ないかと。デュノアですがアレでスパイを演じてるなら逆に凄いですね」
ふーんと扇子で遊んでる楯無。そこへ
「百環!ちょっといいか!!?」
どんどんと扉を叩く音。黙ってお風呂場に向かう楯無を見て扉を開ける
「バカなのか?俺が寝てたり同室の者に迷惑がかからないかって少しは考えろ」
「わ、悪い。余裕が無かったというか...」
後ろのデュノアを見るに、事情は把握できた。要は一夏のラッキースケベが発動したのか
「とりあえず入れ」
2人を座らせてジャスミンティーを入れる
「飲め、少しは落ち着く」
「ありがと...百環くんは生徒会の人なんだよね?やっぱり報告...したりするの?」
「というか最初から疑ってた。生徒会でも怪しいって目星はつけてたしな」
あははと渇いた笑いをこぼして暗い顔をしているデュノア
「僕のしてた事、全部無駄だったんだね」
「まぁスパイ行動は無駄だな。どうせなら色仕掛けの方が成功するんじゃないか?まぁ一夏には通用しないが」
そう言って呆れた目を一夏に向ける
「なんとかならないか?」
「...なんとか、ねぇ。正直に言うと無理だ」
「なんでだよ!?」
逆上する一夏に落ち着けと手で制して訳を話す
「まず俺達は一介の生徒だ。ここは分かるだろ?」
「ああ」
「その生徒の発言力がどの程度か...考えた事はあるのか?」
「そ、それは...俺と百環だったら男性パイロットとして発言力はあるんじゃないか?」
身売りしてきた相手に身売りするって言うのか。どうしようもないな。しかし
「悪いが俺とお前との立場は天と地の差がある」
「どういう事だ?」
デュノアも首を傾げている
「一夏は織斑千冬の弟として影響が大きい、それに対して俺が切れるカードはこの謎のISだけだ。本来ならこのISは没収され研究機関に送られて、俺は解剖なんてオチだったんだ。そこを同室の人と千冬さんに助けてもらった。要は拾った命なんだよ。俺は」
それを聞いて、暗い顔をする2人
「なに暗い顔してるんだよ。こうして俺達一緒にいるんだから問題ないだろ、終わりよければすべてよしだ。それにラウラから国の保護受けないかって誘われてるしな」
「なんでアイツなんかを「ストップ」...」
「今ラウラの悪口を言うのはナシだ。デュノアの問題を解決しに来たんだろ?じゃなけりゃ追い出すぞ」
「...悪い」
たく、頭に血が上りやすい所は相変わらずか
「デュノアはどうしたい?」
「え?」
「え?じゃない。これはデュノアが決める事なんだ。このまま男として俺と一夏のデータを盗むために学園にいるか。それとも女としてみんなと仲良くするか」
「おい!そんな聞き方「一夏は黙ってろ」っ...」
「僕は...僕は...っ、私だって女なんだよ...女の子として暮らしたい!みんなと笑顔で、偽りのない本当の笑顔でみんなと過ごしたいよ...!!」
なんだ。本音が言えるんじゃないか。自分を押し殺して、自分を殺して来てたわけじゃないのか
「との事です。会長」
「「え?」」
シャワー室がドンッ!と開く
「全て聞かせてもらったわ!まぁ思うところもあるけれど、一夏くんは助けたいのよね?」
「え?あ、はい」
「百環くんも?」
「...親がいない苦しさは俺もよく知ってますから」
「ッ、」
「ま、婆ちゃんがいたから辛くはなかったけどな。それに一夏や千冬さんも仲良くしてくれた。束さんは変にくっついてきてたけど...」
そう、呟くと
「百環くんの家族って...」
「...俺の父ちゃんと母ちゃん。冒険家なんだ。それでその途中に行方不明でさ。その形見が今、これになってる。コレの中には100枚のカードが入ったんだけどそれを父ちゃん達が集めてさ。いつも肌身離さず持ってたらISに吸収されて皇の鍵に変わったってわけ」
その話をした途端楯無が
「あーもう!暗い話はやめましょう?あ、私にも淹れてくれる?」
「分かったよ...」
「な、なぁ。この人は?」
「ざっくり言うと学園の長、生徒の中で最高権力者」
「えぇ!?」
「あら、今更?」
開かれた扇子には大成功と書かれてる。何が大成功なのかは聞かないが
「2人はこれまで通り過ごしなさい。フォローは私と百環くんがするから」
「...えっ?」
「当たり前でしょう?生徒会庶務なんだから」
めちゃくちゃ雑用で使ってきてるんじゃ
「私の方でフランスの事はなんとかするわ。それと...少し皇の鍵を貸してもらっていいかしら?」
「ん?...ああ、無理だと思うんですけどねぇ...」
そう言って渡す
「何をするんですか?」
一夏が聞くが
「ざっくり言うと、ブリュンヒルデの弟に手を出したら国が滅びるし、もう片方のISはこんな感じで元から読めないのよって私が見せに行くのよ。一応私、そういう仕事もあるから」
そう言って皇の鍵のデータを2人に見せた
「「えっ」」
2人は驚愕していた
「読めないでしょう?だから元々データを盗んでも不可能だったのよ。百環くんのは」
俺の皇の鍵の文字はおかしな表記をしている。それを修理するのは出来ず、自動修復機能が代わりに備わっている
「あはは...これは...」
「という訳だ。一夏、お前がデュノアの事守ってやれよ?男なんだからよ」
「ああ、なんというか助かった」
「俺は何もしてない。デュノアの本心が、本音が、気持ちがかい....楯無に伝わっただけだ」
一瞬殺気が来たため名前に言い直したら消えた。なんだろう、この理不尽
「あの、百環くん。百環くんも名前で呼んでいいよ?」
「いや、ことが収まるまではデュノアでいいか?終わったらホントの名前で呼ぶからさ」
「そうだね...うん。ありがと!さ、一夏戻ろ?」
「あ、おい!シャル!ありがとうございました!サンキューな!百環!」
そう言ってバタバタと出ていった2人を見てため息をつく
「次の問題はラウラか...」
「気苦労が耐えないわね?」
「そう思うなら手伝ってくださいよ」
睨んでも涼しい顔をしているこの人は...!
「そういえば学年別タッグマッチが開催されるのは聞いてるかしら?」
「タッグマッチ?...もしかしてこの間の襲撃事件の事を踏まえての想定した連携のために?」
「ええ、誰と出るの?」
鈴→簪と本音にボコボコにされる
簪→鈴と本音にボコボコにされる
本音→鈴と簪にボコボコにされる
「少し行くところがありますので、行ってきます」
「青春ね〜、同学年だったら私も一緒に出られたのかな...」
ボーデヴィッヒの部屋の前まで来れた。ノックする
「誰だ?」
「百環だ。少し話があってきた」
カチャリと鍵が開く音がするが扉は開かない。入れと?
「失礼します」
「早速我が軍に来る話か?」
「期待させて悪いが学年別タッグマッチがあるのは知ってるか?」
「いや、耳に入っていないな。その申し込みか?」
「ああ、ラウラと組める相手はそうそういないし、俺も他の女子と組むのは面倒だからな...俺と一夏は珍しいものを見るかのように群がるから」
「フン、この学園にいる女共はISをファッションか何かと勘違いしている」
「俺には束さんがISをどうして創ったのかは想像つかないけど、少なくともファッションでも戦争の道具でもないと思うぞ?」
「ふむ...ではなんだと言うのだ?」
「案外宇宙進出とかかもしれないな。そのための機能があるんだから。あくまで妄想の範疇でしかないが」
なるほどと、ラウラは考えているが
「変な気は起こすなよ?」
「変な気とは?」
「他の代表候補生と打算的な戦闘だよ。やるなら公式戦で、しかも本気が出せる方がいいだろう?」
「百環は普通の人間とは違うな」
俺は言われた意味が分からず思わず聞き返した。どういう意味だと
「決闘者のような思考をしていると。そう思っただけだ」
言われてみれば...何かと1対1にこだわるのはあるし...昔もそうだった。ってどうでもいいか
「それでタッグマッチ、組んでくれるか?」
「ああ、私も組む相手がいないだろうからな。その申し出は助かる。よろしく頼む」
こうしてタッグを組むのだが...対戦カードの組み分け発表を見た時、運命のいたずらかと思った。
九十九百環&ラウラ・ボーデヴィッヒ
VS
織斑一夏&シャルル・デュノア
どうしてこうなった...胃が痛い
なんだろう、段々異世界編に突入しそうな展開になってきたなぁ...学園モノだよな???
追記
そう!投稿するまで何かアンケートで聞きたいことがあるって悩んでましたが思い出したのでアンケ取りました。乱とかいないのは登場させるか悩んでるからです
みんなは誰推し?
-
箒
-
セシリア
-
鈴
-
シャル
-
ラウラ
-
簪
-
楯無(ここではそう書く)
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本音
-
山田先生
-
あえて千冬さん
-
束さんで