異分岐の記録集(主人は居ません。野良ポッドです。 番外編)   作:やみばら

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完全な思い付きです。

”本編どうなってんだよ“って思ってるかも知れませんがちゃんと進めていますので長い目で見て下さい。

今回は本編と全く関係ないリハビリとして書いた話です。いわゆる分岐の先にあった話ですね。深く考えずに読んで下さい。番外編は偶になら書いてもいいかなと思っています。

誤字脱字等ありましたらお知らせ下さい。



番外編 踏切のむこう

こんにちは

 

あるいは初めまして

 

(ケージ)』にようこそ

 

・・・?どうしたの?

 

この記録をみたいの?

 

これは故人に一度だけでも会いたいという強い願いを持ったアンドロイドとそれを叶えるために悪魔になる機械の話

 

この記録は本来、削除されるものだったのよ

 

けど、これも大切な記録

 

記録は手をかざす、もしくは直接触れることで見られるわよ

 

心の準備は出来てるかしら?

 

じゃあ、やってみて

 

 

 

 

 

 

 

…成功よ

 

それじゃあ、いってらっしゃーい!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

─────────────────────────────

 

 

 

 

この廃墟都市に月面基地を狙うための『塔』と呼ばれる巨大な砲台が地面から実現して暫くたった頃。

 

 

「2Bを蘇らせろ?」

 

「そうです。」

 

 

私ことポッド013は商業施設跡地にある自宅にて9Sに無茶振りをされていた。

 

 

「2BはA2に殺されたんだろ?ブラックボックス信号も途切れてる。無茶振りもいいところだよ。」

 

「わかっています。」

 

「そもそも何で私に言って来るんだよ。無茶苦茶だよ。」

 

 

そんなに慌てなくても君たちは大丈夫だよ、ポッド042と君の隣りに居るポッド153が何とかしてくれるさ。正直、この世界に私が居ることによってどれだけの影響があるのか把握出来ないから現状は”多分“としか言えないけど。

 

 

「とぼけないでください!貴方がしようとしている事は知っているんだぞ!」

 

「・・・なにを?」

 

 

・・・まさか!?バレた?嘘だろ…

 

 

「説明:11941年に行われた真珠湾降下作戦。生存者はアタッカー二号、通称A2のみ。作戦終了後、現地にて作戦に参加し撃破されたレジスタンス及びヨルハ機体の義体の一部を回収した」

 

「その回収された腕のパーツにはヨルハ部隊から支給していない妙な腕時計がついていた。当時は詳しく調べなかったらしいですが、先日リリィさんの腕に同じものと推測される腕時計がついているのに気づきました。そこで本人に断りをいれて少し調べたところ…」

 

「回答:腕時計には装着していた義体が撃破もしくは機能停止した場合に直後までのパーソナルデータをバックアップし、送信するようにプログラムされていた」

 

「その送信先が真珠湾降下作戦に参加した貴方であり、最近の貴方はアンドロイドに使われる様々な部品を各地から収集しているのをパスカルから聞きました。」

 

「だ、だからなんなのよ?(目一杯の虚勢)」

 

 

バレてるやん。スキャナー型舐めてたわ、怖!

 

 

「推測:サルベージ準備をしている」

 

「貴方はパーソナルデータを元に義体を作製し、降下作戦に参加したメンバーをサルベージしようとしていませんか?違います?」

 

 

違いません、その通りです。

だけど君が考えてる事は私は出来ないし、やらないよ。

 

 

「…仮にそうだとしても2Bをサルベージすることは出来ないよ、9S。」

 

「・・・どうしてですか…なんでですか…」

 

「サルベージしようにも元になるパーソナルデータを私は持っていない。バンカーのサーバーにあったバックアップも今や使えないし、そもそも君達はデータ同期を暫くしていなかったから復活出来ても今の君が納得出来る2Bは帰ってこない。」

 

「そんな…ッ!そうだ!撃破された2Bの義体があれば───」

 

「2Bの義体が今この場にあったとしても無理だ。ポッド042の情報だとウイルス汚染がかなり進行し、除去も不可能だったらしい。きっと自我データも酷い虫食い状態で修復するにもやっぱり殺される直前までの完璧なデータが無いと不可能だ。」

 

「…微かな希望も…無いのか…2B、今すぐもう一度だけ会いたい……2B───」

 

「・・・ごめんね、9S。」

 

 

私の前で膝を付き、顔を手で覆いながら頭を垂れ泣く9S。

本当にごめんね、9S。それは私の役目じゃないんよ。これ以上原作を改変する訳にはいかないんだよ。でも───

 

 

「・・・ァ〜アァ゛もう!…泣くな泣くな9S。あまり気分が乗らないが提案がある。」

 

「…ぇ?」

 

「今一度聞くよ、9S。“今すぐもう一度だけ”2Bに会いたいんだね?」

 

「…!?」

 

“今すぐもう一度だけ“会いたいんだね?」

 

「・・・はい。会いたいです。」

 

 

───この際、倫理観を一時的に捨てるか。流石に目の前で泣かれると何とかしてあげたくなる。“今すぐもう一度”という言質を取ったからね。あとで悪魔だと言われても私は受け入れるよ。私は君の願いを叶えただけだからね。

今からあらかじめ謝っておくよ2B。恐らくこの選択で悲惨な目に遭うのは君だからね。

 

 

 

 

 

 

 

─────────────────────────────

 

 

 

 

 

「・・・本当にここで2Bに会えるんですか?」

 

「会える確率は相当高いよ。」

 

 

私と9Sは廃墟都市から暫く歩き、とある場所に来ていた。以前偶然にも見つけてしまった人類の負の遺産。

 

 

「一体なんですか、これは?」

 

「ナニって”踏切“だよ、9S君。人類の交通手段のひとつであった鉄道で使用されていた機械だよ。」

 

 

目の前には私達が立っている曲がりくねっている朽ちた道路と錆だらけの線路が交差する場所に設置された遮断機付きの踏切。正式には『第一種甲踏切道』と呼ばれるもの。

 

 

「この場所でAM2時になったら目を閉じて2Bのことを思い浮かべるんだ。そうすれば向こう側から2Bが歩いて来るはずだ。」

 

「本当ですか?」

 

「特定の条件が揃わないと会えない。今からAM2時まで半径200m以内に他の人物が居ないか、入って来ないかをポッド153と確認してくる。時間になったら私とポッド153もその範囲外に出てモニタリングをするよ。」

 

「僕一人だけになるってことですか?」

 

「そうだよ、これも条件のひとつさ。安心してくれ、近くに監視カメラを設置して無線も繋いでおくから。」

 

「非推奨:本機が離れてしまっては9Sの随行支援が出来なくなり危険」

 

「ポッド。頼むよ───

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

─────────────────────────────

 

 

 

 

 

 

 

「9S聞こえるかい?」

 

《聞こえますよ。》

 

 

あの後、9Sとポッド153の言い合いが始まってしまった。どうやらポッド153は私の言ったことを信じずに疑っている感じで9Sを引き止めようとしていたがAM2時まで時間が無かったからポッド153を無理やり引っ張って周りに人が居ないか確認して半径200m外の場所から9Sに無線を繋ぐ。

 

 

《そっちから僕は視えていますか?》

 

「見えてるよ。」

 

 

ポッド153が9Sと踏切全体が見える位置に設置した監視カメラの映像を映し出して、手を振っている9Sを画面上から確認。この映像と無線を使って私とポッド153がモニタリングをする。

 

「ポッド153からポッド013へ:質問がある」

 

「ん?何かな?」

 

「質問:何故半径200m以内に我々が居ては駄目なのか?」

 

「あの踏切で故人と会うには4つの条件が重ならないと無理なんだ。具体的に───

 

①この区域への進入者が親しい人物との死別を経験していること。

 

②特定の方面から踏切のある区域へ進入すること。

 

③踏切の半径200m以内に進入者以外の人物が存在しないこと。

 

④日本時間におけるAM2:00丁度から踏切の前で20秒以上目を閉じ、故人との再会を強く念じること。

 

───以上のことを条件としている。だから範囲外の場所からモニタリングしてるんだよ。」

 

「了解:理解した…しかし途中で他の侵入者が入った場合どうなるんだ?」

 

「重要なのはAM2時という時間と念じ始めの20秒間。その間に他の人物が範囲内に入って邪魔をすれば故人との再会は出来ないよ。他にも20秒間の中で念じてる本人が目を開けしまう、監視カメラ等でその様子を外部から撮影や録音するのも駄目なんだ。」

 

《ということはAM2時になったらモニタリングを切るんですか?》

 

「一時的にね。20秒間が無事に過ぎてしまえばモニタリングを再会するよ。そして無事に成功すれば故人が出て来ている間は半径100m以内には未知の効果によって侵入不可能になるから邪魔が入ることは無い。」

 

《“未知の効果”!?》

 

「報告:まもなくAM2時」

 

「分かったよ。それじゃあ始めますか。」

 

《わかりました。》

 

「9S、これから言うことをよく聞いてね。まずは───

 

 

 

 

 

 

─────────────────────────────

 

 

僕は踏切の手前に独りで立っていた。

2Bを目の前で亡くし、改めて2Bという存在の大切さに今更気づいた。彼女を失ってから僕は喪失感とA2や機械生命体に対する復讐心、そして2Bに対する謎の歪んだ感情に押し潰されそうになっていた。そして彼女の居ない世界なんて価値が無いどうでもいい、生きていたってしょうがないと只々復讐心に身を任せ己を傷つけていた。

そんな中で見つけた、2Bにもう一度会えるかもしれない微かな希望。ポッド013というイレギュラーの存在が成し得ようとしていた、かつての仲間達のサルベージ計画。僕は縋る思いで彼に詰め寄ったが、現実は甘くなかった。淡々と可能性の否定を並べる彼に一方的な落胆と失望を感じた。

もう彼女に会うことは出来ないと突きつけられた現実に再び押し潰されそうになった時、ポッド013がある提案を持ち掛けてきた。それは人類が遺した、人類にも手に負えなかった物品を使うというもの。内容を聞いた時はただのオカルトにしか聞こえなかった。しかし今の僕にはそれしか縋るものが無かった。僕はただ2Bに会いたかった、それが悪魔の手を取ることになっても。

 

 

「・・・もう一度2Bに。」

 

 

僕はポッド013から渡された腕に巻いている『ウォッチ』を見てAM2時になったことを確認した。改めて僕はポッド013に言われた条件を思い出しながら、目を閉じる。

 

 

“9S、よく聞いてね。まず目を閉じて20秒間、2Bに会いたいと強く願うんだ。上手く行けば、必ず想いを汲み取ってくれるよ。"

 

 

僕は2Bのことを思い浮かべる。

 

基本的にクールでかっこいい2B

偶に魅せる笑顔の2B

敵の包囲網を強行突破しようとする脳筋な2B

褒められるのに慣れていなくて頬を赤らめる2B

釣りに並々ならぬ情熱を持っている2B

僕のことを必死になって助けに来てくれた2B

無自覚なチラリズムが魅力的な2B

苦難が立ち塞がった時に歪める顔が素敵な2B

 

上げ出したら、きりが無い。

 

そんな君に僕はまた会いたい。

 

 

 

 

 

 

/カンッカンッ

/ガタンゴトンッガタンゴトンッ

 

 

暫くすると聞こえてくる、ポッド013が言っていた警報音とナニかが接近してくる音。

 

 

”20秒間の間に踏切から『カンカン』という警報音と鉄道車両が接近してくる時の音がしてくる。その音が無くなるまで絶対に目を開けないで2Bのことを思い続けてね”

 

 

やがて大きなものが通り過ぎて遠くなっていく音、そして警報音が止まる。僕はゆっくり目を開ける。

変わったところは音も無く赤いランプが交互に点滅し続ける警報機と踏切の向こう側とこちら側を分かつ棒を下げた遮断機。

 

 

”20秒間が過ぎると鳴っていた全ての音が止む。そしたら目を開けていいよ。暫くすると踏切の反対側から2Bが歩いて来ると思うよ“

 

 

僕は無いはずの胸の鼓動が高鳴るのを感じながら仕切られた踏切の反対側を見続ける。道の先は曲がりくねっているため見通せない。

やがて聞き慣れたヒールの足音が聞こえてくる。

 

 

「!?2Bッ!」

 

 

カーブした道の向こう側から歩いて来たのは会いたかった想いの人。思わず踏切を越えて走り出そうとするが…足が動かない。

 

 

”無事に成功しても故人が現れている間は未知の効果で誰も故人に物理的な干渉がすることが出来ないから気を付けてね。我々も、もちろん君もね。出来ることはただ会話することのみ。”

 

 

「2B!2B!聞こえますか!?」

 

 

僕は歩いてくる2Bに呼びかけ続ける。やがて2Bは向こう側の遮断機前で止まる。

 

「2B!」

 

「・・・9S。」

 

「!!2B!会い゛た゛がった゛!」

 

 

 

─────僕の願いが届いた。

 

 

 

 

─────────────────────────────

 

 

 

 

 

「今のところは順調そうだね。」

 

「警告:無線の不調」

 

「アァ、これは正常だよ。故人が現れている間は無線からはノイズしか聞こえて来ないから。」

 

「疑問:不調の原因」

 

「さぁ、わからない。ただ、故人との会話は願った本人だけが知っていればいいと私は思うよ。」

 

 

モニターには何か話している9Sと2B。そして特徴的なノイズを発し続ける無線。

とにかく無事に成功して良かった。”もう一度“2Bに会えて良かったね。

 

 

「ポッド153からポッド013へ:質問がある」

 

「ポッド013からポッド153へ:なんだい?」

 

「一体アレは何なんだ?」

 

「・・・アレは人類にも手に負えなかったものだよ。何故そんな性質を持ったのか?どうやって故人を呼び出しているのか?何故干渉することが出来ないのか?人類でも解き明かせなかった。解るのは特定の条件下で故人を出現させることが出来ること。そして一定時間で故人に迎えが来て戻っていくことだけ。」

 

「人類でも解析不能だった?」

 

「そう。解析不能というのは人類にとっては恐怖でしか無い。そしてよく分からないものを一般市民から一部の人は隔離し管理しようとした。コレがその管理していたモノのひとつ。」

 

「管理していた?」

 

「人類がまだ地上にいた時にね。そういったよく分からないものを管理していた秘密組織があったんだよ。」

 

「結論:理解不能」

 

「私も理解不能だよ。」

 

 

 

そんな会話をポッド153としているとモニターにもう一人の人影が歩いて来るのが分かった。

 

 

「警告:人の侵入を確認」

 

「大丈夫。アレは故人を迎えに来ただけだから。」

 

 

2Bが歩いて来た方向から来たのは4歳児ぐらいの幼児らしき人物。白い衣服を着用し、目元は髪で見えないが笑顔を浮かべて2Bに近づく。

 

 

「どうやら2Bも帰りたくないみたいだね。」

 

 

ごめんね、2B。

心の中で私は何度も謝辞する。

 

白い幼児は2Bの袖を引っ張り、来た道を指差す。2Bは少し幼児に向かって何かを言い、9Sのほうを見返す。終始9Sは幼児と2Bに訴えるように何かを言い続けていた。

暫くすると幼児は駄々をこねるような素振りをし、2Bの袖を荒々しく引っ張る。2Bは渋々と幼児の手を取り来た道を戻り始める。9Sは届きもしない手を伸ばし、2Bを止めようと必死に問いかけているようだった。

カーブを曲がる直前2Bは一度立ち止まり、名残惜しそうに9Sのほうを振り向き、口を開く。

 

口の形からしか分からないが

“ありがとう、ナインズ”と言っていた。

 

そして幼児と2Bはカーブの先に消えていった。それと同時に遮断機が開き、9Sが後を追うように駆け出しているのがモニターに映る。

時間にして約20分間の故人との再会。

 

 

「無事に願いは叶えたよ、9S。」

 

「ポッド153からポッド013へ:これで終わりか?」

 

「そうだね。これで故人との再会は終了だ。」

 

 

私とポッド153は9Sのもとに向かうため移動を開始する。

 

 

「ポッド153からポッド013へ:再度、質問がある」

 

「私が何者か?っていう質問は辞めてね。」

 

「否定:それではない。実は先ほどの無線のノイズを解析した」

 

 

アァ、やってしまったか。言わないようにしていたのに。

 

 

「解析した結果、ノイズの中には■■■に類似した未知の音声と故人として出現したヨルハ機体2Bのものと思われる絶え間ない絶叫が記録されていた。ポッド013、故人が幼児と帰った後は一体どうなる

 

「────ポッド153、アレに関してもう一つ解明していることがある。」

 

「それはなんだ?」

 

 

 

 

 

 

「一度出現させた故人は再度、出現させることは二度と出来ないことだよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

─────────────────────────────

 

 

 

 

 

「───この選択は不正解だったのかな?」

 

 

私は警報機を手で擦りながら、誰もいない踏切に向かって問いかける。

あの後、9Sは私に何も言わずにポッド153を引き連れて何処かに歩いて行ってしまった。9Sがあの再会で2Bに何を言われ、何を感じたのかは不明になってしまった。このまま『塔』に向かうのか、それとも自ら死を選ぶのか、9Sがどんな道を辿るのか定かではない。

 

 

「私は君の願いを叶えただけだからね。」

 

 

私は何度も己にそう言い聞かせる。倫理観の観点から見れば私は異端者に見えるだろう。自ら受け入れた結果だ、自業自得である。

 

 

「いや~、そのSCPは命ある人だけではなくアンドロイドという造り物にも反応を示すとは。”願い“っていうのは重要なんだな。」

 

「・・・何時から居たんですか、ブライト博士。」

 

 

私に話かけて来たのは白衣を着たチンパンジー。首には特徴的なネックレスを着けている。

 

 

「君が面白そうな事をやっているなと思ってね。観察していたんだ。」

 

「また悪趣味な。貴方も変わりませんね。」

 

「君は変わったね、〇〇君。そんな姿になって君と再会するとは思ってなかったよ。」

 

「それはお互い様でしょ。貴方は今チンパンジーなんですから。」

 

「人類が居ないんだからしょうがないじゃないか〜」

 

 

今、ある意味このヒトと会えて良かったかもしれない。じゃないと罪悪感で潰されそうだ。

 

 

「しかし、君がこのSCPを使うとは。こういうタイプの嫌いだったろ。」

 

「頼まれてしまったから仕方無くですよ。」

 

「ちなみに“アノ”ことは伝えたのかい?」

 

「本人には何も。知らないほうがいいでしょう。」

 

「残酷だな君は。」

 

 

そうかもしれない。でも伝えても同じだったと思う。

 

 

「また”実験“をするのかい?」

 

「“実験”なんて言わないで下さい。しませんよそんなこと。」

 

“あちら”はそうは思ってないみたいだけど。」

 

 

そう言ってブライト博士は踏切の向こう側を指差す。そこには白い衣服を着た幼児が5人ほど、笑顔で待っていた。

 

 

「いつの間に。…私はもう誰も連れてこないよ!

 

 

幼児達に向かって私は大声で宣言した。すると幼児達はいつの間にか消えていった。

 

 

「さて、行きましょう。気晴らしに散歩でも。」

 

「お!イイね〜。それじゃあ173とだるまさんがころんだでもいっしょにどうだい?」

 

「する訳無いでしょう。どうせ173が私に反応するかをみたいだけでしょう?」

 

「よく分かったね〜。それじゃあさ〜───」

 

 

 

 

他愛もない会話をしながらチンパンジーと私は森の中に消えていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アイテム番号: SCP-1283-JP

 

オブジェクトクラス: Euclid

 

 

 

 

 

 

 

 





著者: rkondo_001
タイトル: SCP-1283-JP - 踏切のむこう
作成年:2017
元サイト: http://scp-jp.wikidot.com/scp-1283-jp
CC BY-SA 3.0


NieR×SCPとして書いてみました。
主人公は前世で財団職員だった設定にしてあります。本編では不明のままにしてありますが。

ちなみに元ネタのほうはアンドロイド等の機械に反応するかは不明です。反応したらいいな程度で組み込みました。

ご感想などありましたらよろしくお願い致します。

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