暇潰しに書いたモンハン二次   作:水代

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スレッド書こうと思ってたはずなのに、気付いたらモンハンが書きあがってた不思議。


六話 スナイパー

 

「誰っ?!」

 遺跡の中から聞こえた声に、咄嗟に警戒する。

 外見からしてそれほど大きさは無いと思っていたが、思ったよりも奥行きがあるらしく、奥から反響して聞こえてくる声の主は見えない。

「ああ、済まない…………驚かせてしまうつもりは無かったんだがな、キミもガルルガから逃げてきた口かい?」

「…………キミも、ってことは、そちらも?」

 かつん、かつん、と奥からゆったりとした足音が聞こえる。それと同時にずず、ずずと何かを引きずる音。

 そうして出てきたのは、一人の少女だった。

 ハンターだ、すぐに気づいた。その全身は見たこともないようなモンスターの素材で構成させれており、その背にはライトボウガンを背負っている。

「初めまして、と言っておこうか。こんな状況で何だけどね」

 苦笑しながらそう呟く少女。その右足のしっかりとした足取りとは対象に、引きずられぴくりとも動かない左足に思わず目が行く。

 自身の視線に気づいたのか、少女もまた自身の左足へと視線をやり、目を細める。

「ああ、まあ見ての通り動かないんだが…………まあそれは今はいいさ、それより奥へ行こう。ガルルガのブレスがここまで届く危険性もある」

 そう言われ、後ろを振り返る。入り口の辺りでイャンガルルガが遺跡の中を伺っているのが分かった。幸い攻撃してくる様子は無いが、確かに下手にブレスでも吐かれて入り口が焼かれれば問題だ。

 片足を引きずりながら奥へと歩く少女の後を自身もまたそそくさと付いていく。

 その姿が見えなくなるまで、イャンガルルガは動かなかった。

 

 

「さて、この辺までくれば大丈夫だろう。自己紹介をしておく、私はリオ。HR2のハンターだ」

 遺跡の壁に寄りかかりながら座る目の前の少女…………リオがこちらを見ながら自らの名を告げる。

「って、HR2? その装備で?」

 明らかに上級クラスの風格を漂わせる装備、そしてその装備に着られていない、着こなしている本人も相当な風格があった。

 リオと名乗った少女は見た目確かに小柄な少女だ。年の頃も自身と同じかそれ以下に見える。だがその雰囲気はまるで同年代の少年少女とは異なっている。まるで兄を思い出すかのような、そう、まさしく一流の風格。

 だからこそ、自身は警戒したのだ。明らかに格上だと、そう認識したから。

 だと言うのに、そのHRが2とは一体どういうことだろうか。

 HR2と言えば、初心者からやっと抜け出したと言った程度である。自身もまたHR2ではあるが、それは自身がまだ最近ハンターになったばかりで功績が低いから甘んじているが、正直HR4か5程度…………上位ハンターたちと比べても決して遅れを取らない程度の腕前はあると思っている。

 

 そんな自身の疑問を察してか知らずか。リオが自嘲染みた笑みを浮かべる。

「まあ色々あってな…………それよりそっちは? 同じハンターだと見受けるが?」

「レーティアよ…………アナタと同じHR2のハンター」

 その言葉に、リオが目を丸くして首を傾げる。

「そちらこそ、HR2とはまた不思議な。正直HR6くらいのハンターだと思ったがな」

 HR6は上位ハンターの最上位。G級ハンターの一歩手前と言ったところだ。

 G級と上位の間には、絶対的なほどの壁があり、それを超えることができる一握りの存在だけがG級ハンターへと至る。つまり、HR6とは通常のハンターが目指す最終目標とも言えるものであり、それに間違われたと言うのは正直言えば多少嬉しかったりする。

 けれど自身の目指す目標を考えるならば、()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 まあ、それは置いておくとして。

「こっちはまだ最近ハンターになったばかりなのよ」

 そんな自身の言葉に、なるほど、とリオが頷く。

「それで、そちらもあのイャンクックを倒しにきた口か?」

「……………………そう言うこと」

 ガルルガ、では無く、クック、と言ったということは、恐らくリオもまた情報に騙された口なのだろう。

「やられたわね」

 簡単に言えば、詐欺行為だ。イャンクックの討伐と言ってクエストを受注させ、実際に出向いたハンターはイャンガルルガと相対することになる。

 何のためにそんなことをするのか、分からないが…………少なくとも依頼をブッキングさせている時点で悪意があったのは確実だろう。こんな辺境のモンスター討伐を別々の人間が同時に依頼するなんて偶然、普通に考えればあり得ない。

 

「さて…………どうしようか」

 遺跡の壁に背を預けながら、リオが呟く。

 その視線がこちらを向いている、それだけで察する。

「いいわ…………こっちも何時までもここに居るわけにもいかないもの。協力しましょう」

 リオが単独でここを抜け出せないのは、それだけの能力が無いことは、未だにこの場所にいることが証明している。そして武器があるならばともかく、太刀を失ってしまった自身ではあのガルルガを掻い潜って逃げ出すのも難しいのも事実。故に、協力してことにあたろう、あの視線はそう言う意味だ。

「と、言っても、さっきガルルガの攻撃を流した時に武器が折れちゃったから、今の私はろくな武器がないわね」

 柄と僅かな刀身が残った太刀を見せると、リオが僅かに眉根を顰める。

「そうか…………分かっているとは思うが、私は左足が動かなくてな、走って逃げると言うことができない」

 先ほどから引きずっているのはつまりそう言うことらしい。片足が不随状態でよくハンターなんてやっていられる、と思ったが、つまり風格の割りにHRが不相応なほどに低いのはつまりそう言うことなのだろう。

「まあ私の獲物はこれだからな、一応動けずとも戦うことはできる」

 そう言って背中に担いだそれを見せてくる。ライトボウガンと呼ばれる軽く取り回しの効く小型の遠距離武器だ。これならば確かに動けずとも戦えるし、弓と違って片足でも威力に変化は無い。だが逆にモンスターに接近されれば途端に絶体絶命の危機に陥ることにはなるが。

 

 武器の折れた剣士に、片足のガンナー。

 全く、どうしようも無いもの同士である。

 

「私が囮になる」

 余りにもどうしようもない自体に思わず眩暈がする。そんな自身にリオが呟いた。

「どうせ私は走れない以上逃げることはできない。だから私が囮になってヤツの注意を引きつける、その隙にキミが逃げて誰か助けを連れてきてほしい」

 リオのそんな提案。思考する。それを実行したとして、どうなるのか。

「ガルルガがこちらを追ってこないかどうか、つまり本当に注意を引き付け、引き付けたままでいられるのか」

 ヘイト管理、と兄は言っていた。一時的に注意を向けることは簡単だ、だが向け続けさせることは非常に難しいとも言っていた。

「そこは信じてもらうしかないな…………」

「第一、ここに来るまでに最寄の村から数日、そこにギルドが無い以上、ハンターがいるかどうかも賭け。ギルドのある街まで行って帰ってくれば十日以上。どうやって生き残るの?」

 リオが今日までにどれだけの間ここで隠れていたのかは知らないが、少なくともブッキングさせるなら多少前後はさせるだろう。ガルルガと出会うより先にハンター同士が出会い、真相が知れては事だろうから。

 勿論あの依頼者がリオへの援軍代わりに自身を寄越した可能性も否めないが、だとすれば事前に説明が無かったのも怪しい。

 つまり、最低でも一日か二日は自身より早くここに来てるだろうリオ。そしてこの遺跡に閉じ込められている以上、手持ちの食料を少しずつ消費していったとしても、持って数日。例え自身の持っている分も置いていったとしても、自身が誰か連れてくるまでに餓死していないかどうか怪しい。

 まして相手は上位モンスター。そんなすぐに対処できる人が見つかるとは思えない。

 つまり。

 

「現実的じゃないわね、運試しでもしてるようなものだわ」

 

 却下だ。少なくとも、自身は助かるかもしれないが、けれど生憎自身は他人を犠牲にして生き残るような真似はしたくない。

 

「じゃあ、どうするんだい、他に何かあるのかい? 武器の無いキミと、足の無い私と、こんな状況で、他に手があるのかい?」

 

 確かに絶望的だ。だがそれでも自身は死ぬ気は無い。そしてリオを見殺しにする気も無い。

 

「……………………そう、ね、まず足りないピースから集めましょうか」

 

 こう言うのは兄の領分だろう。そしてその薫陶を受けた自身の領分でもある。

 

「…………腕のほうは?」

「動かずに狙わせてもらえるならどこにだって当てれるよ」

 数秒思考を回し、リオに問う。

 端的なその問いにリオが不敵に答える。

 つまり大事なのは敵の視線をこちらに釘付けにできるかどうか。

 それともう一つ。

 

「全力で移動したとして、どの程度で動ける?」

「そうだね…………他の人たちが歩く程度くらいかな」

 

 その足で本当に動けるのか、尋ねればそう答えが返ってくる。

 

「……………………そう、ね」

「何か思いついたかい?」

 

 リオの言葉に、薄く微笑み、そうして口を開いた。

 

 

 * * *

 

 黒狼鳥。

 かつて自身の兄は、防具を一切つけず、ハンターナイフ一本でこの化け物を討伐したことがあるらしい。

 その時の話を聞こうとすると、何故か遠い目をして乾いた笑いを零すのみであり、結局詳しいことは聞いていないのだが、とにかく、かなり絶望的な状況ではあるが、決して生き残る目が無いわけではない。

 

 よく兄が、ハンターはただ武器や防具を強くし、腕を磨くだけでなく、もっと周りのものを利用すべきだ、と言っていた。

 ただ斬って、殴って、避けて、その程度で勝てるほどモンスターと人間の差は浅くないと。

 実際、兄ほどそれを実戦したハンターも居ないだろうと思う。

 だから私は…………。

 

 

 遺跡の中からそっと外の様子を伺う。

 昼を過ぎて、夕方を超え、時刻はすでに夜。遺跡の外も暗さが増している。

 遺跡の入り口にはガルルガの姿は見えない。

 だが感じる、気配で感じる。いる、確実に。どこかからこちらを見ている。

 

「予定通りに」

「分かった」

 

 振り返り、リオにそう告げると、リオが頷いたのを確認してから入り口から飛び出す。

 

 キァァァァァ、と言う甲高い音が耳に響く。

 

 真上から風を切る音。そのまま走り抜けながら、即座に反転。音の方向へと振り向けば、ズドン、と先ほどまで自身がいたところに降り注ぐ巨体。

 イャンガルルガがそこに居た。

 

 夜の闇に隠れながら、月の光に照らされながら、悠然と佇むその巨体に握る拳に力が入る。

 

 ガルルガの視線がこちらの視線とぶつかり合い。

 

 ――――轟、翼が大きく羽ばたき、ガルルガが雄叫びを上げる。

 

 サイドステップ、と同時にガルルガが飛び出す。

 実際に相対するのは初めてだが、対策は兄から聞いている。

 まず絶対に正面に立たない。

 何の予兆も無く突然の突進が来るから。

 その速度が故に、見て避けるのはほぼ不可能と言われるほどの初見殺し。

 ガルルガと戦うならば、まず真っ先に念頭に置かねばならないことだ。

 

 自身の真横を抜けていった巨体が、すぐさま方向転換をする。

 その口元が仄明るくなっていることに気付き。

 

 斜め方向に向けて駆ける。直後吐き出される炎が着弾、自身の背後、周囲に炎を撒き散らす。

 今が接近のチャンスである、即座に駆け寄り…………。

 

 二歩、ガルルガが後退したのを見て、即座に地を蹴りバックステップ。前進の勢いもあってそれほど距離は稼げなかったが、それでも。

 

 直後、自身の目の前を抜けていくガルルガの尾。

 

 ギリギリである。あと一歩踏み込んでいたら、あと一瞬後退が遅れれば。完全に巻き込まれていた。

 これが気をつけること二つ目。二歩下がれば宙返りの合図。

 この時、尾に触れれば毒に侵されることとなる。絶対にもらってはいけない一撃の一つだ。

 

 そしてチャンスである。

 

 この宙返りをする時、必ずガルルガは飛び上がる。

 そして先ほどガルルガが吐いたブレスにより周囲は燃え盛り、明るさを取り戻している。

 

 空を飛ぶガルルガを視認するにはやや頼りなくはあるが。

 

 ()()にはどうやら関係なかったらしい。

 

 ダン、と一発だけ聞こえた銃声。直後、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「…………凄い」

 

 思わずこぼれた感嘆。だが実際この薄明かりの中で、正確に滞空するガルルガの目を狙い、そしてたった一撃で傷つける、どころか、射抜いたのだ。

 立ち止まって撃てるのなら外さない、そう言ったリオの言葉に嘘はなかったらしい。想像以上の腕前である。

 そして滞空中に撃ち抜かれ、撃墜したガルルガは大きな隙を晒す。

 

 これが最初で最後のチャンスだ。

 

 利き手に持つのは、ハンター御用達し、()()()()()()である。

 正直、武器と呼ぶにはかなり心元無いのだが。

 

 一足でガルルガの喉元まで近寄り、その巨大な顔の潰れた目の反対側、残った正常なほうの目を狙い。

 

 一閃。

 

 ナイフを振り抜く。

 

 【攻撃力UP小】+【見切り+2】+【一閃+1】+【剣術+1】+【??+1】

 

 振りぬいたナイフが、浅くはあるがガルルガの眼球へと傷をつける。

 

 ギィアアアアアアアアアァァァァァァ

 

 ガルルガが絶叫にも似た叫びを放ち、地に崩れ落ちたまま強引に翼をはためかせる。

 

 暴れる、暴れる、暴れる。

 

 片目は完全に潰れているし、もう片方も傷付き、さぞ視界が悪いことだろう。こちらを視認できているかどうかすら怪しい。

 

 じたばたともがく、平行感覚すらなくなっているのかもしれない。

 

 だから、最後の一押しを、リオが放つ。

 

 ボォン、と大砲でも撃ったかのような音がして。

 

 直後、ガルルガの周囲で小さな爆発が三度、四度と起こる。

 

 拡散弾と呼ばれるそれは、確実にガルルガに危機意識を覚えさせるに値したらしい。

 

 ふらふらになりながら何とか両の足で地面に立ったガルルガは、そのまま両の翼を羽ばたかせ、夜の空へと飛び上がり。

 

 あっと言う間に闇に溶けて消えていった。

 

 空を見上げながらしばしの沈黙。

 

 十秒が経ち、二十秒が経ち、一分経っても戻ってこないその姿を見。

 

 そうして周囲の確認、危険が無いことを知ると。

 

「…………疲れたあ」

 

 思わず地面に体を投げ出し、大の字に寝転んだ。

 

 遺跡のほうからやってきているだろうリオのゆっくりとした足音を聞きながら。

 

 大きく息吐いて、なんとか生き残った、そう確信して苦笑した。

 




やっぱモンハンなら4人PTだよな(2/4)

というわけで、片足動かないのでスナイパーやるしかねえぜ系ガンナーリオちゃん登場。
基本戦術⇒どっかに罠を張って潜む。獲物が罠にかかったらひたすらスナイプ。バレたら近づかれる前に何とか倒す、無理なら逃げる(クエスト失敗)。元はかなり上のほうのハンターだったので、防具は良いもの使ってます。その他色々設定はあるけど、その辺は本編で出そうかと。

ところで、解体用のナイフってあれ凄いと思いませんか。どんなモンスターでも関係なく、剥ぎ取りできるし、しかもクエスト中どんだけ使っても刃こぼれ一つ起さない。何気にハンターナイフよりは切れるんじゃないかと思ってる(



称号:ストレンジャー
名前:レーティア・ブランドー
HR:2/10

装備スキル【攻撃力UP小】【ダメージ回復速度+2】【防御+60】
習得スキル【体力+20】【ランナー】【一閃+1】【見切り+2】【抜刀改心】【体術+1】【集中+1】【業物+1】【剣術+1】【氷耐性+10】【耐雪】【酔っ払い】【暑さ倍加小】【寒さ半減】【回避性能+1】【受け身】【調合成功率+10%】【ハンター生活】【地図常備】【採取+1】【探知】【隠密】



称号:ストライダー
名前:リオ(?)
HR:2/10

装備スキル 不明
習得スキル 不明
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