ちょっぴり大人っぽいサトシくんの冒険記録(レポート)   作:波導の勇者サトシくん

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評価、お気に入り、感想、ここすき等、いつもありがとうございます。
結構ギリギリでしたが、どうにか完成しました。
次回の投稿も多分水曜日になるというか、最低でも年明けまではこんな感じの投稿間隔になると思います。

それでは今回はグンジョシティとポケモンタワーでお送り致します。
最後までお付き合い頂けると嬉しいです。


21.ヤマブキシティに辿り着けない

 

 

 

 

 

 

 

 a月+日 これが本当のヘドロウェーブ! 

 

 

 今朝グンジョシティという街に着いた。

 第一印象の時点で、どんよりした暗く寂しい街だ。

 カスミ曰く、昔は工場街として有名な栄えた町だそうだが、環境汚染を原因に人が離れ街が寂れ、排気ガスとヘドロに塗れてしまったのだという。

 自分たちで汚しておいて掃除もしないとは、随分と勝手な話である。

 

 だが、それは問題ではない。

 この街に入ってから、ピカチュウの様子が可笑しかったのだ。

 顔を赤くしてフラフラと歩いており、まるで風邪でも引いたかという様子で辛そうだった。

 

 とはいえ、ピカチュウについては事前に予習済みである。

 当時は最初のポケモンがピカチュウになる事を前提において考えていたので、旅に出る前から色々と知識を蓄えておいたのだ。

 ピカチュウを筆頭とした電気ネズミは、電気が余ると風邪のような症状を引き起こす事がある。

 俺も知っていたので時折バトル以外でも放電させていたのだが、普通のピカチュウとは違うためか充分ではなかったのだろう。

 

 取り敢えず、触れるだけで感電するほど電気が溜まっているようなので、一旦イーブイには頭から降りてもらってピカチュウを抱きしめた。

 当然ながら感電するが、俺なら余裕…………いや、『でんきだま』持たせたままだったので最初は痛かった。

 バチバチ感電しながらもブローチみたいにして持たせている『でんきだま』を一時的に回収すると、だいぶ楽になってピカチュウの体内から過剰な電気が抜けるのを待った。

 

 しばらくして、ピカチュウから「ピカピ?」と、カスミやタケシからも「無茶するな!(んじゃないわよ!)」と心配されたが、元気一杯な事をアピールすれば呆れたように笑ってくれた。

 ちなみに、先程までピカチュウが歩く磁石みたいな状態で、更に長時間放電していた事から近寄ってきたコイルをゲットしておいた。

 鋼タイプも欲しいと思っていたし、いいタイミングだったな。

 

 その後ポケモンセンターで変わり者のジョーイさんにポケモンを預けようとしたところで、街全体が停電する大事件が起きた。

 ポケモンセンターの医療機器も全て停止してしまい、預けられたポケモンたちの命が危ない、と。

 変わり者のジョーイさんではあるが、ポケモンドクターになっているだけあってポケモンへの愛情は本物だ。

 俺たちが発電所に行ってどうにかしてくると伝えれば、必死な表情で頼み込まれた。

 

 ポケモンセンターを出た俺たちは、ジュンサーさんから発電所の場所を聞いて直行する。

 発電所内も真っ暗になっており、何より毒タイプのポケモンらしき気配が異常なほど周囲に満ち溢れていた。

 それとなく2人にポケモンを出しておくように言っておけば、カスミはスターミー、タケシはズバットを繰り出して突入する事になった。

 

 施設には人の気配が殆どなく、さりげなく人が居る方に進路を誘導する。

 だが、その側に大量発生しているポケモンか近づいたかと思えば、猛ダッシュでこちらに向かって走ってきたのだ。

 カスミとタケシに「何か来る!」と警戒を促して待っていると、現れたのは何匹ものベトベターに追い掛けられる施設の管理人だった。

 

 事情を聞くためにも助ける事にして、ピカチュウが『10まんボルト』、イーブイが『スピードスター』、スターミーが『ハイドロポンプ』で押し返し、ズバットが『ちょうおんぱ』で足止めした。

 だが、長くは保たないだろうと一旦コントロールルームへと避難する事になった。

 

 ベトベターが部屋に入ろうとするのを押し留めながら話を聞いたところ、海水の取り込み口がベトベターによって塞がれて発電が出来なくなったらしい。

 突然停電した理由は分かったが、ベトベターの大量発生については間違いなくグンジョシティの人間の怠慢が生み出したものだ。

 被害者面して助けを求めてくる彼等は、正直なところ気に食わなかった。

 

 ベトベターの群れは、何かに強い怒りを抱いていた。

 ゴミはベトベターの食料ではあるが、いくら食べても食べても減るどころか増え続ける。

 そんな人間に怒っていたんじゃないのか、だから工場街の要である発電所を潰しにきたのではないか、という考察を語ってみた。

 ポケモンセンターで治療中のポケモンの事もあるから今回は助けるが、街を変えない限り同じ事がまた起きるだろう。

 発電所を管理していた2人の男性にそう伝えれば、すっかり落ち込んでしまった。

 

 それから俺とカスミとタケシはベトベターを工場から追い返し、彼等の親玉だろう一際強い群れのボスのベトベトンは俺が捕獲する事にした。

 これによって統制を失ったベトベターの群れは方々に散って逃げていき、無事に街の電気が戻った。

 ポケモンセンターのポケモンの命は助かり、この停電騒動をきっかけに街も変わろうと動き始めた。

 次に来た時、この街が美しい空と海を取り戻している事を願っている。

 

 

 

 -追記-

 

 オーキド博士と研究所に預けている手持ちからベトベトンの悪臭に対する苦情が多数寄せられたので、しばらく山に篭って『仲良し無臭大作戦』を行う事を決めた。

 相棒のピカチュウやいつもあれだけ頭の上に執着しているイーブイは薄情にも俺を置いて、カスミやタケシと街でのんびりするらしい。

 

 そういう事なら仕方ない、ナナミさん直伝のマッサージ(波導ver)が火を吹くぜ! 

 待ってろよ、一瞬でベトベトンを籠絡してやるからな! 

 

 

 

 

 

 a月×日 だーれだ?

 

 

 ベトベトンを籠絡するのに結局1週間を費やした俺は、更に体に染み付いてしまった臭いを取るのに3日掛かった。

 その間カスミやタケシ、俺のポケモンは楽しく遊んでいたそうだ。

 当然ながら遊ぶだけじゃなくてトレーニングもしていたようだが、久しぶりに会った気がするみんなは英気を養ってツヤツヤとしていた。

 ちなみに、カスミはいつの間にかコダックを捕まえていた。

 

 それはさておき、すっかり俺に懐いたベトベトンは悪臭を抑え込む事に成功した。

 これで手持ちに入れる事も出来るだろう。

 先日捕獲する時には群れのボスだけあって凄まじくタフで強く、あのピカチュウの『10まんボルト』さえ大きなダメージにはならなかった。

 物理攻撃を軟体ボディでいなしたり、電撃を上手く受け流したりと、もしかしたら俺のポケモンの中でも防御においては最も優秀かもしれない。

 

 そうして合流した俺たちだったが、何故かヤマブキシティを超えてシオンタウンに到着していた。

 悪名高きポケモンタワーを前にしてカスミとタケシが震えているが、波導だとゴーストタイプのポケモンならともかく、マジの幽霊は感知出来ないんだよな。

 正確には感知不可能というより、反応が薄くて見逃してしまうと言うべきか。

 

 だが、ポケモンタワーでは違った。

 生きてる人間が近づくのが珍しいのか、ウヨウヨと周囲にこれでもかと幽霊が群がってきている。

 その殆どが恐らく動物霊であり、意外な事に人間の幽霊は全く居ない。

 ゴーストタイプのポケモンの気配も感じるが、こちらもやけに少ないのが気になった。

 

 2人とピカチュウがビビっているのに対して、イーブイは平然としていたので一緒に入る事にした。

 カスミとタケシとピカチュウは置いてきた。ハッキリ言ってこの先にはついてこれない。

 

 というわけで、折角だからゴーストタイプが欲しいなと歩き回っていると、ポケモンタワーの中からムコニャの気配がした。

 しかも、俺が中に入ったくらいで床が抜けたのか地下まで落下していくのまで感知した。

 まさかとは思うが、自分たちで仕掛けた罠に嵌ったとかいうベタな展開ではあるまい。……いや、やりそうだな。

 

 ポケモンが居る方向に真っ直ぐ進んでいくと、食堂らしき立派な部屋に辿り着いた。

 部屋の中に入ると同時にポルターガイスト現象が起きるが、仕掛け人がポケモンである事はお見通しである。

 見えないけど居るんだろ? 出てこいよー、と呼び掛けてみればゴース、ゴースト、ゲンガーの3匹が嬉しそうに姿を現した。

 

 進化形まで勢揃いとは思わなかったが、これは好都合だとボールを構えようとすると、前触れもなく彼等はコント漫才みたいな事を始めた。

 一芸ごとにチラッ、チラッとこちらを確認するのが可愛くてつい声を上げて笑えば、ゴースたちも「やったぜ!」「やったな!」って感じで楽しそうに盛り上がっていた。

 

 バトルしてゲットという気分でもなくなったので、何をしているのか聞いてみた。

 ゴーストタイプのポケモンというのは悪戯好きな性格が多いけれど、人間みたいに漫才をするなんて話は聞いた事がない。

 だから気になったのだが、ゴースたちが案内してくれた地下室……扉がないため『テレポート』を使って中に入ったところ、室内に置かれていた古い型式のテレビの画面に懐かしいレトロな漫才の映像が繰り返し流れていた。

 

 どうやら彼等はここで漫才を見て覚えて、ポケモンタワーに来る人間を驚かせていたらしい。

 しかし、最近は幽霊が出ると悪評が流れ過ぎてしまい、誰も寄り付かなくなって寂しかったのだとしょんぼりしていた。

 先程の漫才の時と言い、可愛い奴等だった。

 

 それなら一緒に来ないかと誘おうとして、ふとテレビの電源コードが繋がっていない事に気が付いた。

 本能的にゾクっとして、ゴースたちも初めて気付いたのか互いに抱き合って怯える。お前等幽霊ポケモンだろ、何ビビってるんだよ。

 心の中でツッコミを入れながら気配を探れば、テレビの中からポケモンの波導を感じ取れた。

 まさかと思いながら、手に入れて以来ずっとリュックに仕舞いっぱなしの『シルフスコープ』で確認してみると、テレビに取り憑いていたポケモンが姿を現す。

 

 それは、電球のようなオレンジ色の形状に青白いプラズマが特徴的なポケモン、カントー地方には生息していないはずのロトムだった。

 俺たちのリアクションにご満悦のようで、不規則な軌道で周囲を飛び回っては喜んでいた。

 なお、テレビが付かなくなってしまった事を嘆くゴースたちの姿があまりにも可哀想で、やはり一緒にいかないかと改めて誘った。

 

 真剣に検討した結果、彼等はバトルが好きじゃないと言う事なので、バトルには出さないと約束してゴースとゲンガーをゲットした。

 仮にバトルが苦手でも、コンテストなどで活躍の機会はあるだろうから問題はない。

 しかし、ゴーストは気まぐれな性格らしく、ボールに入れようとしたら「やっぱりやーめた!」という感じでボールを躱してしまい、まあいいかと諦めた。

 

 そして、肝心のロトムだが、流れで捕獲しようとしたら戦闘態勢に入ったので、イーブイでバトルをした。

 予測しづらい動きなので苦戦するかと思いきや、得意技が『みきり』という事もあってイーブイの直感や動体視力は大した物であり、見事にロトムを捕捉する。決め手は『シャドーボール』だ。

 目を回して倒れたロトムをモンスターボールで捕獲して、カントー地方では珍しいゴーストタイプを一気に3匹もゲットする事に成功した。

 

 それからボールには入らないが憑いてくるゴーストを旅のメンバーに加えて、ポケモンタワーの前で待っていたカスミとタケシ、ピカチュウに合流したら盛大に悲鳴を上げられた。

 期待通りのリアクションに満足した俺とゴーストは、手を打ち合わせて喜んだ。

 ドッキリ作戦、大成功だぜ! 

 

 

 なお、この後めちゃくちゃ怒られた。とほほ……。

 

 

 

 

 

 

 





コイル、ベトベトン、ロトムが新たに仲間に加わりました!
このうちベトベトンだけは群れのボスだったという事を加味して、独自解釈により強化が入っています。

更に、初のサポートメンバー枠としてゴースとゲンガーを捕獲しました。
こちらは本文にも書いてある通りバトルには出さず、出番があってもコンテストの一次審査くらいになります。
そのためサポートメンバーにつきましては、前回の後書きで言っていたカントー編の捕獲数には含まれないため、ご理解のほどよろしくお願い致します。

『旅の仲間(?)』
・カスミ
・タケシ
・ゴースト(Lv.20)←NEW

『サトシのポケモン(合計25匹)』
・ピカチュウ(Lv.37→Lv.38)
・オニドリル(Lv.34)
・ピジョン(Lv.34)
・ニドキング(Lv.35)
・バタフリー(Lv.33)
・ラフレシア(Lv.31)
・サンドパン(Lv.33→Lv.34)
・ピクシー(Lv.31)
・コイキング(Lv.42)
・ゴルバット(Lv.33)
・フシギダネ(Lv.31)
・リザード(Lv.34)
・ゼニガメ(Lv.32)
・キングラー(Lv.32→Lv.33)
・イーブイ(Lv.31→Lv.32)
・ニドクイン(Lv.28→Lv.30)
・ロコン(Lv.29→Lv.30)
・カイリキー(Lv.31)
・ストライク(Lv.31→Lv.32)
・オコリザル(Lv.33)
・ポリゴン2(Lv.26→Lv.28)
・カポエラー(Lv.15←Lv.20)
・コイル(Lv.25)←NEW
・ベトベトン(Lv.40)←NEW
・ロトム(Lv.30)←NEW

『サポートメンバー』
・ゴース(Lv.15)←NEW
・ゲンガー(Lv.25)←NEW

次回はヤマブキジム戦の予定です。
作者のモチベ維持のためにも高評価、お気に入り登録、感想、ここすき等、いつも楽しみに待っているのでよろしくお願いします!
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