ちょっぴり大人っぽいサトシくんの冒険記録(レポート)   作:波導の勇者サトシくん

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皆様いつも評価付与、お気に入り登録、感想、ここすき等、ありがとうございます!

予定ではハナダジムまでやるつもりだったのですが、長くなり過ぎてしまいそうなので分割しました。
少し短めですが、早く上がる分には別にいいですよね?


9.旅にトラブルはつきもの

 

 

 

 

 

 

 

 a月w日 お月見山の神様

 

 

 コーチトレーナーのイチジョーと別れて旅を再開したのだが、お月見山に近づいたところでズバットの群れに襲われている人を発見し、助けた事で騒動に巻き込まれた。

 後で聞いたところ、3日に1回くらいこうして襲われており、ある種の恒例行事だったらしい。

 ちなみに、この時に俺とタケシはちゃっかり1匹ずつズバットを捕まえている。

 

 それはさておき、ズバットに襲われていた人はリカオという研究者の男だった。

 モンスターボールに入れずにピカチュウを連れ歩いている俺を見て大興奮していた変人だが、話を聞いてみれば悪い人ではなかった。

 お月見山に人の手が入った事で、元々住んでいたポケモンたちが元気をなくしたり、ズバットのように暴れている現状に思うところがあるようだ。

 前世でも土地の開発などで野生動物の生活圏が狭まった結果様々な問題が起きていたし、似たような話なのだろう。

 

 そうして人の手が入った理由の1つに、『つきのいし』が関わっているらしい。

 俺のニドキングのように『つきのいし』で進化するポケモンが居る事が判明してから、欲望に目が眩んだ奴等が好き勝手に山を開発したのだとか。

 暗い場所を好むポケモンたちが棲みついていたのに、人が活動しやすいように照明が設置されたりと、世界が変わっても人間の身勝手さはまるで変わらないな。

 

 それにしても、アニポケでもこんな話があった気がする。

 はっきりとは覚えていない。大まかな全体の流れならともかく、こういう細かい部分は記憶が朧げだ。

 ジム戦とかポケモンゲット回とかは比較的覚えているんだが、普通の日常回はちょっと怪しい部分が多い。

 舞台がお月見山だし、多分ピッピの話だったと思うんだけど。

 

 そんなような事を考えていた時に、まさにそのピッピがご機嫌に坑道内を跳ねているのを発見した。

 以前、俺に競り負けてゲットし損ねたカスミがモンスターボールを構えたが、投げようとした瞬間にリカオが腕に飛びついて止めた。

 当然バチギレのカスミお嬢様だったが、リカオがピッピたちの静かな暮らしを守ってあげたいのだと必死に伝えれば、性根はとても優しい少女なので諦めてくれた。

 

 ……と、ここで終われば単なる良い話だ。

 そうは問屋が下さないのが、旅のトラブルというものである。

 通路の先からピッピの悲鳴が聞こえて、急いで駆け付けるとピッピを壁際に追い詰める悪い顔をしたニャースが居た。

 というか、ロケット団の喋るニャースだった。

 

 それからいつもの口上と共に現れたムサシとコジロウは、俺を見て「げげっ、いつぞやのジャリボーイ!?」とカスミを見て「そっちはトキワのジャリガール!」と、リアクション芸人さながらに大袈裟に反応してくる。

 アニメで見た時の印象そのままで、嬉しい限りだ。

 一方、そんな呑気な事を考えていた俺とは対照的に、実は熱血正義漢のタケシは敵意剥き出しにロケット団を睨み付けていた。

 俺としても『つきのいし』をロケット団に乱獲されるのは困るため、カスミにリカオとピッピを頼んでから、タケシと並んでモンスターボールを構えた。

 

 そこからは、怒涛の展開だった。

 俺はサンド、タケシはズバットを出して、アーボ、ドガース、ニャースと向かい合う。

 2対3の数的不利があったとしても関係なく、サンドが『あなをほる』による奇襲や『すなかけ』で場を引っ掻き回して一箇所に相手をまとめれば、あとはズバットの『ちょうおんぱ』で一網打尽である。

 

 ロケット団を倒してからカスミたちを追い掛けていくと、ピッピの隠れ家に辿り着いた。

 そこにはたくさんのピッピの群れが居て、広間の中央には巨大な『つきのいし』の塊が鎮座していた。

 ピッピの群れは危ないところを助けたからか、有難い事に俺たちを歓迎してくれた。

 話を聞いてみればピッピは、その大きな『つきのいし』を自分たちの守り神と称して信仰しているらしい。

 実際に効果のあるパワーストーンだと思えば、そういう扱いにもなるか。

 

 そうして団欒を続けていると、性懲りも無く再び現れたロケット団が不意打ちでドガースの『えんまく』を撒いてきて、恥ずかしながら油断していた俺は何も出来ずにピッピたちの御神体を奪われてしまったのだ。

 仮にもロケット団の訓練生時代にエリートとして評価を受けていたのは伊達ではなく、本気を出した彼等は素晴らしく手際が良かった。

 奇襲に気付いた俺が対応するよりも早く、目標の『つきのいし』を確保したムサシとコジロウ、ついでにニャースは一目散に山肌を滑りながら逃げていく。

 

 完全にしてやられた形だが、ここでブチギレたのは俺がゲットしたピッピだった。

 先日ゲットしたばかりのピッピだが、妙に荒んだ目付きをしていた*1から過去の生活について聞かないようにしていたのだが、実は元々この群れの一員だったらしい。

 穏やかで静かな生活が肌に合わず群れを飛び出し、しばらく3番道路でブイブイ言わせていたら、俺と遭遇してゲットされたのだとか。

 しかし、群れを抜けても御神体に対する想いは変わらない。

 他のピッピに比べて気性が荒い事もあり、怒髪天を衝いた俺のピッピは我先にとロケット団を追い掛けた。

 

 とはいえ、ピッピの足で追い付けるわけもないので、途中で俺が抱える形で斜面を激走*2した。

 あっという間にロケット団を追い越して、急ブレーキを掛けながら正面に回り込む。

 ムサシやコジロウからすれば、真横をナニカが恐ろしいスピードで通り過ぎて行ったかと思えば、突然目の前に人が現れたという感じに見えた事だろう。

 顔を真っ青にして咄嗟に躱そうとするロケット団の進行方向に、俺に抱えられていたピッピが『リフレクター』を設置した。

 あんな速度で斜面を滑っていたら止まれないだろうという事を見越して、予め壁を用意してあげるとは、ピッピはなんて気遣いの出来る優しい子なんだろう。

 

 その後、リカオから檄を受けて自ら御神体を取り戻しにきたピッピの群れによる『ゆびをふる』の大合唱が行われて、ごちゃ混ぜ大爆発の末にロケット団は無事「()な感じー!」とお空の星になった。

 本気を出したムサシやコジロウに出し抜かれたが、結果良ければ全て良し。

 今後はちゃんと空の彼方に吹き飛ばさないとな。

 というわけで、ノルマ達成だ! 

 

 なお、大爆発の余波を受けて御神体まで爆発四散してしまったが、ピッピ曰く特に問題はないらしい。

 群れの何体かは降り注ぐ『つきのいし』に触れてピクシーに進化していたし、本人たちが気にしていないなら別に良いのだろう。

 今後はリカオもピッピと共に暮らすようだし、もう御神体を奪われるような心配はしなくていいはずだ。

 

 何はともあれ、一件落着だな! 

 みんな怪我もなく片が付き、ピッピの群れも自衛の意識と手段が身に付いた。

 なんだ、良い事尽くしじゃないか。

 これで俺たちも心置きなく旅を再開出来るというものだ。

 

 

 -追記-

 

 御礼として、俺たち3人は『つきのいし』の欠片を1つずつ渡された。

 更に俺の場合は、群れの仲間だったピッピへの餞別なのか、直接『つきのいし』を譲られてピッピがピクシーに進化した。

 相変わらず目付きが悪く、多分こいつは世界中で最も厳つい眼光のピクシーだと思う。

 まあ、最初こそ驚いたものだが、慣れれば個性の1つでしかなく、可愛く見えてくるのだから不思議なものだ。

 

 ちなみに、カスミは早速プリンに使おうとして拒否られていた。

 進化そのものを嫌がっている様子ではなかったので、恐らくカスミの勢いに驚いた結果だろうな。

 拒絶されたと落ち込んでいるカスミには、可哀想だから後で教えてあげよう。

 今すぐ教えなかったのは、アレだ。

 舞い上がってプリンの意見を聞かずに進化させようとした、その罰という事にしておこう。

 

 

 -追記の追記-

 

 あれからカスミとプリンは相談した結果、しばらく進化は見送る事にしたらしい。

 改めて落ち着いてから考えたら、まだ捕まえてから1週間と期間が短いため、もう少しプリンの状態で可愛がってあげたいそうだ。

 個人的には独り善がりの意見じゃないなら、好きにすれば良いと思う。

 俺には俺の、カスミにはカスミの考えがあるわけだからな。

 

 それにしても、どうして夜に部屋を訪ねてまでご丁寧に教えてくれたのかと聞いたところ、返ってきた反応に今日一驚く羽目になった。

 なんと、カスミは照れたように薄く頬を染めて顔を背けると、「プリンの気持ち、教えてくれたから……だから、その、ありがとう」と、口の中だけで告げて走り去ってしまったのだ。

 あわよくば聞こえなくて良いと小さな声で言ったのだろうが、残念ながら俺の耳にはバッチリ聞こえていた。

 

 うん、なんというべきかな、これは……。

 何かに例えたりすると気持ち悪くなりそうだから直接的な表現は控えるけど、ツンデレ美少女が不意に見せるデレた時の表情とか言葉とか仕草って、控えめに言って最高だよね。

 まるで、普段は生意気な姪っ子が甘えてくれた時のような高揚感が胸に去来した(結局例えてる)

 

 

 

 

 

 

 

*1
満場一致で「目付き悪っ!?」と声を揃えたほど

*2
自己最高記録更新(およそ時速150km)





『サトシのポケモン』
・ピカチュウ(Lv.28)
・オニドリル(Lv.20)
・ピジョン(Lv.20)
・ニドキング(Lv.25)
・バタフリー(Lv.20)
・ナゾノクサ(Lv.15)
・サンド(Lv.16→Lv.17)
・ピクシー(Lv.16→Lv.17)←NEW
・コイキング(Lv.40)
・ズバット(Lv.12)←NEW

次回はハナダジム戦の予定です!
もし本作を面白いと思って頂けましたら、作者のモチベのためにも高評価、お気に入り登録、感想、ここすき等、いつも楽しみに待っているのでよろしくお願いします!

今後の更新は2、3日に1話の頻度になる予定ですが、投稿する時間についてアンケートを取ります。作者の都合で無効となる可能性もありますが、宜しければお答え頂けると助かります。

  • 朝(5時〜8時の間)
  • 昼(11時〜13時の間)
  • 夕(16時〜18時の間)
  • 夜(21時〜24時の間)
  • 出来たら即投稿しろ(何時でもOK)
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