The world depends on me and changes. 作:火藍
「というわけだから部屋代わって」
「......え?」
寮の部屋、時刻は八時過ぎ。夕食が終わり、エネルギー回復した一夏がお茶をいれてくれて一服していると、いきなり部屋に鈴がやってきた。
彰は意味が分からず、クエスチョンマークを浮かべていた
「いやぁ、あたしが代わってあげるって言ってんだから、代わるのが男の筋じゃないの?」
「....なんだその自己中心的な考え....」
「別にいいじゃない。あたし男と同室だろうと全然平気だし。幼なじみだし」
「俺はどうするんだ?」
「あんたは女とでも構わないでしょ?」
「いや全然無理」
「まあなんとかなるわよ。早く代わって」
会話が.....成り立たない....ッ!彰は強引キャラが苦手である
ごり押しされるとどうしても流されてしまうのだ。
最近のびてきて、頭にケモ耳が生えたようになってしまった髪を触りつつ悩む
(こいつだめだ....絶対イチカのことが大好きだ.....)
「鈴。それ荷物全部か?」
「そうだよ。あたしはボストンバッグひっつあればどこにも行けるからね」
しかももう準備している.....だと....!?
本当に強引キャラはきつい.....しかし絶対にハーレムだけは阻止しなければ。
「俺たち、学校側から同じ部屋でいるよう言われてるんだけど?」
「じゃあ3人で?ちょっと狭いわね」
「...あ、イチカ。今日の授業のおさらいしようか」
もう諦めた。無視をするのが一番じゃないのか。そう思い一夏にまったく別の話をする
「あたしを、無視するのね?」
突然鈴の右腕が光り、鈴のIS、甲龍の装甲をつけ、彰に殴りかかる
「...ッ.....何?危ないよ?」
しかし彰も左腕を部分展開し、防御していた
何事もなかったかのように話しかけてくる彰に驚愕する鈴
鈴の中では今の一撃はISで防がれると分かっていながらの攻撃だった
しかし、本人に多少のダメージは入る計算だった
だが...その肝心の本人がけろりとしている。
驚きを隠せなかった
「.....んで.....」
「何?」
「一夏ッ!こいつのISなに!?」
「ええとーー」
言おうとした一夏の口を手で押さえ、鈴をみながらにっこり笑う
「内緒。
「あああ!?彰だめだってそれはー」
鈴に視線を戻そうとしたが、戻らなかった
何故なら、もういなくなっていたからだ。
「.....復習と予習、どっちがいい?」
「復習で....」
しっかり勉強し、眠りについた
翌日、生徒玄関前廊下に大きく張り出された紙があった。
表題は『クラス対抗戦日程表』。一回戦の相手は二組ーー鈴だった
☆
5月。ちょこちょこ鈴には遭遇するが、無視されるか睨まれるかのどちらかだ。
「彰、来週からクラス対抗戦ですわ。ここは試合用に設定されるので、特訓は今日で最後になります」
茜色に変わりゆく空の下で、真っ黒のISを身に纏う彰
さらに伸びて、後ろ髪を長く一つ結びし始め、はねてケモ耳のようになっている頭と相まって猫のようだ。
そんな白髪が漆黒の機体の中にある。
顔も真っ白で.......
「おい?彰、大丈夫か?」
「.....」
「彰?どうかしたのか?」
「あっ!?なんだ?猫じゃないぞ?」
一夏、セシリア、箒は溜息をつく。かなり緊張している。来週なのに。
「いや髪型的に猫っぽいぞ」
「切る」
「それは駄目ですわ!」
「なんで」
「それは......何でもです!」
ごにょごにょと何かを言っているセシリアを放置し、一夏に話しかける
「今日は一夏にお願いしていいかな」
「おう!いいぞ」
一夏のISには雪片弐型しか装備が存在しない
通常のISには専用装備がある。
ブルー・ティアーズにはブルー・ティアーズが、という風にだ
そして後付装備としてスターライトMKⅢ、近接ナイフをつけている
彰のマトリョシカの場合、専用武器は両手の平の甲につけている盾が専用装備だ。
名前は「ピロシキ」にしようとしていたが、国に猛反対されたので名前はまだない。
後付装備は背後の盾4枚と、二本の中剣。
実をいうと、あと一つ後付装備が存在する。
名前は....ビリェーチ。守護。
コレを装備するとより重く、より頑丈になる。
ISにもかかわらず、地面にめり込んでしまうほど、だ。
なので使わない。使えない
「む....イチカ、剣に迷いがなくなってきたな」
「そう....か?全然わからんな」
「雪片なら.....こんな初期装備ぶち壊せるんだろうな.....」
遠い昔に記憶を馳せる
家からでられなくなるような、そんな雪の日。
TVにも、白銀が映った
静かに佇むソレは、側は無機物でありながら、人間のような温もりと.....鋭さが見えた
まだ幼かった彰はソレに目を見張った
あんなに美しいモノはみたことがなかった
しかし、そのような感情は誰にも理解されなかった
彼が美しいと思い、熱愛し、崇めるまでにもなったソレは、ISではなく雪片の方だった
皆はISのことを褒め称えた。その中に雪片は含まれていなかった
「おい...ッ!?」
一夏の叫び声により、意識は強制的に現実へ戻された
「...どうした、イチカ」
「それはこっちが聞きたいんだが.....大丈夫か?」
あたりを見渡す....と、自分が寝っ転がっていることに気づく。
マトリョシカの展開も解除されている
「ん?何があった?」
「いきなり上空でIS展開解除するから焦った。地面すれすれのところで、なんかすっごい大きい盾みたいなもんが背中にでてきてたんだけど、なに?」
無意識下でIS解除、自動展開?聞いたことがない
しかしそのビリェーチは今はない。
考えれることはただ一つ
(マトリョシカ、ごめんね。浮気じゃないよ)
マトリョシカが拗ねた、か。
恋人のように扱い続けたせいか、彰のISは優しく接するとその日は調子がよくなる。
名前を呼んだりすると、よりだ。
「ああ心配してくれてありがと、イチカ」
「いやいいよ。お互い様、だろ?」
睡魔が限界を迎えました
おやすみなさい
今回は補足回ですね。
彰くんの髪のケモ耳は若干タレてる設定です。
挿絵投稿したいですねぇ.....描いてみます(駄絵