限界のその先の16乗   作:鯛じゃ

4 / 5
擬人化要素はまだ出ません
いや…先っちょだけでてるか…?


死ななきゃいい訳じゃない

「ツァーリ、あの岩につつく!」

「ペルッ!」

 

指示を出すと、エンペルト(ツァーリ)の身体が一瞬ブレる

一拍置いてヂュン゙ッ!とレーザーガンの放たれたような音と共に、岩に鉛筆1本分くらいの小さな円形の穴が空く

 

穴を覗いてみると貫通しており、向かい側の景色が見ることができる

よく見てみると、岩の奥にあるテンガン山の岩壁にも同じ大きさの穴が空いていた

岩から離れ今度は岩壁の穴を覗いてみれば、見通しきれないほど奥までその穴が続いているのがわかった

 

「んー、前回より範囲は狭まったけど、まだまだ強すぎるねぇ。」

「ペル…。」

 

はたくは、手の触れた場所のみを消し飛ばすが、つつくは嘴の当たった範囲と方向一直線を消し飛ばすようだ

うーん最初に比べれば威力は減っているが、結局過剰火力なのは変わらない

 

今何をやっているのかというと、日課の手加減の練習である

エンペルト(ツァーリ)の覚える低威力技で練習をしているが、どれも破壊力が強すぎる

 

はたくとつつくは今話した通り

あわは、発射された泡が物体に触れると、その物体が霧散するとかいう遠距離即死攻撃みたいなものになっていた

乱れ突きはつつくよりも貫通力は低いが、必ず最低2回突く為、穴が2つ空いてしまうことが欠点

 

後は泥かけとかトリプルアクセル、真空波何かも使ってみたがどれも標的を消し飛ばすか霧散させる事しか起きなかった

現状、ちゃんと砕けた破片なんかが残るのは、八つ当たりと投げつける(そこら辺の小石とか)だけである

 

え?峰打ちはどうなのか?

あれは一応原型は残るし、何なら外傷は一切無しで、しかも相手を瀕死手前で生き残らせることができる

だが1つだけ欠点があった

 

 

………

 

これは初めての戦闘でヘイガニをこの世から消してしまって数日後

エンペルト(ツァーリ)と共にどうしたら相手を消さなくて済むか考えている時のことだった

外で2人で考え込んでいると池から今度はシザリガーが飛び出してきた

そしてヘイガニのようにコチラに敵意ビンビンで襲いかかってきたので、試しに峰打ちをしてみた

 

すると相手は消えることなくその場で倒れただけで済んだ

これには俺もツァーリも喜び、今後は峰打ちで良いやとなった

 

そうして動かないシザリガーを放って帰宅した3日後

そういえばシザリガーどうなったかなと思い出し現場に行くとそこには、未だに動かないシザリガーがいた

 

この世界のポケモンは瀕死若しくはピンチになっても、ある程度すればほんの少しだけHPを回復することができる

ポケダンの歩いてれば回復するの劣化版みたいな感じである

ケガは治らないし、HPも満タンまでは回復しないが、最低限行動する分までは回復することができるとテレビでオーキド博士が話していた

 

なのでHP1で放置されたシザリガーは時間が経てば勝手に回復して住処に戻ると思っていたのだが、そうはならなかった

何となくマズイと思った俺はツァーリと共にシザリガーをポケモンセンターへと運んだ

ここ数日外でずっと動かないシザリガーがいたとジョーイさんに伝え、回復してもらう

 

その後10日程経ってシザリガーは全快し住処へと戻ったとジョーイさんから聞いた

何故動けなくなっていたのか聞いたところ、シザリガーは生命維持以外の行動が一切できなくなっていたのだという

試しにポケモンセンターの施設で回復させたところ、目を覚ましたシザリガーは驚いたように自分の体を動かしていたという

 

曰く、身体が無くなっていたと思っていたらしい

ツァーリの峰打ちを受けた時に、全身がバラバラに消え去り自分はあの時に死んだのだと錯覚し、結果身体が一切動かなくなっていたのだという

 

………

 

要は、ツァーリの峰打ちを受けると全身幻肢痛で動けなくなってしまうらしい

しかも自力で治すことは不可能なので、半永久的に

治療法としては、ポケモンセンターに連れて行くか、回復アイテムを使う方法

後は使えるポケモンがいなくて試してないけど、癒しの願いあたりでもいけるはず

 

まぁ、峰打ちはあくまで瀕死手前で生き残れるだけで威力は40もある

やってることは実質はたくで消し飛ばしているのと一緒だから、受けた相手に何か後遺症が起きてもおかしくはない

 

なので峰打ちは現状の最終手段になっている

敵があのリゾートエリアで出てきたマグカルゴよりも弱く、ゴーストタイプではない場合は仕方なく使っている

その後近くのポケセンに引き渡している

 

そういえば、あの校外学習の時のロズレイドはあの後大丈夫だったのかな…

ソノオタウンのポケセンに連れて行ったら、丁度来ていたジュンサーさんとジョーイさんがロズレイドを見て何か話していたりしたけど、あのロズレイド何か悪いことでもしたのだろうか?

 

「おい、昼飯の時間だ。遊ぶのはやめて戻ってこい。」

「はーいすぐ行く!ツァーリ今日は終わりにして戻ろうか。」

「ペルッ!」

 

お母さんのポケモンが俺達を呼ぶ

俺達は技を出すのを止めて、帰宅の準備をする

 

「今日のお昼はなんだろうね?」

「ペル…。」

 

あれだろうかこれだろうかなんて話しながら、首を傾げながらうんうんと唸るツァーリを見ながら俺達は自宅へと戻ったのだった

 

 

______________________________________

・主人公

全ての攻撃が即死攻撃で無敵な相棒を持った転生者

峰打ちで相手に傷が一切付かなかった時はかなり嬉しかったのだが、その実態が強制植物化攻撃と知り、流石に他の技でも戦えるようにしないと駄目だなとなった

 

・ツァーリ

エンペルト

手はザ・バンド、嘴は神殺鎗、口や手からはバイツァ・ダスト

敵を殺さないように攻撃すれば脳死状態にさせてしまう悲しき存在

自分のステータスが日常生活にも影響しなくて本当に良かったと思ってる

特訓中、試しにちょっと強めの技使ったらどうなるのか気になり、空に向かって熱湯を放ってみたところ、宇宙まで普通に到達したり、何故か電波が悪くなったり、1週間くらいカンナギタウン周辺の気温が45度超えたりしたのでそれ以降使っていない

 

・シザリガー

エンペルト(ツァーリ)の峰打ちを食らって、あ…オレ死んだわと気を失った

目が覚めると知らない天井があり、もしかしてオレ転生した?と思ったが普通に生きていた

この後エンペルト(ツァーリ)達を見る度に全身が震え上がり息も絶え絶えになるので、なるべく近づかないようにして生きている

 

 

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