ダンジョンはつらいよどこまでも   作:たっぷり

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 ダンまちアニメ6期来るとかなんとか
 PV見ましたが21巻までやるってことかな? アニメ勢だとレフィーヤが「だれこれぇ?」になりかねない。あの子アニメで最後に出て来たのアポロンFとの戦争遊戯観戦時だった気がするし。

 アステリオス戦で声だけ出演してますが。モルドの声援のすぐ後に。


・022 弱者(リリ)

────

 

 

 

 

 

「【クロスボルト】!!」

 

 そのひと言を合図に手の平から撃ち出された雷光纏う焔の矢が一直線にアリ型のモンスターであるキラーアントを貫き、更にその奥にいた個体も含めて焼き焦がして灰へと返す。たった一言(ワンワード)。本来必殺技に分類される『魔法』でありながら、容易に繰り出すことが可能。加えて言えば、その焔雷はベルの想いを汲み取るかのように速度を意識した形状を取っていた。それはイコールで貫通力の高さに直結する。

 

 近くのモンスターの内臓を抉り、焼いて、射線の範囲外すら雷によって痺れさせ動きを鈍らせていく。そして鋭さを徐々に失いつつも直進。その経路にいたモンスターすらも同様の被害に遭わせた挙句、その貫通力を失ってモンスターの防御力に負ければ今度はその地点で炸裂するという強力なモノであった。

 

 昨夜は自分に『魔法』が発現したことで気が高揚していたこともあり、新しいおもちゃを買ってもらった子供のようにはしゃぐだけしかしていなかったベル少女。今は魔導書(グリモア)を使ってしまったという罪悪感と、多大な負債を抱えそうな時にナインがミアへ宣言した「それらを踏まえて利益になったと断言する」という言葉から感じる心強さが胸の中で渦を巻いている。

 

 しかしナインが自分のことを信じてくれていることに違いはない。であれば今は一度割り切り、彼の言葉を事実とする為に己の『魔法(あたらしいちから)』を調べるようにベルは魔法を行使していく。

 

 炸裂音が周囲に響いた後、最後に倒されたモンスターから魔石が落下し地面を叩いた音でこの場の戦闘が終了した。

 

「………………」

 

 戦闘終了。『新米殺し』と名高いキラーアントを相手にしても迅速かつ的確な対応を取ったベルの戦闘によって危なげなく終わらせる。

 

 その後はナインやベートから教わったように、ベルは危機的状況が去った際に起きる無意識的な注意力の散漫を拙いながらも抑え、自身がいる前方向に意識を向けて視覚的、聴覚的に敵が居ないことを調べ、ほっと息を吐く。

 

「ベル様、お疲れ様でした。それと、これを。

 リリが魔石などを回収している間に休息を取ってください」

 

「うん、ありがとう、リリ。おねがい」

 

 リリから渡された小瓶はバベルへ向かう前にナインと共に寄った『青の薬舗』で購入した回復薬(ポーション)。保存期間が非常に短いからと今までのモノより少し安く手に入るため幾つか購入しており、ベルも自身のポーチなどに数本入れてある。こうしてリリから貰うのは、戦闘中に前衛であるベルが自身で使える量を保持しておくため。専業のサポーターであり、その助けとなっている《スキル》を持つリリであれば速度重視で戦うベルが持つよりもずっと適している。

 

 リリもそのことを分かっている為、地面に散らばる魔石やドロップアイテムをリュックサックへ入れていく最中に、ベルへ渡した回復薬(ポーション)を取り出し、()いた自らの腰のベルトへ差しておく。

 

 それはきっとベルよりも長い時間、ダンジョンに潜ることを生業としてきた慎重さであり、警戒心の強さの表れ。

 

(──――だけじゃ、ないんだろうなぁ……)

 

 彼女と最初にダンジョン探索に行った際にも見た過剰なまでの卑屈さ。そして孤独感。

 

 更には時折り背後から感じる、そこに居るであろうリリから感じる()の感情を乗せた視線。

 

 リリが探索中に浮かべる笑顔がまるで偽物のようにしか見えないほど、深い暗闇の中から覗かれているような感覚に、鈍感なベルでも何度も接していればいい加減気付く。

 

 ──きっと自分は彼女から嫌われているのだろう、と。

 

 

 ────

 ──

 

 

 数日前の夜も更けた頃、ベルがお風呂から上がった時に居間のテーブルに向かってナインがなんらかの作業をしている場面を見つけた。椅子の横には大きめの袋、そしてその中にあったのだろう綺麗な水色の水晶が机の上に広げられていたのだ。

 

 ベルは少し気になってその近くへ寄る。

 

 真剣な表情で手元を見つめるナイン。彼の横顔に数秒時間を忘れたのは内緒だ。

 

「……ナインさん、それは何をしているんですか?」

 

「ん? あぁ、ちょっとした実験と訓練と……、布石かな……?」

 

 そんな曖昧な答えが返って来たが、ナイン自身にもそれがどのように働くかまだ分からないという補足説明を受ければ、ベルもこれ以上聞くことは不可能だと理解する。その上で見たいからという理由だけで、ナインの対面にある椅子を引いて、そこに腰を下ろせば真正面にはナインの真剣な表情。

 

 そんな彼の手の中には小さな球体が収まっている。

 

「水晶……、ですか?」

 

「ああ。さっき幾つか斬り出して、これで6つ目ってところだ」

 

 そう言うナイン。その言葉の証拠であろう、テーブルの上には砂のような粒が小さな山を築いている。それはナインが失敗したモノの残骸。それだけは理解できる。

 

 同時に何に失敗しているのか、それだけは不明なままだ。だからベルはナインの手元にある水晶を注視した。

 

 親指に乗る程度のサイズの水晶玉。それは薄く明かりを灯しており、その光は徐々に強くなっていく。

 

 お風呂上がりで頭の中がふわふわしていたベルにはそんなふうに見えた。

 

 だがその光は放射状に広がるだけでなく、その小さな水晶玉の中で幾つかの光の点を作りそこを通過していくような光の輪が形成されていく。その光がナインの『魔法』や『スキル』、そして『発展アビリティ』で為している事実に気付くことなく、ベルはただその幻想的なまでの輝きに目を奪われていた。

 

 しかしその光景も数秒後に終わりを迎える。

 

 パキンッ! という音と共に、水晶玉にヒビが入ったかと思えばそれは瞬く間に全体へと広がり、塵へと帰りながらナインの手の中からすり抜け、そのままテーブルの上の残骸であろう山の標高を高くした。

 

 そんな光景に、ベルは当事者でもないのに「あぁ……」と小さく漏らし、何となく肩を落としてしまう。

 

「……失敗だな。中継地点を増やすか……?

 

 だがナインは淡々と事実を事実として受け止めた後、横に置いていた水晶玉を取り出し、再度同じように作業へと戻る。

 

「少しいいか……?」

 

 ベルはそう思っていた。

 

「どうかしましたか?」

 

 ここには今ナインとベル、この2人しかいない。ヘスティアは今ごろ夜遅くまで働かされたことでヘトヘトになり、ゆっくり帰路を歩いているだろう。となれば必然的にナインの呼びかけはベル宛てのモノとなるのだ。

 

「リリのことについて、ちょっとな」

 

「リリに……ついて?」

 

「あぁ、現状リリとはベル……、おまえ経由で俺もサポーターとして働いてもらっているが、そこに契約という形はほとんどなされていない。精々が口約束程度。

 どちらかが破棄を言い渡せばその場で解散出来てしまう形だ。これは分かるな?」

 

「……はぁ」

 

 現状整理としてナインがリリとの関係について簡潔に纏める。これ以外の情報もあるが、それは後の話となるのだろうとして一旦保留だ。

 

「正直な話、近いうちにこの関係は終わるだろう……と俺は考えてる」

 

「っえ?!」

 

 平然と告げられた予測。ナインのそれにベルは驚愕を表す他ない。

 

「ど、どうしてですか?!」

 

「幾つかあるが、大きな要因としてはレベルだな」

 

「レベル……?」

 

「俺は既にLv.2になって中層でも問題無く探索を行るようになっている。

 そしてベル。お前ももう【アビリティ】だけなら器の昇格(ランクアップ)可能な域にある。偉業と見做(みな)される何かを()せば、すぐにでもレベルは上昇、稼ぎ場所は中層へ、そして時間を経れば更に下へ行くだろう」

 

 冒険者として普通のことでもあり、強くなるのであればやはり更に強いモンスターたちとの戦闘経験を求め、下の階層へと降りていくのも道理。

 

「そうなると、自然とリリは付いてこれなくなる。それは分かるだろう?」

 

「……はい」

 

 ナインはたった1ヶ月半という異常な速度で器の昇格(ランクアップ)を果たし、ベル自身も何となくだが自らの【アビリティ】の伸びが速いことには気付いている。ヘスティアもナインも成長期と言うが、それでも毎日のように目に見える形で上昇していく状況が今後も続けば、『偉業』という壁はあろうと、それさえ超えれてしまえば成長を遂げるだろう。

 

 その後も続けば更に、だ。

 

 そうなると(もっぱ)らのサポーターであり、同時に他派閥であるリリは中層や下層へと連れていくことは不可能になる。単純に戦力として期待出来ないどころか、最低限の自衛能力が乏しい影響は大きく、異常事態(イレギュラー)が起きた際の死亡率が引き上げられ、もしそのまま死なせてしまえば彼女が所属している派閥(ファミリア)から何を言われるか分からない。

 

 他派閥との諍いは極力避けるべき。自分たちの為でもあり、同時に民衆の為でもある。冒険者同士の揉め事は大事(おおごと)に発展し易く、『神の恩恵(ファルナ)』の刻まれた並外れた身体能力を持つ者たちによる喧嘩など、一般人にとっては怪物が暴れているのと変わりないのだから。

 

「…………、ナインさんは……どう思いますか?」

 

「俺としては今後もリリにサポーターをして欲しいと思っているよ」

 

「……ッ!」

 

「そう驚くことか? リリは基本的に視野が広い。合理的な判断も下せるし頭の回転も速いから戦っている最中の敵や、追加で接近してくる敵の察知も投げられる。結果として前で戦ってる俺たちは目の前の敵に専念できて、最終的な殲滅速度や安全性も確保できる」

 

 ナインはそうしてリリと共に行動する利点を多く上げていく。

 

 確かに彼女に現状直接的な戦闘能力はないが、それでもそれを補って余りあるだけの才が別方面に眠っている。それを起こし、育めば彼女が胸を張れるだけの力となるだろう。ナインはそう断じる。

 

「それに、俺たち【ヘスティア・ファミリア】は探索系ファミリアでギルドに登録されている。今はまだ最高レベルも低いし団員数もたったの2人だから基本的にギルドからの冒険者依頼(クエスト)強制任務(ミッション)も発生しないが、今後はそれらも押し付けられるだろう。【ミアハ・ファミリア】からの冒険者依頼(クエスト)を受けた記録自体は残ってるし……。

 そうなるとダンジョンの下層なんかについて来てくれるサポーターは必要不可欠。リリみたいに1人でも大量の物資を運べる人材はとても貴重だ。今後を見据えるなら人格的にも人材的にも欲しいとは、俺も思ってる」

 

「だったら……ッ!」

 

「だが、現状のままリリを何の障害もなく改宗(コンバージョン)出来たとしても、俺は彼女を【ヘスティア・ファミリア】に入れることには反対するけどな」

 

「……っえ?」

 

 リリルカ・アーデと言う少女を完全な身内に引き入れる利点(メリット)自体は認めると、ナインは言う。しかし同時に彼女を引き入れるには多くの難題が残っており、それが解消(クリア)されない限りは決してファミリアに招かないと断言した。

 

「ど、どうしてですか?! リリはあの、えっと……そ、そう! 色々と物知りです! 僕の知らないダンジョンの知識も多く知っていますし、僕たちよりもダンジョンでの経験は豊富……ですよ?!」

 

 ナインが目に見えない実利、例えるならモンスターの発生しやすい通路だったり日々構造が変異するダンジョンの規則であったりと、上層であるがゆえに微々たる変化とはいえ、ソレを知っているのといないのとでは生存率に差が出るのは自明。言ってしまえば知的財産とさえ言えるようになった年数という経験則。

 

 ナインがリリにはそれがあると説いたがゆえに、ベルもまたらしくなくその方向性で説得を試みる。だが、ナインにとってその辺は説得力を持たせる為に用意しただけで、実際はどうでも良い。

 

 自分たちの生命に関することであることから重要ではない、とは言わないが最重要事項からは外れるのだ。

 

 その後も手振り身振りを交えつつ、あせあせとベルが色々と挙げていき、最終的には彼女がどう思っているか。感情論へと入っていく。それも結構早い段階で実利面の話は流れていった。

 

 それをどこか「らしいな」と思いながらナインは聞いていく。

 

「──それでですね……」

 

「大丈夫だ。知ってるから」

 

 そしてベルの話を遮り、どこか涙目になり始めた彼女を見て、「彼女の存在を否定する気はない」と一拍置き、手元の水晶玉から手を離して近くに置いていたのだろう一振りの小剣(ショートソード)を取り出す。

 

「《聖火の刃(ヴェスタ)》……?」

 

 ナインが取り出したのはベルの主武装である《聖火の刃(ヴェスタ)》だ。【ヘスティア・ファミリア】のメンバーであれば使用可能なソレは、同派閥であるがゆえにナインの手元にあってもその輝きを失わずにいる。

 

「……ベル。お前はこれを失くしたと、落としたかも……と言っていたよな?」

 

「……え、ぁ…………」

 

「薄々、お前も気付いているんだろう? これがどういう経緯で、なぜ別行動していた俺の手元にあったのかを」

 

「それ、は…………」

 

「少なくとも、ソレは……お前の中にある感情は今出来上がったものじゃない。これを喪失し、それでも戻ってきた安堵とそれ以外の事柄によって埋もれていた感情だ。

 重く受け止めろ……、とは決して言わない。でも……、俺はその宙ぶらりんになっている状態を清算することなくリリを受け入れることには反対する。

 ──それで傷付くのは……ベル、お前であり、……リリもだからな

 

「──ッ!」

 

 ナインの真剣な眼差しを一身に受け、委縮するベル。そしてそれをナインの言葉通り薄っすらであっても気付いていた自分にも気付いていたのだ。しかしその後のリューによる詰問や『豊穣の女主人』での大食い、翌日のナインとの久方ぶりのダンジョン探索などが挟まり、徐々に埋もれていったのも、また事実。

 

 見ないふりをしていた。そう言ってもいい程度には。

 

「僕は……──」

 

 どうしたいんだろう。それ以上の言葉を出せずにいるのが、ベルには気持ち悪く感じる。

 

 悩む。悩む……。悩む…………。

 

 それでも答えは出てこない。

 

 ダンジョン探索に同行してもらえるようになった初日、「(さま)付けなんてしなくてもいいよ」と言った際に帰ってきた言葉は、リリ自身を酷く卑下する内容だったことを覚えている。その時に浮かべていた壊れてしまいそうな表情も、儚さではなく失われ続けているような苦しさも。

 

 どうにかしたいと考えたのは確かだが、そんな力など無いのが実情だ。それを頼れる相手も目の前にいる。しかし迷惑をかける訳には、とも思うのだ。

 

「──よし」

 

 そうこうしていれば、目の前に座っていたナインがテーブルの上を片付け始める。恐らく実験していたことが終わったのだろうと当たりを付けるベルだが、聞くだけの余裕は無い。

 

 そんな彼女を見て、仕方が無いとばかりに息を吐いたナインは向かい側のベルへと近付き、彼女の頭を撫で始める。

 

「……ぇっ? あぅ……あぅ…………??」

 

 急な事態に戸惑い、混乱したような声を上げるベル。風呂から上がり数分経ってなお、しっとりとしている彼女の髪質に感心しながら、ナインは少しばかりお節介を焼く。

 

「2つだけアドバイスだ。

 俺はお前の先達であり、先輩であり、団長という立場にいるということ。

 もう1つは、『踏み出す勇気』を、『恐怖に対して怖いと思える心』をお前は持っているということだ」

 

「──っえ? わっわわっ!?」

 

 アドバイスを終えたナインは最後にベルの頭を強めに撫でてからその場を後にしようとする。振り返り、どういう意味なのかを問おうとした口は、何故かどうしても動かなかった。それを聞くこと自体が、どうしようもなく間違いであるように感じて。

 

 その後すぐに家の玄関が開かれ、「たっだいまぁ~、ナイン君ッベル君ッ!! キミたちの愛しの主神(おや)こと、ヘスティアが帰ったよぉーッ!!」という声が響いたことで、ベルは一度頭を休めようとヘスティアを出迎えに行く。

 

 彼女が両手に持った大量のじゃが丸くんが入った紙袋を受け取るナインと共に、笑顔を浮かべて。家族みんなで団欒を、夕食を取るために。

 

 頭の片隅に、決して消えないように刻みながら。

 

 

 ────

 ──

 

 

 リリが魔石やドロップアイテムなどを回収している間、ベルはその時のことを想起していた。

 

(ナインさんが言いたいのは、『全てナインさんへ丸投げする』か『僕が責任をもって行動する』かの2択……。

 楽なのは、きっと前者。ナインさんなら上手く纏めてくれるはずだから……)

 

 信頼している。信用もしている。リリを含め、3人でダンジョン探索に出た際、リリが浮かべていた表情からナインへどこかすがるような視線を向けていたのは偶然ではないはずだから。既に何かを行なっており、同時にどうにかできる状況にもあるのだろうと思わせる。これもまたベルからナインへの信頼の証だろう。

 

(でも、それじゃいけないんですよね……?)

 

 その選択を取った場合、「きっとベルが後悔するはずだから」、とナインはそれ以上進行させないようにしているのだ。

 

 リリの現状をどうにかしたい。そう感じた自分を、後押ししてくれているのだろう。感じるのだ、温もりを、どうしようもなく。

 

(『踏み出す勇気』……、うん。僕はもう、知ってる)

 

 たった一歩であろうと、何かを成そうとするときはとても怖い。それはもう知っている。

 

 強くなる為にと、強さを得ようとベートに向かって啖呵を切ったのは、決してその場のノリなどではないのだから。

 

 そんな(ふう)に最近の自分を振り返っていれば、リリも地面に落ちていた魔石などを回収し終えたようでベルの(もと)まで歩み寄ってくる。

 

「沢山倒しましたねっ! それにしてもベル様が魔法を使えるようになっていただなんて、リリはビックリしてしまいましたっ!!」

 

「あ、あはは……」

 

 使えるようになったというより覚えた。

 

 覚えたというよりも発現したのだ、強制的に。

 

 そのことを思い出したベルは苦笑いを浮かべる他ない。自分の魔法には実質5000万ヴァリスの値がついているのだから。

 

 そんなベルを不思議そうに、そしてどこか羨ましそうな瞳で眺めたリリだったが、すぐに後者だけは隠して進言する。10階層まで()ってみないか、と。

 

「えっ……10階層? どうしてそんな……?」

 

「ベル様はお気付きになられてないのかもしれませんが、既にベル様の実力は10階層でも問題無く戦えるだけのモノとなっている。少なくともリリはそう感じました。

 モンスターが出現した際の反応や身のこなし、その上魔法は一言(ワンワード)で発動する優れモノ。

 今まで多くの冒険者様を見てきましたが、これほど強い方はそういませんでしたよ?」

 

「そ、そうかなぁ……」

 

「はいっ! そうですよっ!!

 それに……言ってはアレですが……」

 

「……?」

 

「ナイン様も合流されますでしょうし……。レベルの上がったあの方の稼ぎを基準とするならば、やはり10階層以降のモンスターの魔石などを買取に出す必要があると思います」

 

 リリの言っていることは確かだろう。ナインは既にLv.2に到達しており、なんなら数日前にはとある理由で18階層まで到達している。公式的なモノではないし、ギルドも認知していないので放置されているが、その証拠となっている水晶が大量に家の中に保管されているのもまた事実。

 

 そして加えて言うのであれば、ベルやヘスティアの生活費と呼べるものは基本的にナインの懐から出ている。

 

 住居、食事、回復薬(ポーション)などのベルが冒険者として生活する為の必需品の数々が、だ。

 

 確かにベルもその負担を一部でも負うべきであるのは事実。例え冒険者となって1ヶ月足らずであろうと、だ。ナインも冒険者となって2ヶ月弱の新米の域にいる1人。彼の挙げた功績や稼いだ金額、それを成してしまえる実力を加味すれば前代未聞の例外だから、と思考を斬り捨てることも出来てしまえるが、ベル個人としてそれは出来ない。

 

 ベルは逡巡ののち、リリの提案に賛同し、更に下の階層へと足を運んだ。

 

 

 

 

 

────

 

 

 

 

 

「ここが、10階層……」

 

「はい、本日の目的地になりますね」

 

「霧が……濃いね…………」

 

 ダンジョンの上層。9階層までとは異なり10階層から12階層までの区間はとても広い広間(ルーム)で構成されており、高台などの高低差も激しくなる。しかしその広さ以上に厄介なのは階層全域に広がる濃い霧だろう。羊の乳のように白く、濃い。視界を奪う為だけに用意された濃霧は『神の恩恵(ファルナ)』によって視覚を強化された冒険者であろうと先を見通すのは難しい。

 

 【ステイタス】を相応に強化して五感を鋭敏化させ、霞んだ視界に慣れておかなければモンスターの接近に気付けず奇襲を受けることとなる。

 

 先程までなら見通せた視界の先も見通せない、そんな広間の中で、ベルは足を止めて目の前にそびえるモノを見上げた。

 

「ねぇリリ……これって…………」

 

「はい、『ランドフォーム』です。本来であれば処理しておきたいところですが……、そのような時間は無いようです」

 

「──ッ!」

 

 この階層に自生する葉の無い植物。この階層へ足を踏み入れることが初めてだったベルが眺めていたソレは、この階層から出現する大型モンスターの『オーク』が戦闘の際に用いるモノだ。

 

 そしてそのことを経験として、そして知識として知っている両名は接近してくる人外の巨体を持つ存在を知覚して構える。視界の先を埋める霧の中から現れたのはオーク。加えて言えばその手には既に別のランドフォームが握られており、戦闘準備が整っていることを教えてくる。

 

「ここら一帯が『天然の武器庫』……、『ネイチャーウェポン』、か」

 

「ベル様、来ます!」

 

「うん、下がってっ!」

 

 ベルは素早く《聖火の刃(ヴェスタ)》を引き抜き、その身軽さを活かした速攻を仕掛けに掛かる。『力』に関してはまだオークの方に軍配が上がるだろう。しかしベルはランドフォームと言う重量級の武器を振り回すオークの攻撃範囲に入る瞬間に方向転換、持ち手の方から反対側へ振り抜かれたランドフォーム(こんぼう)(くう)を切り、あらぬ方向へ。

 

 対してベルはガラ空きとなったオークの背中を見据え、一気に距離を詰める。いくら『力』のアビリティが高いとされるオークであろうと、重量のある武器を振り抜いた後に、即反対方向へと振り戻すことは叶わない。ベルはまずその武器を奪う為に右手を振るってオークの片腕を抉る。

 

 力の入らなくなった腕ではランドフォームを持っていることは叶わず、手から離れてしまう。更には突如として全身を巡った鋭い痛みに耐えかねたのか、鈍い雄叫びを上げながら後退し始めた。

 

 だがその隙を見逃す程、ベルも甘くはない。たたらを踏むオークの正面に躍り出ていたベルはそのまま一直線に距離を詰め、オークの魔石があるとされる位置へ小剣(ショートソード)を突き刺し、その生命を断ち切った。

 

「────……ふぅ」

 

 目のまえに倒れる大型モンスター。常人であれば逃げ出すことしか出来ない凶悪な存在が灰へと帰っていく光景を、ベルはただ呆然と眺めていた。

 

 彼女にとっての『大型モンスター』とは、トラウマを刺激してくる『ミノタウロス』が挙げられるだろう。

 

 何も為せなかった。逃げるしか出来なかった。無様に、惨めに……。そしてそれでも自分1人では死んでいたと確信できてしまう圧倒的な存在でしかなかった。

 

 以前『怪物祭』(モンスター・フィリア)でシルバーバックが脱走し、ソレが自分たちに狙いを定めて襲ってきた際に恐怖を感じたことは今でも忘れない。背にはヘスティア。行き交う人の波。はぐれたナインと運良く遭遇できるとは思っていなかった。

 

 それでも勝利を収められたのは……、守りたい人(ヘスティア)が居たからだろう。

 

 今のベルであれば、そう思えるのだ。

 

「ベル様! 左からインプの群れです!!」

 

 そんな感傷に浸っている間にもダンジョンの悪意は留まることを知らない。そこに侵入者である人間が1人でもいるのであれば殺す為の存在を生み出す。それがダンジョンであり、冒険者としてこの場にいるのであれば、モンスターを倒すのが宿命だ。

 

 新たに生み出されたのか、それともオークとの戦闘音を聞いてやって来たのか。そのどちらであろうと問題無いと言わんばかりに、ベルはもう片方の腰に差しておいた《バゼラード》を左手に握り、構えを取る。

 

 目の前ではベルの頭上を通って眼前に突き刺さる矢の雨によって進行を妨げられているインプの群れ。僅かに偏りを持ったその射撃によってベルへ突撃できる数を減らしながらも、生まれてくるときに与えられた人類への殺意に身を任せて吶喊してくる。

 

「【クロスボルト】!!」

 

 だが列が横ではなく縦に広がったのであれば、ベルからすればカモも同然。バゼラードを収めて()いた左手を悠然と翳し照準を合わせて放たれた貫通力の高い魔法(クロスボルト)。言の葉を発さずとも連射可能なその魔法を駆使し、群れの数を一度に大きく削る。

 

 そして矢の雨を幾らか受けたインプたちはその焔雷に戸惑い、同時に頭上から降る鏃によって負傷し動きを悪化させ、最後には『敏捷』に物を言わせたベルの連撃によって、灰へと還る。

 

 その場に残ったのはインプの魔石やドロップアイテムだけとなった。

 

 

 ────

 ──

 

 

 1時間ほど経っただろうか。ベルとリリが10階層に足を踏み入れてから数度の戦闘を繰り返し、魔石やドロップアイテムなどを回収し終えて、僅かばかりの休息に入っていた。

 

「どうですかベル様、10階層で戦った感想としては?」

 

「うーん……、ちょっと拍子抜けってのと、それでも油断は出来ないなって感じかな」

 

「それはまぁそうでしょうね……。先日までのベル様でしたら空を飛ぶ『バッドバット』への対抗手段に乏しかったでしょうが、今は魔法がありますからね。威力も凄まじいですが、やはりその貫通力と効果範囲を広げる雷による痺れは翼を用いて飛ぶ生物には驚異的かと」

 

 リリの言葉に頷いて返すベル。彼女の説明にもあったように、速度のある焔の矢とその周囲を絡み付くようにして(はし)る蒼雷。宙を跳ぶならばまだしも、翼を用いて飛んでいる程度であれば、躱すことは困難に過ぎる。現状のベルにとって最大の武器と化したその魔法は、やはり『魔法』(とっておき)としての活躍を示してくれた。

 

「問題はベル様の精神力(マインド)でしょうね。発現したばかりで【アビリティ】の『魔力』はまだ伸び始めたばかりでしょうし、精神疲弊(マインドダウン)を起こしてはことです」

 

「あはは……そうだね。どうすればいいかな?」

 

「そうですねー……、いきなり個人の精神力(マインド)総量がドンと増えるなんてことはありませんし、回復薬(ポーション)を入れているホルダーの幾つかを精神力回復薬(マジック・ポーション)に変えておき、咄嗟に使用出来るようにしておくぐらいでしょうか」

 

 そう言いながらリリは背負っている大きなリュックサックの中から精神力回復薬(マジック・ポーション)を取り出す。ベルはそれもそうかと、昨日精神疲弊(マインドダウン)を起こしたことを思い出し、あの時のような倦怠感や酩酊感を感じるよりも前に使おうと心に決めた。

 

 問題として戦闘中に使用出来る機会があるかどうかという問題もあるのだが、やはりそれも仲間がいれば解決することなのだと察し、ナインのことを想起してしまう。

 

(ナインさん……、遅いなぁ…………)

 

 ベルの中で、小さく警鐘が鳴っていることにも気付かず、彼女らはもう一度モンスターの下へと向かっていく。

 

 そこには向上心があった。

 

 打算があった。

 

 そして、悪意もまた、そこにあった。

 

 

 ────

 ──

 

 

 彼女らを見ている影が2つ。周囲に漂う乳白色の濃霧によって本来であれば視認困難な位置であるのだが、その場に居た2人は冒険者となって長く、幾度かこの10階層以降の階層にも足を運んだことがあったため、目が慣れていた。

 

 その慣れを用いて、少女たちから離れた場所にて彼女らを観察し続けている。

 

「おーおー魔法まで使えるのかよ、あの嬢ちゃん。しかもあの身のこなし……才能ってやつかねぇ……、あー腹が立つ」

 

「落ち着きましょうぜ、ゲドの旦那。逆に()やぁ、あれが利用できるかもしれないってことでしょう? 強くて可憐、将来性もあるなんて利用価値の宝庫みたいなヤツなんだ……しかしまぁ、まずは本命のアーデの方を優先。上手く事を運びましょうぜ?」

 

「分かってンよ、クソがッ……

 それで? いつ動くんだ? 下手に時間を使えばあいつら帰っちまうぜ」

 

「そりゃあ機会を窺うしかないでしょう。魔法で一方的に……なんてことになったら意味もないですし。

 でもまぁここは10階層……異常事態(イレギュラー)が起きても不思議は……、お~、キタキタァッ!!」

 

 自分たちはベルたちがモンスターを倒した場所を通り、最低限の会敵だけで済ませながら機会を待つ。ゲドとカヌゥが採った作戦はその最中に起こりうる最悪に最悪を重ねることだった。

 

 つまるところ────。

 

『怪物の宴』(モンスター・パーティー)……」

 

「運が向いてきたってことでさぁ。それじゃぁ……」

 

 カヌゥは懐から小さな笛を取り出すと、そのまま口につけ、勢いよく音を鳴らした。

 

 それに反応するモンスター達だが、それよりも早く動く影がある。それは2人。今回の作戦を事前に知っていたが故の行動の早さで以って、その両名もまた動き出す。

 

 

 

 

 

────

 

 

 

 

 

怪物の宴(モンスター・パーティー)!?」

 

「ベル様! 落ち着いて対処を! 今のベル様であれば負けることはありません!!」

 

 モンスターに対峙した瞬間、戦闘は出来ないがゆえに距離を取って弓矢での牽制によりベルの援護を行おうと行動に移すリリ。

 

 視界に映るのは大量のインプと10体弱のオーク。バッドバットがいないことで、集中力を逸らさずに済むことから、魔法も使える今のベルであれば前衛役を熟しつつもまず負けはないと答えを出す。それでも万が一を消すべくリリがハンドボウに矢をつがえたその瞬間、彼女の更に後方から笛の音が鳴った。

 

(……はっ?! ふえっ? なにが……っ?!)

 

 その予想外の事態に混乱したのはリリだけではない。ベルもまた混乱した。しかし目の前に脅威が迫って来ているベルと、距離のあるリリでは精神的な余裕という本来良い方向に働くソレが逆に働いてしまった。

 

 目の前のモンスターへ攻撃を開始するしかないベル。他の事柄に思考を回してしまったリリ。硬直していたリリの耳に新たな音が響こうと、それをモンスターのモノだと誤認してしまうほどには、事態に追い付けずにいた。

 

「っえ!? なにがっっ???」

 

 近付いて来る何かの群れ。徐々に鼓膜を震わせる振動数を増やしていくそれはまさしく大群とさえ言えるモノ。

 

 視界を奪う乳白色の霧が邪魔で見えづらいが、同時に位置さえ分かれば直進は出来る程度に広い空間であるがゆえに、その男たちは駆けていく。モンスターに囲まれたベルの近くを、そして彼女の背後へ向かって。

 

「ベル様、逃げてッ!! 『怪物進呈』(パス・パレード)ガッッァ?!

 

 そして後方に位置していたリリがその状況をベルへ伝えるべく大声を出そうとしたその時、リリの腹部へと、片方の男が蹴りを叩き込んだ。

 

 急変する事態に取り残されるベルの耳に、男たちの下卑た笑い声が、そして怪物たちの(おぞ)ましい雄叫びだけが木霊した。

 

 

 ────

 ──

 

 

 メインストリート沿いにありながら広い敷地面積を有するギルド本部。その建物の中にある個室に、ナインはいた。そしてそれ以外にも室内の椅子に腰掛ける人物がいる。

 

 ナインの目の前にはウソ発見器としてだろう神がおり、その隣には桃色髪のギルド受付嬢がいた。

 

 ナインはニコニコとしている。

 

 デメテルもニコニコとしている。

 

 ミィシャは半泣きになっている。

 

「もう()って良いですかね?」

 

「えぇ大丈夫よ。

 あっそうだ。ヘスティアによろしく()っておいてもらえるかしら? 前回の(ガネーシャがひらいた)神の宴にも来なかったから少しだけ心配なのよ~」

 

「それぐらいなら。また食材購入しに行きますので」

 

「えぇ。今後ともご贔屓に。またね~」

 

 デメテルからの言葉を背に受けながらナインはその部屋から出ていく。当然、窓から。

 

 ナインはギルド職員の質問には嘘偽りなく答えた。それはつまり懇切丁寧に隅から隅まで詳細に話した、などということでは決してない。言えないところは言えないで通し、大体の欄を埋めてもらい、この無意味な時間を終わらせた。

 

 そもそも外部に出せる情報など先日エイナへ報告した時に話している。にも拘らず二度手間のような状況になっているのは、単に『器の昇格』(ランクアップ)の最速記録を更新した手順やそれを可能とする《スキル》を欲しているだけだろう。

 

 想像に(かた)くない。

 

 悪評(まみ)れのギルド長ではあるが、彼も一応下界の救世を願っている者の1人。レベルの高い冒険者、それも秩序側に属するものを1人でも多く増やすべく最速器の昇格(ランクアップ)モデルを求めているのだろうが、それはナインの知ったことではない。

 

 そんなに増やしたければ都市にいる冒険者全員、今から【フレイヤ・ファミリア】の『洗礼』に参加してくればいいだけの話だ。日銭を稼ぐだけで真面に訓練もしない冒険者などダンジョンへ死にに()ってるようなモノなのだから。

 

 最低限の訓練設備ぐらいギルド側が提供すればいいモノを、それら全て無視して新米冒険者がいつ死ぬかなどの賭けを裏でしているような統治者気取り(ギルド)に必要以上の情報提供など出来る筈がない。

 

 だからさっさと終了させる為に、ナインは終始笑顔で対応した。

 

 それに気付いたデメテルも笑顔を浮かべてミィシャを見続けた。

 

 笑顔とは攻撃の為の表情であるとされている。

 

 デメテルも善神ではあるが、同時に神会(デナトゥス)で変な二つ名をつける程度にはやっぱり神なのだ。自身のファミリアが生産系の派閥(ファミリア)であるにも拘らず、変に税金を課してくるギルドへ全面的に協力してあげようなどという気は起きる筈もなく。

 

 ミィシャの持つナインの冒険者としての記録を書いた報告書には、全項目が埋まっているにも拘らず、その8割以上が意味を成さないモノとなっている。加えて言えばナインが正直に答えたモノはデメテルによって嘘はなかったとされた為、事実として書かれたが、その全てが既にギルドの方で所有している情報のみ。

 

 言外に答える気など無いと言っているのだ。

 

 実際ナインの【英雄先導】(ケイローン)などの他者に効果のある成長促進系スキルなど明かせる訳もない。限界突破が前提の【アビリティ】もまた同じだろう。

 

 結果として白紙と()して変わりのない書類を上に挙げることとなったミィシャは泣いた。

 

 デメテルの母性の塊(おっぱいのなか)で。

 

 なお、ナインの担当アドバイザーであるエイナ・チュールは先日報告を挙げた際に情報を意図的に少なくした可能性があるとされ、この場から外されていた。

 

 現在ギルドのカウンターで仕事をしている彼女、めちゃクソキレていたりする。担当アドバイザーとかいう制度とはいったい……。

 

 「ギルド長の胃に穴()けよ!!」と念じているのだが、ここで朗報。昨日の時点で3つぐらい開いてるのでそろそろ死にそうである。*1

 

 ついでにナインが窓から出ていったので、ギルドの中を通っていない。

 

 降りてきたナインへ、初心者でありながらドンドン階層を下りていくベルのことを見ておくようにと叱るべく待っていたエイナ嬢。

 

 しかし当の本人は既にギルドには居ない。

 

 彼がいた部屋の中では大泣きを続けるミィシャと彼女をあやすデメテルという、都市全体の男神(おかみ)が「代わってくれ!!」と叫びかねない光景が広がっている。

 

 彼女がこの部屋の状況を知るのはまだ時間が掛かるだろう。

 

 1時間後、堪忍袋の()が切れたエイナが突撃。幼児化した同期を見て悲しくなったとかなんとか。

 

 

 

 

 

*1
【フレイヤ・ファミリア】幹部陣による『戦いの野』(フォールクヴァング)の半壊で1つ。夜間中であるにも拘らず10を超えるファミリアの主神と団員が都市の憲兵(ガネーシャ)のお世話になったことで1つ。王族妖精(ハイエルフ)の『若い燕事件未遂』とかいう爆弾が組織の(おさ)であるがゆえに耳に入ったことで1つ。もし最後のモノがフィンによって阻止されていなければ今頃【戦場の聖女】(デア・セイント)が付きっ切りで回復し続ける必要があった。




 デメテルはギルドの近くに居たので頼まれた結果この場に来ました。彼女でなくても善神であれば呼ばれたでしょう。

 ナインはデメテルとはもう知り合ってます。だって都市に食糧を卸してくれる神だもん。有り難く思っている。

 それとは別にやっぱりこの人も性に奔放(ほうじょう)だなぁ…と思ってる。

 ベルの状況
 初めての10階層で何度か戦闘(疲労蓄積)
 突発的な怪物の宴
 更には怪物進呈
 挙句の果てにリリが誘拐される

 これ本当に幸運か?



 リボーンがリメイクされる可能性があるらしくてドキドキしてます。
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