FGO 異端特異点 B.C.12000 人類統一王権 ギョベクリ・テペ 円卓の女王   作:笑嘲嗤

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第3話 熊の王

 円卓凍り付くの巻。地獄かな?

 

「いやいやいや!私そんなの聞いたことないんですけど!?王妃なのに元カレいるとかどういうことですか?!」

 

「僕も知らなかったんだけど、え?嘘だろ……」

 

 アーサーとアルトリアが愕然としてる。そりゃねぇ。うん。ショッキングだよね。

 

「えー私の過去に勝手に傷つくとかやめてくれないかな?ダサいよそういうの」

 

「普通王妃が貞操観念持ってるのは当たり前ですよね?!私の方がおかしいんですか?!」

 

 アルトリアがなんか陽キャのペースで崩壊してる。

 

「ギネヴィア。怒らないから聞かせて欲しいんだけど、ランスロット以外にもまさか恋人いたのか?」

 

「えーっとね。いちにさんしごろくしちはちきゅう」

 

「もう数えないで!なにそれ!?両手の指折るのやめて!!」

 

 ランスロットとの悲劇の不倫で注目されるけど、もしかしてもとからそういう人なのか?その時、ふっとガウェインがすごく青ざめた顔をしていたのに気づいた。

 

「ガウェイン」

 

 僕は彼に尋ねる。するとびくっと体を震わせた。

 

「ガウェイン。君もしかして……」

 

「うん!ガウェインも私の元カレだよ♡」(作者注意:原典ではガチで元カレの一人です)

 

「ち、ちが!?王よ!これはその!若さゆえに!その!うぅうわああああああああああああああああああ!!!」

 

 円卓のみんなが白い目でガウェインを見ている。嘘だろ。円卓にまだ裏切り者いたぞ。どうなってんだよブリテン。

 

「さっきから聞いていればまったく。やはりあなたはブリテンの王妃に相応しくなかったのですね」

 

 モルガンが一歩踏み出してきた。その顔はどこか威厳と侮蔑の入り乱れる複雑な表情だった。

 

「あ!モルガン!会いたかったよー!元気ぃ!いえーい!」

 

「相変わらず軽薄な女ですね。夫や騎士たちが戦争してるのに、宮廷でサロンやお花畑でピクニックしたりするような軟弱者らしいです」

 

「え?文化活動大事じゃん!それも王妃の仕事だよ!モルガンだって誘ってるのに来なかったの悲しかったよ」

 

 なんかガチで寂しそうな顔をギネヴィアはしている。

 

「そんなくだらないものに私が出るわけないでしょう」

 

「でも楽しいよ」

 

「そういう問題ではありません。国と理想のために政に尽くすのが王妃の仕事です」

 

「そういうメンドクサイことは男の子にやらせればいいと思います!バリキャリ反対!!」

 

 バリキャリと行ったか。まあモルガンはバリキャリだからな。

 

「そんな風に自分で何でもやろうとするのがモルガンの良くないとこだよ!私が私がっていつも一生懸命すぎ!だから本命にいつもフラれるんだよ!」

 

「がはぁ!?」

 

 ギネヴィアのカウンターが突き刺さった?!妖精郷の女王が陽キャに負けた?!

 

「ぶっちゃけ私があなたがランスロットに誘惑しても邪魔しなかったかわかる。哀れで見てられなかったよ。モルガンってなんか堅いんだよね。それじゃ男は墜ちないよ。せっかく美人なんだからもっとニコニコしてればいいのに!」

 

「ぶぉおお!!」

 

 モルガンが膝をついた?!陽キャの天然煽りが効きすぎだろ!

 

「そこまでにして欲しい」

 

 マーリンがいよいよ出てきた。

 

「結果的に君はその軽率な振る舞いで円卓を壊してブリテンを終わらせた。それは事実だ」

 

「うーん。そうだね。で?なにかな?」

 

「なにかなじゃない。君は騎士たちの理想を土足で踏みにじった。そして理想の国は亡びたんだ。アーサーとアルトリアは結果的に理想と国を失った。一言あってもいいんじゃないか?」

 

 マーリンが珍しくきつい声出してる。

 

「理想と国ねぇ。うん。そうだねぇ。だけど……」

 

 そしてその次に続いた言葉を僕は忘れられないだろう。ここまで人は残酷になれるのだと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「たかが女の不倫で滅びるような国ならなくなってもいいんじゃないかな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 円卓が殺気立つ。アーサーとアルトリアは顔を凍り付かせる。ギルガメッシュは笑っていた。

 

「ははは!愉快愉快!その通りだ王妃よ!たかが女一人の行動で壊れる国など論外だな!」

 

 酒がうまそうだ。たしかに事実だと思う。だけどそれは美しい理想のために戦ったすべての騎士たちを踏みにじる事実だったんだ。

 

「ふざけるなぁ!」

 

 モードレットがギネヴィアに斬りかかる。だけどそれはイデールによって防がれた。

 

「どけ!お前も円卓の騎士の一人だっただろうが!!」

 

「どかないさ。俺が守るのはアーサーの国ではなく王妃だ」

 

 他の円卓の騎士たちもすでに臨戦態勢だ。ギネヴィアが首を傾げている。

 

「変なの。たった一人の女のせいにするとか馬鹿みたい。トマス!ケイ!」

 

「お呼びですか?」

 

「呼ばないでほしい」

 

 二人の男が出てきた。英霊のようだ。トマスは知らないが、ケイとは円卓の騎士でアーサーとアルトリアの兄だった騎士のはず。

 

「ケイ!?どうしてあなたがギネヴィアと一緒にいるんですか?!」

 

 アルトリアが顔を真っ青にしている。そりゃ兄だよね。驚くのも無理はない。

 

「私の元カレー♡」(作者注意:原典ではガチです)

 

「はぁああああ?!」

 

「とりあえず動くぞ」

 

 ケイは円卓を持ち上げる。ギネヴィアを載せたまま彼らは一目散に走っていく。

 

「逃げるなビッチ!!」

 

 モードレットが追いかけるが、追いつけない。なにかの魔術っぽい。

 

「ごめーん。次のライブがあるから♡またねー!」

 

 ギネヴィアがニコニコ笑顔で手を振っている。まるで嵐のような人だった。というかこの微妙な空気の中に取り残されるのがきつい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ギネヴィアはあちらこちらの村を移動して回っているらしい。だから近くの村に向かって何処へ向かったのか調査することになった。道中で熊に襲われるがこれを返り討ちにしながら村についた。

 

「熊出現!皆の者かかれ!私が鍛えたのだ!大丈夫だ!勇気を出せ!」

 

「「「「うおおおおおおお!!」」」」

 

 鎧に牛みたいな帽子を被った男が村人たちを指揮して熊たちと戦っていた。

 

「クマに続くクマぁ!!」

 

 そしてなんか見慣れた顔の英霊っぽい女の子がいた。

 

「また私のジェネリックがいますけど?!何ですかこの時代は?!煽ってんですか?!きー!?」

 

 いたのはアルトリアと同じ顔した少女。熊の毛皮を被っている。熊たちの中に飛び込んでは暴れまわっている。そして村人たちは熊を退けた。

 

「なんとかなったな」

 

 牛のような帽子の男が村人たちを労っている。慕われているようだ。どうみても英霊だな。

 

「ほう。これこれはなかなか愛らしい生き物がいるではないか」

 

 ギルガメッシュが熊のアルトリアに近づいていった。

 

「そこの熊女よ」

 

「なにクマ?」

 

「神代のドングリをくれてやる」

 

 そう言って王の倉から神代のドングリを出してきて熊のアルトリアに渡そうとした。だけど熊のアルトリアは目を細めて言う。

 

「クマに対する贈収賄クマ?ハンムラビ法典違反確認!制裁クマー!!」

 

 そして熊のアルトリアはギルガメッシュの顔を思い切りビンタした。ギルガメッシュは吹っ飛んで地面に転がる。

 

「なにをする!?今我を法で裁いたのか?!この王の俺を?!」

 

「法の下の平等クマ!!」

 

 さらにビンタされてまた吹っ飛ぶ。なにこれぇ?

 

「クマトリア。そこまでにしておけ」

 

「だけどハンムラビクマ!こいつどう考えても野蛮クマ!」

 

「まあその。多分お客さんだと思うから」

 

「ハンムラビが言うならわかったクマ」

 

 クマトリア?語呂よすぎでしょ。なにそれ?

 

「そこの金ぴか!つぎに法をやぶったらクマのエクスカリベアが許さないクマ!」

 

「私のエクスカリバーを変な改変するのやめてくださいよ!?」

 

 アルトリアの嘆きが半端ないです。

 

『ほう。興味深いね』

 

「どうしたのダ・ヴィンチ」

 

『アーサーの語源を知っているかな?』

 

「ローマのアルトリウスでしょ」

 

『ちがう。そちらはやや俗説だ』

 

「じゃあなんなんですか?」

 

『ケルト語の説でアーサーという名前を分解するとarto-(熊)+-rix(王)になる』

 

「アーサーは熊さんだったってこと?」

 

『そういうことだ』

 

「まじかー」

 

 世の中の神話は奥が深い。世の中は知らないことだらけなんだと思った。




クマトリア、エクスカリベア。我ながらすごい語をおもいついてしまったw草である。
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