アンチ・ヒーロー:カレンモエ   作:ねじぇまる

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52話 阪神カップ

十二月。

 

阪神カップ。芝1400メートル。GⅡ。

 

年末の阪神レース場は、冬の澄んだ空気と、一年の締めくくりに向けた独特の熱気が同居している。

短距離からマイルの実力者たちが集うこのレースは、年末のGⅠ戦線に向けた前哨戦であると同時に、ここを目標に仕上げてくるウマ娘も多い。格としてはGⅡだけれど、メンバーの質は決して低くない。

 

スタンドの入りは、またしても異常だった。

GⅡとしてはありえない数の観客。前回の京阪杯よりさらに多い。

カレンモエが二戦目で凡走したことで、「三戦目はどうなるのか」という好奇心が膨れ上がっているらしい。

勝っても負けても話題になる。ほんと、いい加減にしてほしい。

 

 

 

――Trainer: Ayahara

 

 

 

パドックの脇に立ち、モエがお立ち台に上がるのを見守る。

 

体操服姿の少女が、名前を呼ばれてステージに立つ。

歓声が弾ける。GⅡの水準を軽く超えた音量。

モエはぎこちなく会釈して、すぐに降りる。

アイドルモードのスイッチは入れない。必要最低限の所作だけ。

 

……表面上は、いつもと変わらない。

 

だが、俺の目には見える。

モエの指先が微かに震えている。

寒さのせいだけではない。

 

京阪杯の後、タキオンと共有したデータ。

タキオンの返答は短かった。

 

「GⅢでは反応が起きなかった。それは重要なデータだ。次はGⅡで試す価値がある。条件を変えれば、彼女の体が何に反応しているのか、もう少し見えてくるかもしれない」

 

条件を変える。

オープンでは走れた。GⅢでは走れなかった。GⅡならどうなるか。

段階的にレースの格を上げて、モエの体がどの条件で「動く」のかを確かめる。

 

検査。

それ以上の意味を、今のこのレースに持たせるつもりはない。

 

だが。

 

パドックから戻ってきたモエの顔を見た瞬間、嫌な予感が走った。

 

「……トレーナー」

 

「どうした」

 

「なんか、今日……ちょっと違う」

 

モエが自分の腕を抱くように押さえている。

体操服の下で、腕の筋肉が微かに震えているのが見えた。

 

「パドックで立ってる時から、ずっと……体がざわざわしてる。京阪杯の時とは全然違う。もっと強い」

 

「……痛みは」

 

「ない。痛くはないの。ただ……なんだろ、体の中が騒がしい。脚だけじゃなくて、全身が」

 

モエの手を取った。

冷たい。氷のように冷たい。

十二月の屋外だから当然だと思いたいが、この冷たさは季節のせいだけではない。

入院中、ダービーの映像を見た直後のモエの手と、同じ温度だ。

 

「……レース、どうする。棄権もできる」

 

「……ううん。出る」

 

モエの目が、俺を真っ直ぐに見た。

恐怖はある。でも、それ以上に、自分の体に何が起きるか知りたいという意志がある。

 

「ここで逃げたら、また分からないまま。……今日、何かが起きるなら、知りたい」

 

俺は、数秒間だけモエの目を見つめて、それから頷いた。

 

「分かった。何かあったら、俺がすぐに行く」

 

「……うん」

 

モエはゲート裏に向かって歩いていった。

その背中が、微かに震えていた。

 

 

 

――Anti-Hero: Curren Moe

 

 

 

ゲートに入る。

 

体が、ざわめいている。

 

京阪杯の時には感じなかった、この全身を包む微細な振動。

脚だけじゃない。腹筋、背筋、肩甲骨の間、首の後ろ。体中の筋肉が、うっすらと震えてる。

痛くはない。怖いかと言われると……うん、怖い。でも、逃げるよりも知りたい気持ちの方が勝ってる。

 

隣のゲートに、他のウマ娘が収まっていく。

彼女たちの気配が、ゲートの金属越しに伝わってくる。

息遣い。体温。緊張。闘志。

 

ざわざわが、少しずつ強くなっていく。

 

全員がゲートに収まった。

 

静寂。

 

一瞬の、スタート前の空白。

十四人分の闘志が、ゲートの中で煮詰まっていく。

 

ガコン。

 

 

 

――Live: Announcer

 

 

 

スタートしました! 阪神カップ、芝1400メートル、GⅡ!

十四人が一斉にゲートを飛び出す!

 

年末の短距離・マイル戦線を占う重要な一戦!

ここを足がかりにGⅠを狙うウマ娘たちが揃いました!

好メンバーが揃った今年の阪神カップ、果たしてどんなレースになるか!

 

カレンモエは七番ゲートから、中団の六番手あたりに位置取りました!

前走の京阪杯では七着と振るわなかっただけに、今日の巻き返しに期待がかかります!

 

 

 

――Anti-Hero: Curren Moe

 

 

 

走ってる。

六番手。悪くない。

 

芝の感触。風。集団の圧。

全部、京阪杯と同じ……

 

……いや。

違う。

 

体の中の「ざわざわ」が、走り出した瞬間から加速してる。

さっきまでは微細な振動だったのが、一完歩ごとに大きくなっていく。

 

脚の奥。ふくらはぎ。太もも。腸腰筋。

筋肉の繊維が、一本ずつ目を覚ましていくような感覚。

京阪杯の時にはなかった。オープン特別の時にも、ここまでのものはなかった。

 

なに、これ。

 

周囲のウマ娘たちが、すぐ隣で息をしている。

その息遣いの一つ一つが、私の体に流れ込んでくるみたいだ。

彼女たちの肩が揺れるたびに、脚が地面を蹴るたびに、空気が震えるたびに、私の体が、それを吸い込んでいく。

 

第二コーナー。

 

ざわざわが、もう「ざわざわ」じゃなくなってきた。

もっとはっきりした、脈動みたいなもの。

心臓の鼓動とは別のリズムで、体の芯が脈打ってる。

 

ドクン。ドクン。ドクン。

 

熱い。

体が、熱くなってきてる。

さっきまで冷え切ってた指先に、血が巡り始めてる。

腕の震えが止まって、代わりに、全身に力が満ちていく。

 

第三コーナー。

 

前の集団が膨らんだ。内側にスペースが空いてる。

 

……あ。

 

来た。

 

脚が、動いてる。

自分で動かしたわけじゃないのに。

京阪杯では来なかった「あれ」が、来てる。

 

体の芯が、内側から熱くなっていく。

冷え切ってた指先に、血が巡り始める。

腕の震えが止まって、代わりに、全身に力が満ちていく。

 

怖い――はずなのに。

 

脚が一完歩刻むたびに、胸の奥から何かが込み上げてくる。

恐怖とは違う。もっと熱くて、もっと原始的な何か。

体の昂りに引っ張られるように、心臓が速くなって、呼吸が深くなって、視界がクリアになっていく。

 

ダメ。これ、持ってかれる。

体の勢いに、気持ちまで巻き込まれていく。

 

前の子の背中が、急速に近づいてくる。

一人抜いた。いつの間にか。

 

 

 

――Live: Announcer

 

 

 

おっと!? カレンモエが動いた!

第三コーナーの入り口で内に切り込んだ!

六番手から五番手、いや四番手! するすると上がっていく!

これはまだ仕掛けどころではないはずですが――速い! 脚色が全く衰えない!

 

カレンモエ、三番手に浮上! まだ加速している!

第三コーナーから第四コーナーにかけて、既に三人をかわしました!

この脚は尋常ではありません! 前走の京阪杯からは想像もつかない変わり身!

スタンドがどよめいている!

 

 

 

――Anti-Hero: Curren Moe

 

 

 

第四コーナー。

 

速い。

私、すっごく速い。

 

体が燃えてる。さっきまで氷みたいだったのに、今は芯から熱い。

汗が噴き出してる。でも不快じゃない。むしろ、もっと。

 

前に、まだ二人。

その背中が、どんどん大きくなる。

 

……邪魔。

 

え。

 

今、私、なんて思った。

 

邪魔。前にいるウマ娘が、邪魔。

この走りの前に立ってるのが、邪魔。

どいて。私の前に立たないで。

 

なにこれ。

なんなの、この感じ。

こんなこと思ったことない。勝ちたいとも思ってなかったのに。

体が燃え上がった途端に、胸の奥からとんでもないものが噴き出してくる。

 

傲慢で、獰猛で、他の全部を踏みつけにして前に出たいっていう、剥き出しの衝動。

 

直線。

 

前の二人に並んだ。

並んで、まだ加速してる。

 

隣のウマ娘の息遣いが聞こえる。必死で粘ろうとしてる。

その必死さが、私の体にさらに火を注いでいく。

 

――遅い。

 

ごめん。でも、遅い。今の私には、遅い。

 

一人目を交わした。二人目を交わした。

先頭。目の前に誰もいない。

 

風が、正面からぶつかってくる。

遮るものが何もない。

この場所は、私のもの。

 

ぞくり、と背筋が震えた。

恐怖じゃない。快感に近い何か。

一番前の風を、体中で浴びてる。

誰よりも先に、誰よりも速く、この空間を切り裂いてる。

 

ああ。

これが、一番前の景色。

 

 

 

――Live: Announcer

 

 

 

直線に入ってカレンモエ、一気に先頭に躍り出た!

前の二人を瞬く間に交わして、もう先頭!

残り200、カレンモエ先頭! 突き放す! まだ伸びる!

第三コーナーから実に五人抜き!

この末脚は一体何なんだ! GⅡの阪神カップでこの脚!

前走の京阪杯からは想像もつかない、この変わり身!

 

残り100! 後続を突き放していく!

カレンモエ、独走! 二身、三身!

ゴールイン!!

 

カレンモエ一着! カレンモエが阪神カップを制しました!

圧巻! 圧巻の差し切り勝ち!

いやこれは差し切りというより、もはや捲りです!

第三コーナーからの脚だけで全てをなぎ倒した!

 

タイムは一分二十秒一!

この展開からこのタイムは破格です!

カレンモエ、大復活……いや、それ以上の衝撃です!

 

 

 

――Anti-Hero: Curren Moe

 

 

 

ゴール板を通り過ぎた。

 

体が、まだ熱い。

心臓がばくばく言ってる。全身の血管がどくどく脈打ってる。

息が荒い。肺が焼けるみたいに熱い。

 

でも、気持ちいい。

なんだろう、この感じ。体中を駆け巡る、この熱。

レースの余韻が、全身に残響みたいに残ってる。

 

もっと走りたい、なんて思ってない。思ってないはず。

でも、体がまだ走りたがってる。脚がまだ回ろうとしてる。

この熱が、もう少し続けばいいのに、って――

 

 

 

……あれ。

 

 

 

ストン、と。

 

体温が落ちた。

 

唐突に。何の前触れもなく。

さっきまで燃えてた体が、スイッチを切ったみたいに冷える。

指先から、手首から、腕から。

熱が引いていく。潮が引くみたいに、一瞬で。

 

脚が重い。

さっきまで羽が生えたみたいに軽かったのに、もう鉛みたいだ。

体がぐらりと揺れる。減速しながら、バランスを崩しかける。

 

「……っ」

 

なんとか踏みとどまる。

膝に手をつく。

 

冷たい。

体が、急速に冷えていく。

十二月の風が、汗に濡れた体から体温を奪っていく。

 

そして、冷たさと一緒に、冷静さが戻ってきた。

 

……え。

 

今の、何。

 

第三コーナーからゴールまでのことを、記憶の中で辿る。

体が勝手に動いた。それは分かる。京阪杯では動かなかったのに、今日は動いた。

 

でも、それだけじゃない。

 

私、ひどいこと思ってた。

 

「邪魔」って。前にいた子たちのことを「遅い」って。

あんなの、私じゃない。私は勝ちたくて走ってたわけじゃない。検査のはずだった。

なのに、体が燃え上がった瞬間、心まで一緒に引っ張られて、あんな……傲慢で、醜い衝動が、胸の底から噴き出した。

 

あれは、何。

あれは、誰。

 

知らない。あんな自分、知らない。

勝ちたいなんて思ってなかったはずなのに、前のウマ娘を「邪魔」だと思った。

一番前の風を浴びた時、ぞくりとした。

あの快感は、体が勝手に作り出したもの?

それとも、私の中にずっとあったもの?

 

……怖い。

 

高揚してた自分が、怖い。

「邪魔」と思った自分が、怖い。

一番前の風を気持ちいいと感じた自分が、一番怖い。

 

体が燃えたら、心も燃える。

体が冷えたら、心も冷える。

 

私の感情は、この体の温度に支配されてるだけなの?

あの傲慢さも、あの快感も、全部、体が勝手に作り出したもの?

 

……だとしたら、私自身の感情って、どこにあるの。

 

スタンドから、大きな歓声が降り注いでる。

「カレンモエ!」「すごい!」「なんだあの脚!」

 

勝ったんだ。

GⅡで。

京阪杯で七着だった私が、阪神カップで勝った。

 

……勝ったけど。

 

あの勝利は、私のものなの?

あの高揚は、私のものだったの?

 

分からない。

何にも、分からない。

 

 

 

~~

 

 

 

ウイニングライブ。

 

一着だから、センター。

また、ど真ん中。

 

控え室で衣装に着替える手が、まだ震えてた。

鏡を見る。顔色が悪い。唇に血の気がない。

汗は引いたけど、体が芯から冷え切ってる。

 

でも、やる。

手は抜かない。

今日一緒に走った子たちに、失礼だから。

 

ステージに上がる。

照明が点く。音楽が始まる。

 

アイドルのスイッチを入れる。

体が覚えてる振り付けを、正確に、完璧にこなす。

笑顔を作る。声を張る。

 

観客が沸く。

さっきのレースの衝撃がまだ残ってるのか、歓声はGⅡとは思えない大きさだった。

 

「カレンモエ!」

「あの脚すごかった!」

「完全復活じゃん!」

 

完全復活。

 

……違う。

あれは「復活」なんかじゃない。

あれが何なのか、私自身が一番分かってない。

 

笑顔の裏で、寒気がしてる。

ステージの上で完璧に踊りながら、心臓だけが冷たく縮んでる。

 

曲が終わった。

歓声。拍手。フラッシュ。

 

降りる。通路。壁にもたれる。

 

「……はぁ」

 

長い息を吐いた。

 

絢原さんが、通路の向こうから来た。

いつもの無表情。でも、歩く速度が普段より速い。

 

「モエ」

 

「……うん」

 

「体は。痛みは」

 

「痛くはない。でも……すっごく冷たい。さっきまで熱かったのに」

 

「……分かっている。着替えろ。温かい格好をして、すぐに車に乗れ」

 

絢原さんの声は冷静だった。でも、手が微かに震えてるのが見えた。

この人も、さっきの走りを見てたんだ。

 

記者たちが群がってきた。

マイクが突き出される前に、絢原さんが前に立った。

 

「ノーコメントです。体調確認を優先します」

 

硬い声。有無を言わせない態度。

記者たちが不満そうな顔をしてるけど、今はそんなこと気にしてる余裕がない。

 

駐車場。

車に乗り込む。ドアを閉める。

 

ヒーターを全開にしても、体の芯が温まらない。

助手席で、自分の体を抱えるように丸まる。

 

「……ねえ、トレーナー」

 

「ああ」

 

「今日の、あれ。京阪杯の時にはなかったやつ。あれが、来た」

 

「……ああ。見ていた」

 

「第三コーナーからの、あれ。全部、体が勝手に。私、何もしてない。体が勝手にポジション上げて、勝手に差し切った」

 

声が震えてる。

寒いからか、怖いからか、もう分からない。

 

「でも、それだけじゃないの。体が動いた時……心まで一緒に持ってかれた。前のウマ娘のこと、邪魔だって思った。遅いって思った。一番前に出た時、気持ちいいって感じた。そんなの、私……思ったことないのに」

 

絢原さんは、黙って聞いている。

 

「GⅢじゃ来なかった。でもGⅡで来た。なんで。何が違うの。そして……体が動いた時に出てきたあれは、何なの。あの傲慢な気持ちは、体が勝手に作ったもの? それとも……私の中にあったもの?」

 

長い沈黙。

 

絢原さんがハンドルに手を置いたまま、少しだけ俯いた。

考えてる顔。でも、答えが出ない顔。

 

「……分からない。だが、今日のデータはタキオンと精査する。条件の違いも、お前の体感も、全部共有する」

 

「……うん」

 

「一つだけ言えることがある」

 

「……なに」

 

「お前は、ちゃんと怖がっている。体が動いた後に、ちゃんと自分で考えて、怖がっている。それは、お前の意志だ。体に支配されているだけのウマ娘は、自分を怖がったりしない」

 

「…………」

 

その言葉が、冷え切った体の中に、ほんの少しだけ温もりを落とした。

 

体に支配されているだけなら、怖がらない。

怖がっているのは、私自身の意志。

あの高揚が偽物だったとしても、この恐怖は本物。

 

……それだけが、今の私を支えてる。

 

手を伸ばした。

助手席から、運転席の絢原さんの袖に。

指先が冷たくて、触れた瞬間に絢原さんの体温が分かる。温かい。私よりずっと。

 

「……ちょっとだけ」

 

「ん」

 

「ちょっとだけ、このまま」

 

袖を掴んだまま、離さなかった。

絢原さんはエンジンをかけようとした手を止めて、少しの間、そのままでいてくれた。

 

温かい。

この人の体温だけが、今の私にとって確かなもの。

レースの熱は消えた。体の芯は冷え切ってる。あの傲慢な衝動も、一番前の風も、全部もう遠い。

でも、この袖の温度は、ここにある。

 

「……まだ出さないで」

 

「……ああ」

 

駐車場の暗闇の中で、車だけが明かりを灯している。

外では記者たちがまだうろついているかもしれない。でも、この車の中は二人きり。

それが、今はとにかく必要だった。

 

一分くらい、そうしていた。

指先が少しだけ温まったところで、自分から手を離した。

 

「……ごめん。もういい。出して」

 

「謝るな」

 

短い。でも、絢原さんにしてはやわらかい声だった。

 

車が発進する。

十二月の冷たい夜が、窓の外を流れていく。

 

年が明けたら、シニア級。

次はどんなレースに出ることになるのか。

また、体が勝手に動くのか。

それとも、京阪杯みたいに動かないのか。

 

何一つ、自分では決められない。

自分の体なのに、自分のものじゃない。

 

丸まった背中に、ヒーターの温風が当たってる。

じわりと、体の表面だけが温まっていく。

でも、芯はまだ冷たいまま。

 

目を閉じた。

 

あの第三コーナーの瞬間を思い出す。

体が燃え上がった、あの一瞬。

「邪魔」と思った、あの衝動。

一番前の風を浴びた、あの快感。

 

怖い。

でも。

 

あの熱の中に、何かがあった。

恐怖だけじゃない何かが。

傲慢さだけじゃない何かが。

 

それが何なのかは、まだ分からない。

 

たぶん、しばらく分からない。




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