ARC-Vのシンクロ次元のワンエピソード、という設定です。

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遊戯王ARC-Vのシンクロ次元編を見て、思いついたので執筆しました。


第1話

 格差社会のシンクロ次元、シティ。その一角、タウンD地区にてライディングデュエルの大会が開催されていた。

 

 

 

「ふぅん?キミがボクの対戦相手?」

 

 

 話しかけてきたのは、ボーイッシュな黒髪ショートの少女。身なりは良く、トップス出身なのだろうと少年は推測する。

 

 

「なぁんだ、またコモンズか。この大会は頂きだね。」

「決勝戦はまだ始まっすらいないぞ!」

「あーあ、嫌だ嫌だ。これだからコモンズは。喚き散らすなんて、マナーがなってない。コモンズがトップスに勝てるわけないんだから、辞退すれば恥をかかずに済むのに。」

「俺は負けるつもりなんてない!」

「まぁ、精々頑張ってボクとギャラリーを楽しませてるんだね。引き立て役として。あーっはっはっは!」

 

 

 男装すれば王子様役が務まりそうな容姿だが、内面は単なる嫌な奴だ。とコモンズの少年は思いながらジャンクパーツの寄せ集めで作られた、ツギハギだらけのD・ホイールのハンドルを握る。

 そんなコモンズの少年を鼻で笑い、トップスの少女も白地に金色のD・ホイールのハンドルを握る。

 

 

『スタート前から激しく火花が散っています!!実況は私、メリッサ・クルーレがお送りします!これより、決勝戦を開始しまーす!』

 

 カウガールのような格好の女性リポーターが、実況を執り行う。

 

『ここまで勝ち上がってきたのは、ウィルム家の御令嬢、イリーナさん!対するのは、ボンド君!さぁ、どちらが勝つのか、見届けましょう!ライディングデュエル~』

 

 

 

『『アクセラレーション!!』』

 

 

イリーナ ライフ4000

手5 フィールド 

    魔法・罠 

ボンド ライフ4000

手5 フィールド 

    魔法・罠 

 

 

 

『おーっと!第一コーナーはイリーナさんが取りました!トップスD・ホイール大会優勝者!見事なテクニックです!!』

 

「ボクのターン!モンスターをセット、リバースカードを2枚セット。これでターンエンド。」

『まずは手堅く様子見!さぁ、ボンド君のターンです!』

 

 

 

イリーナ ライフ4000

手2 フィールド セットモンスター

    魔法・罠 伏せ2

ボンド ライフ4000

手5 フィールド 

    魔法・罠 

 

 

「俺のターン、ドロー!」

「このスタンバイフェイズに永続罠発動!竜星の極み!」

 

 永続罠カードを発動される中、ボンドはD・ホイールの操縦に集中する。

 

 

『おーっと!ここで仕掛けてきた!これでボンド選手の攻撃可能なモンスターは全て攻撃しなければなりません!』

 

「俺は、フルスピード・ウォリアーを召喚!効果発動、召喚・特殊召喚成功時、デッキからジャンク・シンクロンかジャンク・ウォリアーのカード名が記された魔法・罠カードを1枚、手札に加える。ジャンク・シンクロンを手札に加える。バトルだ!」

 

 

「ふぅん?ならここで永続罠、竜星の具象化!」

『これは!1ターンに1度、モンスターが戦闘及び効果で破壊されれば、デッキから竜星モンスターを特殊召喚する永続罠カードです!』

 

 

「フルスピード・ウォリアーがモンスターゾーンに存在する限り、ジャンク・ウォリアー」のカード名が記されたモンスターとカード名に「ウォリアー」を含むSモンスター攻撃力は、自分バトルフェイズの間だけ900アップする!行け、セットモンスターを攻撃!」

 

 

 フルスピード・ウォリアーの回し蹴りが炸裂する。攻撃力1800まで上昇した事もあり、壁モンスターは破壊される。

 

 

「バトルで破壊された光竜星-リフンのモンスター効果発動!ボクはデッキから水竜星-ビシキ特殊召喚!そしてぇ!永続罠、竜星の具象化の効果により、チューナーモンスター、闇竜星-ジョクトをデッキから特殊召喚!」

『これは見事!モンスター効果と罠カードの効果で、一気にモンスターを並べました!』

 

 

「俺はカードを3枚伏せて、ターンエンド!』

 

 

 

イリーナ ライフ4000

手2 フィールド 水竜星-ビシキ 闇竜星-ジョクト 

    魔法・罠 竜星の極み 竜星の具象化

ボンド ライフ4000

手3 フィールド フルスピード・ウォリアー

    魔法・罠 伏せ3

 

 

 

「伏せカード3枚かぁ…ボクのターン、ドロー!魔法カード、ハーピィの羽根帚!キミの魔法・罠カードをすべて破壊!」

「チェーンして罠発動!デステニー・デストロイ!デッキの上からカードを3枚墓地へ送り、魔法・罠カード1枚につき、1000ポイントのダメージを受ける。」

 

 

 ボンドは強力なレアカードを使われた事にさほど動揺せず、効果処理を行う。

 

 

『墓地へ送られたのは、罠カードの偽物の罠、そしてモンスターカードはマジック・ランプとアンカーボルト・ヘッジホッグ!つまり1000ポイントのダメージですっ!』

「ぐううううっ!そして、ハーピィの羽根帚の効果が適用され、俺の魔法・罠カードは破壊される…」ライフ4000から3000

 

 魔法・罠カードが吹き飛ばされる中、イリーナは高らかに笑う。

 

「あーっはっはっは!無様だね!そんな使えないカードをわざわざデッキに入れるなんて!カードが足りないって惨めね!」

 

『ほかに破壊されたのは、強制終了と…コザッキーの自爆装置?!あれは破壊されれば、相手に1000ポイントのダメージを与えるカード、という事は!』

「ふぇっ?!きゃあああああああっ!」ライフ4000から3000

 

 

 思わぬダメージに、トップスの少女は驚いた直後、怒りをにじませる。

 

「よくも、よくも!コモンズ如きが!身の程をわきまえろっ!ボクは地竜星-ヘイカンを通常召喚!ボクはレベル2のビシキとレベル3のヘイカンに、レベル2のジョクトをチューニング!S召喚!レベル7!邪竜星ガイザー!」

『ついに来ましたー!邪竜星ガイザー!S素材になったビシキの効果で、ガイザーは罠の効果を受けず、ヘイカンの効果によりガイザーは戦闘破壊されません!しかも、邪竜星ガイザーは相手のカード効果の対象になりません!』

 

「永続魔法、竜星の気脈を発動!ボクの墓地には水、地、闇、光の4種類の属性の竜星がいる!」

『つまり、竜星モンスターの攻撃力は500ポイントアップし、破壊される場合身代わりになり、対戦相手はモンスターをセット出来ず、守備モンスターも攻撃表示になる効果が適用されます!邪竜星ガイザーの攻撃力は3100!』

 

 怒涛の猛攻に、ボンドは落ち着いた目で相手の様子をうかがう。

 

 

「バトルだ!行け、邪竜星ガイザー!その雑魚を蹴散らせぇっ!」

「くううううっ!」ライフ3000から800

 

「次のターンで終わりだっ!ターンエンド!」

 

 

 

 

 

イリーナ ライフ3000

手0 フィールド 邪竜星ガイザー 

    魔法・罠 竜星の極み 竜星の具象化 竜星の気脈

ボンド ライフ800

手3 フィールド 

    魔法・罠 

 

 

 

「俺のターン、ドロー!チューナーモンスター、ジャンク・シンクロンを召喚!効果発動、墓地からレベル2以下のモンスターを守備表示で特殊召喚。蘇れ、フルスピード・ウォリアー!墓地のアンカーボルト・ヘッジホッグの効果発動、「ジャンク・ウォリアー」かジャンク・ウォリアーが記されたモンスターが俺の場に存在する場合、守備表示で特殊召喚する。」

 

 一気にモンスターが並んだ所で、コモンズの少年は呟く。

 

 

「もっとも、フルスピード・ウォリアーもアンカーボルト・ヘッジホッグも竜星の気脈で攻撃表示になってしまうけどな。」

「ふぅん?最後は自滅するつもり?そんな結末でボクが許すとでも?」

 

「自滅なんてするもんか!俺はレベル2のアンカーボルト・ヘッジホッグに、レベル3のジャンク・シンクロンをチューニング!S召喚!レベル5!ジャンク・ウォリアー!」

「コモンズの癖に、シンクロ召喚?!」

「ジャンク・ウォリアーがS召喚に成功した事で、俺の場のレベル2以下のモンスターの攻撃力分、攻撃力がアップ!この効果にチェーンして、手札からクロスロードランナーの効果発動!手札から特殊召喚し、相手の場の攻撃力1900以上のモンスターを全て守備表示に出来る!」

「邪竜星ガイザーが!」

「俺の場には、攻撃力900のフルスピード・ウォリアーと攻撃力300のクロスロードランナー。よって攻撃力は1200ポイントアップして3500!魔法カード、受け継がれる力を発動!フルスピード・ウォリアーを墓地に送り、ジャンク・ウォリアーの攻撃力を900ポイントアップ!これで攻撃力は4400!バトルだ、ジャンク・ウォリアーで守備表示の邪竜星ガイザーを攻撃!!」

 

 

 ジャンク・ウォリアーは構えを取ると、邪竜星ガイザーに向かって特攻する!

 

 

 

『あーっと!ボンド選手は忘れています!今の邪竜星ガイザーは戦闘では破壊されません!』

「その通り!おまけに守備表示にしてくれたことで、ボクが受ける戦闘ダメージも0!あーっはっはっは!」

「速攻魔法、スクラップ・フィスト!」

「はっ…は?」

 

 ジャンク・ウォリアーが、金色のオーラが纏っていく!

 

 

「ジャンク・ウォリアーに5つの効果を与える!1つ目、相手はダメージステップ終了時まで魔法・罠・モンスターの効果を発動できない!2つ目、ジャンク・ウォリアーが守備表示モンスターを攻撃した場合、その守備力を攻撃力が超えた分だけ相手に戦闘ダメージを与える!3つ目、相手が受ける戦闘ダメージは倍になる!4つ目、ジャンク・ウォリアーはこの戦闘では破壊されない!5つ目、戦闘を行った相手モンスターはダメージステップ終了時に破壊される!」

「じゃ、邪竜星ガイザーの守備力は2100、貫通ダメージが2300ポイントで、その二倍という事は…。」

「いけ、スクラップ・フィストォ!」

「きゃあああああああっ!ライフ0

 

 

『しょ、勝者、ボンド選手~?!ば、番狂わせです!あのコモンズ、完全にマークされたわ…あと、イリーナ選手も終わったわね…』

 

 メリッサが思わず感想を口走る。

 

 

 

 

 

 

 

 優勝賞品のD・ホイールの強化パーツと賞金を受け取り、ボンド少年はアジトへ帰還する。

 

 

 

「よし、これで大幅に改修出来るぞ!」

 

 

 ホクホクとD・ホイールの調整をするボンド少年。

 大会を制した一週間後。

 

 

 アジトの前に、見覚えのある少女が居た。

 上等な衣服は汚れ、髪も肌も薄汚れているが、その顔には見覚えがあった。イリーナ・ウィルムだ。

 

 

「…ようやく、ようやく見つけた…。コソコソ隠れて…コモンズのやる事は違うね、おかげで探すのに苦労したよ…」

「何の用だ。」

「もう一度、もう一度このボクとデュエルしろ!今度はボクが勝つんだっ!お前に負けた後、ボクに何があったかわかるか!優しかったパパもママも、弟たちもボクの事を居ない者として扱うし、ボクの取り巻きもみぃんな離れていくか、舐めた口を叩いて来る…お前のせいで、ボクの未来はめちゃくちゃだぁ!」

「それはお前の周りの連中に問題があっただけだろ!俺のせいじゃない!」

「うるさいっ!今日こそお前をやっつけてやる!そうすれば、またボクはやり直せるんだぁっ!」

 

 

 

 

 

 

 5分後。

 

 

「速攻魔法、スクラップ・フィスト!」

「それだけは通さない!何があってもだぁ!カウンター罠、神の宣告ぅ!ライフを半分払い」ライフ4000から2000

「カウンター罠、カウンター・カウンター!神の宣告を無効にする!」

「そんなっ!きゃあああああああっ!」ライフ0

 

 

 

「ま、また負けた…?ボクは、どうしようもなく才能が無いんだぁ、う、うわぁあああああああん!」

 

 大泣きしてしまい、ボンドは困り果てる。

 どうしたものか。こういう時は友人の恋人が得意なのだが。

 

「ちょっと、ボンド!これは一体、何の騒ぎよ?」

「待ってくれよ~、リ~ン!」

 

 

 考えていると、友人たちが来てくれた。ボンドは事情を話す事にした。

 




キャラクター説明


ボンド
黒髪の童顔で、コモンズ出身の少年。D・ホイーラーであり、ユーゴとリンと友人であり、二人の恋路を応援している。
使用デッキは『ストラクチャーデッキ-パワー・オブ・フェローズ-』から汎用カードとジャンク・ウォリアー以外のSモンスターを抜いて、使い辛いカードを足した物。
弱肉強食の世界にあって友情や絆を重んじ、フレンドシップカップで勝ち上がる事でシンクロ次元の意識改革を押し通す計画があり、そのために実力を蓄えている。


イリーナ・ウィルム
男装すれば王子様役が務まるような美少女。巨乳。両親から甘やかされて育ち、本人は相応に実力があった事でエリート街道を歩んでいたが、ストレス発散がてらに参加したライディング・デュエルの大会でコモンズに負けたことですべてを失い、一気に没落。
自分を打ち負かしたコモンズの少年に勝てばやり直せると思って探し回り、再会するもまたしても敗北。狂乱してしまうが、通りかかったリンに慰められ、改心する。

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