機動戦士ガンダムの世界へ転生したオッサン3人組の奮闘記 TTI隊「紺藍の四つ星」潜入と暗躍の軌跡〜 作:かりかりもふもふメロンパン
宇宙の勢力図が、物理的な「質量」によって塗り替えられようとしていた。
ハマーン・カーンは、エゥーゴとの密約を隠れ蓑に、小惑星基地アクシズをティターンズの心臓部「ゼダンの門」へと激突させる最終局面へと突入する。
「モグラ叩き」の戦場とトリアイナの眼
居住区「モウサ」を切り離し、巨大な質量兵器と化したアクシズ。
バスク・オムはゼダンの門からの全艦隊脱出を急がせるが、アポリー率いるエゥーゴのリック・ディアス隊が港湾部を急襲する。
艦艇を要塞内部に封じ込める「モグラ叩き」が開始され、宇宙は阿鼻叫喚の炎に包まれた。
この光景を、戦域の端で旗艦グワランが注視していた。
ヌーベル・アッメール「……アクシズを直接ぶつけるか。ハマーン、恐るべき執念よ。シェリンカ、シュペーア・シルト隊に命じよ。突出は避け、衝突の余波から月の航路を死守する『盾』となれ」
シェリンカ・リーム「了解です、将軍。……アクシズの直衛には、デーモン・ローズ隊の姿も確認されています。ハマーンの影として、一歩も引かぬ構えです」
迷走する魂:レコアとファの対峙
混戦の中、シロッコの命を受けたレコア・ロンドは、新型 MS パラス・アテネでサラの救出を試みる。
その前に立ちふさがったのは、ファ・ユイリィのメタスだった。
ファ・ユイリィ「レコアさん、生きていたんですか!? なぜティターンズに!」
要塞内部に縺れ込んだ二人は、互いの機体を晒して言葉をぶつけ合う。
レコアは「感情の行き場所を探していた」「今の私は女として充足している」と空虚な充足感を吐露する。
レコア・ロンド「アーガマの男たちは、自分のことしか考えていなかったわ」
ファ・ユイリィ「そんなの、最低の言い訳です! 自分のことしか考えていないのは、あなたの方じゃないですか!」
一方、アーガマでは被弾の混乱に乗じてサラが逃亡を図る。
阻止しようとするカツに対し、サラは冷徹に言い放った。
サラ・ザビアロフ「……そんな。たとえそう思っていても、それを言うのは男じゃないわ! だからあなたのこと全部好きになれないの!!」
アポリーの散華と要塞崩落
ドゴス・ギアからはジェリドのバイアランが発進し、凄まじい気迫でエゥーゴを圧倒する。
カミーユの Z ガンダムと揉み合うレコア機、そこへ割って入ろうとするジェリド。
その猛攻からファを、そしてカミーユを救うため、アポリーが身を投げ出した。
ヌーベル・アッメール(通信越しに)「ヴァール! 貴公はこれ以上、ティターンズの狂犬どもを好きにさせるな!」
リック・ディアスの爆発。
エゥーゴの良心とも言えるベテランパイロットの命が、冷たい宇宙に散った。
その直後、ついにアクシズがゼダンの門に激突する。
宇宙要塞はポッキリと折れ、無数の破片がティターンズ艦隊を粉砕していく。
揺れるドゴス・ギアの艦橋で、ジャミトフ・ハイマンは沈着に「私に構うな、隊員を心配しろ」と兵を気遣う。
その高潔なカリスマ性とは裏腹に、ティターンズは最大の拠点を失った。
漁夫の利:ハマーンの凱旋
要塞崩壊の混乱に乗じ、ハマーンは手薄になったグリプス 2 を電撃的に制圧する。
エゥーゴが血を流して道を切り拓き、アクシズがその果実を総取りする形となった。
ブライト・ノア「ハマーンめ……元ザビ家の軍勢をここまで集めていたとはな」
かつてのジオンの亡霊ではなく、「ザビ家の私兵」としての圧倒的な武力。その現実を前に、エゥーゴもトリアイナも戦慄を禁じ得なかった。
ヌーベル・アッメール「……ゼダンの門、陥落か。だがアクシズの進路がグラナダへ向いている。ハマーン、貴公の真意はどこにある。――セナ、デーモン・ローズ隊の動きを追え。彼女たちが動く先こそ、ハマーンの次なる標的だ」
セナ・ゴルド(グワラン操縦士長)「了解!」
勝利の歓喜はなく、ただアポリーを失った慟哭と、加速するアクシズの影が月を覆おうとしていた。