機動戦士ガンダムの世界へ転生したオッサン3人組の奮闘記 TTI隊「紺藍の四つ星」〜潜入と暗躍の軌跡〜   作:かりかりもふもふメロンパン

129 / 135
紺藍の航跡 ―黒い影と指令―

宇宙世紀 0088 年 3 月。

 

ランチでやってきたメッチャーは、ブライトにエゥーゴからの指令を携えていた。

 

それは「アーガマ一隻で小惑星衛星アクシズを破壊せよ」という、無謀な内容だった。

 

アーガマがハイメガ粒子砲のテストを行おうとした時、捕虜になっていたキャラがシンタを人質に取り、コア・トップで脱走した。

 

ジュドーはキャラを追跡するが、そこへ廃棄コロニーでチャンスをうかがっていたゴットンの新型MSガ・ゾウム隊が現れる。

 

ルーやエルたちの援護でガ・ゾウムはキャラを救出し退却するが、ジュドーたちは突如現れた黒いMS「キュベレイ」のファンネルに翻弄される。

 

ブライトは援護のハイメガ粒子砲を発射するが、キュベレイMk-IIはそれを難なくかわすのだった。

 

カワセミの観察

アーガマ周辺宙域。

 

ゲネフェアのギャプランを中心に、アルセド・ゼニスの三機が遠距離から戦況を捉えていた。

 

ゲネフェア・ガンガン「……アーガマに新しい通信が届いた後、キャラの反応が脱走した。ゴットンの新型機が動いている」

 

マルティナ・ハルシオン「Ζが追撃しています。複数のガ・ゾウム反応と交戦した後、黒い機体が出現しました。ファンネル反応がΖを翻弄しています」

 

エレン・モルゲン「アーガマからハイメガ粒子砲が発射されましたが、黒い機体は難なく回避しています」

 

ゲネフェアは短く息を吐いた。

 

ゲネフェア・ガンガン(内心)「……メッチャーが無謀な指令を持ってきて、キャラがシンタを人質に脱走し、ゴットンのガ・ゾウム隊が動き、ルーとエルの援護でキャラを救出し、キュベレイMk-IIが出現してハイメガをかわす流れだな。歴史通りだ」

 

表向きには、静かに指示を出す。

 

ゲネフェア・ガンガン「ハマーンの影が、ようやく表に出てきた。……俺たちは、この流れを止めない。民間の退避信号と、戦闘空域外の航行体だけを監視する」

 

二機のMk-IIが、静かに索敵範囲を調整する。

 

直接の介入はせず、無関係の船舶が巻き込まれないよう、外側の防御線を維持するだけだ。

 

各部隊の動向

ゲネフェアは、戦況を追いながら、各部隊からの定期報告を頭の中で整理していた。

 

地球組(フィッラ・ネオガバン部隊)

地球では、青の部隊関連の情報収集と接触の試みが始まっている。

 

フィッラからの簡潔な報告では「予定通り進行中。」とのことだった。

 

ネオガバンは情報網を維持しつつ、地表の残存戦力の整理を続けている。

 

その過程で、ネオガバンは気になる人物を一人見つけた。

 

名は――ジャス・テイス。

 

グワラン組

極秘旗艦グワランは、アステロイド・ベルトの影で依然として改修と待機を続けている。

 

ネジ・ボルトを中心とした整備班は、地球圏運用を見据えた調整をほぼ終えつつあり、いつでもフィッラたちの合流を受け入れられる状態だ。

 

シュペーア・シルト隊とコバルト・ガイスト隊も、グワラン周辺で訓練と整備を重ね、次の展開に備えている。

 

デーモン・ローズ隊

デーモン・ローズ隊はハマーン側に位置し、表向きはネオ・ジオンの戦力として活動しながら、トリアイナの意を受けた暗躍を続けている。

 

ゲネフェア・ガンガン(内心)「フィッラたちが上がってくれば、プロイも合流できる。ラサラの件も、その先だ。……焦らない。ジャス・テイス、か。……ネオガバンが引っかかった以上、ただ者ではあるまい」

 

戦況の裏側

キュベレイMk-IIのファンネルがΖΖを翻弄する中、ゲネフェアはモニターを見つめていた。

 

ゲネフェア・ガンガン「……ハマーンの手が、本格的に動き始めた。ジュドーはまだ、この『黒い影』に対抗しきれない」

 

マルティナが静かに問う。

 

マルティナ・ハルシオン「介入は?」

 

ゲネフェア・ガンガン「しない。この経験が、ジュドーをさらに追い詰めると同時に、成長させる。キャラの脱走も、ガ・ゾウムの介入も、キュベレイの出現も、今は止めない。……俺たちが動くのは、歴史に使い捨てられる命が出たときだけだ」

 

エレンが報告する。

 

エレン・モルゲン「ハイメガ粒子砲の射撃は回避されました。ジュドーのバイタルは安定していますが、精神的な負荷が大きいようです」

 

ゲネフェアは短く頷いた。

 

ゲネフェア・ガンガン「予定通りだ。ジュドーは今、自分の無力さと、アクシズという巨大な敵を突きつけられている。……俺たちは『第三の影』として、外側にいる」

 

遠ざかる糸

キュベレイMk-IIが戦場を離脱し、ジュドーたちが損傷を抱えつつ帰還する頃。

 

ゲネフェアは、一度だけシャングリラ方向のセンサーを確認した。

 

微弱な反応が、廃区画に安定して残っている。

 

ゲネフェア・ガンガン(内心)「プロイは、まだ整備を続けているな。脚部も、動力も、少しずつ進んでいるはずだ。……フィッラたちが宇宙に来るまで、焦らせなくていい。グワランも、デーモン・ローズも、それぞれの位置で準備を進めている」

 

遠方で、アーガマはハイメガ粒子砲を備え、キャラは再びネオ・ジオンの元へ戻り、ジュドーは黒いキュベレイの影に苛まれていた。

 

表の物語が、また一つ、大きく揺れ動く中、トリアイナのカワセミは、静かにその航跡を追い続けていた。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。