機動戦士ガンダムの世界へ転生したオッサン3人組の奮闘記 TTI隊「紺藍の四つ星」〜潜入と暗躍の軌跡〜 作:かりかりもふもふメロンパン
宇宙世紀 0088 年。
ハマーンはネオ・ジオン軍の力を誇示するため、地球連邦政府の首都ダカールで大パレードを敢行した。
迎賓館のパーティーには連邦政府の要人を多く招き、ミネバ・ザビがザビ家の後継者として立った事を印象付ける。
そしてグレミーに伴われたリィナは社交界デビューを果たすが、会う大人たちの日和見主義に嫌悪感をもよおす。
一方、ジュドーたちガンダムチームは夜を待ってダカールに奇襲を仕掛け、混乱に乗じてリィナを救出しようとする。
だが、ハマーンに見つかり撃たれたジュドーをかばい、リィナが銃弾を受けてしまうのだった。
アルセド・ゼニス隊の暗躍
迎賓館の内部、およびその周辺。
グレミーの側近として表向きに活動するアルセド・ゼニス隊は、目立たぬようグレミーの側と裏で動いていた。
パーティーの警備補助や情報整理を名目に、連邦要人の反応、ミネバの周囲の空気、リィナの動向を密かに記録・分析している。
ゲネフェア・ガンガン(通信、小声)「表ではグレミーに従いつつ、裏では必要最低限の情報だけを拾う。深入りは避けろ。特にハマーンの視線には注意だ」
アルセド・ゼニス隊の隊員たちは、グレミーの側近という立場を利用しながらも、ネオ・ジオン内部での「第三極」としての距離感を崩さないよう細心の注意を払っていた。
プリズム・レイの監視
ダカール市街から離れた高台の廃墟。
プリズム・レイ——アイシクル・ピアス隊とラスト・インボイス隊は、モビルスーツを完全に隠蔽し、遠距離光学センサーと偵察ドローンを使ってパレードと迎賓館の動向を監視していた。
機体は起動させず、熱源と電波を極限まで抑え込んでいる。
フィッラ・ガンガン「ハマーンの狙いは明確だ。ミネバ様を前面に押し出し、連邦の上層部に『ザビ家は健在』という既成事実を突きつける」
ネオガバン・ガンガン「せやな。パーティーに集まった連邦の連中も、ほとんどが日和見や。リィナちゃんまで連れてきとるあたり、グレミーの思惑も絡んどるやろ」
プリズム・レイ直属のアン・フィッツジェラルドは、市街地に潜り込み、迎賓館周辺の警備体制を近距離で確認していた。
合同作戦の連絡
両隊は、互いの立ち位置を理解した上で、限られた範囲内でのみ連絡を取り合っていた。
暗号化された短波通信が、静かに繋がる。
ゲネフェア・ガンガン「フィッラ。迎賓館内部の状況は把握した。ミネバ様は表向き落ち着いているが、リィナは明らかに居心地が悪い。連邦要人は期待通りの日和見だ」
フィッラ・ガンガン「了解した。こちらは遠距離から全体を監視中。今夜、アーガマ側が動く可能性が高い。アルセドは無理に動かず、グレミーの側に留まれ。俺たちが表に出る必要はない」
ネオガバン・ガンガン「せやな。お互いのカバー範囲を確認しとこう。深入りせん範囲で、情報だけ共有する」
両隊は「介入せず、記録し、互いの安全を優先する」という合同方針を確認した。
夜の奇襲と影の判断
夜。
ガンダムチームがダカールに奇襲を仕掛けた瞬間、プリズム・レイのモニターとアルセド・ゼニス隊の内部通信に混乱が映し出される。
戦闘の混乱の中、ハマーンがジュドーを狙い、リィナがそれをかばって撃たれる光景が、遠距離カメラに捉えられた。
フィッラ・ガンガン「……リィナが被弾した」
ネオガバン・ガンガン「介入するか?」
フィッラ・ガンガン「いや。今動いてもハマーンの目に入るだけだ。アルセドも頼む。存在を晒すわけにはいかない」
ゲネフェア・ガンガン(通信)「了解した。こちらも動かない。記録を優先する」
影の記録
ダカールの夜は、銃声と爆発で明けていった。
リィナは負傷し、ジュドーたちは撤退を余儀なくされる。
ハマーンはなおも首都に君臨し、ミネバはザビ家の後継者として表舞台に立たされ続けていた。
プリズム・レイとアルセド・ゼニス隊は、互いの位置を意識しながらも、そのすべてを遠巻きに記録するだけに留めた。
ネオガバン・ガンガン「……ホンマに、表の舞台は残酷やな」
フィッラ・ガンガン「ああ。だからこそ、影で生きる意味がある」
ゲネフェア・ガンガン(通信)「……引き続き、情報を共有しよう。第三極としての距離は、崩さない」
砂漠から首都へ。
トリアイナの影は、ダカールの夜にも、表と裏の両面から静かに落ちていた。