機動戦士ガンダムの世界へ転生したオッサン3人組の奮闘記 TTI隊「紺藍の四つ星」潜入と暗躍の軌跡〜   作:かりかりもふもふメロンパン

2 / 11
焼け跡の星屑

青い巨星との出会い

宇宙世紀 0072 年。 4 年前にジオン・ズム・ダイクンが死去(0068 年)したことによる、ザビ家と反ザビ派との激しい権力闘争が続くサイド 3 のコロニーの一つ。

 

この混乱の最中、とあるジオン系孤児の三兄弟が、その命を絶たれかけていた。

 

両親は反ダイクン派の襲撃で殺害され、三兄弟も瀕死の重傷を負っていたのだ。

 

体を引きずりながら、3人で支え合いながら助けを求め歩いている。

 

フィッラ・ガンガン「だ、誰か・・・。助けて」

 

ネオガバン・ガンガン「ゲネフェア?大丈夫か???」

 

ゲネフェア・ガンガン「・・・・・」

 

フィッラ・ガンガン「ゲネフェア?!」

 

3人はちょっとした段に躓いた。

 

フィッラ&ネオガバン「うわぁっ!!!」

 

その時、倒れ込んだ 3 人の少年の意識がなくなる時に、入れ替わるような形で3人の体に「オッサン」たちの魂が乗り移った。

 

田村の魂は、長男であるフィッラ・ガンガンの体へ。

(前世:47歳、前世での3人の関係性通りリーダー的存在で、年長者ならではの指揮能力とリーダーシップと勝負強さと気持ちや頭の中の切り替えという能力を発揮。3人の中では宇宙世紀の史実は詳しくない。名台詞を熱く使う。一人称は俺。)

 

岩井の魂は、次男であるネオガバン・ガンガンの体へ。

(前世:44歳、元派遣社員。京都弁を話す。前世での3人の関係性通り周りに合わせながらも我が道を行く存在で、鋭敏な感覚と多様な適応力と前世での人一倍の記憶力という能力を発揮。ちょっとした京都弁なまり。3人の中では宇宙世紀の史実は1番詳しい。名台詞を呟くように言う。一人称は俺。)

 

土田の魂は、三男であるゲネフェア・ガンガンの体へ。

(前世:41歳、元会社員。副業・空手道指導員。前世での3人の関係性通り裏のリーダー的存在で、ボケもかますが 3人の中ではツッコミ役をよくする。卓越した操縦センスと前世の空手道の技術を活かした体術と先を見越した計画性という能力を発揮。名台詞を淡々と言う。3人の中では宇宙世紀の史実は岩井と同等か次に詳しい。名台詞をの言葉を置き換えて使用することも。一人称は自分、たまに僕や俺。)

 

瀕死の状態から奇跡的に回復した彼らが、まず目を開けて見た光景は、戦火の傷跡と、そして—。

 

女性「ああ、目を覚ましたのね。よかった…」

 

気が付くと、彼らは清潔なベッドに寝かされており、目の前には、絵画から抜け出てきたような美しい女性が微笑んでいた。

 

その奥には、厳しいが温かさも感じる瞳を持つ口髭を生やした男性が立っていた。

 

その瞬間、3 人の少年(オッサン)の心臓は、前世で体験したことのないほどの高揚と共に激しく鳴り響いた。

 

フィッラの目に熱いものが込み上げた。

 

前世で幾度となく見た、憧れの人そのものの光景だ。

 

フィッラ・ガンガン(内心)「ああ…ハモンさんだ!なんて綺麗なんだ…実物だ…!」

 

ネオガバン・ガンガン(内心)「そんで、あの口髭…『戦いの中で戦いを忘れた!』の…」

 

ゲネフェア・ガンガン(内心)「ランバ・ラル大尉か…。鳥肌がヤバいな…」

 

3 人は、夢ではない、憧れのランバ・ラル大尉とクラウレ・ハモンそのものと対面している現実に、興奮と感動で体が震えるのを止められなかった。

 

フィッラ・ガンガン「……ハモンさん……と、ランバ・ラル大尉…?」

 

ラルは、口髭に手を当て、不審そうに彼らを見た。

 

ランバ・ラル「…坊主たち、誰のことだ?ああ、私はランバ・ラルだが。どうやらまだ朦朧としているようだな。ハモン、茶でも出してやれ。」

 

そして三兄弟はお互いに確認しあった。

 

フィッラ・ガンガン「つっちーか?そっちは岩井君?」

 

ゲネフェア・ガンガン「そうです!ってことは、こっちが田村さんで、こっちが岩井さんかな?」

 

ネオガバン・ガンガン「そやで!こっちが田村さんで、こっちがつっちーね!・・・。っていうか、どういう状況?」

 

フィッラ・ガンガン「俺たちカラオケしてたよな?」

 

ゲネフェア・ガンガン「確かに、カラオケで熱唱してたよね!」

 

ネオガバン・ガンガン「うーん・・・夢か???だがリアルすぎる」

 

フィッラ・ガンガン「まあ、夢だろうが何だろうが、せっかくガンダムの世界へ来たんだし楽しもうぜ!!」

 

3兄弟の体に入ったオッサンたちは、自分たちが憧れの『機動戦士ガンダム』の世界に転生したことを、文字通り血の通った肌で実感した。

 

ラルの教え

ラルは、この 3 人の子供たちを救い、食事と寝床を与えた。

 

彼は、自らの哲学である「戦う意味」と「兵としての誇り」を、時に厳しく、時に優しく、彼らに叩き込んだ。

 

ラルの傍らには、常にクラウレ・ハモンがいた。

 

彼女は、3 人の子供たちにとって、厳しい訓練の中で唯一、心の安らぎを与えてくれる存在だった。

 

ある日、苛烈な訓練を終えた 3 人を前に、ラルは口を開いた。

 

ランバ・ラル「お前たち、今日からお前たちは俺の直属となる小隊を組む。『ランバ・ラル隊』の下部組織だ。その任務は、情報収集と特殊工作を主とする特別任務となる」

 

ラルは、この少数精鋭の部隊に、

TTI 隊 (Tactical Trapezium Intervention Team)

という正式名称を与えた。

 

その暗躍ぶりを示す通り名として、「Azure Trapezium:紺藍の四つ星

(アズール・トラベジウム)」と命名した。

 

まだメンバーは 3 人だったが、ラルは「四つ星」という名前に意味があることを示唆するだけだった。

 

ラルによる苛烈な訓練訓練は苛酷を極めた。

 

ランニング、サバイバル、格闘術、そして座学。

 

オッサンたちの頭脳は理解できても、少年兵の体には一つ一つの動作が鉛のように重い。

 

訓練の合間、物陰に隠れて息を整える 3 人。フィッラは、全身から吹き出す汗を拭いながら、膝をついた。

 

フィッラ・ガンガン「ハァ、ハァ…クソッ!マジで死ぬかと思ったぜ…。前世じゃウォーキングすらサボってたのに、ラル大尉のしごきは容赦ねえな…」

 

ネオガバン・ガンガン「せやけど、田村さん。あのラル大尉のパンチをかわした時の感覚、覚えてるか?身体は痛いけど、脳汁出とるわ。アニメやゲームで体験した何倍もリアルやで、この達成感は…!」

 

ゲネフェア・ガンガン「(淡々と)自分は、今の訓練データを分析してたんだが。理論通りに体が動かないのが、ここまでムカつくとはな…。だけど、この痛みが、『ザクとは違うのだよ、ザクとは!』を実地で学んでるって証拠だと思えば、まあ耐えられるよ」

 

フィッラ・ガンガン「そうだな!俺たちは、『まだ終わらんよっ!』」

 

3 人は、ラルから直接指導を受けている現実に、体力の限界を超えても興奮と感動で突き動かされていた。

 

その憧れの気持ちと、生身の体が味わう激しい痛みの間で、彼らの感情は常に揺れ動いていた。

 

ラルは自ら陣頭に立ち、転生組の 3 人が持つ異様な才能を見抜いた。

 

フィッラの冷静な判断力や切り替えと持ち前のリーダーシップ、ゲネフェアの卓越した操縦センスや格闘センスと計画性、ネオガバンの鋭敏な感覚と多様な現場経験からくる確かな適応力。

 

それぞれの特性を徹底的に磨き上げた。

 

強化人間の少女と 3 人のオッサン時期は定かではないが、TTI 隊に一人の少女が加わった。

 

ネイブル・ローゼ(当時五歳前後)。

 

人体実験の過去を持つ彼女に対し、ハモンは献身的に愛情を注いだ。

ネイブルは、転生組の 3 人にとっては、この世界で守るべき「妹」のような存在となり、TTI 隊の「四つ星目」が揃った。

 

ネイブルは彼らを「フィッラ兄(にい)」「ネオ兄(にい)」「ゲネ兄(にい)」と呼んで懐いた。

 

特にゲネフェアは、ハモンがいない時は率先して彼女を可愛がり常に側に寄り添っていた。

 

しかし、彼ら 4 人だけでいる時は、彼らは遠慮なく前世の名前で呼び合った。

 

ネイブル以外の 3 人は、前世の関係性に基づき、フィッラはネオガバンを「岩井君」と、ネオガバンとゲネフェアはフィッラを「田村さん」と、ゲネフェアはネオガバンを「岩井さん」と、そしてフィッラとネオガバンはゲネフェアを「つっちー」と、それぞれ親しみを込めて呼び合う。

 

この呼び方は、彼らの「オッサン」としての魂を忘れないための、4 人だけの秘密の合言葉だった。

 

ネイブルが加わり、4 人となった TTI 隊は、本格的な特殊部隊として活動を開始する。

 

彼らの能力に目をつけたドズル・ザビ中将は、彼らを秘密裏に支援するようになった。

 

その支援の一環として、ドズルから TTI 隊全員に訓練機および専用機としてザク I が与えられた。

 

彼らはこのザク I を手足のように操れるようになるまで訓練を重ねた。

 

TTI 隊の秘密特訓

ザク I の整備術自分たちの専用機であるザク I を与えられた TTI 隊は、ランバ・ラルによる苛烈な訓練の合間に、ある重要な問題について話し合った。

 

フィッラ・ガンガン「ラル大尉の訓練は命がけだ。だが、戦場に出れば、次にいつ整備班に機体を預けられるかなんて分からない。俺たちのザクは旧型だ。自分で直せなきゃ、すぐに鉄屑になるぞ」

 

ネオガバン・ガンガン「せやな。前世で車や家電の修理に手を出してた『オッサン魂』を活かす時や。自分らの命は、自分らの手で守らなアカン」

 

ゲネフェア・ガンガン「モビルスーツは緻密な工業製品だ。構造を理解することは、操縦技術の向上にも直結する。整備知識は、兵士の基本能力と位置づけるべきだね」

 

彼らは意見を一致させ、ラルが不在で訓練がない時間を使い、秘密裏に基地のモビルスーツ整備班の元へ向かった。

 

彼らは知識吸収の速さと、作業への真摯な姿勢で整備員たちの信頼を勝ち取り、ザク Iの基本的な整備、緊急修理、そして旧型機特有のチューニング技術を徹底的に叩き込まれた。

 

この経験が、後の TTI 隊の単独での長期潜入作戦や、機体の局地対応能力を支える大きな基盤となった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。