機動戦士ガンダムの世界へ転生したオッサン3人組の奮闘記 TTI隊「紺藍の四つ星」潜入と暗躍の軌跡〜   作:かりかりもふもふメロンパン

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アクシズへの長征と二つの「運命」

3人目の搭乗員

宇宙世紀 0080 年 6 月下旬。

 

アクシズ航路。

 

地球のキンバライト基地と、茨の園へ向かうシュペーア・シルト隊がそれぞれ活動を本格化させる中、シュテルン・アズールのもう一つの長征組は、遥か宇宙の深淵、小惑星アクシズを目指し、静かに航行を続けていた。

 

長征組を率いるのは、転生者であるゲネフェア・ガンガンと、その相棒であるネイブル・ローズの二人。

 

彼らが乗る小型艦のブリッジには、もう一人、頭部はあまり髪が見えないようキャップをし、紺藍色のマスクで顔の下半分を覆ったパプル・ローズが静かに控えていた。

 

彼女は、一年戦争末期、ソロモンからの脱出を図るゼナ・ザビとミネバ・ザビと一緒に居た側近だった。

 

撤退の混乱の中、身体の具合が悪く動けないところをゲネフェアに救い出された。

 

その後、旗艦グワランにて自分はゲネフェアについていくと心に決め、その意思をゲネフェアに伝えた。

 

この時、彼女が生い立ちから今までの全てを TTI 隊に話したことで、フィッラ、ネオガバン、ゲネフェアは驚いたが、彼女の加入を「偶然の産物」として受け入れた。

 

素性を知ったゲネフェアは彼女を死んだことにし、新たな名と、ネイブルの義姉という立場、そしてキャップと紺藍色のマスクを与え、パプル・ローズとして正式に許可を得て、シュテルン・アズールの新たな仲間としてメンバーに紹介した。

 

以来、長征組のクルーとして帯同させている。

 

彼らが乗る小型艦は、デラーズ・フリートの勢力圏を抜け、連邦の監視も薄い宙域を選んで進んでいた。艦内では、ゲネフェアがブリッジの席で、ネイブルと小型のコンソールを覗き込んでいた。

 

ゲネフェア・ガンガン「ネイブル、この宙域での残党の動きは確認できたか?シゲハルさんから、茨の園への航路で残党狩りが激しくなっていると報告があった。我々の航路も例外ではないだろう」

 

ネイブル・ローゼ「はい、ゲネ兄。数日前にも、グラナダ方面から逃亡してきたらしい残党部隊と遭遇しました。戦闘自体は瞬時に終わりましたが、彼らは非常に重要な情報を持っていました。」

 

シュテルン・アズール長征組の情報収集

茨の園へ向かうシュペーア・シルト隊と同じく、ゲネフェアたちの行動基準も、戦闘を避け、可能な限り捕虜と情報を確保することだった。

 

ゲネフェアの MS(ゲルググキャノン)とネイブルの MS(ゲルググ J)、そしてパプルの優れた操艦技術により、彼らは幾度かの残党との遭遇戦を、戦力温存と情報獲得の機会に変えていた。

 

ネイブルは、最新の捕虜の尋問記録をゲネフェアに見せた。

 

ネイブル・ローゼ「捕虜の情報によると、この宙域の残党たちは、デラーズ閣下の行動とは別に、『伝説の MA』に関する噂を追っているようです。かつて、ソロモンで連邦を震え上がらせた、あの MA の製造計画が、極秘裏に動いていると。」

 

ゲネフェア・ガンガン「(口元に笑みを浮かべ)ビグ・ザムか。一年戦争が終わってまだその残滓が残っているとはな。デラーズ閣下の計画には関係ない、ただのロマンを追いかける愚か者たち、というところか。だが、この情報が本物なら、我々にとって大きな収穫になるぞ。」

 

ネイブル・ローゼ「いえ、ゲネ兄。彼らが追っているのは、ビグ・ザムの完成版ではないかと噂されている『巨大 MA 製造計画の機密データ』の行方です。そして、その機密データをかつて所有していたとされる人物が、今はアクシズにいる可能性がある、と。」

 

ゲネフェア・ガンガン「ほう……『巨大 MA 製造計画』、そしてそれを所有していたとされる人物がアクシズにいる可能性、か。ネイブル、よくぞそこまで掘り下げた。」

 

パプルは、コンソールから顔を上げ、静かに口を開いた。

 

パプル・ローゼ「これから向かうアクシズは、いったいどうなっているんだろうか? やはり、ジオンの残党が集まっているんだろうか?」

 

ゲネフェア・ガンガン「パプル、おそらく現時点ではそこまでのジオンの残党は集まってないと思いますよ」

 

ネイブル・ローゼ「捕虜の情報によると、アクシズにはマハラジャ・カーンという指導者がいるらしいですね。自分たちはアクシズに着いたら、まずはそのマハラジャ・カーンに対面をしてもらえるように行動をするべきでしょう。」

 

ゲネフェアは頷き、ネイブルとパプルの情報収集能力と判断の正確さに満足した。

 

ゲネフェアは目を細め、ブリッジの窓外、遥か遠いアクシズの方向を見据えた。

 

ゲネフェア・ガンガン「パプルが言う通り、我々が動くにはマハラジャ・カーンは避けて通れない。彼は穏健派だが、アクシズの実権を握っている。だが、その機密データをかつて所有していた人物が誰か、それがカーン本人か、あるいは彼の影響下にあるか。どちらにせよ、我々は『巨大 MA』の情報と、マハラジャ・カーン、この二つを重点目標とす

る。」

 

彼はネイブルとパプルに、力強く、そして少しの興奮を込めて告げた。

 

ゲネフェア・ガンガン「ネイブル、その『巨大 MA の機密』の情報源をさらに深く掘れ。これは、キンバライトへ送る前に、俺たち長征組が最優先で確保するぞ。頼んだぞ。それが、我々が遠いアクシズへ向かう最大の賭けであり、意義となる!」

 

ネイブルは、ゲネフェアの並々ならぬ決意を理解し、静かに頷いた。

 

アクシズへの長征は、シュテルン・アズールの未来を形作る、極めて重要な情報収集活動となっていた。

 

ゲネフェアの未来知識と二つの標的

ゲネフェアの表情から一瞬にして笑みが消えた。

 

彼は、この「巨大 MA 製造計画の機密データ」が、後のアクシズの戦力、あるいは ZZガンダムに登場する巨大 MA に繋がる可能性を理解していた。

 

ゲネフェア・ガンガン(内心)「やはり、アクシズへの道は無駄ではない。フィッラの目的はビッター少将の救出と、EXAM システムの確保だ。ネオガバンやフィッラが封印を考えているとしても、俺はシュテルン・アズール内での EXAM システムの応用を考えている。そして、この『巨大 MA の機密』は、アクシズが本格的に連邦に介入する際の強力な切り札になる。手に入れる価値がある。EXAM の最終的な方針は、作戦が終わりグワランに TTI隊全員が集まった時の会議で決まることになるだろう。」

 

彼は、遠く茨の園へ向かうヴァールのことを一瞬思い浮かべた。

 

ゲネフェア・ガンガン(内心)「ヴァールにガトーとケリィの関係を教えてある。ヴァールがどうケリィと関係を築くかでケリィが生き残る世界の糸が濃くなるはず。俺は、アクシズで『巨大 MA の機密』を追う。そしてゼナをパプルと同じようにできれば、最大の収穫になる。

今は大まかな歴史を変えずに行けば当分の間は自分たちが知っている宇宙世紀であるはずだ。これらが順調に行けばシュテルン・アズールは悪くないはずだ」

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