機動戦士ガンダムの世界へ転生したオッサン3人組の奮闘記 TTI隊「紺藍の四つ星」潜入と暗躍の軌跡〜   作:かりかりもふもふメロンパン

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宇宙への誓い、留まるべき大地

宇宙世紀 0079 年 11 月 12 日。

TTI 隊の「紺藍の四つ星」、フィッラ、ネオガバン、ゲネフェア、そしてネイブルは、ソドンの町のほど近くにある簡素な墓を後にした。

 

悲しみを闘志に変え、活動の最終拠点、キンバライト基地へとモビルスーツを走らせる。

 

宇宙世紀 0080 年 11 月 13 日。

キンバライト基地に到着した TTI 隊は、司令官ノイエン・ビッター大佐の執務室へと急いだ。

 

彼らはラルから託された、ドズルへの言伝が書かれた封書を握りしめていた。

 

フィッラは、ノックをするなり、緊張した面持ちで室内へと足を踏み入れた。

 

フィッラ・ガンガン「ノイエン・ビッター大佐。ランバ・ラル隊、TTI 隊隊長のフィッラ・ガンガンであります。我々は、ラル隊長からこの書状を預かっております。」

 

ビッター大佐は、不審そうな顔で書状を受け取ると、ゆっくりと目を通した。

 

書状には、TTI 隊のドズル・ザビ中将への合流を許可するよう、ラルからの直筆の要請が記されていた。

 

そして、それとは別に、ラルが個人的にビッターに宛てた、この戦局の行方と、自身の部下への深い信頼を綴った一文が添えられていた。

 

ビッターは、書状を読み終えると、険しい顔つきのままフィッラをじっと見つめた。

 

彼は、ラルの部隊がラルと共に戦場で散ったとばかり思っていたのだ。

 

彼らは、その瞳の奥に宿る、ラルとハモンの死を乗り越えた強さと、ドズルへの忠誠心を見抜いた。

 

ノイエン・ビッター「…よかろう。ラル大尉からの直々の書状だ。…だが、ドズル閣下からは、別の指令も届いている。

 

ビッター大佐は一呼吸置き、静かに告げた。

 

ノイエン・ビッター「ドズル閣下の命により、貴様らはソロモンへは戻らない。地球方面軍の戦況は切迫している。ラル大尉の遺志を継ぐ TTI 隊は、地球における影の特殊部隊として、引き続き作戦行動を継続する。これが、お前たちに与えられた、新たな特命だ。」

 

フィッラは驚きに目を見開いた。宇宙への合流が、突然キャンセルされたのだ。

 

フィッラ・ガンガン「…地球に、留まる、と。かしこまりました、大佐。我々はドズル閣下の命に従います。」

 

その時、ゲネフェアが意を決し、一歩前に進み出た。

 

ゲネフェア・ガンガン「大佐、お願いがあるんです!」

 

ゲネフェアは深々と頭を下げた。ビッター大佐は訝しげな顔でゲネフェアを見つめた。

 

ノイエン・ビッター「…なんだ、フィッラに続いて貴様まで。新しい機体が届いたばかりではないか。」

 

ゲネフェア・ガンガン「はい、その通りです!俺のグフ『アズール・ソーン』についてです!このグフは、義父ランバ・ラルが命を懸けて戦い、その魂が宿った機体です!次の作戦、そして地球での活動において、俺はこのグフを主機として戦いたい!キンバライト基地の整備施設を使わせてもらい、この機体を俺の手で完全に調整し直し、蘇らせたいんです!」

 

ノイエン・ビッター「何を言うか。グフは旧式であり、汎用性に欠ける。ラル大尉の機体とはいえ、戦場は待ってくれないぞ。」

 

ゲネフェア・ガンガン「アズール・ソーンは、ラル大尉の遺品であり、地球でのゲリラ戦において、最高の相棒だと確信しています。特にザク I の頭部を持つこの機体は、俺の操縦センスと情報収集能力を最大限に引き出せます!俺は、この機体の局地戦での強みを、連邦の白い悪魔に叩きつけたい!整備施設の使用と、グフの運用継続を許可してほしいんです!」

 

ゲネフェアの武人としての執念と、機体への深い理解に、ビッター大佐は目を細めた。

 

ノイエン・ビッター「…よかろう、許可しよう。ラル大尉の遺志を継ぐ貴様の愛機だ。整備班に指示し、最大限の協力をさせる。貴様がそのグフで、「青い巨星」の伝説を再び地球に轟かせてみせろ。そして、必ず、ここへ戻ってこい。」

 

ゲネフェア・ガンガン「ありがとうございます、大佐!必ずご期待に応えてみせます!」

 

こうして、ゲネフェアは愛機グフ「アズール・ソーン」をキンバライト基地の整備ドックで自ら調整し、地球での任務に臨むことになった。

 

ノイエン・ビッター「アッザム・リーダーに言伝てろ。TTI 隊のモビルスーツと搭乗員、そしてラル大尉の遺志を、地球方面軍の最重要戦力として迎え入れろ。特にゲネフェアには、グフ『アズール・ソーン』の運用を許可する。彼のグフの整備に便宜を図るように。」

 

ビッター大佐の表情には、武人としてラルへの敬意と、TTI 隊への確かな信頼が浮かんでいた。

 

悲しみを越え、新たな使命へ

TTI隊は、そのままキンバライト基地に残留することになった。

 

ドズルからの直接の指令:二つの誓い

キンバライト基地の奥深く、厳重に警備されたハンガーで、TTI 隊はドズル中将から直接送られた特使と対面した。特使の言葉は、TTI 隊の今後の運命を決定づける、二つの重い使命を課した。

 

1 つ目は、V 作戦の阻止と情報収集(白い悪魔への報復)

 

特使「TTI 隊、閣下よりの特命を承れ。まず第一に、ガルマ様を討った『白い悪魔』(ガンダム)への報復を兼ね、連邦軍の新型 MS 開発計画『V 作戦』の全貌を掴み出せ。貴様らの任務は、その生産・補給ラインを阻止するための諜報活動を継続することにある。貴様らが宇宙へ戻る道は断たれた。それは、この地球こそが、V 作戦の核心を突くための最重要戦場だからだ。」

 

2 つ目は、シャア・アズナブルの監視と介入(ドズルの複雑な感情) 特使はさらに声を潜め、ドズルの最も重要な、そして個人的な密命を伝達した。

 

特使「第二の密命は、シャア・アズナブル大佐の行動を監視せよ。閣下のシャアに対する感情は、複雑だ。表向きは英雄だが、その真意は測りがたい。TTI 隊には、シャアの計画がジオンの真の利益に反すると判断した場合、隊の裁量で戦闘介入する権限が与えられた。これは、ドズル閣下からの、最大級の信頼と、最後の試練だ。」

 

ドズルは、TTI 隊にシャアの行動を監視し、場合によっては阻止する権限まで与えたのである。

 

宇宙世紀 0079 年 11 月 14 日。

ドズルからの指令を受け、TTI 隊はキンバライト基地内で緊急の作戦会議を開いた。

 

フィッラ・ガンガン「ドズル閣下の指令は明確だ。V 作戦の阻止とシャアの動向監視。そして、ホワイトベースは現在ベルファストに停泊中。連邦軍の動きから見て、シャアが仕掛けるのは時間の問題だ。岩井君、つっちー。我々の行動目標は二つ。一つは V 作戦のデータ奪取。もう一つは、ドズル閣下からの密命、シャア大佐の監視だ。連中は間違いなくホワイトベースに接触する。つっちー、お前のグフ『アズール・ソーン』だが…調整はどこまでいった?」

 

ネオガバン・ガンガン「知っとる情報は使わなアカンな。前世の知識では、シャアはここでホワイトベースを逃がし、次の機会を狙うはずや。俺らはその『逃がす過程』を利用させてもらう。」

 

ゲネフェア・ガンガン「俺のグフ『アズール・ソーン』は、応急処置は終えたが、完璧な調整までには至っていない。特にザク I の頭部とグフの本体の相性は、もう少し煮詰める必要がある。だが、敵のセンサーを欺くための調整は、最低限できている。」

 

ネオガバン・ガンガン「『白い悪魔』の動向は、水中で監視しときますわ。俺のザク I とネイブルの電子戦装備で、連邦の目と耳を欺きまっせ。」

 

ネイブル・ローゼ「任せて、ネオ兄!シャア大佐が仕掛けるタイミングで、絶対に情報を盗むから!」

 

ゲネフェア・ガンガン「システムチェックは完了、動力系にまだ微かな振動が残っているけど、完璧な状態とは言えないかな。だけど、これ以上の調整は現地で対応していくよ。予定通り、ザク I の頭部が持つステルス性能を最大限に活用し、シャアの動きをカモフラージュに使います。」

 

フィッラ・ガンガン「了解した。無理はするな。改めて今回の最優先事項は、戦闘ではなく、ホワイトベースの補給・修理に関する機密情報の奪取だ。そしてシャア大佐の監視だ。状況によっては接触、介入をするぞ。ベルファスト沖でシャアと連邦が激突する混乱に乗じて、一気に潜入するぞ!」

 

ラルとハモンを失い、復讐と大義を背負った TTI 隊はドズルの忠実な「影の部隊」として戦いを開始することになった。

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