機動戦士ガンダムの世界へ転生したオッサン3人組の奮闘記 TTI隊「紺藍の四つ星」潜入と暗躍の軌跡〜 作:かりかりもふもふメロンパン
宇宙世紀 0082 年 3 月 8 日。
年が明け、シュテルン・アズールが極秘で開始した技術提供計画は、両陣営の技術理解が追いつかず、停滞期を迎えていた。
デラーズ・フリートの「茨の園」においても、ハマーン・カーン率いるアクシズにおいても、トリアイナ・アセット重工業が持ち込んだ「IMPULSE システム」と「ヴィシャス・フレーム」の革新性が高すぎたため、技術の組み込みが遅れていたのだ。
このまま進展がなければ、両陣営との間の「信頼関係」に亀裂が入りかねないと考えたフィッラ・ガンガンは、動きました。
フィッラは自身の権限でトリアイナ・アセット重工業の本社へ、ヘヴィ相談役(カリモフ会長代理)として緊急指示を下しました。この指示は、極秘で開発を進めていた技術検証用 MS、超高機動型ザク IIF2 型トリアイナ・ザク・プロトタイプ(仮)を、先行して両陣営に提供することでした。
フィッラ・ガンガン(内心)「技術の停滞は信頼問題に直結する。彼らに、トリアイナ・アセット重工業の技術がもたらす『未来』を体感させる必要がある」
フィッラの指示を受けたトリアイナ・アセット重工業のナラモ社長は、直ちに超高機動型ザク IIF2 型の支給を命じました。
試乗機の支給:超高機動型ザク IIF2 型トリアイナ・ザク・プロトタイプ(仮)
その日の正午、デラーズ・フリートの「茨の園」とアクシズのドックへ、それぞれ 3 機体ずつ、計 6 機体の MS が極秘裏に運び込まれました。
その機体は、ジオンの象徴であるザク II F2 型をベースとしながら、全身に濃紺の 3 本のラインが施された、異様に高密度な外観を持つ試作機でした。
内部では「超高機動型ザク」と呼ばれていたその機体は、IMPULSEシステムとヴィシャス・フレームを初期段階から組み込んだ、異次元の機動力を実現していました。
Ⅰ. デラーズ・フリート側(茨の園)
「茨の園」に運び込まれた試乗機は、デラーズ総帥の指示により、すぐにガトー少佐へと預けられました。
デラーズ総帥の執務室
エギーユ・デラーズ「ガトー。トリアイナ・アセット重工業からの提供だ。この試乗機は、彼らの技術の真価を示すものだろう。直ちに君とカリウスで試乗し、その性能を徹底的に確認せよ。我々の計画の行く末は、君たちの評価にかかっている」
アナベル・ガトー「ハッ! 承知いたしました。」
アナベル・ガトー「ディート大尉。カリウスに準備を急がせよう。この高密度なフレーム構造…乗りこなすのが楽しみだ。データの収集頼むぞ」
ディート・ボン「了解!ガトー少佐。我々シュペーア・シルト隊が責任をもって、機体の運用データを収集し、報告いたします」
こうして、デラーズ・フリート側では、「ソロモンの悪夢」ことガトー少佐とカリウス軍曹の二人が、この超高機動型ザクの評価に取り掛かることになりました。
Ⅱ. アクシズ側
一方、アクシズに到着した試乗機は、指導者であるマハラジャ・カーンの指示により、シャア・アズナブル大佐へ託されました。
マハラジャの執務室には、マハラジャ自身、ハマーン、シャア、そしてゲネフェアが集まっていました。
マハラジャ・カーン「シャア。トリアイナ・アセット重工業より、この機体が届けられた。『IMPULSE システム』と『ヴィシャス・フレーム』が組み込まれた、最新の技術検証機だそうだ」
シャア・アズナブル「(軽く機体データに目を通し、ゲネフェアに鋭い視線を投げかけ)なるほど。この高すぎる壁を越えさせるための、デモンストレーションというわけか。ゲネフェア、君の仕込みは抜かりないな。技術が停滞すれば、信頼関係に響く…というわけか」
ゲネフェア・ガンガン「大佐。その通りでございます。この機体は、あくまで『トリアイナ・アセット重工業の技術は本物である』ことを証明するための道具です。大佐の能力で是非、我々が目指す機動性を体感してください」
シャア・アズナブル「よかろう。私の力で、この『超高機動型ザク』の限界を見極めてやろう。アンディ、リカルド。ドックで待機している試乗機に乗る。君にはデータの収集と報告を頼みたい。君も準備を」
アクシズ側では、「赤い彗星」ことシャア大佐、アンディ、そしてリカルド・ヴェガの三人が、トリアイナの最新技術を組み込んだ高機動型ザクの評価を、ゲネフェアの戦略的な監視の下で開始しました。