機動戦士ガンダムの世界へ転生したオッサン3人組の奮闘記 TTI隊「紺藍の四つ星」潜入と暗躍の軌跡〜 作:かりかりもふもふメロンパン
宇宙世紀 0082 年 12 月 3 日。
シュテルン・アズール地球基地『レムナント・アイ』が完成してから約四か月が経過し、シュテルン・アズールの地球圏における活動は、情報収集
と連邦軍への影響力行使という初期段階を静かに進めていた。
その間、シュテルン・アズールの旗艦であるグワランは、極秘のドックにて、ある重要な改修工事を受けていた。
その改修とは、グワランを地球の重力下でも活動可能な降下・離脱能力を持つ艦へと進化させることであり、同時に、シュテルン・アズールのシンボルカラーを艦体に纏う作業も行われていました。
グワランの機体色は、「シュテルン・アズール(紺碧の星)」にちなみ、深く美しい紺碧色へと塗り替えられたのです。
作業の責任者は、艦隊整備の整備士長ネジ・ボルトと、その片腕である副整備士長レンチ・ロッカク。
当初、この大改修は難航していました。
ネジ整備士長がフィッラに定例の経過報告をしていた際、技術的な問題点や工期遅延の懸念を伝えたところ、フィッラは閃き、地球基地の建設を驚異的なスピードで成し遂げたヴァルツ・メイソンに相談を持ちかけました。
そこから、ヴァルツとネジの間で革新的な工法や資材の最適利用に関するやり取りがスタート。
ヴァルツの持つ現場の常識を覆すような工法論がネジに伝達されたことで、職人たちは急ピッチで作業を推し進められるようになり、改修は一気に加速したのです。
そしてこの日、艦長代理のシゲハル・ヨシタカのもとへ、改修完了の報告が届いた。
改修の完了は、事前に設定されていた完了予定日通り…というどころか、フィッラをはじめとする地球組が想定していたスケジュールよりも、だいぶ早く達成されたのであった。
驚異的な改修速度
シゲハルは、即座に暗号通信を開き、各方面へこの朗報を伝えた。
シゲハル・ヨシタカ「全シュテルン・アズールのメンバーへ通達する。旗艦『グワラン』の地球圏活動改修工事が完了した。これより、我々の作戦行動範囲は地球重力圏にまで拡大する。各員、警戒度を上げ、次のフェーズに備えよ!」
この報告は、レムナント・アイの建設が驚異的なスピードで完了した時と同様の衝撃を、地球組、そして宇宙組の幹部に与えた。
レムナント・アイ基地の指令室にいたフィッラとネオガバンは、目を丸くして顔を見合わせた。
フィッラ・ガンガン「まさか、こんなに早く…! ヴァルツさんの提案した工法が、ネジとレンチの技術と合わさって、まさかこれほどの短縮を生むとはな!」
ネオガバン・ガンガン「我々の持つリソースが、常識的なスケジュールを無視できるレベルになってきている。技術的な懸念が消えれば、あとは行動あるのみだ!」
一方、アクシズで活動中のゲネフェアも、その報を聞いて喜びを隠せなかった。
ゲネフェア・ガンガン「これでいよいよ、自分たちが目指す、歴史の修正作業が本格的に動き出すぞ!」
シュテルン・アズールは、拠点と旗艦という二つの重要な要素が整ったことで、地球連邦軍への本格的な介入作戦を実行に移す準備が整ったのであった。
待機命令
グワランの改修完了報告を受け、全 TTI 隊員が興奮と緊張に包まれる中、レムナント・アイ基地の指令室から、旗艦グワランへ直接、通信が入りました。
発信元は、フィッラ・ガンガンです。
フィッラ・ガンガン「シゲハルさん、聞こえているか。グワランの改修完了、ネジ整備士長とレンチ副整備士長に、私からも最大の感謝を伝えてくれ」
シゲハル・ヨシタカ「感謝、承知いたしました。フィッラ。これでいつでも地球降下作戦に移れます。次の指示を」
シゲハルは即座の出撃命令を予想していましたが、フィッラから返ってきたのは、全く予想外の指示でした。
フィッラ・ガンガン「いや、待て。改修を終えたグワランは、現位置から動かすな。そのまま極秘ドックにて待機を続けるように」
シゲハル・ヨシタカ「待機、でありますか? しかし、地球圏での作戦実行の機は熟したのでは…?」
フィッラ・ガンガン「機は熟した。だが、我々は最高のタイミングで、最大の影響力を発揮しなければならない。グワランの機動力は、我々の切り札だ。その切り札の存在を、連邦に少しでも嗅ぎ取られては意味がない」
フィッラは、改修により鮮やかな紺碧色となったグワランが、秘密裏にその力を温存し、最適な時を待つべきだと判断したのです。
フィッラ・ガンガン「シゲハルさん。あなたには、今しばらく『紺碧色の船影』を秘密のドックに隠し、来るべき『X デー』に備えてもらう。その時が来れば、地球組から直接指示を出す」
シゲハルはフィッラの意図を理解し、厳かに応えました。
シゲハル・ヨシタカ「了解いたしました。旗艦グワラン、艦長代理シゲハル・ヨシタカ、待機命令を受領。紺碧色のグワランは、その時まで、静かに力を蓄えます」
こうして、シュテルン・アズールの最強の戦力は、その真の活動開始まで、秘密のベールに包まれたまま時を待つことになりました。