機動戦士ガンダムの世界へ転生したオッサン3人組の奮闘記 TTI隊「紺藍の四つ星」潜入と暗躍の軌跡〜   作:かりかりもふもふメロンパン

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紺藍の星、ソロモンに輝く

ドズル・ザビとの謁見

宇宙世紀 0079 年 12 月 7 日。キンバライト基地から発進した小型シャトルは、激戦を前にした宇宙要塞ソロモンに到着した。

 

巨大な要塞の周囲には、無数の防衛衛星とモビルスーツの光点が展開しており、張り詰めた緊張感が宇宙空間を満たしていた。

 

シャトルは急ぎドックへと引き込まれ、厳重なセキュリティチェックを通過した。

 

ソロモン内部は、外の戦場とは対照的に静まり返ってはいたが、通路を行き交う兵士たちの表情は重く、誰もが迫り来る総力戦の重圧を感じていた。

 

シャトルを降りたフィッラ、ネオガバン、ゲネフェア、そしてネイブルの四人は、要塞中枢のドズル・ザビ中将の謁見の間へと、厳重な警備の中を案内された。

 

ドズル・ザビ中将との謁見と特命拝命 巨体を揺らしながら座るドズル中将は、その体躯に似合わず、どこか疲労の色を浮かべ、戦局の悪化を物語っていた。

 

フィッラは一歩前に出て、堂々とした敬礼をした。

 

フィッラ・ガンガン「TTI 隊、リーダーのフィッラ・ガンガン。特命降下任務より帰還いたしました」

 

ドズル・ザビ「うむ、よく戻った、フィッラ。貴様らがラルによって結成された時から軍の名簿にないことは承知している。貴様らの存在を知るのは、ラル、私、そして地球のビッター大佐と、貴様らと接触したシャア・アズナブル大佐といった、ごく限られた者たちだけだ。それこそ、私が貴様らに期待した『影の仕事』だ。地球の任務、ご苦労であった」

 

フィッラは、ドズルの言葉を受け、時系列に沿って報告した。

 

その口調は、正式な階級を持たない特務隊員としての忠実さと能力の高さを強調するものだった。

 

特命降下後の地球各地における情報収集活動の概要。

 

ランバ・ラル大尉隊との合流と、潜伏活動の支援。

 

ラル大尉とハモン殿の、武人としての壮絶な戦死の顛末。

 

ベルファストでのシャア・アズナブルの動向監視、および V 作戦ラインへの間接的な干渉。ラル大尉の遺志とネイブルの保護、および彼女の特殊能力の『影の戦力』としての育成状況。

 

ネイブルについて、ラル直々の戦闘訓練を受け、既に TTI 隊の正規戦闘員として運用可能であること、そしてその特殊な能力がソロモン防衛戦の助けとなることを伝えた。

 

報告を終えると、ドズルは静かに目を閉じ、深くため息をついた。

 

ドズル・ザビ「ランバ・ラル…。彼は、ジオン・ズム・ダイクンの理想を最も濃く体現した男だった。奴の死は、我が艦隊にとって万死に値する損失だ」

 

ドズルは立ち上がり、巨大な手でフィッラ、ネオガバン、ゲネフェアの肩を次々と叩いた。

 

ドズル・ザビ「だが、貴様らはラル隊の魂を継いで帰ってきた。その不屈の精神と、苛酷な地球での任務を完遂した能力を、私は心から称賛する」

 

ドズルは、TTI 隊の特命潜入部隊としての働きを高く評価し、声を落とした。

 

ドズル・ザビ「フィッラ。ネオガバン、ゲネフェア。そしてネイブル。貴様ら TTI 隊は今日より、結成以来軍の記録に存在しない、私の直属の『影の側近』とする。TTI 隊は、私の命令なしには動かぬ、極秘の特殊任務部隊だ。…そして、貴様らには、このソロモンで最も重要な私の『魂』を託す」

 

ドズル・ザビ「貴様らに、私の旗艦『グワラン』を預ける。あの艦はルウム戦役後、私が個人的に隠し通し、極秘に整備を続けてきたものだ。キシリアやギレンには、その存在は知られてはならぬ。貴様らは、このグワランを『紺藍の四つ星』の秘密移動要塞とし、ソロモンに迫る連邦の総攻撃の波濤の中で、隠密裏に最重要防衛ラインを担え」

 

グワラン艦隊員(クルー)の選抜

ドズルは、フィッラにデータパッドを渡した。そこには、ソロモンに配属されている 10代の候補者リストが記録されていた。

 

ドズル・ザビ「『グワラン』の運用は貴様ら四人だけでは不可能だ。だが、この極秘艦にベテランの士官を乗せるのは危険すぎる。そこにいるのは私の直属の配下で家族を失い、行くあてのないが、能力は確かだと評判の若者たちだ。貴様らの隊で直接面接を行い、操縦士、通信士、航海士など、グワランを動かすに足る人員を 10 代の者たちの中から選抜せよ。

この名簿にある者なら、私が極秘に手を回し、異動の手続きは踏ませる」

 

フィッラはデータパッドを受け取り、その重みを理解した。

 

TTI 隊は、自分たちの艦を運用するクルーを、彼らの基準で選ぶという特権を与えられたのだ。

 

それは、若き士官や兵たちに生き残るチャンスを与えるという、ドズルの慈悲でもあった。

 

TTI 隊の四人は、この後すぐに要塞内の空きドックで面接を実施した。

 

ネオガバンは技術的な知識を、ゲネフェアは性格と忠誠心を、フィッラは戦局への理解度を測った。

 

そしてネイブルは、彼らが持つ『特殊な資質』を直感的に見極める役割を担った。

 

彼らは短時間で、グワランを動かすに足る、少数精鋭の若いクルーを選び抜いた。

 

ドズル一家との顔合わせと新たな任務

謁見後、TTI 隊はドズルの私室へと案内され、妻のゼナ・ザビと幼い娘、ミネバ・ラオ・ザビに初めて対面した。

 

TTI 隊は、ドズル一家の最重要機密を知る、ごく一部の存在となったのだ。

 

ゼナ・ザビ「地球での任務、ご苦労様でした。ラル隊の遺志を継ぎ、この子を連れてきてくださったこと、心より感謝いたします」

 

ドズルは、改めてネイブルに視線を向け、命を下した。

 

ドズル・ザビ「ネイブル。貴様は今日から、ゼナとミネバの影の護衛を命じる。貴様はラルから戦闘員としての訓練を受けている。その能力は承知しているが、当面はゼナの傍を離れるな。貴様の持つ特別な力は、要塞全体に張り巡らされた敵の罠や、不可視の危険を察知するために最も重要だ。貴様はソロモンの『センサー』となれ」

 

これにより、ネイブルは公式にミネバの従者兼護衛という役割を与えられ、TTI 隊の極秘情報収集の中核を担うことになった。

 

フィッラが立てた役割通りとなった。

 

新たな力:グワランと四機のゲルググ

ドズルは、グワランの格納庫から TTI 隊へ新たな戦力を与えた。

 

ドズル・ザビ「貴様らが地球にモビルスーツを置いてきたのは賢明だ。その決断に報いよう。最新鋭のモビルスーツ、ゲルググを四機、用意させた。これらとグワランを駆り、ソロモンの勝利を掴み取れ」

 

TTI 隊のモビルスーツは受領後すぐさま、TTI 隊のシンボルカラーである紺藍(ネイビーブルー)を基調としたカラーリングへと塗り替えられた。 TTI 隊に与えられたゲルググは、それぞれ異なる仕様だった。

 

フィッラ:高機動型ゲルググ(数少ないジョニー・ライデン機と同型)、エースパイロットとしての経験がないフィッラだが、前世の知識と高い戦略眼を活かすため、最も速く、高い状況対応能力を持つ機体が与えられた。

 

ネオガバン:ゲルググ M(マリーネ)、全領域での高いバランス性能と、強襲戦闘能力を持つマリーネが、柔軟な作戦遂行を求めるネオガバンに最適とされた。

 

ゲネフェア:ゲルググキャノン、重火力と情報支援能力を持つキャノンタイプ。ゲネフェアの緻密なエンジニアリングスキルと、戦闘時の冷静な判断力に合致していた。

 

ネイブル:ゲルググ J(イェーガー)、ネイブルの特殊能力の補助を主目的とするため、最大の特長は、狙撃能力と機動性の向上。ゲルググ狙撃型のイェーガーが、センサー能力に長けるネイブルに与えられた。

 

このうち、高機動型でないゲネフェアの機体は、TTI 隊の『改造屋』であるゲネフェアの闘志に火をつけた。

 

ゲネフェア・ガンガン「キャノンが重いだと?ふざけるな!フィッラやネオガバンやネイブルの高機動型やマリーネやイェーガーに、火力と機動力で負けてたまるか!」

 

ゲネフェア・ガンガン「あとは…よし、ネイブルのゲルググ J だ。狙撃型の機体特性と、その高精度照準システムは、ネイブルの『センサー能力』と完璧に同期できるはずだ。」

 

ゲネフェアは即座に、ネイブルのゲルググ J を「NT 知覚・超長距離狙撃型」へと、そして自身のゲルググキャノンを「高速機動重砲型」へとカスタムする設計図を脳内で組み上げ始めた。

 

TTI 隊のモビルスーツ整備担当は地球に置いてきたネジ・ボルトだが、ゲネフェア自身が最高のエンジニアだった。それだけではない、TTI隊全員が旧ザクを自分たちで整備やシステム修正するためにスキルを身につけている。

 

ラルの志と継承

ドズルは、特にゲネフェアを呼び、武人として向き合った。

 

ドズル・ザビ「ゲネフェア。ランバ・ラルは、武人としての志を最も重んじていた。貴様こそが、あの男の魂の在り方を一番濃く受け継いだ者と、私は見ている」

 

ドズルは、ソロモンでの防衛戦術、士気の高揚の仕方、そして、武人が持つべき『最後の退き際』について、ゲネフェアに自らの全てを伝授し始めた。フィッラやネオガバンと3 人で習うことも、よくあった。

 

ドズルからの教えを受ける TTI 隊の 3 人は、これが、原作の運命を知る者として、ドズル・ザビからの最初で最後の贈り物となることを知っていた。彼らは、その教えを一言も聞き漏らすまいと、真剣な眼差しで武人の魂を受け止めた。

 

TTI 隊新クルー入隊式とグワランの始動

TTI 隊の四人は、ドズル閣下から与えられた極秘の旗艦『グワラン』と新たな力と使命を胸に、戦いの準備を開始した。

 

彼らの「紺藍の四つ星」の活動は、激戦のソロモンで、ドズル艦隊の『影』として、水面下の暗躍と戦場の修正へと移行していく。

 

宇宙世紀 0079 年 12 月 12 日。

クルー選抜から数日後、極秘ドック内に係留されたグワランのブリッジで、簡素だが厳粛な入隊式が執り行われた。

 

フィッラはブリッジで、新クルー8 名を前に訓示を行った。

 

フィッラ・ガンガン「ようこそ、『グワラン』へ。皆さんは本日より、我々TTI 隊の運用を支援する『ラル隊』の一員として行動していただきます。我々TTI 隊は表舞台に出ることが叶いません。皆さんの任務は、この極秘旗艦グワランを動かし、ソロモンの勝利を掴み取り、そして、未来を守ることでございます。私たちは、皆さんの若く優れた能力を信じております。各自、全力で任務に当たってください。」

 

ネオガバンが、クルーを一人ずつ紹介した。全員が 10 代の若者たちである。

 

担当 名前 性別 年齢

航法士 アケミ・ナミ 女性 18 歳

操縦士 セナ・ゴルド 男性 19 歳

通信士 シェリンカ・リーム 女性 16 歳

左舷側オペレーター メグミ・レイ 女性 15 歳

右舷側オペレーター ユウコ・アスカ 女性 15 歳

砲術士 ミコト・ゴサカ 女性 15 歳

医療士 エリザベス・クロイ 女性 19 歳

調理士 ポール・リヨン 男性 18 歳

 

そして、この入隊式には、地球のキンバライト基地にいる TTI 隊の支援のビッター大佐とキンバライト基地で既にラル隊へ、スカウトしたネジとディートも極秘回線を通じて中継で参加した。

 

彼らは、グワランの極秘クルーが、ラル隊の再結成という形で動き出すことへの期待と、TTI 隊へのエールを静かに送った。

 

事前に採用されたクルーの情報とデータは、TTI 隊経由で彼らにも送られていた。

 

中継映像の向こうで、ビッター大佐は無言で敬礼を返し、ネジは新たな仲間に喜び、ディートはいつも通り冷静に頷いた。

 

彼らの視線は、TTI 隊が新たな仲間を得て、宇宙という新たな舞台で動き出すことへの期待とエールを伝えていた。

 

こうしてTTI隊を大きくするのではなく、新生ラル隊が結成された。フィッラを隊長兼グワラン艦長代理、ネオガバンとゲネフェアの2人をを副隊長、ネイブルを看板娘とする、極秘旗艦『グワラン』の新しいクルー体制が整った。

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