機動戦士ガンダムの世界へ転生したオッサン3人組の奮闘記 TTI隊「紺藍の四つ星」〜潜入と暗躍の軌跡〜 作:かりかりもふもふメロンパン
宇宙世紀 0084 年 9 月 21 日。
アクシズ内部。
シャア・アズナブルが地球圏への帰還を決意し、ハマーン・カーンとの決別を選んだ日のことだった。
ゲネフェアは、シャアから直接声をかけられた。
シャア・アズナブル「ゲネフェア、私と共に来ないか? 君の力があれば、地球圏での変革はより確実なものになる」
ゲネフェアは静かに首を振った。
ゲネフェア・ガンガン「丁重にお断りします、シャア大佐。私は……ここで見守らねばならぬ『幼き指導者』がいますので」
シャアは少し驚いたように目を細め、やがて短く息を吐いた。
シャア・アズナブル「……そうか。ハマーンを選ぶのか。君は結局、ザビ家の側に残る人間だったか」
ゲネフェア・ガンガン「いいえ。私は『トリアイナ』の側に残ります。ハマーン嬢を暴走させず、かつ孤立させないための『影』として」
シャアはそれ以上何も言わず、背を向けて去っていった。
ハマーンの提案と拒絶
シャアが去った後、ハマーンはゲネフェアを呼び出した。
ハマーン・カーン「シャアが座っていた軍事顧問の席を、貴公に譲ろうと思う。表に出て、私の右腕として働け」
ゲネフェアは深く頭を下げた。
ゲネフェア・ガンガン「お断りします、ハマーン嬢。自分は表舞台に立つ器ではありません。私はあなたの影となり、ローゼ三姉妹と共に、あなたの敵を闇に葬る刃となりましょう」
ハマーンはしばし無言でゲネフェアを見つめ、やがて薄く笑った。
ハマーン・カーン「……ふうん。影か。貴公らしい選択だ。……では、その影として、私を裏切らないことを誓え」
ゲネフェア・ガンガン「誓います。トリアイナの利益と、ハマーン嬢の安全が一致する限り」
日常と訓練
それ以降、ゲネフェアはローゼ三姉妹と同じ居住区で生活するようになった。
表向きは厳格な上官と部下。
しかし私生活では、時折「家族」のような空気が流れた。
ネイブル・ローゼ「ゲネ兄、今日の訓練、ハマーン様も来るって」
ゲネフェア・ガンガン「ああ。油断するな。ハマーン嬢のガザCは、ただの可変機じゃない」
訓練では、ハマーン自身が時折参加した。
彼女の駆る機体は、トライデントの計算を超える直感的な機動を見せ、ゲネフェアたちを圧倒した。
ハマーン・カーン「ゲネフェア、貴公の部隊は組織に縛られすぎている。戦場では、もっと個の『意志』を解き放て」
ゲネフェアは内心で苦笑した。
ゲネフェア・ガンガン(内心)「……組織に縛られているんじゃない。動かしている側なんだよ、ハマーン嬢」
シャアへの複雑な視線
地球圏に戻ったシャアの動向は、定期的にゲネフェアの元へ報告された。
ゲネフェアはそれをハマーンに伝えつつ、トリアイナ内部ではフィッラやネオガバンと情報を共有した。
ゲネフェア・ガンガン(通信)「シャア大佐はエゥーゴに接近しています。クワトロ・バジーナとして動き始めたようです」
フィッラ・ガンガン「あいつ、結局あの道を選んだか。……ゲネフェア、お前は本気でハマーンの側に残るつもりか?」
ゲネフェア・ガンガン「ああ。少なくとも、今は。ハマーン嬢を完全に敵に回すのは得策じゃない。それに……彼女には、まだ『利用価値』がある」
ネオガバン・ガンガン「利用、か。お前らしいな。……ただ、ハマーンに情が移りすぎるなよ」
ゲネフェアは短く笑った。
ゲネフェア・ガンガン「心配いりません。自分はトリアイナの人間です。家族を守るための『影』です」
静かな決意
ある夜、ゲネフェアは一人でアクシズの展望窓に立っていた。
遠くに見える地球の青い光。
ゲネフェア・ガンガン(内心)「シャア。……あなたは表で理想を語れ。俺は裏で、現実を拾い集める。……ハマーン嬢を、どこまで導けるか。それが、俺の役目だ」
浅葱色の瞳が、静かに宇宙を見つめていた。