機動戦士ガンダムの世界へ転生したオッサン3人組の奮闘記 TTI隊「紺藍の四つ星」潜入と暗躍の軌跡〜   作:かりかりもふもふメロンパン

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巨星の共鳴 ―アムロ・レイの覚醒―

サンフランシスコ沖の空は、銀と黒の軌跡によって塗り替えられていた。

 

アムロ・レイ「速い……! 動きに迷いがないんだ」

 

輸送機アウトリガーのコクピットで、アムロ・レイは目を見開いた。

 

フィッラ率いるアイシクル・ピアス隊の銀色の Mk-II が、ブランのアッシマーを翻弄する。

 

その機動は、重力に縛られた者のそれではない。

 

トライデント OS の補助を受けつつも、パイロットたちの練度が機体のポテンシャルを極限まで引き出し、空中に銀の檻(おり)を形成していた。

 

ブラン・ブルターク「な、何なんだ……! 奴らのガンダム、パワーもスピードも Mk-IIのスペックを遥かに超えている!」

 

ブラン・ブルタークの焦燥が通信越しに漏れ聞こえる。

 

アッシマーの大型ビーム・ライフルを紙一重でかわし、カウンターでビーム・サーベルを突き立てる銀の機体。

 

その戦いぶりを見つめるアムロの脳裏に、かつての戦場の記憶がフラッシュバックした。

 

かつての残像

アムロの瞳が、無意識にアイシクル・ピアス隊とラスト・インボイス隊の「連携」を先読みし始める。

 

アムロ・レイ(……右、いや、左から黒が来る。銀がアッシマーの視界を奪い、その影から一撃を叩き込む。……来る!)

 

アムロの予測通り、ミッドナイト・ブラックの Mk-II が雲間から現れ、アッシマーの推進器を正確に狙撃した。

 

アムロの中で、何かが弾けた。

 

フィッラたちの戦い方は、単なる傭兵のそれではない。

 

かつて一年戦争で自分やシャア、あるいは黒い三連星たちが繰り広げた、あの「純粋なまでに鋭い」戦士たちの呼吸。

 

アムロ・レイ「……巨星、か。確かに彼らの中には、僕が知っているあの熱が流れている」

 

アムロの手が、震えながらも確かな力で操縦桿を握り直す。

 

これまでは、ララァへの罪悪感と地上への絶望で曇っていた感覚。

 

それが、プリズム・レイが放つ圧倒的な「意志」に触れたことで、急速に研ぎ澄まされていく。

 

英雄の再演

アムロ・レイ「カミーユ君、下がれ! 僕が……アウトリガーで道を切り開く!」

 

カミーユ・ビダン「ア、アムロさん!? 雰囲気が変わった……!?」

 

ハヤト・コバヤシ「アムロ……! 昔の、あのアムロが戻ってきたのか!?」

 

クワトロ・バジーナ「ほう……アムロか。ようやくその気になったようだな」

 

百式のコクピットで、クワトロは口角を上げた。

 

アムロの駆る輸送機が、まるでモビルスーツのような鋭い回頭を見せ、ブランの部隊を攪乱する。

 

アムロの駆る輸送機が、まるでモビルスーツのような鋭い回頭を見せ、ブランの部隊を攪乱する。

 

その様子を銀色の Mk-II のコクピットから見ていたフィッラは、ニヤリと口角を上げた。

 

フィッラ・ガンガン「へぇ、流石はアムロ・レイだ。俺たちの『名刺代わりの戦い』を見て、一瞬で感を取り戻しやがった。いいぜ、英雄! プリズム・レイの裁定に、お前の力も添えてみせな!」

 

ネオガバン・ガンガン「アムロ・レイの覚醒……。これも巨星の計画(シナリオ)通り、といったところですか。フィッラ、アムロへの『指導料』も請求書に乗せておきますよ」

 

サンフランシスコの空で、かつての英雄と歴史の管理者たちが共鳴する。

 

アッシマーを駆るブランは、もはや「怪物たち」の領域に足を踏み入れてしまったことを悟るしかなかった。

 

英雄の焦燥と再臨への予兆

サンフランシスコの空を切り裂く、銀と黒の衝撃波。

 

アウトリガーの操縦桿を握るアムロ・レイの指先は、小刻みに震えていた。

 

それは恐怖ではなく、全身の細胞が「戦場」を思い出し、沸き立とうとしている拒絶と渇望の震えだった。

 

アムロ・レイ「……あんな風に、ガンダムは動くものじゃない……!」

 

アムロの瞳には、アイシクル・ピアス隊の銀色の Mk-II が、アッシマーの懐へ飛び込む軌道がスローモーションのように映っていた。

 

アムロ・レイ「いや、違う。あれが、本来の……!」

 

アムロは唇を噛み締めた。

 

フィッラたちの操る Mk-II は、カミーユのそれよりも残酷なまでに効率的で、それでいてかつての「白い悪魔」が持っていたような、敵を戦慄させる「圧」を放っている。

 

トリアイナが施した魔改造 OS と、戦いを知り尽くした「巨星の意志」の融合。

 

それは、今の自分には持てない「牙」そのものだった。

 

呼び覚まされる本能

アウトリガーが爆風に煽られ大きく揺れる。

 

だが、アムロの脳内ではすでに、敵アッシマーの次の旋回、そして狙撃のタイミングが完璧な座標として描かれていた。

 

アムロ・レイ(……来る。左下方、三時の方向。……今だ!)

 

アムロは無意識に、輸送機の限界を超える角度で機体をバンクさせた。

 

アッシマーのビームが機体掠めていく。

 

カミーユ・ビダン「アムロさん!? 避けた……あの機体で!?」

 

ハヤト・コバヤシ「信じられん、アウトリガーをあんな風に動かすなんて……!」

 

アムロは呼吸を荒くしながら、モニター越しに銀色の Mk-II を見つめる。

 

アムロ・レイ(……僕は、何を震えているんだ。あの『銀』が、僕に問いかけてくる。お前はまだ、そこに座って見ているだけなのか、と……!)

 

フィッラの挑発と「内心」

銀色の Mk-II のコクピットで、フィッラは全周天モニターに映るアウトリガーの挙動を見て、満足げに笑った。

 

フィッラ・ガンガン「……いい反応だ。輸送機でアッシマーの狙撃をかわすとはな。流石はアムロ・レイ、あんたの魂はまだ死んでねぇようだ」

 

フィッラは通信回線を、敢えてアウドムラ全体ではなくアムロ個人へと繋ぐ。

 

フィッラ・ガンガン「よう、英雄。そんなブリキの箱を振り回して、死地を覗き込む気分はどうだい? 窮屈だろうな……あんたのその『感覚』、今のその機体じゃ、一割も表現できちゃいねぇ」

 

アムロが息を呑む。

 

フィッラはさらに声を低くして続けた。

 

アムロ・レイ「……貴様、何者だ」

 

フィッラ・ガンガン「俺たちはプリズム・レイ。あんたのような『巨星』を、あるべき場所へ戻すための管理者さ。……今は大人しく見てな。あんたが再び『剣』を握る日は、そう遠くない。それまでは、俺たちがこの空を清算してやるよ!」

 

銀色の Mk-II が推進剤を爆発させ、再びアッシマーの編隊へと突っ込んでいく。

 

アムロはただ、その背中を見つめるしかなかった。

 

だが、その瞳に宿った火は、もはや消えることはなかった。

 

通信を切った直後。

 

フィッラはコクピットの中で、顔を真っ赤にして頭を抱えた。

 

フィッラ・ガンガン(内心)「……っ!! 待て待て、俺は今、あのアムロ・レイになんてこと言っちゃったんだ!? 『ブリキの箱』だと? 『大人しく見てな』だと!? 何様のつもりだ俺はー!!」

 

「巨星の意志を継ぐ者」というロールプレイに没入しすぎて、自分でも引くほどの不遜なセリフを吐いてしまった恥ずかしさが、後から波のように押し寄せる。

 

フィッラ・ガンガン(内心)「いや、でもあれぐらい言わなきゃ『プリズム・レイ』の威厳が保てねぇし……。でもアムロだぞ!? 一年戦争の伝説だぞ!? あああ、後でサインもらいたいのに、これじゃ絶対嫌われたな……!」

 

ネオガバン・ガンガン「……フィッラ。内面の葛藤がバイタルサインに丸出しやで。戦闘に集中や!!アッシマーが来るで!」

 

フィッラ・ガンガン「わ、分かってるよ! こうなったら最後まで『不敵な管理者』を演じきってやるぜ! こっちへ来い、円盤野郎(アッシマー)!!」

 

恥ずかしさを紛らわすように、銀色の Mk-II がさらに苛烈な機動でブランの部隊を粉砕し始めた。

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