機動戦士ガンダムの世界へ転生したオッサン3人組の奮闘記 TTI隊「紺藍の四つ星」潜入と暗躍の軌跡〜 作:かりかりもふもふメロンパン
サンフランシスコ沖の上空は、もはや一方的な「狩り」の場へと変貌していた。
ブラン・ブルタークの駆るアッシマーは、その卓越した空戦能力をもってアウドムラを追い詰めていたが、突如介入した漆黒のガンダム Mk-II(プリズム・レイ仕様)の超常的な機動の前に、初めて戦慄を感じていた。
ブラン・ブルターク「な、何なんだ……この機体は! 散弾では落ちん、格闘戦でも速度で負けるというのか!」
ブランの叫びが空に響く。
だが、彼は地上の勇将と呼ばれた男だ。
恐怖を闘志へと変え、アッシマーの可変機動を駆使して反撃に転じる。
カミーユの Mk-II が放つビームを紙一重でかわし、クワトロの百式へと肉薄した。
クワトロ・バジーナ「ええい、機動力で負けているというのか……!」
ブランの技量は、百式のバズーカをビーム・サーベルで叩き斬り、そのまま強烈な左ストレートを百式の顔面に叩き込むほどに冴え渡っていた。
カミーユが射線に入るが、アウドムラが重なり引き金が引けない。
その停滞を切り裂いたのは、一機の輸送機アウトリガーだった。
英雄の体当たりと「アムロ」の名
アウトリガーが強引なバンクでカミーユとクワトロの間をすり抜け、猛スピードでアッシマーへと向かう。
クワトロ・バジーナ「何をする気だ、アムロ!」
叫んだ直後、クワトロ……シャア・アズナブルは、自らの口から出た言葉に愕然とする。
自分は今、彼をかつての名で呼んだのか、と。
アムロ・レイ「下がってろ、シャア!」
アムロは迷いなく言い放ち、輸送機の巨体をアッシマーの胴体へと叩きつけた。凄まじい衝撃音が空に轟き、アウトリガーの機体が折れ、キャノピーが砕け散る。
その寸前、アムロは機体から脱出した。
高度を失い海面へ落ちるブランのアッシマーだったが、間一髪でギャプランを駆るロザミアたちがこれを回収。
命からがら戦域を離脱していった。
掌の上の再会
宙を舞うアムロはパラシュートを開き、カミーユが差し出したガンダム Mk-II の掌(てのひら)へと静かに降り立った。
アムロ・レイ「ガンダム……Mk-II……」
巨大な鋼の掌の上で、アムロは先ほど叫んだ言葉を思い出す。
アムロ・レイ「確か、シャアって言ったな……俺は」
その時、百式が Mk-II の傍らに降り立ち、モノアイをアムロへと向けた。
クワトロ・バジーナ「間違いない。……アムロ・レイだ」
サングラス越しに見つめ合う二人。
七年の時を経て、かつての宿敵たちは最悪の再会を果たした。
台詞の被せとメタ・ツッコミ
撤退していくブランとロザミアたちの背中を、全周天モニター越しに冷ややかに見つめながら、ネオガバンがわざとらしく溜息をついた。
ネオガバン・ガンガン「……まあ確率は確実か。あまり確実すぎて、ゲームとしての面白みには欠けるがな」
それは、戦闘の序盤でブランが口にした台詞と全く同じだった。
通信を聞いていたフィッラが即座に食いつく。
フィッラ・ガンガン「おいネオガバン! お前、流石に性格悪すぎだろ! ブラン本人が言ったばっかりの台詞をドヤ顔で被せてくんじゃねぇよ!(笑)」
ネオガバン・ガンガン「……何のことかな。俺はただ、今の自分の『確実な戦果』を評価したまでだが」
フィッラ・ガンガン「しらばっくれんな! 巨星の意志を継ぐのはいいけどよ、他人の持ちネタまで奪うのは嫌がらせだぜ!」
ネオガバン・ガンガン「……フィッラ。そのツッコミ自体がメタ発言だ。それより、アウドムラが混乱している。速やかに着艦の準備を」
静寂と、新たな緊張
トリアイナ仕様のガウがゆっくりと降下を開始する。
アウドムラの艦橋では、ハヤト・コバヤシがモニターを凝視したまま動けずにいた。
ハヤト・コバヤシ「勝った……のか? あの短時間で、ブランの部隊を……」
アムロ、カミーユ、クワトロの視線の先で、巨大なガウが重厚なエンジン音を響かせ、アウドムラへと接舷のサインを送る。
ネオガバン・ガンガン(通信)「――アウドムラへ。周辺の脅威は排除しました。我々はプリズム・レイ。これより、今後の契約に関する会談を申し入れたい。我々は『巨星の意志』に従う者。貴公らの敵ではない」