機動戦士ガンダムの世界へ転生したオッサン3人組の奮闘記 TTI隊「紺藍の四つ星」潜入と暗躍の軌跡〜   作:かりかりもふもふメロンパン

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英雄の沈黙と管理者の投資

サンフランシスコへの航路を急ぐアウドムラの飛行甲板に、漆黒の輸送機ガウが接舷した。

 

ハッチから降り立ったのは、トリアイナの代行者ネオガバン・ガンガンと、緊張を押し隠したフィッラである。

 

待ち構えるハヤトやカミーユ、そして後方に佇むアムロとクワトロの視線が、未知の介入者へと注がれた。

 

ネオガバン・ガンガン「お初にお目にかかる。ハヤト・コバヤシ代表、カミーユ・ビダン君、クワトロ・バジーナさん……そして、アムロ・レイさん」

 

ネオガバンはヘルメットを脱ぎ、理知的な眼差しで一同を見渡す。

 

アムロ・レイ「……君たちの戦い、見せてもらった。あれは……ただのMSの動きじゃなかった」

 

アムロが言葉を発した瞬間、背後に立つフィッラの心臓が跳ね上がった。

 

フィッラ・ガンガン(……っ! 本物の、本物のアムロ・レイが喋った! 待て、さっきの『ブリキの箱』発言、根に持たれてねぇかな!? 隣にシャアまでいんぞ、サイン頼める雰囲気じゃねぇよこれ……!)

 

ハヤト・コバヤシ「君たちが……プリズム・レイか。アウドムラを救ってくれたことには感謝するが、目的を聞かせてもらおう」

 

待ち構えていたハヤトが厳しい口調で切り出す。

 

クワトロ・バジーナ「……巨星の意志を継ぐ者、プリズム・レイ。助けられたことには感謝するが、君たちの目的は何だ? どこかの組織の雇われ傭兵か、それとも……」

 

クワトロが目的を問い、ハヤトが支援の「裏」を問うと、彼は淡々と「投資」としての正当性を説いた。

 

ネオガバンは懐からタブレットを取り出し、ホログラムを表示させた。

 

そこにはアウドムラの損傷箇所と、現在の備蓄物資の枯渇状況が詳細に記されていた。

 

ハヤト・コバヤシ「トリアイナ……あの巨大企業の? なぜ民間企業がガンダムを擁し、我々に干渉する」

 

ネオガバン・ガンガン「単純な理由ですよ。この戦争によって地球のインフラが破壊され、物流が滞ることは、我々トリアイナにとって大きな損失となる。ゆえに、我々は投資することに決めたのです。『停滞した歴史を動かせる可能性』を持つ、貴公らエゥーゴとカラバに」

 

ネオガバン・ガンガン「我々は無制限の物資補給と、最新 OS『トライデント』の最適化プログラム『IMPULSE システム』を提供します。対価は将来の独占的物流権……。そして、アムロ・レイさん、あなたの『再起』そのものです。英雄の不在は、戦争を無駄に長引かせるノイズでしかありませんから」

 

カミーユ・ビダン「トライデント……? さっきの銀と黒のガンダム Mk-II に積まれていたっていうのか、あの OS が!」

 

カミーユの驚きを無視するように、ネオガバンは言葉を続ける。

 

ネオガバン・ガンガン「無制限の補給と、機体性能を底上げする OS。……そんなうまい話があるわけない、とおっしゃりたいのでしょう? 我々が求める対価は二つ。厳密には、対価を一つと、希望を一つです」

 

ネオガバンは薄く笑みを浮かべ、アムロ、そしてその横に立つクワトロへと視線を移した。

 

ネオガバン・ガンガン「先ほども言いましたが改めて。一つは、戦後におけるトリアイナの独占的な物流権。これはビジネスとしての対価です。そしてもう一つの方の希望……、これは本当に強制ではありません。我々管理者の、個人的な希望です。それはアムロ・レイさん直々に、あなたが再び、『剣』を握ることです」

 

その言葉に、アムロの眉がぴくりと動き、クワトロが微かに顎を引いた。

 

ネオガバン・ガンガン「あのアウトリガーでの機動……あなたの魂は、まだ死んでいない。巨星をあるべき場所へ戻す。それこそが、我々の最大の投資目的です。……どうでしょう、ハヤト代表。この契約、乗っていただけますか?」

 

フィッラ・ガンガン(内心)「……よし、ネオガバン完璧だ。『巨大企業』としてのハッタリも効いてる。これでアムロさんが頷けば……! ああ、でも今の俺、不遜な管理者に見えてるかな? 憧れのアムロさんとシャアを前にして、偉そうな顔するの辛すぎるぜ……!」

 

クワトロはかつて世話になったトリアイナの変貌と、その「確実」を好む冷徹な計算を皮肉るが、ネオガバンは動じない。

 

その傍らで、フィッラは憧れの英雄たちを前に内心で悶絶していた。

 

フィッラ・ガンガン(内心)「……お前すげぇよネオガバン! シャアを相手に不遜な口を……!俺はアムロさんと目が合いそうで心臓が止まりそうだぜ!」

 

フィッラは内心で悶絶しながらも、表向きは冷徹な「管理者」の仮面を被り、英雄たちの回答を待った。

 

ベルトーチカの来訪と飛べない鳥

アウドムラにカラバの連絡員ベルトーチカ・イルマが合流する。

 

彼女はアムロの「ヘレンヘレン」の石鹸の香りに好感を抱くが、クワトロには「戦争以外の世界では生きていけない人」と強い警戒心を見せる。

 

アムロは「本質的には優しい人だ」とシャアを庇うが、自分の中の矛盾に苛立ち、その場を去った。しかし、平和は刹那に破られた。霧の中からロザミア・バダムのギャプランが強襲を仕掛ける。焦るカツが独断でガンダム Mk-II を奪い出撃した報を受け、アムロは叫ぶ。

 

アムロ・レイ「カツが出たのか!? 俺はガンダムのパイロットだったんだ、行かせてくれ!」

 

ハヤト・コバヤシ「やめておけ! 7 年間もブランクがあるんだぞ!」

 

ハヤトに制止され、アムロの顔には不安が広がる。

 

それを見たベルトーチカは、彼が自分と同じように「空が落ちてくることを恐れている」籠の中の鳥であることを悟った。

 

アムロが過去の呪縛に立ち尽くす中、カミーユのリック・ディアスとクワトロの百式が、トリアイナの提供した最新 OS を起動させ、白い霧の中へと飛び出していった。

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