機動戦士ガンダムの世界へ転生したオッサン3人組の奮闘記 TTI隊「紺藍の四つ星」潜入と暗躍の軌跡〜 作:かりかりもふもふメロンパン
ホンコン・シティを後にしたアウドムラは、ニューギニアにあるティターンズ基地への攻撃を次の目標に定めた。
だが、その真の目的は、アーガマが衛星軌道上にコースを固定するわずかな好機に合わせ、カミーユを宇宙へ送り返すことだった。
削り取られる精神
アウドムラを追うスードリの艦内では、ベン・ウッダーが焦燥に駆られていた。
これ以上の失態はティターンズに主導権を奪われることを意味する。
彼は記憶の返還を餌に、精神を病み始めたフォウを再びサイコ・ガンダムへと送り出す。
ムラサメ研究所のナミカ女史による「調整」は、フォウの脳をさらに追い詰めていた。
未熟なサイコミュ・システムは、莫大な情報を処理する代償に彼女のメンタルをガリガリと削り取っていく。
重力からの解放
戦端が開かれた。アムロのリック・ディアスがサイコ・ガンダムを引き付け、その隙にカミーユの Mk-II がスードリへと接近する。
スードリに残された手段は特攻。
しかし、混乱の中でフォウは自分の意志で動き始めた。
彼女はスードリの脱出用シャトルを移動させ、カミーユが宇宙へ帰るための「道」を作ろうとしたのだ。
ベン・ウッダー「何をしている、フォウ少尉!」
フォウ・ムラサメ「邪魔をするな!」
制止しようとするベン・ウッダーに銃を向け、フォウはコントロールパネルを破壊し、カミーユのためのブースターを確保する。
だが、その直後、ベンの非情な銃弾がフォウの身体を射抜いた。
アムロの咆哮とフォウの想い
膝を突くフォウ。その痛みが感応波となって、カミーユとアムロの脳裏に響き渡る。
フォウ・ムラサメ「カミーユ……宇宙(そら)へ……」
逡巡するカミーユに対し、アムロの鋭い声が飛んだ。
アムロ・レイ「カミーユ! 今の声が、君が言っていた彼女の声ならば、彼女は命を懸けて君を脱出させようとしているんだ! 人の善意を無視する奴は一生苦しむぞ、カミーユ!」
かつてララァの善意を受け止めきれず、今も重力に縛られ続けているアムロだからこそ言える魂の言葉。
カミーユはその想いを背負い、シャトルへと機体を固定した。
プリズム・レイの「餞別」
その光景を、ガウの艦橋でネオガバンは拳を握り締めながら見ていた。
ネオガバン・ガンガン「……ベン・ウッダー。貴様の執念、認めはするが、今の少年たちの輝きを邪魔させるわけにはいかない」
フィッラ・ガンガン「アムロ、今だ! やっちまえ!」
アムロはリック・ディアスのライフルをスードリの銃座に突き刺し、ベンを仕留める。
爆発の連鎖が始まり、スードリは炎に包まれた。
その爆炎を推進力に変えるかのように、カミーユを乗せたシャトルが青白い尾を引いて上昇を始める。
カミーユ・ビダン「フォウ! これで良かったのか!? フォウーー!!」
カミーユの絶叫が宇宙へ消えていく。
地上に残されたサイコ・ガンダムのハッチの中で、フォウは最後に微笑んだ。
フォウ・ムラサメ「カミーユ……さよなら……」
無限の可能性へ
シャトルを切り離し、ガンダム Mk-II は無事にアーガマへと帰還した。
宇宙という無重力の海は、カミーユの無限の可能性を再び引き出していくだろう。
地上では、アムロが空を見上げ、独りごちた。
アムロ・レイ「……カミーユ。君は僕の二の舞にはなるなよ」
それを見守るネオガバンとフィッラ。
ネオガバン・ガンガン、「これで一つ、歴史の結節点を超えたか。だがフィッラ、我々の仕事はまだ終わっていない。アムロ・レイが真に『輝き』を取り戻すその時まで、随行を続けるぞ」
フィッラ・ガンガン「了解だ。……さあて、次はどんな『ロマン』が見れるかな」