機動戦士ガンダムの世界へ転生したオッサン3人組の奮闘記 TTI隊「紺藍の四つ星」潜入と暗躍の軌跡〜   作:かりかりもふもふメロンパン

94 / 95
重力からの飛翔 ―さらばアムロ・レイ―

ダカールの熱狂を背に、アウドムラは一路、シャトルの発射ポイントへと急いでいた。

 

地球をカラバに、そして宿命のライバルであるアムロに託し、シャアとカミーユは再び宇宙(そら)へと還る。

 

戦士たちの別れとプリズム・レイの「戦線維持」

発射直前のアウドムラ艦内。シャアとアムロ、そしてハヤトは、これが最後となるであろう言葉を交わす。

 

シャア・アズナブル「いろいろ厄介をかけたな。ハヤト艦長」

 

ハヤト・コバヤシ「なあに。それより大衆は熱しやすく冷めやすいものです。作戦を急いでください」

 

シャア・アズナブル「……やあ、我々の仕事だよ、ハヤト艦長」

 

アムロと腕を組んで現れたベルトーチカは、シャアの素顔を讃える「老婆心」を見せる。

 

アムロは「地球のほうは任せてほしい、シャア・アズナブル」と力強く告げた。

 

その場には、シュテルン・アズールの地上組織プリズム・レイの面々も、対等な協力者として同席していた。

 

フィッラ・ガンガン(アイシクル・ピアス隊長)「シャアさん、カミーユ。宇宙(そら)のことは頼んだぜ。地上の残党どもは、俺たちの『氷の楔(アイシクル・ピアス)』で根こそぎ凍りつかせてやるからよ!」

 

ネオガバン・ガンガン(ラスト・インボイス隊長)「地上の補給路と通信網は我々プリズム・レイが責任を持って維持します。アムロさん、これからも『協力関係』は継続だ。俺たちの『ラスト・インボイス(最終請求書)』を叩きつける相手は、地上にもまだ山ほど残っていますから」

 

アムロ・レイ「助かるよ、フィッラ、ネオガバン。君たちの独立した機動力と情報網があれば、カラバの戦いもより確実なものになる」

 

空回りのジェリド、天才のアムロ

敵 MS 襲撃の報とともに、別れは慌ただしく幕を閉じた。

 

メロゥドからはバーザムとバイアランが出撃し、シャトルを背負ったアウドムラを追撃する。

 

ジェリド・メサ「メロゥド! ぶつかってもいい、アウドムラを止めろ!」

 

狂気じみた命令を下すジェリドに対し、アムロのディジェが迎撃に上がる。

 

プリズム・レイの MS 隊もまた、独立部隊としてシャトル発射を妨害するティターンズ機を地表付近で抑え込み、カラバの防衛線を補強する。

 

アムロの放ったバズーカが正確にガルダを射抜き、その機動を削ぐ。

 

カミーユとシャアを乗せたシャトルが切り離され、重力を振り切り始めた。

 

なおも上昇して追うバイアランだったが、アムロの「無駄なことを」という一撃に叩かれ、くるくると回転しながら雪原へと落ちていった。

 

アムロ・レイ「がんばれよ。シャア、カミーユ。無駄死にだけはするな!」

 

宇宙の待ち伏せとヴァーダリア・ゼニス隊の「観測」

衛星軌道上。シャトルとの合流を待つアーガマは、ヤザン・ゲーブル率いるハンブラビ隊の猛攻に晒されていた。だが、その戦域の暗闇にはアクシズのヴァーダリア・ゼニス隊が潜んでいた。

 

ゲネフェア・ガンガン「ランス、エレン、ヴォルフ。我々はあくまで『観測』だ。だが、エゥーゴの主力にここで消えられては、ハマーン嬢の計算が狂う。……ヤザンの動きを牽制しつつ、シャトル合流の隙を作れ」

 

ゲネフェアは鋭い戦術眼で戦場の「歪み」を察知していた。

 

彼はハマーンに情報収集を名目に直談判し、この重要局面での隠密出撃を敢行していたのである。

 

レコアの復活と歪んだ照準

アーガマのピンチに、シャトルから発進したΖと百式が飛び込んだ。

 

ヤザン隊を退け、ファのメタスを救出したカミーユだったが、戦場に漂う奇妙な違和感に気づく。

 

シャア・アズナブル「ブライト艦長、メガ・バズーカ・ランチャーの射出を!」

 

百式がアレキサンドリアの艦橋に照準を定めたその瞬間、艦橋にいたレコア・ロンドがシャアのプレッシャーを察知し、ガディ艦長に撤退を進言する。

 

閃光はアレキサンドリアを逸れ、虚空へと消えた。

 

シャア・アズナブル「なぜ外れた……!? 邪魔をする気配があったのか……?」

 

遠ざかる敵艦。

 

カミーユだけが、そこに死んだはずのレコアの意思を感じ取っていた。

 

それを離れた位置から観測していたヴァーダリア・ゼニス隊もまた、その「不可解な撤退」をアクシズへの報告書に刻んでいた。

 

それぞれの再始動

アーガマに収容された面々。ブライトはシャアと握手を交わし、スペースノイドに希望を与えた功績を讃える。

 

一方、地上ではアムロがプリズム・レイの機体と並び、アウドムラのデッキで次なる作戦を見据えていた。

 

アムロ・レイ「フィッラ、ネオガバン。これからの地上戦、頼りにしているよ」

 

ネオガバン・ガンガン「お任せを。我々は我々のやり方で、歴史の清算を進めさせていただきます」

 

歴史の歯車は、宇宙と地上、それぞれの場所で加速し始めた。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。