機動戦士ガンダムの世界へ転生したオッサン3人組の奮闘記 TTI隊「紺藍の四つ星」潜入と暗躍の軌跡〜 作:かりかりもふもふメロンパン
宇宙(そら)は再び、偽りの光と毒に包まれようとしていた。
グリプス 2 の巨大な砲身
が月面都市グラナダを冷徹に射程に捉える中、エゥーゴのアーガマとラーディッシュは、サイド 2 への再度の毒ガス攻撃を阻止すべく急行する。
「造られた希望」を巡る断絶
アーガマ艦内では、ハサン医師がロザミアの精密検査結果をクワトロ(シャア)とカミーユに告げていた。間違いなく「黒」――強化人間であるという結論に、カミーユは激昂する。
ハサン「……人類が自然にニュータイプになるのを待つより、造り出せるのであれば、それも一つの可能性かもしれん」
カミーユ・ビタン「そんなのはニュータイプじゃない! 人の心を弄んで、何が可能性だ!」
フォウ、サラ、そしてロザミィ。
自分と共鳴した魂が、次々と戦いの道具として「調整」されていく現実にカミーユは震える。
一方、シャアは人類の進化を急ぐあまり、その「業」を否定しきれずにいた。
シャア・アズナブル「……だがカミーユ、それを待っていては地球は人類の手で汚れ、死に絶える。父の悲願を成すには、時が足りなすぎるのだ」
旗艦グワランの軍議:将軍アッメールの剛腕
トリアイナの旗艦グラワンのブリッジ。
シュテルン・アズールの将軍、ヌーベル・アッメール(ノイエン・ビッター)は、威厳に満ちた声で指示を飛ばしていた。
ヌーベル・アッメール「報告せよ。バスクの卑劣なる毒ガス散布、その進捗はどうなっている。……またスペースノイドの涙を絞るつもりか、あの男は」
鋭い問いに答えたのは、ブリッジのオペレーター、メグミ・レイとユウコ・アスカであった。
メグミ・レイ「はいっ! サイド 2・13 バンチへの攻撃は継続中。エゥーゴの主力は完全に足止めされています。」
ユウコ・アスカ「ですが将軍、グリプス 2 は着々と月へと進路を向けています。このままではグラナダが!」
ヌーベル、アッメール「……やはりな。陽動のために同胞を焼くとは、武人の風上にも置けぬ。――全艦、第一種戦闘配備! 我らシュテルン・アズールの力、今こそ示す時だ。通信を地球へ繋げ。フィッラ、ネオガバン、聞こえるか」
巨大モニターに、地球のフィッラとネオガバンが映し出される。
フィッラ・ガンガン(通信)「アッメール将軍! 宇宙(そら)の方は相当きな臭いみたいですね!」
ヌーベル・アッメール「案ずるな、フィッラ。貴公らプリズム・レイはアムロ・レイと共に地上の守りを固めよ。宇宙(そら)の掃除は我らにお任せ願おう。――ヴァール! 貴公のシュペーア・シルト隊を先鋒とする。グリプス 2 の移動経路に『楔』を打ち込み、グラナダを死守せよ!」
ヴァール・レーベン「了解しました。……行きますよ!ユーリ、ルカ」
ユーリとルカ「はいっ!!」
13 バンチの再会:届かぬ叫び
サイド 2・13 バンチコロニー内部。
カミーユは、ゲーツ・キャパの監視下で新型 MA バウンド・ドックを操るロザミアと対峙する。
必死の説得を試みるカミーユ。
一瞬、かつての「ロザミィ」が顔を覗かせるが、ゲーツが放つ強烈なサイコミュの干渉が彼女を戦鬼へと変える。
ロザミア・バダム「……あ……うああああ! 敵……お前は敵だ! ゼータ、お前を殺す!」
サイコミュに支配されたロザミアの猛攻。
神業のような回避で Z ガンダムに乗り込み、撤退を余儀なくされるカミーユ。
シャアの百式が援護に入るが、カミーユの涙ながらの叫びは、冷たい宇宙に消えるしかなかった。
カミーユ・ビタン「何故だ!? 誰が君をそんな風にしたんだ! もうアーガマには帰って来ないのか、ロザミィ!」
陽動の結末と、アクシズの胎動
サイド 2 の毒ガス攻撃を阻止したエゥーゴだったが、それはバスクのシナリオ通りだった。
この混乱を、アクシズのヴァーダリア・ゼニス隊が静かに観測していた。
ゲネフェア・ガンガン「……アッメール将軍が直接指揮を執り始めたか。トリアイナの総力戦だな。……面白い。ランス、ヴォルフ。トリアイナの盾がバスクを足止めしている間に、我らはグリプス 2 の懐へ潜り込むぞ」
グラナダの空に、絶望の光が差そうとしていた。
アッメール将軍の重厚な采配、ヴァールの盾、そしてゲネフェアの奇策。
グリプス 2 を巡る戦いは、一秒の猶予も許されぬ極限状態へと突入する。