僕のヒーローアカデミア カタナ   作:NT-D

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衝動で書きますた。
尚、作者は「ガンダムカタナ」は未履修です。


1.Biginning

季節は冬、今日は後3日後にはクリスマスの日。

そして僕と兄さんの誕生日でもある。

 

「「(ツルギ)江草(エグサ)、誕生日おめでとう!」」

「うん、ありがと!」

「ありがと、父さん母さん」

 

目の前の食卓にはホールのショートケーキが存在感を放っており、それを囲んで父さんと母さん、そして兄さんと僕が居る。

 

「剣も江草も今年で4歳か。剣はそろそろ本格的に個性が発現する時期だなぁ」

「そうね、剣は一体どんな個性になるのかしら」

 

父さんと母さんは僕の個性がどうなるかを考えている。

 

「剣は俺と違って父さん達のどっちかの個性になるんじゃないの?友達もそういう感じの奴が多いし」

「そうだね、僕もそんな感じがするよ」

 

兄さんは僕の個性について予想を話し、僕もそれに同調する。

父さんの個性は「身体強化」で母さんの個性は「電波」。

多分僕の個性はそのどっちかだろう。

 

「さて、そんな事よりもさっさとケーキを食べて寝なさい。もうすぐ8時なんだから!」

「「はーい!」」

 

切り分けて各々の皿に取り分けられたケーキを食べ始める。

生クリームの甘ったるさと、イチゴのフレッシュな酸味の混じった甘味が最高にマッチしていて美味しかった。

ケーキ自体はそこまで大きくはなかったが、僕ら幼児目線だと、とても大きく感じた。

 

「食べ終わったら歯も磨くんだぞ?虫歯になっちゃケーキがもう食べられないぞ?」

 

ケーキも食べ終わった所で、父さんに掛けられた(脅し)に従って歯磨きをする。

前歯から奥歯、上の歯下の歯隅々まで磨く。

 

「おやすみなさーい!」

「おやすみー」

 

こうして僕と兄さんの誕生日は終わった。

 

###

 

翌朝、気持ちよく目覚めると共にふと変わったような感覚を感じる。

その感覚に従って言葉が湧き出る。

 

「ようとう、しすてむ……すたん……ばい?」

 

次の瞬間、全身。特に目や手足にいつもと少し違った感覚を感じる。

痛いだとか気持ち悪い感覚では無く、むしろ風呂上がりの気持ちがいい様な感覚である。

 

感覚の正体を探るために腕を大きく振ってみる。

 

ビュン!

 

すると、空気を切り裂く様な勢いの音が振り下ろした腕から出た。

続いて両足を使って軽くジャンプをしてみる。

 

バンッ!

 

すると今度は、天井に頭をぶつけて大きな音が鳴った。

しかしぶつけた頭にそれほどの痛みは無く、まるで弱目のデコピンを喰らっただけの様であった。

 

間違い無い、これこそが僕の個性だ!

 

「剣……朝から大きい音出してどうした?」

 

大きい音を聞いて兄さんが起きて来る。

 

「あ、兄さん!僕の個性やっと出たよ!」

「え、本当か!?で、どんなヤツだったんだ!?」

「父さんのみたいな感じだった!でもまだ何かある気が――ッ!!!」

 

突如頭に激痛が走り、立っていられなくなる。

 

「どうした!おい剣大丈夫か!?」

 

兄さんが声を掛けてくれるが、そんなの聞こえない程頭が痛い!

割れる割れる割れる!!!!

 

「どうした?何かあったのk――剣!?おい、一体どうした!?」

 

割れる頭が割れる!!!!

 

「大丈夫?剣!?」

 

騒ぎを聞きつけて父さんと母さんがやって来たのを認識し、次の瞬間僕の意識は沈んでいった。

 


 

ここはどこだろう。

ひたすら青くて寒くて暗くて、遠くにまばらに星が見える。

 

ラ……ラ…ラ…ラ…ラ……ラ……

 

突如歌うような音、いや声が聞こえてくる。まるで僕の事を呼んでいるみたいだ。

 

ラ……ラ……ラ……ラ…

 

次の瞬間、大量の存在しないはずの記憶が頭に溢れかえる。

 

それはある男の人生だった。

小中高を普通に過ごし、大学は少し背伸びしていい大学に入学。

卒業後は即社会人となり、働き親に給料を貰い一部仕送りし、長期休暇に実家に帰る。

合コンで出会った女性と付き合い3年程でゴールin。

そして息子も生まれて早30代。

 

そこからも働き給料を貰って一部仕送り。

休みには家族に付き合い色んな事をしする。

気づけば既に45歳の誕生日。

中学生の息子と妻に誕生日を祝われ、その日の夜中に睡眠中の脳梗塞で死んだ。

 

直感的に分かった。これは僕の前世と言うヤツであろう。

 

「そうよ、これはアナタの前世」

 

不意に掛かった声に振り向くと、そこには同世代の様に見える女の子がいた。

綺麗だった。顔や髪色、姿かたちの認識はできないが、綺麗だという事が直感的に分かった。

 

「そして、その前世が()えたのはアナタの個性によるもの」

「個性による物?」

 

女の子の言葉に疑問を投げかける。

 

「そう。アナタの個性は、前世を見るような『こういう力』を【発現させる力】」

「じゃあ、君も僕と同じような個性を持ってるの?」

 

再び疑問を投げかける。今度は少し踏み入った質問だった。

 

「違うわ、私は『こういう力』を持ってるだけ。アナタと似た物どころか、個性さえ持ってないわ。」

 

どうやら彼女の言いぐさからして、『この力』は個性とは違うんだろう。

 

「『この力』は何なの?どうしてこんな場所に僕は居るの?」

 

遂に僕は確信に至るような質問を彼女にする。

 

「『この力』は私にも何なのか分からないわ。でも『この力』があれば、きっと人と人はきっと分かり合うことができる。だから私はこの力を――

 

 

ニュー(N)タイプ(T)と呼んでいるわ」

 

 

NT。聞き慣れない、知らない言語が僕にしみ込む。

この呼び方が、なんだかシックリくる気がした。

 

「そろそろさようなら。また会えるといいわね」

 

ラ……ラ…ラ…ラ……ラ……ラ…

 

再び誰かを呼ぶような歌が聞こえたかと思うと、彼女は青い宇宙(そら)にかき消えていた。

そしてそれと同時に、僕の意識も現実へと連れ戻されていった。

 


 

目を覚ますとそこは病院の病室だった。

 

「剣!起きたか!父さん、母さん、剣が起きた!!」

 

横を見ると、窓の近くに兄さんがいた。

入り口側からは、兄さんの声を聞いて父さんと母さんが、転んでしまわないか不安なほどの速度で駆けつけてくれた。

 

「剣!良かった……良かった……!」

「大丈夫か?もう痛いところは無いか?」

 

両親はこぞって僕に心配の声を掛けて来る。

 

「うん。もう大丈夫だよ」

 

しかしもう僕の体に別条は無い。しっかりとした声で問題は無いことを伝えた。

すると家族全員からは安堵のが聞こえた。

話を聞いてみると、どうやら僕はあれから何日か眠っていたらしい。

お医者さんの話によれば、しばらくは経過観察の為に入院との事だ。

 

「NT……か……」

 

入院中の間、僕はずっと自分の個性とNTの事について考えていた。




続く。多分。
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