個性:キリン   作:じゃがりこ

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 筆者は、カモノハシ男になりたい


一話目

 

 

 突然だがキリンって知ってるか?そうそう、英語でgiraffeって書いてジラフ。小学校までジブラだと思ってたのは恥ずべき思い出だ。

 

 キリンは、アフリカ大陸に生息している首が長い生き物で日本の動物園でもよく目撃されている。見たことない人は、いないと思っているほどに有名な動物だ。

 

 話は変わるが、もし動物になれるよって言われたら何を選ぶ?

 

 メジャーだと狼ではないだろうか。西洋の伝説に出てくる狼男なんて生物が出てくるのだから。

 

 他だと犬や猫だろうか。可愛いもんね。俺、猫派。

 

 さらにさらに話は変わるがこの世界には、個性っていう世界人口の8割の人が持っている超常的な能力があり。例を挙げるなら、水を操る能力や体を鋼鉄のように固くする能力など様々だ。

 

 さて、ここまで長い前振りをすれば大体察するだろう。

 

 俺の個性は、キリンになる個性だ。

 

 ...え?何するぅ?狼男みたいに人襲う?犬猫みたいに愛嬌振り撒く?

 

 現在の使い所→高いところの葉っぱ食べる〜

 

 本当に使い所がない。

 

 ゾウだったら遠いところのもの取れるし高いところの葉っぱも食べれる。キリンの上位互換じゃん。

 

 アルパカは...まぁ、もふもふで可愛いだろ。最悪毛が売れる。

 

 キリンは、首を伸ばしても頭をぶつけるし、本能のせいか1日60分程しか眠らない。夢ってどんな感じだろうか。

 

 隣の芝は青いって聞くけどキリンになりたくはなかった。まぁ、常時発動じゃないだけマシか。

 

 そんなメリットが高いところの葉っぱを食べる以外にないと思われた個性だが日常生活で一切使えないメリットもある。

 

 首、ぐわんぐわん攻撃だ。おい、幼稚って笑うな!俺の幼馴染がつけてくれたんだぞ!実際に幼稚園児の時につけてくれたけど!

 

 そんな首、ぐわんぐわん攻撃だが殺傷力が高すぎると大人に封印されてしまった。実際に首に張り付いた友達をぐるぐる回す遊びをしていたら近くの遊具に首がぶつかり遊具がひしゃげてから使っていない。弁償はした。親が。

 

 故に唯一のメリットが封印された俺は、高いところの葉っぱを食べることしかできないのだ。葉っぱうめー

 

 そこで俺は、この個性を有効活用する方法を考えた。

 

 それはヒーローという子供のなりたい職業ランキング一位を年中独占している職業だ。

 

 この職業は、ヴィランや人助けであれば個性の使用が許されるのだ。

 

 動物園でパフォーマンスでもしようかと思っていた俺は、すぐさまヒーローを目指すために行動を始めた。

 

 勉強し、筋トレし、キリンについて学び、首を鍛えた。そして、首を痛めた。潜入捜査とかで活躍しそうな幼馴染もヒーロー目指す!と言ってくれたのは本当に嬉しかった。やっぱ一緒に努力する人がいると頑張れるんだな。

 

 そんなこんなで数年が経ち、受験の日。漫画やアニメだと修行パートが挟まるかもしれないがカットだ。

 

 受ける高校は、雄英高校で倍率が300倍という望遠鏡のレンズでしか聞いたことがない頭おかしい倍率な高校だ。

 

 そんな頭おかしい倍率の高校のヒーロー科に受かるために俺と幼馴染は、今日まで努力してきたのだ。

 

 その努力を今日、1日のために全力で放出する。頑張るか〜

 

 そんなキリン男のヒーローアカデミアが今日から始まる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おい、あいつ立ったまま寝てないか?」

 

「...本当だ、立ったまま寝てる」

 

「舐めてるのか?」

 

 ワイワイ、ガヤガヤ、コソコソと雄英の受験生が試験の開始を待つ中、1人の受験生は立ったまま眠っていた。

 

「...ZZZ」

 

 彼の名前は、利治羅キンジ。個性がキリンの青年だ。

 

 彼が寝ているのは個性の影響であり、小刻みに浅く眠ることが本能として刻み込まれているせいでよく居眠りをしている。1日合計で60分前後しか眠らないが本場のキリンは1日に二十分しか眠らないと言えばよく寝ている方だろう。

 

「...ふぁ〜」

 

「うわ、起きた」

 

「眠ってくれてたらライバルが減ったのに」

 

 キンジが起きたことに反応する受験生たち。なお、小刻みに寝るせいか目覚めは良い。悪口一歩手前の反応は聞こえている。

 

 始まってなくて良かった〜と考えながら体をほぐし準備する。特に首らへんをほぐさなければ寝違えたような痛みで日常生活が厳しくなる。

 

 首をコキコキとまるで漫画に出てくる強者の気分でほぐしていると、

 

『ハイ、スタートーッ!!』

 

 え?と思っているとどうやら聞き間違いでもなんでもなく本当に試験が開始したようだ。

 

『どうしたぁ!?実戦じゃカウントなんざねえんだよ!走れ走れぇ!賽は投げられているぞ!』

 

 その言葉を皮切りに受験生が続々と飛び出していく。彼ともう1人のわかめヘアーの子が残った。

 

 わかめヘアー君は取り残されているもう1人を気にするがすぐさま走っていく。

 

『オイオイ!どうしたぁ!?試験はもう始まってんぞー!?棄権かぁ!?』

 

 いや、ちょっと変身に時間がかかるんでと一言呟いたのち体に力を入れる。

 

 すぐさま変化が見られた。体が膨張し服がビリビリと破れる。首がグングンと伸びて行き黄色く変色する。最後に茶色の斑点が浮き出れば、そこにいたのは、

 

「モオオオオオッッッッ!!!!」

 

 キリンであった。

 

 キリンとなった彼は、すぐさま走り出す。変身時間で生まれた距離(ハンデ)を無くす勢いで。

 

『...キリンってモーって鳴くんだ』

 

 プレゼント・マイクの独り言がポツリと飛び出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 うおおおおおおおお!走れー!現在、道路を爆走中!実はキリンって時速60kmで走ることが出来るんだぜ!まぁ、本気で走ったらすぐ息切れするけど。

 

 そうこう走っている内に敵が現れた。

 

『ブッコロス!』

 

 強すぎる言葉を放つロボットが目の前に現れて攻撃を仕掛けてくる。これが説明のアレかとりあえず、フンッ!

 

 バキャァ!と吹っ飛んでいくロボット。ふはははは!ぐわんぐわん攻撃だ!くらえ!

 

 ちなみに正式名称は、ネッキングという。金属バットで殴られる衝撃よりも大きい威力で骨の硬さと速さで威力が決まる。

 

『ヒョウテキ!ハッケン!』

 

『ハイジョ!ハイジョ!』

 

 体がデカいせいかヘイトが半端ない。他の受験生も俺の方見てるやつ多いし。オラッ!前足蹴り!後ろ蹴りもプレゼント!

 

 実は足で蹴る方が威力高いぞ。ライオンも一撃で殺せる威力って覚えればいいぞ。(約900キロ)

 

 次々にロボットを破壊していると突如として巨大な爆音が響き渡る。音の方向を振り向いてみるとキリンだというのに見上げてしまうほどの大きさのロボットがいた。

 

 思わず逃げそうになるが1人で逃げるのはなんか自分の性分的に合わない。なので周りの腰を抜かしている受験生達を首でうまいこと背中に乗せ走り出す。

 

 気合い入れろー!

 

「モオオオオオッッッッ!!」

 

 うおおおおおぉぉぉぉ!!逃げろー!

 

 そして、背後で巨大ロボットが誰かに破壊されて試験は終わった。

 

 最後に受験生達が思ったことは、

 

「「「キリンってモーって鳴くんだ...」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 なお、当の本人は変身で服が破れたため裸一貫となっていた。変態!

 

 






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