【旧版】明治生まれの特級呪術師は、泥人形の夢を見るか?   作:須川ユイ

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 色々設定考えましたが、これで差し引き成立してるか分かんないです。甘目に見てください。



賀谷建一:『怨親平等』

 

術式資料:賀谷 建一

 

 

1. 名称

術式名:『怨親(おんしん)平等(びょうどう)

 

 

2. 概要

 

術者が呪力を込めて刻んだ「傷」を起点とし、その損傷や痛みを対象へ伝播・連鎖させる術式。

 

 

3. 詳細仕様

 

【基本性能】

 

発動条件:

術者が対象(生物・無機物問わず)に、自身の呪力を込めた傷を負わせる。

その傷が術者の「視界内」にあるか、もしくは術者と「物理的に接触」していること。

 

伝播の法則:

物体間伝播: 傷ついた物体Aが物体Bに接触していれば、Bにも同様の傷が及ぶ。

自己犠牲転写: 術者自身の傷を伝播させる場合、以下の二種類を選択可能。

➀同位置転写: 相手の同じ部位に同じ傷を発生させる。

②連鎖悪化: 接触部位を起点に、傷口を腐食・拡大させる。

 

解除条件:

伝播元となった「オリジナルの傷」が治癒・修復されると、伝播した傷も「無かったこと」になり修復される。

 

【拡張術式】

 

四無量心(しむりょうしん)

 

効果:

物理的な傷ではなく、術者の「精神的傷(思考・経験・トラウマ)」を伝播させる。

 

発動条件:

対象との物理的な接触が必須。

 

用途(洗脳):

術者の思考を相手に流し込み、強制的に共感・同調させることで「家族」としての思考に書き換える。

 

制限:

呪力で防御している術師には、領域内などの必中効果がない限り通じにくい。

 

 

 

 

領域展開:『忌地(いみじ)吼吼処(こうこうしょ)

 

 

外観

風景:

領域内は、常に「不穏な茜色の夕暮れ」に包まれている。

中心には、日本家屋と西洋建築が、腫瘍のように無秩序に融合・増築された巨大な屋敷が鎮座している。

街路樹や壁には、「傷」や「暴力の痕跡」が刻み込まれている。

 

効果・仕様

【必中効果】

 

領域内に存在する全ての対象に対し、生得術式『怨親平等』および拡張術式『四無量心』が必中となる。

 

呪傷: 領域内にある傷に触れた場合、瞬時にその傷が伝播し身体を傷つけられる。

 

思考汚染: 賀谷の持つ「孤独」と「愛への渇望」が脳内に直接流し込まれ、強制的に「賀谷を愛する家族」へと精神が書き換えられる(洗脳)。

 

領域と連結された呪具『翼亡』:住民の過半数が死亡したときのみ出現。通常の伝播範囲外である「空気への伝播」を可能とする呪具の使用。

 

 

【特殊仕様】

 

特性:

通常の領域展開とは異なり、術者が死亡するまで解除されない「常時展開型」の性質を持つ(作中では半径約6km)。

 

縛り:

莫大な呪力消費を賄うため、以下の縛りを設けている。

 

・「家族」の命: 領域展開時、住民の数は百名を超えていなければならない。住民を「生体電池」として扱い、彼らの寿命と漏出する呪力を使用し領域を維持する。これには住民の同意が必要であり、同意の旨は呪印の有無によって判断される。

 

・32の基点: 領域の内外に設置した16の基点(地蔵や人間)によって結界強度を物理的に固定する。基点の数が16を下回った場合領域は崩壊する。

 内部の基点:呪印を刻まれた住民の中からランダムに選び出された16名が基点となる。術者は基点の有無(死亡しているか否か)は知覚できるが、誰が基点なのかは分からない(弱点部位認知不可の縛り)。

 外部の基点:領域の外周に沿って設置された地蔵菩薩(弱点干渉不可の縛り)。破壊しようとした場合、以下の二種類の呪術によって不壊性を維持している。

 

1、呪詛返しの術:術式を応用し、破壊しようとした者に破壊の為加えた攻撃以上のダメージを攻撃者にやり返す。

2、起点置換:二枚の紙を繋げ、一枚を裂くと二枚目も連鎖して裂ける。裂けきった二枚の紙は、どちらから裂けられたのか、という解釈から傷の始まりと終わりを入れ替えるもの。傷の始まりが治癒されると、その後できた傷は無かったものとされ修復される。これを利用し、地蔵菩薩の近くに植えてある木に傷を移し像を修復する。

 

・領域永続の縛り:領域展開を終了してはならない。終了した場合、住民と術者の命が失われる。これは外的要因による終了でも有効である。

 

・住民数下限の縛り:住民の数は最も多い時から三分の二が失われた時点で領域は崩壊する。

 

・術式使用の縛り:術者は領域展開後、術者本人の術式は封印される。(領域に転写された術式はその縛りの範疇に限り使用可能)

 

・必中制限の縛り:本来領域の必中となる「呪傷の付与」を制限し、事前に付けられた傷からの伝播のみでしか呪傷を付けられない。また、付けられる傷は以下の必殺制限の縛り以外の状況下では極小の傷しか付けられない。

 

・必殺制限の縛り:領域外殻に触れる。または術者の視野範囲内に入る。この条件下のみ、必中効果が発現する。

 

・領域侵入自由の縛り:領域はその侵入を自由なものとする。(領域展開における内外遮断は外殻の構築を内外32の基点によって維持されるため完全な遮断を必要としない)

※補足➀

 

・行動範囲の縛り:領域の象徴(今回の場合は中央の屋敷)からの外出を禁じる。

※補足②

 

・痛覚授受の縛り:住民が受けた痛覚は領域の術式を介して術者に共有される。

※補足③

 

・専守防衛の縛り:領域に入った直後の人間は、こちらから攻撃しない限り、必中効果(洗脳・呪傷)の発動が遅れる。

 

 

 

 

※➀:本来、領域展開は生得領域の展開という特性上内外を完全に遮断しなければ結界を維持できない(閉じない領域を除く)。

 侵入許可の縛りは術者(賀谷)の望みである「多くの人と分かり合いたい」という願望から作られたものであるため、縛りではなく領域に付与された効果の一つとして実現された。それにより領域維持の代償が大きくなった。

 住民の寿命徴収が莫大なものとなり、領域維持は持って一年ほどで寿命がきた住民の大量死で結界が崩壊。勝手に自滅する。

 

 

 羂索は相談時このことに気づいていたが、彼の願望を優先しこの提案を行った。羂索の目的は、

 

・結界内部にいる非術師の呪力を利用した結界の構築実験

・属託式の領域展開実験

・閉じない領域ではない出入り可能な領域展開実験

 

であったため、維持期間については考慮しなかった。

 

 

※②:夜永は「空性結界」のような技術で屋敷の形を変えていると考えていたが、実際は変形する領域の象徴というだけだった。

 

 

※③:住民の受ける痛みは全て賀谷に収束され、その経験は必中の洗脳によって住民に還元される。これにより洗脳の強度が増す。夜永が抜刀隊を説得しようとしていた際、これがあったため夜永は思いっきり恨みの対象となっていた。





 傷の始点と終点を入れ替える解釈は、使いようによっては反転術式不要の回復能力に見えるかもしれませんが、実際は治癒、修復の条件が完全に周りに馴染むという曖昧なものなので、自己治癒力で頑張ったほうが早く回復します。たぶん。


 あと、今回の中越事変は平均4000文字でやってみたんですけど、どうでした?

一話における文章量について

  • 多くていいよ
  • 中越事変以前がいいよ
  • どっちでもいいよ
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