Project Moon RPG とある男が実況プレイ   作:下手好き

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薬指パウに色々と破壊されたので初投稿です。

■章:癖の終わる
ラスボスはプロムンに癖を歪まされて社会的に孤立した結果生まれたねじれ(リスクレベルHE)です。

つまり私です(?)


いつもより少しだけ慌ただしい日

 

 

「3人方お帰り。ん?その娘は一体どうした…まさか誘拐!?アストルフォ…お前にそんな趣味があったなんて。」

 

小さな少女を抱えて帰ってきたアストルフォに、オリヴィエは目を剥いた。

 

「誤解だ!事務所の前で倒れてたんだよ。で、この2人の顔見知りだっていうもんだから連れ込んだ。」

 

「ウチはペット禁止だろう。」

 

「おかんか、あんたは。」

 

「僕の元先輩をペット呼ばわりは勘弁してください。」

 

「そうですよ。そんな可愛らしいもんじゃないです!」

 

「お前が言うな。」

 

「(この2人の元先輩…?こんな小さい娘が……?)」

 

一瞬、オリヴィエは耳の疑うような言葉が聞こえた。

 

「よっす、今帰ったぜ~……。」

 

「…何だよ、急に固まって。」

 

「……俺は、否定はしないよ、ウン。」

 

「お前、ファッションセンスだけじゃなくてそういうとこも異常だったとはな。」

 

黒い仮面を付けた男と幼さを感じる外見の男が、事務所に帰って来るや否やアストルフォの腕の中のものを見て、アストルフォに可哀想なものを見るような眼を向けた。

まあ黒い仮面の方は声音からの判断だが。

 

「何を勘違いしているんだ二人とも!?俺はこの娘が倒れてたから拾っただけだって。」

 

「安心しなって、俺とお前の仲だろ?お前がその少女にどんな最低なことをしたとしても、俺だけは最後までお前側についてやるから。」

 

「まあ……人の癖に口を出すのは野暮だからな……、反吐が出るが。」

 

「人の話聞いてないよな!?」

 

「はぁ、ところでアストルフォ。その娘どうする気だ?」

 

流石に虚偽の(?)嫌疑で色々誤解(??)されているアストルフォが可哀想なので、オリヴィエは助け舟を出してやることにした。

 

「そうだな…、流石に裏路地の夜が始まったタイミングで裏路地に放り投げる……なんてことはしたくないが。」

 

「いや何で殺す前提なんですか。拾ってきた意味無いですよそれ。」

 

「アローニィさんなら、正直寝たままでも凌げそうですけどね!」

 

「お前は何を言っている……と、否定もし辛いのがアローニィさんだな…。」

 

「いや何言ってんだよお前ら?」

 

さり気なく飛び出したふざけた発言に、思わずオリヴィエは突っ込んでしまった。

 

「だってアローニィさんですもん。」

 

「理由になってないぞ?それ。」

 

「俺らはそのアローニィを知らないんだが。そこの少女がそいつか?」

 

「はい、隊長さん。まさか再会できるとは思っていませんでしたが。」

 

「アローニィさんは強いんですよー?多分ですけど、ドナルド*1さんと同じくらいはあるんじゃないですかね?」

 

「あ゛?お前、俺を舐めてんのか……!」

 

「あー待て待て、こんなことで喧嘩を起こされちゃあ溜まったもんじゃない。」

 

「ローランの言う通りだ、今考えるべきなのはこの娘の処遇だろう。」

 

話し合いの趣旨が明後日の方向に行くのもいつものことだ。

それを軌道修正するのもまた、いつものことだ。

 

「僕としては、ここのフィクサーになることを提案したいですね。」

 

「はっ、こんなガキが『チャールズ事務所』でやっていけるかよ。」

 

「いやいや、だからさっきも言ったじゃないですか。マクドナルド*2さんくらいの戦闘力はある…」

 

「止まれフォード、お前はもう口を開くな。」

 

「ともかく、皆さんの足を引っ張らない程度の戦闘能力は確実に持っていますよ。」

 

ジョンソンは新入りだが、メンバーからの信頼は厚い。

冷静に物事を分析し、的確な判断を下すことができる。

そのジョンソンがこれだけ言うのだから、恐らく先輩のよしみという訳ではないのだろう。

 

「だがな、生憎事務所のメンバーの一部は出払ってるし、代表も出張でいつ帰ってくるか分からない。賛同無しに仲間に加えて良いものか…。」

 

「話は聞かせてもらった。」

 

傍の扉が開いて、また一人、チャールズ事務所のメンバーが出てきた。

 

「オジェ、いつからだ?」

 

「リナルドの危なげな声が聞こえた辺りからだ。そこの娘をメンバーにするかどうかで悩んでいるんだろう?」

 

「ああ。フォードの野郎が、俺と同じくらいの戦闘能力を持っているなんて抜かしやがったが、どうだか。」

 

「ジョンソンも保証しているだろ。」

 

「……なあ隊長。この娘の顔、どこかで見たこと無いか?」

 

近づいて、少女の顔を覗き込んだオジェが何かに気が付いたようだ。

 

「いや、特に俺は無いとおも…?いや、なーんか見覚えあるな?」

 

2人が少女の顔を注視したので、他の面々も改めて少女の顔を観察した。

 

「俺は分からねえ。知らん。」

 

「同じく。ローランとオジェしか会ったこと無いんじゃないか?」

 

 

「本人じゃなくてだな……ぁ。あーっ!!こいつ、何時ぞや依頼で会ったフィクサーにそっくりじゃねえか!!何の依頼だったけか…ああそうそう、『失意の彷徨』だったか?」

 

「確か、あの依頼で俺たちは特色に遭遇したんだったな。あいつがいなければ、俺は片足を失っていただろう。『白銀の瘴撃』と名乗っていた。」

 

「白銀……滅多に姿を見せないが、たまに現れては都市悪夢を2つほど沈めてまた姿を消す、特色の中でも異質な存在だな。」

 

「出会えたらご利益ありそうだな。」

 

「四つ葉のクローバーかよ。」

 

「ああそういえば、アローニィさんは特色がお母さんだって言っていた気がしますね。」

 

「じゃあ、こいつは特色の娘ってことか。」

 

「お母さんに鍛えられた、なんてことも言ってましたねー。」

 

特色に鍛えられた少女。

それなら、新人2人の話す強さも頷ける。

 

「ああそうだ。それで、俺が皆に提案したいことだが、今俺らには少し簡単な依頼が来ているだろ?」

 

「『奈落のパンドラ』だったか。都市疾病レベルの。」

 

「俺たちで解決しても良いんだが……その娘への所属試験として使おうかと思ってな。」

 

「成程な。具体的にはどうするよ?」

 

「そうだな、まず向かうのは――」

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

――あんた自身の、話?

 

「あぁ。これが余裕を持って話せる最後の機会になる……なんて、縁起でもないことを言う気は無いが、今のうちに話しておこうと思ってな。お前が知らないといけないことだ。」

 

あの日、水差し野郎が改まって話し始めたこと。

 

「私はここに来る前、お前のお母さん……ストラと一緒に外郭ハンターをやっていたんだ。」

 

「……本当?」

 

「もうお前には嘘は吐かないさ。これまで、散々隠し事や虚言で塗りたくっていたから。」

 

自嘲、自虐気味に呟く水差し野郎の姿は、激しい後悔の念を負っているように見えた。

 

「怪物どもを狩っている時ですら、お前のことを楽しそうに話していてな。会ってみたいな、なんて言ったら「あんたみたいな男にはくれないわよ!」ってな。何を勘違いしてたんだか。」

 

「水差し野郎は、どうしてここの管理人になんてなったの?お母さんと一緒に戦えるくらいの力はあったのに。」

 

これ以上好きに話させると、思い出話だけでこの場が終わっちゃいそう。

結局何が言いたいのか、私は待ちきれなくて聞いてみた。

 

「ストラに頼まれたんだ。」

 

「お母さんに…?」

 

「ここに来る前に、相対したとある怪物から負った怪我の影響で私は戦線を退かざるを得なかった。その時に、お前と一緒に託されたんだ。」

 

 

 

――「カロイド、一旦退きなさい!」

 

――「………悪い、まだ仕留めてないのに。」

 

――「無理はしちゃだめよ。ここは私が何とかするから…あんたに一つ頼んでいいかしら。」

 

――「何だ?今の私にできることなんて、」

 

――「もし、その傷が原因で戦いから身を退くことになったら、外郭にあるL社分社の管理人になってくれない?」

 

――「は?外郭なんて辺鄙なところに、翼の分社があるのか?それに何故私が管理人を…?」

 

――「詳しいことは省くけど、あなたのためにも、私の娘のためにもお願い!」

 

――「お前の娘に関係あるのか!?」

 

――「良いから!お願いだから、アローニィを鍛えてやって頂戴!!」

 

――「鍛える!?お前は何を言って、いやそもそも何で――。」

 

――「頼んだわよ、カロイド。それも、これも、因果が巡っただけから――。」

 

 

 

「……というわけだ。」

 

「分かったけど分からないんだけど。」

 

水差し野郎が管理人をやっている理由は分かった。

けど、お母さんの言動が不自然すぎる。

 

「お前の言いたいことは分かる。私にも分からないからな。」

 

「私がここに来ることが分かってた…つまりそれは、あの女の襲撃も知っていた……?」

 

「何で深い事情を知っていそうな奴に限って、言葉を濁しがちなんだかな。それこそ、ストラ似の幻想体『O-01-a01』だってな。」

 

『O-01-a01』。お母さんによく似ている不思議な幻想体。

色々聞いてもはぐらかされるけど……気になることを言っていたんだよなあ。

 

――「私はあなたのお母さんでもあって、前に話しかけた声でもあって、あなたでもあるのよ。」

 

……分からないことを考えてもしょうがないか。

 

「なーにが因果だって言うのかね。まるで、未来が分かっているかのように話しやがってなぁ。」

 

「私はあんたの愚痴を聞きに来たんじゃないんだけど……というか、まさか鍛えるって初見特攻要員としての起用?」

 

「あー、まあその、そうだ。『O-04-a20』への作業に関してのあれは建前で。」

 

「それならそうと言えばよかったのに。」

 

「いや、何だか申し訳なくてな……。私の思っていたよりも大変な役目だったから。言うタイミングが無かったとも言えるが。」

 

「ふぅん、まあこの際良いよ。それで、話は終わり?」

 

「あぁ、呼び止めてすまなかったな。それでは手筈通りに頼むぞ。」

 

 

今思い出しても、つかみどころのない話だな。

 

いや、そもそも何で今更、こんな話を思い出したんだろう?

 

 

あぁ、そうか。

夢なんて、久しぶりに見たや。

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

「どこだここーーー!?」

 

 

 

 

朝早くから、少女の絶叫が事務所内にこだました。

あまりにも唐突で、爆音だったためアストルフォは眠気覚ましのコーヒーを飲みこぼすところだった。

 

続いて、バタンという音とともに銃声が響いた。

 

「うわっと!危ねえないきなり!?」

 

「大丈夫かローラン!?」

 

音の方向に駆け付けると、壁に埋まった弾丸と咄嗟に避けたのか横に倒れこむローランの姿があった。

そして、銃弾が飛んできたと思われる方向には。

 

「あんたら誰!?私を誘拐してきて一体なにするつもり!?ただの非力な女の子とは思わない事ね、このドブネズミどもが!!」

 

「……こりゃ泣けるな、はは。」

 

「おい、なんだ今の銃声は!?」

 

「あー、まあ御覧の通りだ。ジョンソンとフォードを呼んできてくれ。」

 

「何をブツブツ話してるの!?オッケー、私を舐めてるようなら分からせてやる……!」

 

目の前の少女は明らかに混乱している。

向こうからすれば当然だろうが、助けてやった身としては畜生呼ばわりでやるせない。

 

「おいおい落ち着けって。俺らはお前を助けてやった……」

 

「あぁん!?最近だらしねぇな!お前らを、コロス。野郎☆オブ☆クラッシャァァ……

 

「アローニィさん、お久しぶりです。」

 

「ァァァ……!?え、ヘソン!?どうして……いや何で!?」

 

「ジョンソンです。」

 

……どうやら、事務所がハチの巣になるのは避けられたようだ。

 

「ジョンソン、フォードはどうした。」

 

「あいつは相変わらずですよ。呑気なもんです。」

 

「フォードもいるの……?ここ、どこなの?」

 

「ここはチャールズ事務所だ。お前が事務所前で倒れてたから、そこのアストルフォが助けてやったんだとさ。」

 

「……嘘じゃないよね。」

 

「僕が保証します。」

 

「そっか、ありがとう……ええと、変な服のおじさん。」

 

 

「ブフォッ!!」

 

 

「アストルフォだ!それに、これは変じゃない、ファッションだ!!」

 

「いや変だし。センスないわよねー。」

 

「ナモ、お前いつの間に。」

 

「ふ、フフッ、フハハハハ……」

 

「そりゃ、アストルフォの服みたらその印象しか出てこなくなるよなぁ。」

 

「リナルドは笑いすぎだと思うがな。」

 

「オリヴィエだって、4度見くらいして笑いをこらえるためにプルプルしてたんだろ?」

 

「……。」

 

「ヒーッ、ヒーッ……」

 

「おいローラン、いつまで笑ってるんだよ!」

 

「えーと、その、私自分の身に何があったか上手く思い出せないんだけど。」

 

焦れた様子で、少女が口を開いた。

 

「俺らだって分からない。だから、お前がどんなやつかの自己紹介くらいはしてほしいんだが。」

 

ローランが勧めたように、少女は自分の身の上を話し始めた。

 

少女の名は、ジョンソンやフォードが呼んでいたように、アローニィ。

何者かの襲撃によって母親と離別後、L社に就職。

トラブルが発生し、何とか脱走後仲間と共に『葬送事務所』を立ち上げ、フィクサー業を営む。

仲間のうちの一人と関係のありそうな二人の人物が侵入し、その後意識不明……。

 

要約すると、大体こんな感じだ。

 

「色々突っ込みたいところはあるが……まずお前、L社を抜け出して来たのか?」

 

「あ。」

 

「あ、て。」

 

アローニィは、言ってはいけないことを言ってしまったかの表情をしていた。

 

「良かったわね、L社は没落したよ。」

 

「……え?そマ?」

 

「何だその言葉遣い。」

 

ほぅ……と、安心したかのように一息つくアローニィに、次はアストルフォが質問した。

 

「侵入してきた人物の見た目は、どんな感じだったんだ?」

 

「んーと、なんか変な仮面被ってて。」

 

「隊長のことか?」

 

「仮面で判断すんな。」

 

「あとはなんか注射器?みたいなのが腕の方にあった。もう一人は、黒と金の服装をした人だった。」

 

特徴を聞いて、ローランが驚いたよう声を上げた。

 

「はぁ!?そりゃあお前、処刑者と調律者じゃねえか!」

 

「しょ……?何それ。」

 

「簡単に言うとだな、都市の監視者の命令で動く絶大な力を持った戦闘員。そいつらの知り合いが仲間にいて……お前よく生きてたな。」

 

「……みんなは、大丈夫かな。」

 

オジェの説明を聞いて、アローニィは不安げに呟いた。

 

「仲間、というとチーフの皆さんですか?」

 

「うん。」

 

「ま、それなら大丈夫ですよ。皆さん、殺しても死ななそうな方々ですし。特にノアさんは。」

 

「フフ、違いないね。」

 

「さて、それじゃあこれから先のお前の処遇についてだが……。」

 

「お前、宿なしだろ?」

 

「リナルド、割り込むのは勘弁してほしいんだが。」

 

「……フン。」

 

「まあ、うん。葬送事務所がどこにあるのかも詳しく把握してなかったし…。」

 

「そこでだ。お前を試そうと思う。」

 

「試す?」

 

「実は今、事務所にとある依頼が来ていてな。それの単独討伐に向かってほしい。」

 

「単独…。」

 

「ああ。都市疾病程度の依頼だし、それで死ぬようならそれまでだったってことさ。どのみち、私たちが助けなければ野垂れ死んでいただろうしね。」

 

これは、今いるチャールズ事務所のメンバー全員で決めたことだった。

新人2人の推薦があるとはいえ、見てくれはただの少女。力量に関してはまだ半信半疑だった。

何よりも、あの程度の依頼を一人でこなせないようじゃ、この先チャールズ事務所ではお荷物扱いになるだろうし。

 

「討伐に成功したら、お前は晴れてチャールズ事務所の一員だ。」

 

「分かった。……でも、良いの?」

 

「良いの、とは何がだ?」

 

「いや……これって私を試すための依頼なんだよね?」

 

「ああ。怖気づいたか?」

 

「ううん。ただ……」

 

 

 

 

「その程度の依頼で、私を試せるかなって。」

 

アローニィの顔には、強い自信が表れていた。

*1
リナルドです

*2
リナルドで))ry




リナルド表記はルノーにしようかなと思いましたが、リナルドの方がネタにしやすいので(?)こっちで。
チャールズ事務所の方々は想像で補いまくってます。名前が出てる人たちしか出せないし、掛け合いや口調もこんな感じじゃないかもですが……二次創作として大目に見てください。
アストルフォのシャツonシャツが北部ではメジャーだった場合、色々と噛み合わないですね、ハイ。
そもそも時系列が不明なのでもう滅茶苦茶。
情報が解禁されて色々違うやんってなったときは、まあそういう世界線と言うことで(定期)
書き直しも辞しません、多分。


さて……此度の件だが……。

「違うんです!テスト前ってこともあったりチャールズの方々エミュが難しかったりと、確かに読者の方々に何の知らせも無く9日も空いてしまったのは悪いと思っ」ガキューン

アンダーボス様に許可も無く口を開く不届き者は顎を……。

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