俺とキリトがコンビを組み始めて約1か月、未だ第1層が攻略されていなかった。だが今日そんな状況が動くだろう。第1層のトールバーナ街で行われるボス攻略会議。俺とキリトはその会議に向かった。俺たちがついた時会議に参加するであろうプレイヤー達がそれぞれ談笑したり、瞑想してるプレイヤーなんかがいた。
「んー、想定してた人数よりも大分少ないな」
「そうだな、レイド一個作るのがギリギリってところか」
俺たちが思っていたよりもボス攻略に行こうとしている人数は少なかったようだ。まぁ、パッと見40人ちょっといるから、しっかりと作戦練ってやれば、犠牲者0での攻略もいけるやろ。
「はーい、それでは会議を始めたいと思いまーす」
今回の会議を開いたであろう青髪の青年が自己紹介を始めた。
「俺はディアベル!職業は……気持ち的にナイトをやってます!」
ディアベルのギャグに周りの空気が穏やかになり周りから「SAOにジョブシステムは無いだろー」などと笑いに包まれる…俺も周りに乗っかろかな。つーかイケメンやな。そんな風に考えていたときディアベルがその和んだ空気を引き締めてこう続けた。
「先日俺たちのパーティーがボスの部屋の扉を見つけた」
その言葉に全員の表情も真剣になる。まじかこいつ、俺とキリトでもまだ1番上までは行けてなかったのに。
「このデスゲームが始まって亡くなったプレイヤーが多いが俺たちは少しずつ確実に前に進んで来ている!だからここで俺たちがボスに勝って始まりの街にいるみんなにいつかデスゲームにも終わりが来ることをを教えてやろうじゃないか‼︎」
ディアベルすげ。この場において全員のやる気を底上げするような言葉を選んで、それでもって自分がリーダーとしての立ち位置も確保してる。人心掌握に長けてんなー。ちなみにそのディアベルの一言に周りの人達は拍手を送っていた、ちなみに俺も拍手している、正直、こんな風に引っ張って行こうと考える奴は嫌いじゃないし、俺もキリトもそういうキャラじゃないしな。
「よし!それじゃあ、攻略会議を「ちょお待ってんか!」?」
そう言いながらオレンジ色のトゲトゲした頭の関西弁野郎が会議場に降りてきた。おい関西弁キャラ被るねん。つーか頭のトゲトゲどーやってセットしてるんやろ、めちゃ気になる。
「ワイはキバオウってもんや。ボス攻略の前にどうしても言っときたいことがある!こん中に今まで死んだ2000人に詫び入れなあかん奴がおるやろ!!」
……は?何言ってんのあいつ?その2000人が死んだ原因はこのゲームを他のゲームとおんなじやと思ってやってたからやろ。……あーでも周りの雰囲気がちょい変わったな。つかさっきと明らかちゃう奴もおるし。
「キバオウさん、あなたが言っている人とは……元βテスターの事かな?」
「そうや‼︎元βテスターどもはこんのクソゲームが始まってすぐ上手い狩場やらボロいクエストを独り占めしてワイらビギナーを見捨ておった‼︎そないな薄情な奴を信用できひんわ‼︎この中におるはずや!腐れβどもが‼︎アイテムや金を差し出さん限りはパーティーメンバーとして命を預けられんし預かれん!」
ん??チョットナニイッテルカワカンナイ。…え待って、ガチただのあてつけやん。どーゆうことやねん、そらβテスターも人間なんやから自分優先するやろ………って隣のキリトを見てみたらと俯いてんなこいつ、…わざわざ余計な責任背負ってるやん。……んーあんまし目立ちたくないけどキリトにはそんなん背負って欲しくないし、それに元βテスターは達全員がそんな奴らじゃないだろ、そら一定数そう言う奴もいるかもやけど、とかそんなこと考えてたら気づけば口が勝手に動いていた。
「なぁ、それ本気で言ってんの?キバオウさん」
俺は会議場の階段を降りながらキバオウに向かって話しかけた。
「なんやジブンいきなり!なんや!β上がりか!」
「いや、全然ニュービーやけどさ。あのーキバオウさんアンタが今からやろうとしてるのβテスターに死ににいかせて、俺らの攻略を遅くしようとしてんのとおんなじやで」
「どういう意味や!」
「どうもこうも、βテスターはこれからの攻略において要になる存在だろ。なんでそいつらの戦力下げようとしてんのか理解できへんねんけど、それに元βテスターだって人間だ、こんなデスゲームの状況になれば他人よりも自分を優先するだろ」
キバオウは俺の発言が図星だったのか何も反論してこない。
「それはそうかもしれへんなぁ!でも元βテスターがビギナーを見捨てて先に行ったのは事実や‼︎」
うーわ、コイツどんだけ元βテスター嫌いやねん。てか、ここまでくると一周回って逆に好きなんか?好きずて嫌いみたいな。とか馬鹿なこと考えてたら後ろから低めのバリトンボイスが響いた。
「発言いいか」
そこにおったのは身長190は多分超えてる大柄の黒人が前に出てくる……。身長デカ!!とか思ってたらその黒人が自己紹介を始めた。
「俺の名前はエギル、キバオウさん、俺はどんな事があってあんたが元βテスターを目の敵してるか知らないが……元βテスター達ががビギナーを見捨てたってのは少し違うだろう」
「なんでや!アイツらはワシらビギナーを置いてポンポン強なっとるやろ!!」
「…キバオウさん、アンタもこれ貰っただろ。道具屋で無料配布してたからな」
そう言いながらエギルさんは腰辺りにつけたポーチから1つのガイドブックを取り出した。
「…ああ知ってんで。でもそれがどないするっちゅーねん!」
「これを作成したのは元βテスター達だ」
エギルさんの言葉に知らなかった人達は一気に騒ついていた。まぁ、配布されたのが始まって数日の時点で特定するのは簡単だったと思うけど。
「いいか!情報は開示されていたんだ、だが1万人のうちの1ヶ月で2000人が死んだのはその多くが元βテスターとコアなゲーマー達だったからだ、大方、自分は大丈夫だと思ったんだろう、それにそこにいる片手剣使いが言ったようにこれからボスを倒すって時に戦力を剥いでどうするんだ?俺はもっと建設的な話ができると思ってここに来たんだがな」
「……………」
エギルさんのそんな言葉にキバオウは今度こそ何も反論できず、苛立ちながら自分の元々座っていた場所まで戻って行った。
「悪いなナイトさん、会議を止めて」
「…いや、大丈夫だよ。それじゃエギルさんと君も座ってた場所に一度戻ってくれるかい?」
「分かった」「ん」
そう言って俺とエギルさんも各々戻って行った。
「なぁ、アークありがとな」
席に戻って早々キリトがいきなりお礼を言ってきた。確かにキリトが俯いてたのもあったけど、ほぼ衝動的な行動だしなあれ。まぁお礼は素直に受け取ったこう。
「全然いいぞ」
「じゃあ!気を取り直して攻略会議を続けよう!まず6人1組のパーティーを作ってくれるかい?」
まじかよ。いやまぁそりゃそうか、パーティー単位で動いた方が統率が取りやすいしな。でも、周りは元々やってた組で固まってるし、どっかに入れてもらうのはなー流石に気が引ける。……ん?あのローブ被った子、もしかして俺らと同じであぶれちゃった?多分そうだろ。周りに人おらんし。話しかけにいくか?でも話しかけんなオーラ満載だな……まぁ一旦キリトに確認するか。
「なぁ、キリト」
「どうしたアーク?」
「あのさぁ、あっこのローブ被ってる人多分俺らと同じであぶれ組だろ。だから誘おっかなーって思ってさー。どうキリトはいいか?」
「まぁいいぞ。そのかわりアークが行ってくれないか?俺そういうの苦手だから」
「全然いいぞ、んじゃ行ってくる」
「なぁ、そこのローブ被ってる人?アンタもあぶれたのか?」
「……あぶれてない。他の人たちが仲良しやってたからそれに入らなかっただけ」
……それをあぶれてるっていうんだよおねーさん。…ああ後多分この人女性だな声が高い方だし。
「んー、実はさ俺ともう1人あそこの黒髪の片手剣使いもあぶれてさ、今回だけの臨時パーティーって感じでどうだ、俺らと組まないか?」
「………………わかったわ」
めっちゃ間あったやん。何!俺と組みたくないの!……このキャラきしょいなやめよ。まぁそんなこんなでこのローブを被った女性『アスナ』と俺とキリトはパーティーを組み、その後の攻略会議は順調に進んで行った。
そして翌日このデスゲームをクリアするための初めてのボス攻略が行われたのだった。
今回はここで切りたいと思います。次は初めての戦闘描写とかキリトのビーターのとことかを頑張っていきたいと思ってます!!んじゃここまで読んでくれた方ありがとうございます。ぜひ感想残してってください。