本日3回目の更新になりますね
オラリオ在住のファミリアともなると、ギルドに各種の書類を提出する必要があり、フレイヤ・ファミリアもそれは例外ではない。
書類仕事ができる人員は限られていて、俺とミアさんと後は数名程度しか居なかった。
そんな仕事をしている最中に、フレイヤ・ファミリアの団員達がズタボロになって戻ってきたが、どうやらゼウス・ファミリアと他のファミリアとの抗争に巻き込まれたようだ。
貴重な書類仕事ができる面々まで怪我していたことを知り、報復を決意した俺は、とりあえず怪我した全員に癒しの水をかけて治療を終わらせてから、フレイヤにある頼み事をしてみた。
俺が用意した簡易的な厨房で、フレイヤが作成したエビチリらしき何かが詰まった大鍋を受け取った俺は、オリハルコン製の頑丈な匙を片手に、抗争中のゼウス・ファミリアと他のファミリアが居る場所へと向かう。
抗争中の現場に俺が到着した瞬間、此方を見たゼウス・ファミリアと他のファミリアの団員達は「ピストルイズミがフレイヤの手作り料理持ってきやがったぞ!?」と完全に怖じ気付いていた。
「たかが料理位だろ?」と不思議がっていた何も知らない団員へと「あの料理は普通に耐異常を貫通してくる劇毒みたいなもんなんだよ!?」と怯えながら説明していた他の団員。
「だからフレイヤ・ファミリアの団員に手え出すのは止めろっていっただろうが!?」
「ピストルイズミが報復に来るから止めろと、ちゃんと説明してくれたら、普通に見逃してたに決まってんだろ!?」
「あんな大鍋一杯に沢山持ってきやがってピストルイズミの野郎!?」
「お前達のファミリアがフレイヤ・ファミリアの団員に怪我させたんだから、全部お前らが食えよ!?」
「嫌に決まってんだろ!ふざけんなゼウス・ファミリア!」
「やべぇぞ、イズミのやつ、完全にオレ達にアレを食わせる気だ!?」
大鍋片手に近付く俺に、完全に怯えているゼウス・ファミリアと他のファミリアの面々。
「撃ち抜くぞぉ!撃ち抜くぞぉ!」
そう言いながら俺は、大鍋のエビチリらしき何かを、近くに居た他派閥の団員の口内に素早く押し込むと「オッフォ!?」と言いながら気絶する最初の犠牲者。
「逃げろ!?撃ち抜かれるぞ!?」
全速力で必死に逃げ出していくゼウス・ファミリアと他のファミリアの団員達。
凄まじい形相で逃げていく団員達は、とても必死ではあるが、誰1人逃がすつもりはない。
「撃ち抜くぞぉ!撃ち抜くぞぉ!全員残さず撃ち抜くぞぉ」
オラリオ外で黒い蠍を倒してLv8となった俺の身体能力を活かして瞬く間に追い付いた俺は、容赦なくエビチリのような何かを食わせていく。
「ンゴッフゥ!」
「オゴォ!」
「ウグゥ!」
「ウボァ!」
まるで断末魔のような声を上げながら倒れていく犠牲者達は、全員失神していた。
逃げ出した連中は殆どエビチリらしき何かで撃ち抜いてやったが、剣を構えたザルドだけは、戦うつもりらしい。
「タダでは殺られんぞ!」
鬼気迫る顔で大剣を振り下ろしてきたザルドの一撃を、オリハルコン製の匙で弾いた俺は、素早く大鍋からエビチリらしき何かを掬うとザルドの口内に押し込んだ。
「マズゴパァッ!」
そう声を上げて倒れたザルドは、苦悶の顔で倒れたまま起き上がることはなかった。
エビチリらしき何かで撃ち抜いてやった犠牲者全員を放置し、フレイヤ・ファミリアのホームに帰った俺は書類仕事に戻り、手早く書類を完成させてギルドへと持っていったが「フレイヤ様の手作り料理は持ってないですよね」とギルド職員から怯えられることになる。
ギルドの職員にまで、フレイヤ様の手料理がヤバイということは伝わっているみたいだ。
書類仕事も終わったんで、オラリオの街中にあるベンチに座って寝ていたら、見知らぬ場所で起きた俺。
此処は何処なんだろうと周囲を確認してみると、農園らしき場所であった。
農園で出会った女神デメテルに何故俺が此処に居るのかを聞いてみると「可愛い寝顔だったから思わず連れてきちゃった」と答えた女神様。
「いや、こら拉致だよ」
そう言っていた俺に対して、にこにこしていた女神デメテル。
その後、農園で農作業を手伝った結果、立派な野菜を分けてもらった俺は、フレイヤ・ファミリアのホームへ野菜を持ち帰った。
野菜を使った料理を作ってくれたミアさんに感謝して食事をしていると、フレイヤが「わたしの新作に、この野菜を」と言い出したので「いやフレイヤには使わせないでほしいと女神デメテルが言ってたからダメだよ」と伝えておく。
「何故かしら」
「可哀想な野菜になるからだとも女神デメテルは言ってたね」
「可哀想な野菜にはしていないと思うのだけれど」
「フレイヤの手料理を食べさせてみた相手からは、俺はピストルイズミとか言われるようになってるけど」
「美味しさで撃ち抜いたのよね?」
「耐異常を貫くマズさで撃ち抜いてるね」
「努力はしてるのよ」
そんなフレイヤとの会話があったりもしたが、これからも俺はピストルイズミと言われそうな気がした。
悪い子のところにはピストルイズミが来るとも、オラリオでは言われていたりもします