いや、こら拉致だよ   作:色々残念

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思い付いたので更新します
本日4回目の更新になりますね


パイ食わねぇか

オラリオには幾つか浴場があり、神々だけしか入れない専用の浴場もまた存在する。

 

そこには女神が入る女風呂も当然用意されており、神ゼウスが覗きに挑むこともよくあるそうだ。

 

ゼウス・ファミリアの主神であるゼウスは、かなり女好きな男神であり、神々の浴場以外の女風呂を覗こうとすることも少なくはなかった。

 

フレイヤはホームにある浴場に入るので、神々専用の浴場を使うことはあまりなく、フレイヤ・ファミリアの女性団員と一緒に風呂に入ることもあるが、そんなフレイヤ・ファミリアのホームの女風呂を、態々覗こうとしたゼウス。

 

フレイヤ・ファミリアの女性団員と女神フレイヤを覗かれる前にエロジジイなゼウスを追い返すことには成功したが、何度も覗きに挑戦しにくるチャレンジ精神旺盛なゼウスは全く懲りていない。

 

何かしらの罰を与えないとゼウスがまた来るんじゃないかと思った俺は、フレイヤにパイを幾つか作ってもらうことにした。

 

背負った鞄にフレイヤが手作りしたパイを詰めて、俺が向かう先はゼウス・ファミリアのホーム。

 

門番にパイをおみまいして撃沈させてから、ゼウス・ファミリアのホームの入り口を蹴り開けて、内部に侵入した俺。

 

「どうもゼウス・ファミリアの皆さん。ご存じでしょう?フレイヤ・ファミリア副団長のイズミでございます。おい、パイ食わねぇか」

 

大きな声で聞こえるように言いながら歩みを進める俺に対し、ゼウスを守る陣形を取ったゼウス・ファミリアの面々。

 

そんなゼウス・ファミリアの全員が、俺が持つパイを見て、冷や汗をかいていたことは確かだ。

 

「神ゼウス、貴方がうちのファミリアの女風呂を覗きに来るというなら、俺はね。きみの眷族にどんどんおみまいしていくぞぉ」

 

俺のその言葉に「ゼウステメェコラァ!」とゼウスに対して怒りを露にするゼウス・ファミリアの眷族達。

 

「選べよ、ザルドか?マキシムか?ゼウスが選んだ順でパイをおみまいしていくぞぉ」

 

「ゼウスのせいでオレ達だけ名指しされてるじゃねぇか!」

 

「いや、マジでふざけんなゼウス!」

 

俺の言葉に怒りをゼウスに向けるザルドとマキシムに対して「マジですまんかった」と謝るゼウス。

 

「選ぶの遅かったから両方におみまいするぞ!」

 

そう言った俺は両手に持ったフレイヤ手作りパイを、ザルドとマキシムの口内に押し込んだ。

 

口内に押し込まれた劇物により卒倒したザルドとマキシムの2人。

 

「待ってろ、待ってろゼウスの眷族!パイが腐らねぇうちにどんどんおみまいしていくぞぉ!」

 

「来るなぁ!」

 

「おみまいされてたまるかぁ!」

 

などと言いながら逃げていくゼウス・ファミリアの眷族達。

 

勿論ただ1人の例外もなく、パイをおみまいしてやって昏倒させておき、最後に残ったゼウスの前に立った俺は余った1つのパイを取り出す。

 

「そ、それをどうするつもりなんじゃ?」

 

怯えた様子で聞いてきたゼウスは、これから自分がどうなるかを悟っていたのかもしれない。

 

「ゼウスくぅん、パイ食わねぇか」

 

「嫌じゃあああ!」

 

悲鳴を上げたゼウスの大きく開いた口へと押し込んでいったフレイヤ手作りパイ。

 

口内にフレイヤが作成したパイが入った瞬間に、倒れたゼウスは起き上がることなく痙攣していた。

 

死んでいないからヨシッと指差し確認しておき、俺はその場から立ち去る。

 

とりあえずこれでゼウスがうちのファミリアの女風呂を覗きに来たら、連帯責任でパイをおみまいされるとゼウス・ファミリアは知った筈だ。

 

これでもまだ覗きに来るチャレンジ精神があるなら、パイを増量してゼウス・ファミリアに、おみまいしに来るとしよう。

 

そう決めてゼウス・ファミリアのホームを出た俺。

 

この日の翌日から、フレイヤ・ファミリアのホームにゼウスが近付くことはなくなったらしい。

 

流石にフレイヤが作ったパイを何度もおみまいされるのは、ゼウスでも嫌だったようだ。

 

ゼウスが覗きに来ることがなくなったなら、何も問題はないな。

 

覗き被害を減らせたなら良かったと思いながら、オラリオのいつものベンチで寝ていると、起きた時にはまた見知らぬ場所。

 

此処は何処かと思えば、鍛冶神であるヘファイストスの自室であったようだ。

 

何で俺が此処に居るのかを女神ヘファイストスに聞いてみると「貴方を連れ去ると良いことがあるって噂になってるのよ」と言ってきた女神。

 

「いや、こら拉致だよ」

 

そう言う俺に対して「確かに」と頷いていた女神ヘファイストスは、自分が拉致をした自覚はあったらしい。

 

それから女神ヘファイストスの肩を揉んでマッサージしておいたり、紅茶や軽食を用意したりもして、女神ヘファイストスのことを手伝ってみたりもした。

 

「良いことがあるって噂は、本当だったみたいね」と言いながら笑っていた女神ヘファイストス。

 

それからしばらく女神ヘファイストスと会話して、愚痴を聞いたりしていると、スッキリした顔をしていた女神様。

 

とりあえずいつまでも女神ヘファイストスの自室に居るのは、ちょっと問題がありそうなので、出ていくことにした俺。

 

去り際に「また貴方を拉致するかもしれないわ」と言っていた女神ヘファイストスは、再び俺を拉致する可能性は高そうだ。




チャレンジ精神旺盛なゼウスでも、フレイヤの手作りパイを食わされると解っているなら、覗きをする場所を変更するようです
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