ハイスクールO×O ~目指せ!おっぱいドラゴン!~   作:貴司崎

18 / 21
強くなる理由

「………………ふぅ、やっぱり朝日奈先生のおっぱいはいいよな……」

「お、そうだな(適当)」

 

 小学校の授業が終わった後、終礼前に帰りの準備でランドセルに教科書を詰めていた俺こと『土御門蒼月』は、隣の席で遠くを見ながらいい笑顔でちょっとアレな事を聞いてくる幼馴染のクラスメイト『兵藤一誠』に対して生返事を返した。

 例の『クレーリア事件』が解決した後の暫くして俺は『駒王学園小等部』に入学する事となったのだが、事件当時はごく普通の幼稚園児だった筈のイッセーはいつの間にやら“おっぱい”に異常な執着を見せる変態小学生にクラスチェンジしていたのだ。

 

「イッセーくん、まーたおっぱいの事を言ってるよ。そんなにおっきいおっぱいがいいの?」

「ああ! 俺はおっぱい紙芝居のおっちゃんのお陰でおっぱいの素晴らしさに気付いたんだ! 俺もいつかおっきいおっぱいを揉んだり吸ったりしてみせる! でもあのオッチャンがお巡りさんに連れて行かれたからもう新作は見れないのが悔しい……!」

「駒王町のお巡りさんがちゃんと仕事をしている様で何よりだな」

 

 イッセーがおっぱい好きになった理由は原作通り『おっぱい紙芝居屋さん』とか言う変人が理由であるが、この人は別に転生者が用意した訳でもない野生のおっぱい紙芝居屋さんであり、原作から大きく変わった世界でもまるで運命に導かれたが如くイッセーと出会ったのだ。

 一応O×Oの方でも万が一に備えておっぱい紙芝居屋さん(転生者)の準備はしてたのだが、そんな事は関係ねぇ!と言わんばかりにこの世界を巡る運命はイッセーとおっぱいを結びつけた様だ。

 

「兵藤家の親父さんとお袋さん達も頭を抱えてたな。『ウチの息子はどうしてこうなったorz』って感じで」

「そんなにおっぱいがいいのかな。……私だっておっきくなったらおっぱいもおっきくなるもん」

「あーイリナにも将来性はあると思うぞ、うん」

 

 おっぱい紙芝居屋さんの最新作を見逃した事を悔しがるイッセーと、それを見て胸を抑えながら何か決心した様子のイリナを俺は生暖かく眺めながら適当に相槌を打っておく。

 ちなみに原作だとイッセーはイリナの事を男だと思っていたりしたが、原作と違って同じ小学校になった時点でその誤解が解けている。そもそも駒王学園は男女で制服が違うから一目瞭然だしな。

 

(まあ原作ではクレーリア事件の影響でイリナは引っ越してイッセーとは離れているんだが、この世界だと穏便に片付いたお陰で紫藤さんが転属とかにはならず引き続き駒王町で牧師兼エクソシストをしているから。なのでイリナが引っ越す事もない訳で)

 

 尚、原作ではイッセーが駒王学園に入学したのは高等部からだが、この世界では友人である俺やイリナが異能関係者の受け入れ先である駒王学園に入学する事になったのでそれに釣られてイッセーも駒王学園へ早期入学した形となっている。

 まあ、イッセーが駒王学園に入学を決めた最大の理由は小学校が別になると聞いて寂しそうな表情をしたイリナの為なんだけどな。ご両親を説得した上でエスカレーター式故に入学試験もあったが頑張って勉強して突破している。

 

「頑張って駒王学園に入学してよかったな。噂通りにおっぱいがデカい美女美少女が沢山いるぜ!」

「駒王学園にはおっぱいが大きい美女が多いって言ったら勉強効率がめっちゃ上がったもんなお前」

「むー……」

 

 とにかくイッセーがおっぱいおっぱい言い出したので掲示板のスレ内で言われてた『兵藤一誠非おっぱいドラゴン化』と言う最悪の事態は避けられて、俺達幼馴染3人組は揃って駒王学園小等部で小学生をしているのだったとさ。

 

「……はーい、みんな席に着いて。終わりの会を始めますよー」

 

 そうしていると教室の扉から黒髪ロングで細身の身体ながらおっぱいがデカい女性──ウチのクラスの担任である『朝日奈ミチル』先生が入って来たので、イッセーは鼻の下を伸ばしイリナは更に頬を膨らませるいつもの反応を見せた。

 ちなみに駒王学園に美男美女が多いのは異能者や超常の存在に美形が多いからでもある。魔力とかで外見や肉体そのものを弄ったりする場合もあるし、単純に鍛えた異能者などはオーラとかの関係で肌質やスタイルが良くなったりもするのだとか。

 

「最近駒王町で夜遅くに不審者が目撃されている様なので外で遊ぶのは良いですが日が沈む前に家に帰る事、人気のない場所には近付かない様に注意して下さいね。……ではまた来週、委員長」

「きりーつ! れーい!」

 

 先生のお話が終わった後、大人びてて落ち着いてるから向いてるんじゃないってイリナの意見でクラス委員長にされた俺の号令で挨拶が行われ、直後にまだ遊びたい盛りの小学生達は放課後どうするかを友達と話し合いながら次々と教室を出て行った。

 

「学校終わったけどどうする? いつもの公園で遊ぶ?」

「いやこの前素敵なおっぱい観賞ポイントを見つけたからそこで……」

「もー! イッセーくんってば!」

「あー俺はちょっと日誌を職員室に届けてくるから後でなー」

 

 いつも通りの痴話喧嘩をする2人をスルーした俺は書いておいたクラス委員長の日誌を持って職員室へと向かう。どうせ最後にはイリナに引っ張られていつもの公園に集合となるだろうしな。

 

「はいクラス日誌ですミチル先生、相変わらず小学生の性癖を歪めそうなおっぱいしてますね」

「ひぃん、それはセクハラですよ蒼月くん。貴方そういうキャラでしたか!?」

「おっぱい好きの友人にあてられまして。……本当おっぱいドラゴンルートを順調に進んでますよね」

「……まあいいでしょう。それと“裏”の事に関して幾つか注意事項があります」

 

 尚、ミチル先生はO×Oから駒王学園に派遣された裏の事情を知っている教師の1人であり、おっぱいドラゴンの単語が通じている事から分かる通り転生者の1人でもある。

 駒王学園には多数の裏の関係者の子供が生徒として入学しているので先生側にも事情を知っている人が複数おり、その中でも彼女は元O×Oのエージェントであり生徒に万が一の事があった場合の“対応”を任されている腕利きで、今も自分達の会話が他に知られない様に欺瞞の結界を自然に張っている。

 

「まず、学園の高等部で表の生徒が女生徒の更衣室を覗く目的でマジックアイテムを使用する事件がありました。幸いマジックアイテムの効果が単なる透視だったので多少の記憶処理と覗きに対する処罰で済みましたが、調べた所このマジックアイテムは裏サイトの通販で買った物だという事が分かりました」

「確か最近になって裏の販売サイトで違法マジックアイテムが販売されてると両親も言ってましたが」

「まあマジックアイテム自体は表の法律では縛れないので違法も脱法もないんですが、それでも表の人間へ無差別に売るのは明らかにライン越えの行為です」

 

 現代の超常の存在や異能者は基本的に表の人間に裏の事を知られない様にするのが普通だ。悪魔の契約など個人レベルで表の人間を裏に引き込むケースはままあるが、人間社会全体に超常の世界の存在を大っぴらにしない様にするのが普通である。

 

「しかしネットを使って表の人間に無差別でマジックアイテム販売とかヤバくないですか? そのマジックアイテムで問題が起きたらその場所の裏の人間からめっちゃ敵視されそうですけど」

「だからこそ『ネット通販』と言う手段を使ったのでしょうね。私達(O×O)みたいな例外を除けばまだ裏の人間はパソコンやインターネットなどの表の最新文明には疎いですからね。マジックアイテムを購入した人が問題を起こしても購入者を制裁しこそすれ、ネット販売している販売人を見つけ出すのは困難でしょう」

 

 確かに前世の記憶で勘違いしやすいがこの世界でネット通販が一般化されたのは数年前、超常の世界にとってはつい最近と言ってもいい新しい概念であるから販売者の追跡なんて殆ど無理だろう。

 まあ、俺達O×Oは前世の記憶と言うアドバンテージを生かして、戦後からコンピューターの一般化を前提に事業をしていたらしいからそちらにも対応出来る様だが。

 

「売人に関してはO×Oのネット犯罪対策チームが動いてるみたいなのでそっちに任せますけど、蒼月くんの方は小等部でマジックアイテムを所持している人をもし見かけたら報告して下さいね。まあネット通販を今の時代の小学生が利用するのは難しいでしょうけど」

「小学生でもネット通販するには後10年ぐらいは掛かりそうですからね」

「それが分かっているから上もネット犯罪対策を今の時期から行ってるんですけどね。ただこの時期に此処まで計画的なやり口をしてるのは何かきな臭いモノも感じますから注意して下さい。特に今は悪魔側管理者のクレーリアさん達が冥界に帰ってしまったので」

 

 掲示板ではO×Oって言うか俺の両親と輝夜さんがいれば戦力的には駒王町を守るのには問題ないと言われてはいるが、実際の所は街一つ分の問題を解決するには単純なマンパワーが必要不可欠なので少数の強者だけでは手が届かない事もあるのが現実なのだ。

 特に悪魔側の管理者がいないという事は悪魔側が関わる問題への解決手段が減るという事であり、それ以外の方法で解決するにしても余計な手間が掛かってしまうのでその分だけ仕事が増えて別の所に皺寄せが来るのも当然と言えるだろう。

 

「悪魔側にも後任の管理人を要請してるみたいですけどクレーリアさんのアレコレが響いて次が中々決まらないみたいですしね。教会側も退職者が出て色々ゴタついてるので、暫くはO×Oからの追加の人員と有志による自警団で対応する事になっています。ですので危険な場所には近付かず夜になる前に家に戻って下さいね」

「分かりました。イッセー達にもそう言っておきます」

 

 駒王町には結界が張ってあるが多くの人が住んでいる上、様々な超常の存在や異能者が住んでいるこの街に異形や異能者の侵入を防御・探知する結界を張るのは非常に難しいと親父も言ってたしな。

 結界の強度を上げすぎると普通に生活している異能者にも影響が出るし、探知結界の感度を上げすぎれば街に住む人外や異能者にも反応して使い物にならないので結界はある程度制限せざるを得ず、定期的なパトロールで穴を埋めるのが結局一番と言う結論になるがそれには人手が必要だと言ってた。

 

「彼の資質からして今の段階で内の神器が目覚める可能性は非常に低いと言うのが上の見解ですけど、万一にも目覚めれば未だ成長していない彼自身の身体が危険になるとも言われていますからね」

「今のイッセー達を異能に関わらせる訳にはいきませんから、上手い具合に誘導しておきますよ。……その辺りの対応も俺の役目ですから」

「うーん、まあ状況次第では裏について先んじて教える必要もあるかもしれないとも考えてるので、そんなに気を張らなくても大丈夫ですよ」

 

 もしもイッセーの内にある“神をも滅ぼす具現”が今目覚めてしまった場合、未だに子供で普通の人間でしかない彼の生命を大きく削る可能性が高いと幹部メンバーは分析している。

 最悪神滅具を発現させた時点で死亡の可能性もあるので、そうならない様にするのも同世代の友人の転生者としての俺の役割となっているのだが……。

 

「……教師として言うけどイッセーくんの事を見ておくのを余り自分の“役割”と考えて背負い込まない方がいいわよ。例え前世の記憶があろうとも今の貴方は小学生の“子供”なんだから、何かがあってもどうにかするのは私を含めた周りの大人達の“役目”であり“責任”だからね」

「いや、でも俺は前世だといい年だったし……」

「これは転生者全員に言える事だけど前世の記憶があっても人格に関しては今世の肉体に引っ張られるからね。肉体の状態は精神にも大きく影響するから。……それが合理的だと分かっていても友人を裏で監視する役目に負い目を感じるのは別に悪い事じゃない、むしろ貴方ぐらいの歳でそこを割り切れる様になる方がおかしいのよ」

 

 原作知識がある故にどうしても友達を利用しようとしている気分になる俺の悩みを見透かした様に、ミチル先生は先程までとは違って“教師”としての顔になった俺の胸に人差し指を突きつけながら言葉を続ける。

 

「貴方が思い悩んでいるのはイッセー君とイリナちゃんに本当の意味で友情を感じているからだもの。それが悪い事の筈がないし、板挟みになるのも仕方ないの」

「……頭ではこれが最善だと分かってるんですけどね。俺が居なくてもイッセーはいずれ裏に巻き込まれるし、それをどうにかするなら側で見守りつつ強くなるしかないと」

「理屈と感情は別物だから仕方ないわ。そのギャップをどうにかするには納得出来る信念や妥協点を見つけなければならないしね。……貴方には私と違って間違いなくこの世界(ハイスクールD×D)でも上を目指せる才能があるけど、それでも今はまだ未熟な子供なんだから幾らでも悩んで迷ってもいいし、それを1人で抱え込まずに誰かに相談するべきなのよ」

 

 信念か……前に母さんにも『貴方にはちゃんと自分の“芯”がある』って言われたけどそうは思えないんだが。ただ転生したら原作主人公の幼馴染だったから頑張ろうと思ったけど、イッセー達もいいヤツだったから色々裏で利用してるのがちょっとモヤっているし。

 

「貴方は色々と理屈っぽく考え過ぎてるし、もう十分に『信念』と言えるモノは持ってると思うわよ。ただちょっと今はそれが自分で見えていないだけね。……はい、今日の話はこれでおしまい、友達が待っているんだから早く行ってあげなさい。そうすればそう遠くない内に納得できる答えが見つかると思うわよ」

「……ありがとうございました」

「何かあったら遠慮なく周りに相談してね〜」

 

 ミチル先生からはそう言われたので素直に職員室を出て行ったのだが、未だに俺は自分に明確な『信念』があるのかは自覚出来ずに悩みながらも“友達”の下に向かうのだった。

 

 

 ──────◇◇◇──────

 

 

 そんな訳で少しモヤモヤしたモノを抱えながらも放課後に2人と合流し、チア部目当てで高等部の校庭を覗きに行ったら本日は相撲部が訓練してたのでテンションが下がったイッセーをイリナが引っ張る形でいつもの公園で遊ぶ事になった。

 

「あー疲れた、久しぶりに裏山に来たけど幼稚園の時に作った秘密基地原形まだ残ってたね」

「大分ボロボロではあったけどな。それは兎も角もう日が落ちそうだからそろそろ帰らないと。裏山から家に帰るには今から降りないと夜になりそうだ」

「くっ、高等部のおっぱいの大きいお姉さんがいるって校庭に行ったらそこに居たのはガチムチの雄っぱいばっかりだったなんて……」

 

 そこで雄っぱいを見たショックで落ち込むイッセーに気分転換させる目的で公園近くの裏山に行って、昔作った秘密基地を見に行ったり適当に山を駆け回ったりして遊んだ訳だ。

 ……え? 母さん今年の夏休みは坂上家の実家の霊山で山籠りの修行予定だからサバイバル技術は覚えておけって? ええぇ……?

 

「……ハッ!? いかん昨日言われた不穏な情報が……。それは兎も角、バストサイズなら相撲部の人達の方が上だったんだからいい加減に元気出せって」

「俺はチア部のお姉さんが練習中に揺れるおっぱいが見たかったのであって相撲部の先輩方のぶつかり合いで揺れる脂肪と筋肉のコラボレーションが見たかった訳じゃないんだよぉ!!!」

「単に太ってる訳じゃなくてちゃんと鍛えられてるのが間近だと分かったよねー」

 

 そんな嘆きの叫びを上げるイッセーを適当にスルーした俺とイリナは山道を下って家に帰ろうとしたのだが、途中で遠くから人の声が聞こえて来たので俺達は自分達以外にも山で遊んでいた人がいたのかと思った。

 

「私達以外にも裏山に来てた子がいるのかな?」

「うーん、女の子の声っぽい?」

「……いや、どうも雰囲気が妙だな。何かあったのか?」

 

 だが、近づいてみるとその声は遊んでいる子供の楽しそうな声ではなく、むしろ悲鳴の様にも聞こえたのでコケたりして怪我をする事はよくある裏山だし何か事故でもあったのかと考え直した。

 そう言う事態に備えて絆創膏は常備しているし万が一に備えて防犯ブザーとパパから貰った御守りのロザリオがあるから大丈夫とドヤ顔でイリナが言い、イッセーも女の子が怪我してたら心配だからと言うので様子を見る事には俺も賛成したのだが……。

 

「ちょ!? この悪霊強いよ! 殴っても全然効いてないしどうしよう忠美ちゃん!?」

「家から持って来た悪霊退散のお札も効かないんだけど! 翼紗ちゃんは危ないから離れて!?」

『キイイイイィィィ!!!』

 

 木々を抜けた先の開けた場所まで来た俺達の前に現れたのは黒いモヤの様なモノに包まれた野良犬ぐらいのサイズの異形の獣、そして異形へ果敢に殴りかかったりお札を投げて戦っている同年代ぐらいの女子小学生の姿だった。

 ……あれは『加茂家』の子だったか? 同じ陰陽道系の家系だからってウチ(土御門)とも繋がりがあるから顔合わせぐらいはした事あるが。もう1人は確か隣のクラスの子だったか……それよりも何で日が落ちない内に悪霊が現れてるんだよ!?

 

(いやアレは多分悪霊って言うより……それよりもイッセーとイリナがいる現状がマズイ!? イリナは裏の事をまだ知らないし、イッセーに至っては下手に関わって神器が目覚めたらヤバいからどうすれば……!?)

「アレは確か隣のクラスの子達だよね? 何であんな所で戦って……ハッ!? 実は彼女達は魔法少女で日常の裏で日夜ダーククリーチャーと戦ってたのね!」

「いや流石に現実で魔法少女なんている訳が……」

「ミルたんは居たじゃない」

「確かに居たけどアレを魔法少女と言いたくないぞ!」

 

 事前に戦うと分かっていたなら兎も角ただの日常からいきなりの急な展開に焦ってしまいどう動けばいいか分からなくなる俺を尻目に、イッセーとイリナは裏の事を知らない故に目の前の光景に疑問を浮かべながら呑気な会話をしていた。

 ……そうやって動けないでいる俺だったがそうしている間にもモヤの異形は女子小学生達を追い詰めていき、やがて耐えかねたのか格闘戦を挑んでいた方の少女がコケてしまった。

 

「ッ! やめろぉぉぉっ!!!」

「おいっ! 待てイッセー!?」

「イッセーくん!?」

 

 それを見て真っ先に飛び出したのは悩んで動けないでいた俺ではなくイッセーであり、アイツは持っていた防犯ブザーのピンを引き抜いてモヤの異形に投げ付け、音を鳴らすそれに異形の注意が向いた隙に女の子達の元へと走っていったのだ。

 幸いイッセーに注意が向いた事で女の子2人は体勢を立て直して距離を取ったが、当然ながら今度はイッセーの方がモヤの異形のターゲットにされてしまう。

 

『キイイイイィィィァァァァァッ!!!』

「ゲッ!? こっち来た!?」

「そこの君! 逃げて!?」

「イッセーくぅん!?」

 

 自分に向かってくる異形を見て慌てて逃げようとするイッセーとそれを見て悲鳴を上げながら飛び出すイリナを見た俺の胸に去来するのは怒り……こんな状況で真っ先に動き出せなかった無様で愚かな“自分自身への激しい怒り”の感情だった。

 ……そうだ俺が、土御門蒼月がこの世界で戦おうと決めたのは友達(イッセー)を1人で過酷な戦いに行かせたくなかったから。原作を見て憧れて現実であって友達になった彼と()()()()()()()()()()と思った事こそが自分の原点(オリジン)であり信念(プライド)であると俺は改めて思い出していた。

 

『キイイイイィィィァァッ!!!』

「くそっ! 来るなら来「おい、人の友達(ダチ)に何手ェ出してんだ」

 

 胸の内から湧き上がる怒りに従って俺は神通力による身体能力強化術式を行使、前を走っているイリナを一瞬で追い越しつつ神器『黒石の創製(ストーン・エイジ)』によって石で出来たハンマーを作り出す。

 それを両手に構えながら今にも襲い掛かろうとしている異形とイッセーの間に割り込み、そのまま全力で異形の横っ面目掛けてフルスイングして明後日の方向に弾き飛ばした。

 

『ギャァッ!?』

「大丈夫かイッセー。……すまん、動くのが遅れた」

「あ、ああ……それより蒼月、お前そのハンマーはどうしたんだよ!?」

「うーん、説明が面倒だから後でな。……それよりもイリナ達を連れてちょっと下がっててくれ。思ったよりもしぶとい相手みたいでな」

 

 なんかイッセーに裏の事がバレそうだがその辺りは大人に丸投げでいいな! それに俺の役目はイッセーの神滅具が早期解放されない様にする事なんだから、下手な刺激を与えない様にアイツに襲い来る脅威を最速で排除するのが最善だろ。

 そう内心で自己完結しつつハンマーを消して愛用している木製の棍棒に黒曜石の刃が付いた出来た武器──南米辺りで昔使われていた『マフアクティル』と呼ばれる武器を創造して、ふらつきながらも立ちあがろうとする異形を始末しようとする。

 

「お、おい! 戦うなら俺も一緒に……!」

「今のイッセーだとちょっとレベルが足りないからパーティー参加は無理かな。それにあの程度なら俺1人でもどうとでもなる」

「ちょっと確か貴方『土御門』の所の子だったよね!? そいつ私のお札も効かなかったヤツなんだけど!」

「加茂家の子か、悪いがみんなを連れて下がっていてくれ。……それと術が効かなかったのは使う術を間違えているからだ。アレは悪霊じゃなくて実体がある『式神』か何かだろうからな」

 

 加茂家の子が使ってた悪霊退散の術は結構な威力ではあったのに効いておらず、逆に俺の石のハンマーでぶっ飛ばせた事からあの異形は悪霊っぽい見た目をした実体のあるタイプの式神だと思われる。

 俺は見鬼による霊や術の見分け方は親父に散々仕込まれてるんでな、アレが操られている式神の様なモノである事ぐらいは動きから大体分かる。ただそれはまだ日が高い内に街の近くでこんな式神を操ってるイカれた術者がどっかにいるって事でもあるから別の意味で面倒なんだが。

 

「一体どこのアホだ。……ただ性能自体はよく戦わされてる親父や輝夜さんの初心者訓練用の式神よりは低そうだな」

『ガアアァァァッ!!!』

「あ、危ない!?」

 

 そう言っていると異形の式神がこちらに噛みつこうと大口を開けながら突っ込んで来たので、俺は後ろからの悲鳴をスルーしつつ式神の攻撃を子供の体型を生かして懐にに潜り込んで回避しながらマフアクティルを振るって式神の首を斬り落とした。

 うん、まあ母さんが普段の模擬戦で使う殆ど目視不可能で気配を追わなければ防御もままならない竹刀攻撃(超手加減)と比べれば欠伸が出るレベルの遅さだったな。術者が誰かは知らんが大した相手でもなさそうか。

 

「物理で殴ってくると言う事は物理で殴れると言う事だ。つまり実体のある式神を撃破するのに有効なのはそれ以上の攻撃力による物理攻撃に他ならない!」

「術全否定!?」

 

 加茂家の子がなんかショックを受けているが下手な対抗術式よりも物理で粉砕した方が有効な事は多いぞ。この式神自体は大して強くなかったから術とか使うよりも得意分野の物理攻撃で破壊した方が早かったしな。

 さて、イッセーとイリナへの説明は如何するべきか。イリナの場合は紫藤さんにも事情を説明せねばならんから、とりあえずこの謎の式神の事含めて親父か母さん辺りにまずは相談するべきかな。

 

「ええーっと……実は蒼月くんも魔法少女だったの!?」

「いやよく分からないけど多分違うと思うぞイリナ。それよりも蒼月は大丈夫か? そっちの子達も」

「君達が助けてくれたお陰で無事だよ。所で君達は何者なのかな? 忠美ちゃんはあっちのめっちゃ強い男の子って知り合いみたいだけど」

「私の家である加茂家と同じ陰陽道の名門である土御門家の子だった筈。……陰陽術一切使ってないけど」

 

 幸いな事に襲われてた女の子2人は無事だったみたいだし、とりあえず当たり障りのない感じで説明しつつ後の事は大人に任せる感じでいいや。ミチル先生ももっと大人に頼っていいって言ってたし、正直言って今回の件は俺の許容量を超えてる。

 まったく誰が作ったのか分からんが今は首だけになってるこの式神のせいでややこしい事になった。操っていた術者が何処にいるのかも分からんし、皆んなの安全の為を考えれば直ぐに此処から離れた方が……。

 

「……いや待て、何で斬られた首がそのままで残ってる? コイツはお札とかから実体化させているんじゃなくて物質で肉体全てを作ってるタイプの式神だったのか? いやまさか……」

『………………グウウウゥゥゥ……ッ!』

 

 そう疑問を抱いた直後、首だけになった筈の式神が禍々しいオーラが溢れ出しながら浮かび上がり、そのまま俺を噛みつこうと突撃してきたので慌てて開いたら口にマフアクティルを突っ込んで防御する。

 だが、式神は首だけにも関わらず先程よりも力が強いのか噛みつきでマフアクティルにヒビを入れて来たので、これ以上はマズイと俺はマフアクティルを首だけ式神ごと手放しつつ投げ飛ばして距離を取らせる。

 

『グゥゥゥグガギギギギギィィィ……!』

「斬り飛ばした首が胴体にくっ付いたか。 ……狗の首を斬り落として作る呪術とかは知ってるけど首を落としたら第二形態になる式神とかどうなってるんだ?」

 

 放り投げられた首は同じく残っていた首なし状態になっている式神の胴体部に近づいて接合され、先程までよりも更に禍々しいオーラを纏いながら再び立ち上がったのだ。

 ……アレ本当に式神だよな? ちょっと別の妖怪か何かじゃないかと疑うぐらいには怪しくなって来たぞ。でも悪霊や妖怪特有の気配みたいなのはなくて、むしろ呪い的な手法で作られた式神の方に近い様に見えるけど。

 

「つーか、倒したらパワーアップっていうよりコレ暴走してないか? 術者から無理矢理生命力とか吸い取ってる様に見えるんだが……」

『グギギガガガァァッ!!!』

 

 先程の様な何処かプログラム通りの動きとは違う本能的な動作でこちらを食いちぎろうと突っ込んで来る異形の式神に対し、俺は『黒石の創製』によって地面から分厚い石の壁を突進して来た式神の目の前に生やして盾とした。

 母さんの聖竹刀一発で粉々にされる程度の石壁だが異形の式神の力では破れず更に突進の勢いのままぶつかった事で怯んだので、その隙に俺は追加の石の壁を相手の四方から生やしてついでに天井に石の蓋まで被せて閉じ込める事でその動きを封じた。

 

『……ガガガガガ……!』

「まだ暴れてるか、このまま放置してると壊されるな。……ならコレでどうだ?」

 

 それでも内部から壁を破壊しようと暴れる異形の式神に対して俺は石の壁に手を付いて『黒石の創製』を使用、石の壁内部の地面及び壁と蓋の内側から複数の鋭い石の杭を高速生成して内部の式神を串刺しにした。

 創造系神器はゼロから物質を作るので普通の武器系神器などと比べれば消耗が激しい傾向にあるが、俺の『黒石の創製』は作れる物が“ただの石器”であるが故に聖剣・魔剣と比べれば同じ質量を作るのに必要なコストは大幅に低い。

 

「流石に今の俺だとコレだけの質量を作るのは少し疲れるが、流石に此処まですれば仮に倒せなくても暫くは動けない筈だ。……と言うか普通の式神ならダメージを与えれば実体化を維持できないか機能停止する筈なんだけどなー」

「「「「(ぽかーん)」」」」

 

 此処まですれば流石にあのよく分からない式神の様な何かも機能停止するのか石壁の内側からは何の音も聞こえなくなっていた。ついでに後ろにいる小学生組もぽかーんとした顔になって停止してるが。

 ただちょっと同級生が異形の化け物をアイアンメイデン的なやり口で始末しただけなのに大袈裟な……改めて言うとこの反応も無理ないかなぁ。でもこの式神見た目はおかしかったけど大して強くなかった(両親とかと比べれば)から。

 

「ええーっと、ちょっと状況が二転三転し過ぎて付いていけないんだけど、実は蒼月くんも魔法少女だったりしたの? ミルたんとも仲良かったみたいだし一緒にダーククリーチャーを倒してたり!」

「魔法少女を見るのは良いが自分がなる趣味はないかなぁ。後俺の家は神社だから悪霊とか怪異とかを倒せる様に昔から訓練してたんだよ」

「いやそもそも悪霊って本当に居るのか!? ……って今実際に見たんだよなぁ」

 

 それよりもイリナとイッセーにどう説明するかの方が問題なんだよな。とりあえず俺だとどの辺りまで話せば良いのかが分からんし、今は上手く誤魔化すしかないか。

 

「あーうん、それでそっちの子達は何でこんな所で式神と戦ってたんだ? 加茂家の……確か名前は『加茂忠美』ちゃんだったか」

「そうよ、“土御門の神童”さん? こっちは……」

「私は『由良翼紗』だよ。助けてくれてありがとうね」

 

 話を聞くと翼紗ちゃんは生まれた時から異形の存在を感知出来る体質であり、同時に悪霊に触れる事も出来てしまうのでよく悪霊に狙われており、それを齧った格闘技で返り討ちにしていたらしい。

 忠美ちゃんの方は加茂家の陰陽師になる為に日夜修行を積んでいて、その一環で独自に訓練していた所を悪霊と戦う翼紗と遭遇、一緒に戦って悪霊を倒してからは仲良くなり一緒に悪霊退治をする様になったのだった。

 

「それで今日も一緒に街のパトロールをしてたんだけど翼紗が何か邪気を感じるって言うから来てみたらあの悪霊……式神を見つけて戦ったのよ」

「まあ手も足も出てなかったけどね。そっちの彼が注意を引いてくれなければ私はやられてたし」

「成る程」

 

 その後何であんなに強いのかとかを小学生退魔師2人に聞かれたり、アレって悪霊なのでダークリーチャーじゃなくてとか幼馴染2人に聞かれたりと質問攻めされたが当たり障りのない返答を返して誤魔化しておく。

 俺じゃあ何処まで話せば良いか判断出来ないんだよ。イッセーは言わずもがなイリナの方も紫藤さんに黙って裏の事を話す訳にもいかんし……あー緊急連絡は入れたからさっさと誰か来てくれない「来たえー」おわぁっ!?

 

「って輝夜さんか。来るのが遅いんですけど」

「ごめんて、これでも妙な気配を感じてから直ぐに神社から来たんやえ? 今はちょっと別件で立て込んでて気づくのが遅れたんよ」

 

 いつの間にか俺の背後に現れたのは巫女服を来た黒髪ロングの狐目の美女、つまりウチの神社のバイトの巫女さん(という事になっている)『安倍輝夜』さんであった。

 ちなみに巫女服の上から分かるぐらいの巨乳なのでイッセーの鼻の下は伸びてるぞ!

 

「花蓮ちゃんと月下くんはそっちに掛かり切りやから来れんでな。まああのぐらいなら蒼月くんがおれば問題なさそうやったし、何より一皮剥けたみたいやし」

「改めて自分の“強くなる理由”ってのを再確認しただけです」

 

 こちらを見通す様な瞳を向けるので輝夜さん相手に俺はバツが悪い感じになったので思わず目を逸らしてしまうが、それを見ても彼女はいつも通りの笑みを浮かべながら『まずは危険物の処理をするべきやね』と言うので俺は式神を閉じ込めた石の壁の解除した。

 するとそこには石の杭で貫かれた犬の首だけが残っており、それを見た輝夜さんは即座に懐から何枚ものお札を取り出して放り、それらが独りでに宙を舞って犬の首に張り付いて瞬く間に包み込まれてしまった。

 

「ほい封印完了っと。しっかし狗神ベースの式神とかまた物騒なもんを……」

「式神って事は術者が近くにいるのでは?」

「ああそっちはウチの式が見つけて確保済みや。ただ素人さんやったみたいで暴走した狗神に生命力吸われた上で呪いまで喰らってぶっ倒れとったから治療も必要やね。……素人にこれだけの式神って事はまた“違法マジックアイテム”案件かなぁ。面倒やわー」

 

 確か『狗神』は犬を地面に埋めて残酷な方法で殺す事で作られる呪術だったか。方法が非人道的過ぎるから現代だと禁術扱いの代物だった筈だけど、それを通販でど素人に売ってんのか? 怖。

 

「以前確認されたのは魔法系アイテムやったけどコレはどう見ても陰陽道系やなぁ。やっぱこの一件は思ったよりも根深そうや。ただコレなら製作者を追えそうやね」

「陰陽道に関しては輝夜さんの専門分野ですからね」

「それもあるけど狗神やら蠱毒やらが禁術にされとんのは手法がエグいからだけやなくて呪詛返しされやすいからや。その生き物の怨みが一番向くんは自分を殺めた術者やからなぁ。ああ言うのは素人でも作れてしまうけど素人が手を出したらあかん術やから禁術になっとるんよ」

 

 まあ俺は高レベルの呪詛返しが出来るだけの技術は持ってないんでその辺りは任せますけど、それよりもさっきから置いてけぼりで不安そうにしてるイッセー達への説明を頼めませんかね。

 そう視線を送ったら輝夜さんは札に包まれた首を何処かに転送した後でイッセー達に向き直った。

 

「ああせやね。……まあ簡単に言うとこの世界には普通の人間は知らない色々と不思議な事があるんやけど、ウチはそう言った不思議な事に関する問題を解決するお仕事をしとるんや。詳しい事は後日説明するから此処であった事はそれまで話さんでや。もう夜になりそうやし今日はもう帰った方がええしな」

「「「「はーい」」」」

 

 なんか雑な説明だったが4人はあっさり納得……と言うか輝夜さんの言霊による簡単な暗示で彼女の言う事に素直に従ってるんだな。まあもう日が暮れるから此処で詳しい説明とかやってられないだろうから仕方ないか。

 

「じゃあ帰ろか、この子達を家まで送らんといかんしなぁ。……あー、教会や加茂家との擦り合わせとか違法マジックアイテムの調査でこれから忙しくなりそうやー」

「えーっと、お疲れ様です」

 

 イッセー達が見えていない所で今後の仕事量を思って愚痴りながら溜息を吐く輝夜さんに対し、俺は苦笑しながら慰めの言葉を掛けるしか出来なかった。

 ……ただ、今日この日から俺は明確な“強くなりたい理由”を定めて、いずれ来るべき運命(原作)に置いていかれず追い縋れる様に歩み続ける事を誓ったのだった。




あとがき・各種設定解説

土御門蒼月:強くなれる理由を知った
・今回の一件で原作知識と友情の板挟みから解放されて兎に角今は目標に向けて歩いて行こうと覚悟を決められたが、同時にハイスクールD×D名物の『おっぽいドラゴンに脳を焼かれた“漢”組』に加入した模様。
・原作知識や前世の記憶と今世の自らの精神に齟齬が出るのは幼い転生者あるあるであり、故に周りの大人も彼が迷っている原因についても大体分かっていたか自分で気付いた方が良いと見守り方針だった。

朝日奈ミチル:駒王学園小等部教師の転生者
・一般家庭に生まれた普通の転生者で元々はO×Oのエージェントをやっていたが異能の影響で心を病む子供達を見て先生になりたいと言う夢を抱く事になり、その能力と人格面を幹部達に評価されて原作の舞台である駒王町に派遣する転生者の1人に選ばれた。
・その後は駒王学園の小等部に派遣されて表の教師としての仕事をしながら裏で異能に目覚めた子供達の面倒を見たりカウンセリングを行ったりしていて、その性格と見た目原作相まって多くの小学生男女の初恋泥棒になるぐらいは人気もある先生になっている。
・ヴリトラ系神器の一つ『漆黒の領域(デリート・フィールド)』を保有しており、本人が魔法をメインに戦うスタイルなので神器でエージェント時代が敵の魔法力を削りつつ吸い取って自分が使うと言う対魔法使い戦闘を得意としていた。
・ただ幼少期はその凶悪な呪いに苦労しており魔法も呪いを制御する目的で学んだ一面もあり、そんな過去があるからこそ異能で苦しむ子供に寄り添う道を選んだ人物でもある。

加茂忠美・由良翼紗:フライング登場した原作キャラ
・転生者によるバタフライエフェクト的な要因で偶然出会って一緒に悪霊退治をする様になったが、駒王町の管理が有能だったので余り悪霊に遭遇する事はなく本人達も暗くなったら家に帰る良い子なのでただその殆どはただ友達と遊んでるだけだった。
・稀に遭遇する悪霊なども街中かつ日中なので貧弱なやつしかおらず、2人とも戦闘の才能に関しては相当なモノだった事もあって普通に撃退出来ていたので問題にはならなかった模様。


読了ありがとうございます。
この世界には乳力(にゅうパワー)が存在しているので乳龍帝とおっぱいは超次元的な運命力で結び付けられるのは確定的に明らか。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。