ハイスクールO×O ~目指せ!おっぱいドラゴン!~ 作:貴司崎
「『ニャルラトホテプ』……!?」
「『教団』の最高幹部ですか。随分とフットワークが軽い事で」
「此処がそこまで重要な拠点とは思えないけど? 一体何の用事かしらね」
人里離れた山林の中、『O×O』のエージェントである『櫛橋青蘭』『童門弘毅』『真羅高虎』の3人は黒色の女性の様な外観をした怪人……最重要警戒対象組織として伝えられている『教団』の最高幹部『
……表面上は平静を装う3人だったが『外なる神』は色々と規格外なO×O幹部と同格以上だと聞いており、同行していたその幹部である『安倍輝夜』が今は結界に閉じ込められている以上、自分達だけでは打倒は困難極まる相手だと判断して裏ではこの場をどう凌ぐかを考えていた。
「ふむ、まあ他の『外なる神』が割と出不精だから外回りの仕事は私がやる事が多いって言うかぁ。大体は使える『
「その“見所のありそうな信者”はもうやられたけど」
「まあ流石に輝夜ちゃん相手じゃどうしようもなかっただろうね。レベル上げの再序盤で隠しボスが殴り掛かって来るみたいなクソゲーみたいだよまったく。……このままだとせっかく来たのに無駄足になるから『教団』の復活報告ついでに少しちょっかいを掛ける事にしたのが“用事“かなぁ。大した狙いはないけど」
つまりニャルラトホテプとしては態々ここで仕掛ける事には特に意味などないが、様子見が無駄足になって暇になったので敵対組織であるO×Oの幹部にケンカを売ってみようとその場で思いついただけの“気まぐれ”を起こしただけだったのだ。
……クトゥルフ神話に語られるトリックスターらしいのかフットワークが軽くよく現場に現れては、周りには理解出来ない行動理念で動くニャルラトホテプにはO×Oも相応の被害を喰らっており要注意存在として警戒されている。
「それで、“ちょっかい”ってのは具体的にどうするつもりなのかしら? こっちの仕事を邪魔しないで欲しいんだけど」
「先にウチの信者に手を出したのはそっちでしょ? ちょっとネット通販で稼ごうとしてただけなのに血も涙もない!……だからO×Oへの報復として君達を血祭りに上げるなんてお題目はどうかな!!!」
「ああそう来るわよね! 弘毅! 高虎!」
「「承知!」」
そう“認識出来ない凄絶な笑み”を浮かべながらこれまでオーラや気配を捉えられなかったニャルラトホテプから青蘭達にも知覚出来る異質なオーラが溢れ出し、それを戦闘開始の合図と解釈した青蘭は即座に臨戦体制に移りつつ他の2人に呼びかける。
それを受けた2人は事前に決めておいた手順にしたがって周囲に設置するしておいた術式を起動、直後にニャルラトホテプが立つ地面が術式の効果で底なし沼に変化してその足を絡め取り、同時に青蘭が発動した術式によって周囲の木々が触手の様に変化してニャルラトホテプを縛り上げる。
「おっと? 中々良い術式だね。五大宗家の術の改造版って所か。つまり君らは元五大宗家の追放組って所かな?」
「追放じゃなくて自分で出てった側だけど」
「土より生じて金気に至れ……泥沼を金属に変換して固定しました!」
「そして初手は“コイツ”だ」
そうしてニャルラトホテプを拘束した3人がまず取り出したのは呪式銃──魔法銃の法力版と言った装備品であり、彼等はそのまま装填していた特殊弾(1マガジンでウン十万円)をフルオートで連射した。
ロボットを操る関係で射撃も一流の技量を身につけている高虎以外の2人は単なる副兵装として持っていただけだがそれでも止まった的に当てるぐらいは問題なく、それぞれの呪式銃に装填された『徹甲炸裂弾』『氷結拘束弾』『対魔獣用聖銀弾』がニャルラトホテプに襲い掛かる。
「『
だが、その直前にニャルラトホテプが“魔力によって出来た盾”を展開、各種特殊弾はその盾に当たって込められた爆発や氷結と言った現象を起こすものの貫通する事は出来ずに全て防がれてしまう。
……『悪魔』と言う種族にしか使えない筈の“魔力”をニャルラトホテプが使用した事に対して3人は動揺する事はなく、むしろ“事前に聞いていた通り”の厄介過ぎる能力をニャルラトホテプが有していると改めて実感して内心歯噛みする。
「外なる神の一体ニャルラトホテプは生物の因子を取り込む事でその生物の能力を使用出来る、つまりは“凡ゆる超常の存在の能力”を自由自在に使い分けられる“究極のキメラ”みたいな存在とは聞いてたけど!」
「『アモン』と言ってたがそれは72柱に数えられる貴族悪魔の家の名前だったか。その特性は『盾』だったか」
「悪魔の魔力特性すら運用可能と。『教団』の改造人間の究極系って感じですね」
「むしろ信者に処置される魔獣融合型改造は私の方が大元なんだけどね。そんで各種上級悪魔の特性は便利なのも多かったから一通りコンプしてるよ。三大勢力の戦争や内戦で因子を集める機会には事欠かなかったからねぇ。“アモン”の特性は癖がなくて使いやすい防御能力だからお気に入りの1つ」
そうしてニャルラトホテプは盾の魔力で銃弾を防いだ後、腕を筋骨隆々な“鬼の腕”に変化させて身体を縛る樹木を引きちぎり、更に金属で固められた足を“
……この様にニャルラトホテプはこの世界に存在する奇々怪怪な能力を持つ魔物や異形などの超常の存在の能力全てを自由自在に使い、肉体すらも様々な生物に変化させながら凡ゆる力を振るう変幻自在さ故にソレは“無貌”や“混沌”などと呼ばれ称されているのだ。
「まあ一部の神格の権能みたいな生物的な特性から外れた力になると今の所は上手く反映出来ないんだけど。……さて、まさかもう終わりじゃないよね?」
「無論だ。水よ、かの者を縛り捕えよ」
何処か探る様な笑みを浮かべたニャルラトホテプに対して弘毅が応えると同時に準備していた術式を起動、真下の地中から多量の水を召喚してニャルラトホテプを包み込み拘束してみせた。
呪式銃は彼等クラスの術者が使う術であれば威力面で上回る事は容易いが、引き金を引くだけで使えると言う利便性から発動に時間が掛かる術式を準備している間に使う事で隙を少なくする副兵装としては人気であり今も銃撃の間に本命となる術を用意していたのだ。
「粘性のある水で対象を包み込んでの拘束と酸欠狙いの術者かな。でも私は水中だろうが問題なく活動可能だしこの程度の拘束では……」
「こんな術で貴様を拘束出来るとは思っていない。故に爆ぜろ」
間髪入れずに弘毅は自身の神器『
結果として水の壁に覆われた内部にのみ水蒸気爆発のエネルギーが集中して捕らえていたニャルラトホテプの全身を砕く。最もエネルギーを強すぎて外側の水の壁は1秒と持たずに壊れるが、壁が真っ先に壊れる方向を自分達がいない方向に調整して自分達の方には衝撃波が来ない様にもしていた。
「ガ……なる……ほど、『爆ぜる海嘯』と……はまた珍し……い……!」
「集団戦だと味方にも被害が出やすいと指摘があったので改善してみた。まあまだ未完成だが」
「でも当然この程度じゃ死にませんよねぇ」
「だから此処で更なる追撃をかける! 落ちよ雷! イズチ!」
全身が砕けたニャルラトホテプだったがその程度大した問題ではないと言うかの様な薄ら笑いを浮かべていたが、そこに青蘭が霊鳥『サンダーバード』を操る自身の独立具現型神器『
これまでイズチは上空に攻撃の為のエネルギーを溜めながら待機しており、青蘭の指示が来た瞬間に自らを雷へと変化させて突撃する最大攻撃形態に移行、更に青蘭自身の雷の法術を上乗せした大雷撃と化してニャルラトホテプへと突き刺さる。
「万能に限りなく近い手札があるならそれらを使わせない内に速攻を仕掛けるのが一番勝算がある……んだけど」
「ウチの幹部と同格にしてはあっさり攻撃を喰らいすぎだ」
「こっちの攻撃はワザと喰らったっぽいですよねぇ。露骨過ぎて“やったか!”とか言う気にもなれませんよ」
その雷撃は余波だけで周囲の空気をイオン化させて着弾地点の地面も部分的にガラス化する程に抉れると言う凄まじいエネルギーを有していたのだが、そんな技が直撃して肉体の数割が炭化しているにも関わらず彼等はニャルラトホテプがやられたなどとはとても思えなかった。
そう思っているが故に青蘭は雷と化したイズチを再び雷鳥の姿に戻して次の攻撃を準備し、弘毅は法術で大量の水弾を形成しつつそれらを直ぐに爆発出来る様にし、高虎は自らが創り上げたロボット型式神を召喚して前衛に起き敵の動きに備える。
「……『因子再現:
だが、彼等が再度の攻撃を行おうとするよりもニャルラトホテプの背から“炎の翼”が生えると同時に肉体から炎が巻き起こり、砕かれ炭化した肉体がまるで時を巻き戻す様に復元されていき瞬く間に元の黒い女の姿へと戻ってしまっていた。
相手が攻撃を喰らったのはワザとだと察していた彼等も此処まであっさりダメージを回復させられた事には絶句しており、不死身と言う予想し得る限り最悪の手札も使える存在であると分かってしまい思わず歯噛みした。
「アモンの能力が使えるならフェニックスも不死身が使えてもおかしくはないけど……!」
「不死身を殺し切るには神クラスのパワーか精神を圧し折るぐらい殴り続けるかだが……」
「うーんこれはクソゲーですね!」
「正確には悪魔だけでなく聖獣の方の因子や大元の『ベンヌ』の因子と複合して使ってるんだけど。やっぱり“不死身”はあると便利だからこだわってみたり。……大体実力も見れたし今度はこっちから行こうか。『因子再現:
そう言うと同時にニャルラトホテプの目が見る物に死を与えるとされる魔獣『カトブレパス』のモノに変化、視界に入った生物を石化・呪殺する邪視の力が3人に襲い掛かる。
幸い彼等は違法マジックアイテムを製作する呪術師との戦闘を想定して対呪術用の防御護符を懐に忍ばせていたので辛うじて邪視の影響は退けられ、護符の効果が切れる前に高虎が術でロボット式神が持つ盾を“鏡”に変えて邪視を反射させて防ぐ。
「これらは連盟側の量産型
「だが一睨みで護符が5枚も潰れるとはな。……水弾よ敵を穿て!」
「『因子再現:
5体の鏡の盾を持つロボット式神が高虎の神器『
それらは術式を弾速特化に調整しており本来なら水鉄砲程度の威力だが神器の効果で爆発させる事で十分な威力を持った弾幕となる弘毅の得意とする戦術であるが、その神器の効果を既に把握しているニャルラトホテプは態々受ける事なく黒い狼男に変身して森の中を身軽に跳び回る事で回避した。
「『ウェアウルフ』の肉体構成に高位の魔狼である『ガルム』の身体性能を組み合わせた地上用高速移動形態って所かなぁ! さあコレにはどう対応するする?」
「数で押し込みます! 出ませい! 皇国側量産機達よ!!!」
「弾幕薄いぞ何やってるの!」
「イズチ!」
それに対して高虎は更に追加でモノアイのロボット式神を5体召喚し、青蘭の雷撃と弘毅の水弾を回避しているニャルラトホテプに向けて突撃させてヒートホークやヒートランスなどで攻撃していく。
更に既にいる盾持ち式神にも
「へぇ!『人形舞踏劇』は人形へ力を作用させる時に人形の耐久性が足りないと自壊するんだけど、金属強化の術式と併用してそこを補う辺り本当にO×Oの神器所有者は優秀だね! 動かす練度も大したモノだ!」
「お褒めに預かり光栄ですね“這い寄る混沌”さん! お礼に僕のロボット軍団の総攻撃を喰らって下さいな!」
「不死身ではあるがそれは遠慮しておこうか!『因子再現:
だが、雷と水の弾幕に加えて鋼の人形達による連携攻撃を見舞われながらもニャルラトホテプは相手の戦力評価が出来るぐらい余裕を持って凌いで行き、次の瞬間には弾幕を盾の魔力で防ぎながら凡ゆる物を裂く魔力を爪に纏わせて強化されたロボット式神を斬り裂いていく。
……防御に身体強化、更には攻撃に回復と凡ゆる能力を上級の異形以上に使いこなし、加えてニャルラトホテプはまだ全く“本気”など出していない事に気付いてしまっている3人はどうすればこの状況を打開できるか必死に考えを回していた。
「多種多様な能力だけでなくそれを操る技術も超一流ですか!」
「完全に遊ばれている!」
「複数の能力を使いたい放題とか反則でしょ!」
「一応因子を取り込んだ生物の能力は使いたい放題ではなくて一度に励起出来る因子数には限度はあるよ? ……まあリソースにはまだまだ余裕はありますけどねぇ。『因子再現:
守りを固める盾持ちロボット式神達へ突っ込んだニャルラトホテプは万物を消し去る“消滅して魔力”をその手に宿し、そこから滅びの球体を発射して装備した盾ごとロボット式神達を消滅させてしまう。
そのまま後ろにいた術者である高虎を狙うが消滅魔力に関しては既知である青蘭が真っ先に反応、自身とイズチの雷撃で滅びの球体を相殺しつつ愛剣の『雷羽の剣』を取り出してプラズマの刃を展開して残りの滅びの球体を斬り払う。
「おや、聖剣ですか。神器の能力を拡張して運用するタイプとは中々面白い物を開発しますね。……ですが近接技術はそこまで高くない様だ。あの“人界の超越者”と比べれば」
「
「俺達3人とも術者タイプだから近接戦はキツイぞ!」
「ではこちらも手札を切りましょう。『人形舞踏劇』自己操作モード!」
そのまま近付いて来たニャルラトホテプに青蘭がプラズマの刃を振るうが人狼の身体能力によって回避され、そこに反撃の爪による薙ぎ払いが見舞われるが直前に弘毅の術による水の壁が青蘭の側に展開されて爪を防ぐ。
しかし、味方が近くにいる乱戦では迂闊に爆発させる訳にもいかずニャルラトホテプが爪に纏わせた滅びの魔力によって消し去られてしまうが、そこに高虎が超高速で移動しながらニャルラトホテプに向けて薙刀を一閃してまだ中学生になったばかりとは思えないパワーで吹き飛ばした。
「『人形舞踏劇』は他の生物が相手だとオーラとかが邪魔して上手く使えないんですが自分自身であれば例外的に効果対象に入るのです! なので自分自身のパワーとスピードを上げる手段としても使用可能! そしてロボットを上手く操る為に僕自身も相応の武芸は修めていますとも!」
「良くやったわ高虎! ……弘毅! “切り札”を使うから時間稼ぎをお願い! 後は事前の手筈通りに!」
「了解……水天、うねり逆巻き廻り巡りて波濤の如き龍蛇とならん!」
そうして距離が取れた隙に弘毅は術により巨大な龍蛇を模った水の塊を複数生成、それらを操ってニャルラトホテプを喰らい尽くす様に見える挙動で向かわせるが裂け目の魔力で水の塊に引き裂かれてから滅びの魔力によって水を消滅させられてしまう。
それでも弘毅は残った水を再びかき集めて龍蛇を形成してもう一度ニャルラトホテプに向かわせるが、距離が近付いたので水蒸気爆発を警戒したニャルラトホテプは一旦距離を取ろうとする……が、その足が破壊されて地面に転がっていたロボット式神に捕まれた。
「僕の『人形舞踏劇』が人型の物しか動かせないとでも? 鍛えて『ロボット』と定義する物であれば大体動かせる様になりましたとも!」
「ふぅん亜種化してたか。……爆発は面倒だから凍らせちゃいましょう。『因子再現:
「チッ、爆ぜろ!」
ロボット式神の残骸に纏わりつかれて動きが止まったニャルラトホテプは即座に頭部をドラゴンへと変化させ、その口部から最強の種族たるドラゴンの代名詞でもある極大な極寒のブレスを吐き出す。
ブレスにより水の龍蛇を瞬く間に凍りついていき、このまま完全に評決してしまえば水蒸気爆発は起こせなくなると判断した弘毅は龍蛇に残った液体部分を爆破、発生した衝撃波と熱波でもって氷結ブレスを相殺したものの水の龍蛇は完全に破壊されてしまった。
……“切り札”って言ってもこの程度かと少しガッカリしたニャルラトホテプだったが、爆発による煙が晴れた所で異様なオーラを放つ青蘭とイズチを見てどうやらまだまだ面白そうなモノが見られそうだと笑った。
「ああ、もう少し既に“至って”いましたか」
「最近自分の力不足を実感する事があって改めて鍛え直した甲斐はあったと言っておくわ。……
その世界の均衡を崩す言の葉と共に彼女達の全身から凄まじいオーラと雷が弾け飛び、それが収まった所には一回り以上も大きくなって神々しくなった翼を広げて全身からスパークを撒き散らすイズチ、そして髪と目が金色に染まり更には雷で出来た衣の様なオーラを纏って身体の所々が雷へと変じている青蘭の姿があった。
「『天翔ける雷精鳥』の
『キイイイイィィィッ!!!』
「早ガッ!?」
雷を纏った青蘭の指示を受けた瞬間イズチはその身を雷へと変えて全身から電撃を撒き散らしながら雷速で飛翔、余りの速度に反応が遅れたニャルラトホテプが防御体勢に移るより早く鋭いかぎ爪でドラゴンの頭部を毟り取ってしまった。
これが青蘭の禁手『天より降り来たれ雷神鳥』の“一つ目の”能力であり、通常形態では発動に溜めが必要だった“イズチの肉体の雷化”をノータイムかつ任意で使用する事が出来るのだ。
「……ああ、サンダーバードは“
「不死鳥の再生能力……! だが禁手に至った今なら攻撃は通る!」
それでも不死鳥の力で頭部を瞬時に復元したニャルラトホテプは頭部を人狼の物に戻しつつ魔力の盾を展開して青蘭の攻撃を防ごうとするが、彼女も同じく電撃を撒き散らしながら雷化、そのまま盾の魔力を掻い潜ってプラズマブレード部分が大型の大剣となった『雷羽の剣』で相手を斬り裂いた。
そう、禁手の禁手の“もう一つの”能力によって青蘭自身も精霊であり霊鳥でもある『サンダーバード』の力をその身に宿し、身体能力や反応速度などの超強化に加えて“雷化”を含めた雷を操る能力を使用する恩恵が与えられる。
……『五大宗家』は霊獣と契約して霊獣を召喚、或いはその身に降ろして戦う一族であり、その血を引く彼女だからこそ禁手も霊鳥でもある『サンダーバード』の独立具現型神器の強化と自分自身にその力を降ろす能力になったのである。
「このまま押し切る!」
『キイイィィィッ!!!』
「んーこれは不死身頼りだと駄目かなぁ?『因子再現:
雷化した青蘭とイズチが余波となる放電で周辺を焼き払いながら超高速移動を行いながらニャルラトホテプを聖剣と鉤爪で切り裂いて行く。この世界に生まれた時から共にある二者の連携は完璧であり反撃を許さない連続攻撃を叩き込んでいた。
……だが、それに対してニャルラトホテプも人狼化を解いた上で青銅の身体を持つとされる魔鳥の力を具現、大英雄の弓矢を退けたと言われる青銅の羽根を鎧の様に身に纏いつつ盾の魔力を纏わせ、更に超高速の青蘭の攻撃を見切ってガードする事で防いでしまった。
「再生能力だけじゃなくて硬い!? それに電気の通りが……!」
「肉体組成を絶縁効果があるモノに変化させて、その外側に電気を通す青銅の鎧を纏えば電撃は受け流せるんだよねぇ。それにその禁手はまだ至ったばかりで完全に使い熟している訳じゃないでしょ? だから速くても動きは読める」
事実、青蘭が近手に至ったのはつい先日の事であり禁手を維持出来る時間は数時間が限度、かつ雷化などの技を使えば一気にオーラを消費してしまう上に制御しきれない電撃が周囲を焼く有り様なので味方との共闘も難しい欠点を抱えている。
そこが禁手を真っ先に使わなかった理由であり今も弘毅と高虎は電撃の巻き添えを喰らわない様に離れざるを得ず、更にはそれを見破ったニャルラトホテプは電流の流れから青蘭の動きを先読みして防御しながらカウンターの拳まで叩き込んで来た。
「くっ、動きが読まれ……ガッ!?」
「本物の雷程には速くない上に移動先に先行放電までしてるのなら、電気の流れを読んで移動先に予め攻撃を置いておけばいいのよね。……それでこうすれば電撃による遠距離攻撃をしてくるだろうから、もっと分かりやすく電撃対策をしましょうね。『因子再現:
「キイィッ!?」
主人が殴られて激昂したイズチが大威力の雷を見舞うが、それを予期していたニャルラトホテプはイズチと同じ──霊鳥『サンダーバード』の翼を背に生やして雷を司る故に電気に対して絶大な耐性を持つそれで電撃を受け止めて霧散させる。
……ニャルラトホテプの最大の強みは様々な能力が使える事ではなく特異な能力を持った様々な相手に対して“メタを張れる”事であり、それを証明するかの様に雷と化す敵対者相手に有効な手段としてサンダーバードの羽根の片方を“漆黒の翼”に変化させてみせた。
「『因子再現:
「なっ! きゃぁぁぁぁっ!!?」
『キイイィィィッ!?』
そしてニャルラトホテプは両腕をそれぞれ青蘭とイズチへ向けて『堕天使』の光力と『サンダーバード』の雷を合わせた超威力の“雷光”を発射、咄嗟に二者は雷化で回避しようとするも同種族の電気による干渉で雷化を妨害され同時に混合された光力によりダメージを受けた。
サンダーバードの雷への耐性から雷光の雷部分によるダメージはないものの、元の火力が最上位の堕天使に迫るモノだった事もあって特段光力が弱点でなく禁手状態で防御力も上がっていたにも関わらず光によるダメージだけで全身を焼かれてしまう。
「単一能力特化型だと“究極の一”と言えるレベルでもなければ私には勝てないかなぁ。雷化もサンダーバードや高位雷精霊辺りが使ってくる技だから既に既知だよ。……さて、これで終わりかな?」
「……いえ、まだよ」
「「……混沌なる異形の獣を縛り封じよ!!!」」
圧倒的な力で近手に至った神器所有者を封殺したニャルラトホテプは『この程度なら期待はずれ』と言わんばかりの態度を見せるが青蘭の目はまだ死んでおらず、それに応える様な声が聞こえて来た瞬間にニャルラトホテプを中心にした地面に大規模な法術の魔法陣が展開されていた。
それは五大宗家に伝わる複数人で使用する対異形用の封印術式であり、青蘭の禁手に巻き込まれない様に退避していた弘毅と高虎は彼女が戦っている間に手間がかかる儀式が必要なこの術の発動準備を行っていたのだ。
「よし、封印結界の天界終了。これで……時間は稼げるか?」
「僕達が即興で作った封印程度で完全に封じられるレベルの相手じゃないですよねぇ。青蘭は大丈夫ですか?」
「どうにか私もイズチもまだ戦闘は可能よ。……せめて輝夜さんが結界を破るまで時間を稼げればいいんだけど「『因子再現:
しかし、その封印もニャルラトホテプが『ベリアル』の因子を発現させて封印術式の一部を“無価値”にされた事で解けようとしており、慌てて3人が封印を補修しようとするも内側から解除される方が遥かに早く焼け石に水でしかなかった。
そこで彼等は封印解除寸前に弘毅の圧縮水蒸気爆発を再度叩き込むプランに変更、封印ごと先程よりも大きな水球で覆い封印が解除されるとほぼ同時に大規模な水蒸気爆発を発生させて中のニャルラトホテプ諸共封印術式を吹き飛ばしたのだ。
「やったかなどとはもう言わんぞ。この程度の威力では不死身は突破出来んからな」
「並のフェニックスの上級悪魔なら撃破出来ると思うんですが相手は並ではないので。追加のロボット達を召喚しますが……」
「援軍も呼んであるしどうにか持ち堪えるわよ。煙が晴れたら一斉に……居ない!? しまった!」
だが、水蒸気爆発によって発生した煙幕が途切れたそこにニャルラトホテプの姿はなく、それを確認した彼等は即座に爆発から何らかの手段で逃れたと判断して全方位を探ると上空にオーラの高まりを感じた。
……見上げるとそこには雷鳥と悪魔の翼を背に宙に浮かぶニャルラトホテプの姿があった。
「『因子再現:
「不味い……!?」
ニャルラトホテプが使用したのは物や人を瞬く間に世界中に運ぶとされる悪魔『セーレ』の力、現在では既に断絶している72柱の悪魔が有していた『転移』の魔力で封印が解除された瞬間に上空へと転移して水蒸気爆発から逃れたのだ。
そしてニャルラトホテプの片腕へ既に形を変えて巨大なドラゴンの頭部に変化しており、あまつさえその口内に極大な炎が収束し出しているのを見た青蘭は完全に自分達の失策を悟った。
「回避は無理! 防御を……!」
「さて、コレには対処出来ますかねぇ?『因子再現:
その異形の竜頭から放たれたのは隕石の直撃にさえ匹敵するとされる“竜王の炎”であり、その極大の爆炎は咄嗟に防御術式を展開した地上にいる3人はおろか辺りの山林地帯を丸ごと焼き払って余りある火力を持ったまま落ちていき……。
「……させへんわ。『術式“
その竜王の炎が地に落ちる直前、森林地域一帯を覆うドーム状の大結界が展開されて隕石のごとき炎を受け止め、驚くべき事にその凄まじいエネルギーを持った炎を相殺、または拡散させながら完全に無力化させて炎を掻き消してしまったのだ。
……その大結界の名は『術式”羽衣”』、陰陽術の応用で攻撃の属性に対して“相剋”を起こす属性の結界を張ってその攻撃を対消滅させ、同時に仙術・妖術の応用で相殺しきれなかったエネルギーを拡散、仙術と陰陽術の“相生”によって無害なエネルギーへと変換して霧散させるという絶技である。
「本物の竜王のブレスと比べれば威力は落ちるな。所詮は劣化コピーやね」
「……んー、一時間はあの結界で足止め出来ると思ったんだけどまだ20分ぐらいしか経ってないよ? ちょっと来るのが早過ぎない輝夜ちゃーん?」
「ちゃん付けすんなや気色悪い。それとあの程度の結界でウチを足止め出来るとかあんま舐めんなや」
「輝夜さん!」
無論こんな絶技が可能なのはO×Oでもただ1人、最古の転生者にして陰陽術・妖術・仙術を極めた大妖狐『安倍輝夜』その人であり、結界に閉じ込めれらていた筈の彼女は当然の如く9本の狐尾を翻しながら地上に現れ空を飛ぶニャルラトホテプへ敵意を込めた視線を送っていた。
──────◇◇◇──────
「うがー! 結界の構成が面倒くさい!」
「時間加速の解除も無理やね」
「すり抜けにも対策はあるからどう解析しようにも最低5分は掛かるよ!」
「つまり現実だと50分以上が掛かる訳で……」
「それだけの時間あの3人でニャル糞野郎に持ち堪えられるかな?」
「青蘭ちゃんが禁手に至っているとはいえ厳しいやろね」
「あのクソよく遊ぶクセがあるからワンチャン……」
「今のニャルがどのくらいの“性能”かによるけどまだあの3人には早いか」
時は少し遡り輝夜が閉じ込められた結界内部、そこでは術によって生み出された彼女の分身達が全力で結界の解析を行なっていたが、その結果はどう頑張っても結界が自然解除される一時間、時間操作により内部だと6分よりも早く結界を解析及び脱出は不可能という結果だった。
そしてこういうタチの悪い事をしてくるのは『外なる神』でも“這い寄る混沌”だろうとこの時点で彼女は辺りを付けており、もしそうなら外の3人ではO×O基準で尚精鋭と言える実力であってもまだ厳しいだろうと考えていた。
「もう1分も経っちゃったけどどうする!?」
「……解析と結界の突破には“五分間”は必要なんやな?」
「そうやけど……まさか」
「ならその“未来”を
故に輝夜(本体)の取った行動は自らの神器『
……否、これらは粒子ではなくこれから訪れうる“運命”、或いは“因果”とも“縁”とも“未来”とも言えるこの世界の流れを『星読み』と称される卓越した占星術師である彼女にだけ理解出来る様に分かりやすくした『星』と呼べるモノ。
「
その禁手『廻り巡る星見の座』の効果は元の神器の『未来を見せる』効果を極限まで強化させたモノあり、展開された『星』を触媒として輝夜に様々な未来の情報を知覚させ、それらの情報を元に彼女が磨き上げた『星読み』の力をもって超高精度での『占い』を可能とさせる事である。
ただし、禁手の力で『星』というカタチに分かりやすく解釈されて尚“運命”や“未来”と呼ばれるモノの情報量は膨大であり、最高位の占星術師である彼女であってもそれらを使った占いの為に思考能力や演算能力を情報処理一点に集中する一種のトランス状態に入らなければならなくなる。
(対象情報・結界構成解析終了時の自身未来情報。結界破壊試行未来観測……却下、解析後の破壊作業に時間がかかり過ぎている。結界解除試行未来観測……保留、結界構成を把握すれば解除は可能。構成を把握した未来情報取得……)
そして今回輝夜は未来情報を見る禁手の応用で“結界を解析した未来”の情報を読み取り、その未来で解析した結界の情報を今の時間に持ち込んで結界を解析する時間を短縮、つまりは結界を解析した結果だけを先取りしようとしていた。
禁手の副産物として超加速させた思考の中で実時間では1秒も経っていない時間、僅か5分程度先ながら多数存在する自身の結界を解析している情報を彼女は次々と読み込んでいき、その中から先取りして結界を突破し得る情報を見つけ出す。
(……結界の透過試行未来観測……採用。結界の構成式さえ分かれば即時実行可能。未来における結界情報を取得、及び分身との共有を実行。……禁手解除、意識を現世時間軸に復帰……)
そうやって目的の自分達を閉じ込める結界の情報を入手した輝夜は禁手を解除しつつ分身に得た情報を共有、それを元に分身達は時空間操作結界を透過する術式を準備する。
「ふぅ、やっぱ準備なしの禁手はちょっと疲れるわ。用意は?」
「準備オッケー!」
「結界の解析情報さえあればね」
「通り抜ける程度は余裕」
「じゃあ行こか」
そして結界透過術式の準備を終えた輝夜は分身を解除して九尾を宿した姿へと戻り、長距離移動の空間操作仙術である『縮地法』でもって結界をすり抜けながら青蘭達とニャルラトホテプが戦う外へと一瞬で移動するしてのけたのだった。
──────◇◇◇──────
「大丈夫か青蘭ちゃん? 遅れてごめんな」
「いえ、お手数をお掛けします。……消耗はありますが私達もまだやれます」
「じゃあ援護を宜しくな。……どうもあのニャルは“昔戦った2体よりは強そうや”」
それだけ言った輝夜は両手に何処からか取り出した多数の呪布を構え、更にはその身に仙術による『闘気』を纏わせながら九尾を揺蕩わせるという先程のはぐれ呪術師を相手取る時とは全く異なる本気の戦闘態勢を取った。
それを見て青蘭達3人も改めて構えた上で彼女の邪魔をせず援護に回れる様に僅かに後方に下がりながら頭上のニャルラトホテプの動きを注視するが、それに対してニャルラトホテプは溜息を吐きながら龍化した腕を元に戻してしまう。
「んー流石にここで輝夜ちゃんと戦うのは辞めとこうか。そうなるとこっちも“本気”を出さないといけないしねぇ」
「そんな勝手な言い分が通じると思うんか? マジックアイテムの通信販売なんてアホな事やらかした上にウチのメンバーまで襲いおって」
「でも先にウチの構成員襲ったのはそっちだし? それに此処で私と輝夜ちゃんが本気で戦ったら酷い事になるんじゃないかなぁ。それにどうせ援軍も呼んでるみたいだしさっさと逃げさせて貰うわよ」
「チッ、2回も倒されたんに随分と強気やね。その“分体”の性能に相当な自信でもあるんか?」
普段の飄々とした態度とは打って変わって嫌悪感を隠さない輝夜であったが、内心では冷静に“今のニャルラトホテプ”相手に自分と青蘭達だけで勝てるかどうかは難しく、逃げに徹した相手を仕留めるのには相応の戦力がいると過去の経験から知っていたのもある。
……何より第二次世界大戦期に相対した『チクタクマン』や昭和の日本で暗躍した『赤の女王』を名乗る個体と比べても、あのニャルラトホテプの性能は更に高いと先程の攻撃を防いだ感触から彼女は察していた。
「まあ今回の『
「一緒にすんなや。……お前らとは“目的”は近くても“手段”が相容れん」
「この“惑星戦力”の向上にはもう手段を選んでいられる余裕はないと思うけどねぇ。現行戦力ではどうあがいても詰みって事ぐらいは察しがついてるんでしょ?」
「阿呆が。何度も言うとるけど手段とは目的の為に
……そんな2人の会話を後ろで聞いていた青蘭達はその意味を完全には掴みきれていなかったが、“転生者”としての知識から察せられる事もあったのと何より嫌悪感を隠そうともしない輝夜の様子から今は黙っておく事を選んだ。
「この辺りは平行線だよねぇ。通信販売も今後のネット環境に向けての新しい業務の試運転の他に異能科学普及の布石の一つだったりするんだよ? そもそもエゲツない事やってるのは他の神話勢力も大して変わらないでしょうに」
「筋を通さず好き勝手する連中は信用されんのは何処も同じってだけや。惑星戦力の向上なんて都合の良いお題目を掲げて悲劇をばら撒くお前らの事とか信用出来る訳ないやろ」
「一応人間を信者に加える時に私は基本的に本人の了承は取ってるんだけどねぇ。社会に捨てられた逸れ者に居場所を与えているんだから。惑星戦力を増やす目的で混沌の種を蒔いているのは否定しないけど、平和も社会の生産力を維持する要素としては重要だと思ってるよ」
「だから貴様らの事が気に食わんのやこっちは」
何処まで行っても“目的と方針が似通っているが手段に致命的な差異がある”彼等O×Oと『教団』の会話は平行線にしかならず、後ろで聞いていた青蘭達も古参勢が『教団』を過剰に敵視する理由に気付き始めてニャルラトホテプに対して嫌悪感を抱き始めていた。
「まあ平行線なのは分かりきっていたし、そっちがどう思おうがこっちはこっちの目的を達成させて貰うだけだけどねー。……じゃあそろそろお暇しようか。こっそり準備してる逃走封じの結界が展開される前に」
「気付いとったか、目ざといヤツや。……お前らがやり方を変えんならこっちも敵対姿勢は変わらんだけや」
「それでも構わないんだよねこっちとしては。君達も貴重な“惑星戦力”である事には変わらないのだから強くなってくれる分には問題ないのさ。じゃあね〜」
好き勝手言った後、ニャルラトホテプはこちらも会話中に隠れて準備していた長距離転移術式を起動、次の瞬間には気配一つ残す事なくその場から消え失せていたのだった。
「……生体反応なし、逃げたか。……はぁ、まーたこの国でも動くつもりか。しかもこの時期って事は狙いも……」
「輝夜さん、これからどうしますか?」
「ああ悪いな青蘭ちゃん無視してしもうて。とりあえず本来の任務通り例の呪術師の拠点をもういっかい漁ろうか。期待は出来へんけど何か『教団』関係の情報があるかもしれんしな。……連中についての詳しい話は帰ってから改めてするわ、結構長くなるしな」
「……分かりました」
そうしてニャルラトホテプが去った後、輝夜達は呪術師の拠点を調べたが予想通り単なる『教団』の下っ端だったらしく大した情報は残っておらず、幾つかあった違法マジックアイテム関係の情報を回収した後で彼女達は最寄りのO×O支部に帰還した。
……この一件が転生者達が集う『O×O』と異質なる『教団』との長く続く戦いの始まりとなるのだった。
あとがき・各種設定解説
『
・神器『天翔ける雷精鳥』の亜種禁手であり、独立具現型であるサンダーバード自身の強化及びサンダーバードの力を所有者自身に降ろすことによる自己強化のハイブリッドな深淵面の禁手。
・青蘭自信も強力な雷撃を放ったり雷化出来るので独立具現型の弱点である本体狙いの克服も成された強力な禁手だが、まだ禁手に至ってから日が浅い事もあって制御が難しく余計な破壊をしてしまったり長時間の維持が難しいなどの欠点もある。
・この強力な特性は神器と混じり合う深淵面の禁手故であり独立具現型の力を最も引き出せるタイプの禁手だからだが、同時に自分自身の意思が神器に呑まれるリスクも孕んでいるので五大宗家由来の霊獣を“使役”や“降霊”する技術を合わせてリスクを減らしている。
『
・神器『先見の水晶球』の亜種禁手であり未来の情報を移す水晶球が純粋に強化されて、粒子状になった神器一粒一粒を『星』と定義してそれらに異なる未来の可能性を映し出して凡ゆる未来の情報を得る事が出来る昇華面の禁手。
・ただし、無数の未来の情報を見せるだけでありそこから自分が望む様に未来を占えるかはほ所有者自身の能力に依存していて、最高位の占星術師であり『星読み』と呼ばれる輝夜レベルの占い師でなければ膨大な情報から自分が望む未来を選び取れない。
・そんな輝夜自身であっても使いこなすには長い修行が必要だった代物で、今でも世界中から転生者を探す様な大規模な占いを行う場合には最適な星辰のタイミングをで行ったりや占いを補助する大規模な儀式場などを準備する必要がある。
『
・生物の因子を取り込みストックして任意で因子を発現させる事でその生物の能力を使用、或いは肉体をその生物と同じ様なモノへと変化させる事が出来る『ニャルラトホテプ』の基本機能。
・ストック出来る生物の因子は膨大ではあるが一度に発現させられる因子の数には制限があり、その生物の強度や性質に応じて発現させる容量を食うので強力な生物の能力を多数同時に使用するのには制限もある。
・ただ、因子を発現させた後も任意で休眠状態に出来るので状況に応じて必要な因子を切り替えれば良いだけであり、そもそもの発現容量も今回のニャルなら伝説級の生物の能力を複数発揮出来る程度には余裕があるのでそこまで問題にはならない。
・長い時間『ハイスクールD×D』世界で活動した事によって様々な異形の因子を得ており、それらを必要に応じて使い分けて圧倒的な万能性と対応力を有する『全領域対応型対■神用仮神躰』としてニャルラトホテプは完成している。
読了ありがとうございました。
ニャルラトホテプや『教団』の情報に関しては変な単語を敢えて出す事で意図的にボカしています。ニャルラトホテプが言った『仮神躰』とかは『外なる神』の設定に由来するオリ単語。